40代:
顔は老け、身体も枯れ始めてきた。なのにずっと独身。母親と離婚して音信不通だった父が死んだが葬儀にも参列しなかった。
明るい家、家族団欒があったのは遠い昔。プライドを捨てて結婚相談所に登録するが紹介相手はひと回り上の後家さん探しばかり。
下着売りでは稼げなくなり風俗で仕事することを決意するが格安店でしか雇ってもらえない現実にショックを受ける。
しかし自分のことを棚に上げて、低収入の男は嫌だとのたまう。お見合いパーティにも参加するが、同世代の男性には見向きもされない。

50代〜:
旧友の夫は年収1000万を超え、郊外の一戸建てに移住し、難関大学に通っている息子や娘に将来を期待している。しかし自分にはそのような夫も子供も居ない。
この頃になってようやく強がっていた自分に後悔し、SEXだけの関係でもいいから男に相手にされたい願望で頭の中がいっぱいになる。
生理があがった更年期障害のストレスとカラダの欲求不満と貧困とが重なり、スーパーで万引きなどを繰り返すようになり、たびたび警察沙汰になり
そのたびに、年老いた独居の母親に遠方から迎えに来てもらいどちらも惨めな思いで署をあとにする。