そして卒業式
秋はなんでか出ないって言ってこなかった
でも俺は頑張って行った
その時の俺はちょっとだけ
ほんの少しだけど前の俺よりも成長していて
秋や、秋が作ってくれた数少ない友達や
中学であった出来事のすべてに
感謝していた、うーん、
感謝できる自分になってた、かな

卒業式が終わって、ちょっと泣いた
そのまま秋の家に行って
秋の卒業証書を渡した
なんでお前も来なかったんだよって言ったら
寝癖がなおんねえからって笑った
2人でお菓子とか買ってたくさん話した
今までのこともこれからのことも。

俺は通信の高校に行くことにした
秋は馬鹿校を受験した
秋のポンコツ脳内に何度も俺が勉強を叩き込んで
一緒に勉強した
秋の受験発表は一緒に見に行って
番号あったときは秋より喜んだ

それから2人は別々の高校に行くことになったんだけど
秋が俺の家に来ることも減って
最初は夜に会って
お互いの高校の愚痴を言い合ったりしたけど
それも学校や部活で疲れて出来なくなった
それでも時間を作る努力をしてたけど
秋はあんまり会いにこなくなった