いささか旧聞に属するが、今月9日、愛知県内で行われた成人式でちょっとしたハプニングが
あった。式典後のビンゴゲームで新成人に配られた景品の中に、アダルトDVDやアダルトグッズ
など18点が紛れ込んでいたのだ。景品代は主催した市が支給し、式の実行委員をつとめた
新成人がチョイスしたという。法的にとがめられることではないが、そこをあえて聞こうと市の
担当者を直撃すると、電話口に出たのは美声の40代女性課長だった。
 ――景品に“不適切”なものが混じっていたとか
 「何をもって不適切というのか判断はつけにくいですが。法に触れるものではないし、
普通に手に入りますし。表現が難しいですね。小さいお子さんが見るようなものでないのは
確かです」
 ――なぜ、わかった
 「外部の方からの指摘です。レシートを確認したところ、“それ”と思われる商品がいくつか
混じっていたのです」
 ――具体的にいうと
 「いわゆる『大人の方向け』のものです。DVDだったり、ローションや、『おとなのキャンディ』、
『おとな粗品』というものもありました。どのくらい大人なのかはわかりませんが」
 ――DVDはどんな?
 「500円くらいのもので、レシートにはすべてカタカナでタイトルが記載されています。えっ、
タイトルを言わなければいけませんか? 1枚はチョウゼツチジョクイーン。もう1枚は
ゲンエキキョウシ タチノズ…、タイトルが切れているようですね。なんか、読み上げると
照れます。昼間からすいません」
 ――そうした類のものは何個あったのですか
 「ほとんどの景品はバスマットなど普通の商品で、問題がありそうなものはすべて
ドンキ(ホーテ)で買ったそうです。計18点で1万3569円分です」
 ――景品回収は検討していますか
 「いえ。法に触れているわけではありませんしね。とはいえ、公共の行事ですし、
ふさわしいとはいえない。今回の件は次回の成人式に生かすということで…」