駅近くに毎朝、電子部品工場のバスが止まります。並んでいて、バスに乗り込むのは、工場勤務の派遣社員たちのようです。
単純作業の派遣業で郊外の工場に送られる彼ら彼女らは疲れた表情。
このあたりに派遣会社などあるのかな、と思ってよく見たら、
僕の勤務する一流法人のビルの、道路をはさんだ真っ正面に、派遣会社のオフィスがありました。
ガラス越しに見てみると、背広を着た派遣希望の男が、面接を受けているようでした。
ああして未来のない底辺工員が量産されるのか、そう思い、煙草に火を点けて川沿いに帰った