二年生で完璧に出来上がったひきこもり生活に
慣れはじめてはいたけど
親は「ふと学校に行きたくなるかもよ」って
毎日俺の弁当だけ作って仕事に行ってた
正直、その時はそれが苦痛でしかなかった
行きたくなるわけないだろって
思いつつも、本当は
部屋に引きこもってる自分が嫌で
もっと勉強していい高校にも
行きたかったのにって泣きながら
弁当食ってた
寂しかったし
本当に孤独を感じてた
あの時の空気の匂いとか思い出しただけで
今でもこわくなるくらいやわ

夏の手前で、
普段は触ることない携帯が
何度か鳴っていたのをやっと開いて
俺はびっくりした。
何通もメールが来てて
送信してきた相手は全部一緒だった
松永(仮)って誰だっけーとか思いながら
一つずつ開いていくと
何してる?とか学校こないの?とか
そういうメールだった