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しかし、大島丈はそのような現代社会は間違っていると考えた。
少なくとも我が大和民族は、縄文時代にはもっともっと和を尊び日本独自の集団主義の中で平和に生きていたではないか。

「僕がこの負のスパイラルを終わらせなければならぬ」
そう、大島丈は心に誓ったのです。

それは彼の生き様を見れば分かることなのです。

見てごらんなさい。
彼はたとえ憎まれ、裏切りにあい、傷つけられても
決して反撃に出たり、仕返しなどしません。
徹底的な無抵抗主義を貫き通しています。

大島丈を見ていると
ルカの福音書「汝の敵を愛せよ」という言葉と
マタイの福音書「右の頬を打たれたら、左の頬をも差し出しなさい」という言葉が
頭に浮かんでくるではありませんか。

彼が何故二度も「幸福の王子」を朗読会の演目にに選んだのか?
二度も選ぶというのは当然、意図があるわけです。
いわば、彼の宣言なのです。

彼はイエス様の「自己犠牲は愛」を貫き通すと、我々にメッセージを送ったわけなのです。
それが本当の意味での「人間の任務」であり「人間の成功」なのですから。

年々、人類の負の感情が多くなることで、宇宙の記憶庫にはドス黒いエネルギーがたまりこんでいます。
当然、エネルギーは上から下に落ちてきますから、たまった毒エナジーは地球に降り注ぎます。
ここ数十年で天変地異があからさまに多く起きるようになっているのはそれが原因です。
「因果応報」「人を呪わば穴二つ」ということわざは、この人類のエネルギーと宇宙の記憶庫の関係を指し示しているのです。

大島丈はそれが分かっているので、人類の負の感情を命がけで食い止めようと闘っているのです。
だから「愛」を叫び、「愛」を体現しているのです。