初心者向けにお城の歴史・構造・鑑賞方法を、ゼロからわかりやすく解説する「超入門! お城セミナー」。
今回は、おいしいグルメや昔ながらの町並みを楽しめる城下町です。築城当時にタイムスリップしたような感覚を味わえ、人気の観光

スポットにもなっている事も多い城下町ですが、元々どのような役割を果たしていたのかを解説します。
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国宝天守を持つ犬山城下は1日に約4500人が訪れる人気観光スポットとなっている。人気の秘密は
江戸時代の面影が残る町並みや、カラフルなお団子に代表される「城下町グルメ」だ

情緒あふれる城下町が生まれるまで
古い町並みが残ってい
て情緒たっぷりの城下町を散策することは、お城探訪の楽しみのひとつですよね。「小京都」や「
小江戸」と呼ばれることもあり、現存する武家屋敷や町家の見学施設、代々続く老舗、地酒を醸す酒蔵、再生町家のカフェ…。魅力的な観光要素がたくさんあるので、お城には
行かず城下町だけを訪れる人の方が、むしろ多数派でしょうか。実は、現代日本の人口10万人以上の都市のうち、半数以上が城下町として誕生した街なのだとか。すっかり
近代化された街もありますが、気を付けて見ると城下町らしい痕跡が意外に残っているものです。
では、大名が領主として君臨した時代の城下町はどんな様子で、城と大名とどんな関係にあったのでしょうか?