0001名無しさん@ピンキー 転載ダメ(4段)2021/10/17(日) 10:27:04.154ID:a/FUOQbV
「キムタクくん、やめなさい。考え直すんだ」
時空転送装置の中からオヂサンの声がする。この装置でキムタクとオヂサンは様々な世界を旅した。そして行く先々でキムタクは望まぬ肛門拡張を受けた。
「早くおじさんをここから出すんだ。行き先を入力せず装置を使えば、中の人間は時空の歪みに消える。前に説明したはずだよ?」
装置の外のキムタクは無言で電力を入れる。こんなことならもっと早くこうすれば良かった。
ーーいつかはおじさんにも情が通じ真人間になってくれるーー
そう思っていた時期が某にもありました。
「プリーズ…キムタクくん…。おじさんはもう二度と君を辱しめない。約束…大人の男は約束を守る…おじさんも三十路の立派な大人だ。…だから…お願い…」
安全装置を外す。行き先の指定、ブランクを入力。
「ふざけるなよ?ガキが。会社を辞めて惨めなリタイア組と化していたお前に、色んな意味で世界の広さを教えてやった恩を仇で返すんか。
お前の代わりなんて世の中にはいくらでもいるわボケ。にも関わらず、お前をケツアナ奴隷ペットに選んでやった俺を殺すのか。
とんだ恥知らずだな?おい」
装置の中から恫喝するオヂサン、その声はあきらかに震えていた。後は実行ボタンを押すだけ。
「イヤダアアアアア!!ジニタクナイ、ジニタクナイ!!!ウエアアアアアアアアアアアアア!!!!」
もはや人間離れした奇声を張り上げるオヂサン。一方、キムタクの動きも止まっていた。
ーーなぜ?このボタンさえ押せば、もう惨めな過去は永遠に封じ込められる。今更、何をためらっているのだ某はーー
…
……
オヂサンとの初めての出会いは、とある秋の夕暮れだった。
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薄れ逝く意識の中、そう囁かれた様な気がした。
優しげな微笑みを浮かべながら、チュロスはその声にこう答えた。
嗚呼、某も……愛しているちゃよ……セリ又ンティウス
0229名無しさん@ピンキー2022/03/07(月) 16:28:23.083ID:uOO2J7U5
2022新章
完
0230名無しさん@ピンキー2022/03/07(月) 23:48:19.046ID:pSSi6Fh/
第四章
シン・ガルシア
0231名無しさん@ピンキー2022/03/08(火) 07:21:05.130ID:VUx6KnV/
ここは埼玉県上尾市
チュロスを病院送りにしたあとも何のお咎めもなくガルシアは平穏に暮らしている
だが彼女は自分の身に迫りつつある白衣の変態ストーキングナイトメアの存在を本能で感じていた
「よぉガルシア!今日も精が出るねぇ!」
「あらガルシア、おはよう!瓦職人の仕事はもう慣れたかい?」
「やぁガルシア、チョロマコフスキー親方に虐められてない?」
道行く人々が次々に、彼女に声を掛けて来る。
彼女がご町内でどれだけ慕われているかがよく判る。
0233名無しさん@ピンキー2022/03/08(火) 14:59:30.055ID:Ai+Zi2xG
もちろんガルシアにも、
ヴェロキラプトルの獣人とかいう竜娘なんだかよくわからない種族ゆえに、
奇異の眼差しを向けられ、時には無碍にされる時代もあった
特にサイタマは迫害の多い土地である
その中で彼女は黙々と自身の家計と、治安向上ボランティアのみを不言実行で行ってきた
彼女に最初に正面から突っ掛かったチンピラのエマニムニエル坊の
「埼玉はベッドタウン。ジュラシックパークに帰れや」
という心無い言葉も今ではいい思い出で、
今では坊はガルシアの一番の子分を自称しているほどだ
とくに大きな転機は三年ほど前の、あの凶悪なヨネダ珈琲店支店連続放火事件
あの時、犯人であるキチガイのCを警察に付き出したガルシアは一躍時の人となったが
とくにこれといって印象深い言葉は残さず、スポットライトの下から去った
しかし、サイタマの民が彼女を認めるには十分な出来事であった
「へっへっへ、ガルシアの姐御!
今日はどげなパンツば履いとるとでごわすか?」
坊がガルシアの短いスカートの裾を指でつまんで持ち上げると……
0235名無しさん@ピンキー2022/03/09(水) 08:37:17.396ID:CEer5oWZ
尻尾でビンタ
坊はその場所から数kmほど吹き飛ばされ、
首から上は跡形も無く消し飛んでしまっていた。
今や両肩とほぼ同じ高さになった首の付け根付近からは
真っ赤な鮮血が噴き出して辺りに大きな池を作っている。
坊の手足は通常ではあり得ない方向に折れ曲がっているにも関わらず、
何かを求めるかの様に虚空を掴んだり、何処かへ行こうと動いている。
そんな坊の軀、いやもう既に亡骸と呼ぶべき肉片に、
無情にもカラスの群れが舞い降りて来て、
全身のあちこちを一斉についばみ始めてさえいる。
嫌悪感も剥き出しに、ガルシアはこう呟いた。
0237名無しさん@ピンキー2022/03/10(木) 19:11:21.590ID:INae3LzH
「ちあきはムニエルもレアも好かんのじゃ」
ガルシアはファミリーマート前でレッドブルを飲みながら親方のトラックが迎えに来るのを待っていたが一向に現れない
今日の現場は小さな居宅に過ぎないが、それでも今日中に瓦を葺き終えなければ明日は雨の予報となっている
スマホを取り出し『チョロさん』に「いまどこ?」とLINEしたが返信がないままさらに20分が過ぎた
「おい!そこのお前!今LINEを使っていなかったか!?」
警官が近付いて来るのが見えた。
だがその制服はいつもの見窄らしい埼玉県警のものではなく、
如何にも威厳漂う東京警視庁の制服だった。
「貴様ぁ!LINEは我々東京都民だけが使えるツールだ!
サイタマ人に使用許可など与えられていない!
貴様らサイタマ人は糸電話でも使ってろ!!」
右手に握った警棒の先端で左の掌をペチペチと打って威嚇しながら、
ガルシアに向かってゆっくりと、高圧的に近寄ってくる警官。
警棒が届きそうな距離まで近付くと、警官は立ち止まった。
下卑た笑みを浮かべた警官は
「ウヒヒ、サイタマ人の娘はどがぁなパンティを履いとるがかえ?
ワシがいっちょ見てやるがじゃき」
と、警棒の先でガルシアの短いスカートの裾をめくり上げ……
0239名無しさん@ピンキー2022/03/11(金) 08:38:43.642ID:Mv9UNdIA
尻尾でビンタ
警官の膝上に、強烈な尻尾の一撃が直撃した。
警官は坊の様に遠くへ吹き飛ばされたりはしなかったが、
その場で宙を舞い、空中を猛烈な勢いで横回転にスピンした。
その勢いは凄まじく、1秒間に数百回転にも達したであろうか。
「まるでガルシアの前に大きな円盤が出現したかの様だった」
と目撃者が証言する程に、激しい回転だったと見られている。
横回転しながらも地面に叩きつけられた警官だったが、
昏倒する事もなく、その場ですぐに起きあがろうとした。
……だが、身体が思う様に動かず、立ち上がる事ができない。
両脚の感覚が無い。一体どういう訳だ。
何とか上体を起こして、脚を見た……いや、見る事ができなかった。
何故なら、本来両脚が在るべき場所には、何も無かったからだ。
代わりに切断面から流れ出る鮮血が、大きな池を造りつつあった。
尻尾ビンタで無惨にも切断された彼の両脚はこの時、
彼の背中の下に転がっていたのであった。
「このアマ!サイタマ人の分際でよくも!貴様は裁判なしで死刑だ!!」
などと威勢の良い言葉は、警官の口から出て来なかった。
代わりに「あぁ!あぁぁぁ!!うわぁぁぁぁぁぁ!!!」という
絶望に満ちた悲鳴がその場に轟いた。
その時不意に、警官は頭部、それも右目の辺りを踏みつけられ、
後頭部を強打しつつ、地面に寝そべる格好になった。
彼の左目の視界に入るもの、それは自分を踏みつける女の脚と、
その付け根の付近を覆う、艶かしい逆三角形の布地……。
「ウフフ、見たかったんですよね?特別に見せて差し上げます。
貴方が人生の最期に見たこの景色、忘れないで下さいね?」
優しく語りかけた直後、ガルシアは右脚を思い切り踏み抜いた。
顔半分を踏み潰され、両脚を切断された無惨な肉塊を一瞥し、
ガルシアはまたも嫌悪感たっぷりに呟いた。
0241名無しさん@ピンキー2022/03/12(土) 10:51:24.705ID:a3TjzPVZ
「ちあきは国家権力も好かんのじゃ」
これ以上は待っていられない
ガルシアが把握している範囲でチョロマコフスキーの知り合いに情報の提供を呼び掛けると、とりあえず徒歩で今日の現場へと歩き出した
0242名無しさん@ピンキー2022/03/12(土) 11:11:28.731ID:KIxTswug
チョロマコフスキー親方は何処で道草を食っているのだろうか。
いつもは時間にうるさいあの親方が連絡も無しに遅れるなど、
これまで一度も無かった事だ。
親方のみならず、サイタマ人は基本的に規律正しい。
他者に対しては常に礼儀を重んじる傾向にある。
外国人が思い描くステレオタイプな日本人像そのままな人が多い。
その中でも特に顕著なサイタマ人気質と周囲から評される親方が、
今朝に限って約束の時間に姿を現さなかった。
ガルシアは一抹の不安を感じつつも、現場への道を急いだ。
0243名無しさん@ピンキー2022/03/12(土) 11:11:54.452ID:fztRCjgi
現場ではチョロマコフスキーが待っていた
すでに事切れ死体となった状態で
0244名無しさん@ピンキー2022/03/12(土) 11:53:11.905ID:DdC97no8
ガルちゃんは親方のそばに膝から崩れおちた
「奴じゃ…奴がついにこの街に来たのじゃ…もうおしまいじゃ…」
0245名無しさん@ピンキー2022/03/13(日) 07:38:02.806ID:I/m0YnXy
白衣なびかせ
奴が来る
腰に手拭い
ぶら下げて
ミニチュアサイズに
詰め込んだ
サイコストーカーが
やって来る
そんな古臭い歌を口ずさみながら現れたのは、
ムッシュかまy…………ではなく、
0247名無しさん@ピンキー2022/03/16(水) 15:40:39.001ID:D+nMMXze
尻尾でビンタ
0248名無しさん@ピンキー2022/03/16(水) 19:19:43.768ID:IwO7xyi8
誰も居ない虚空を切り裂く鋭い一撃。
誰も居ない。そこには何も居ない。……その筈だった。
だが、ガルシアは確かに感じていた。
チョロ親方が丹精込めて焼き上げたオリハルコン瓦。
アレをぶった斬った時によく似た、独特の感触を。
0249名無しさん@ピンキー2022/03/16(水) 19:31:47.186ID:wDA+caup
「お前じゃったかオスオラ・・・いつもお前は一足遅い・・」
ガルシアが振り返るとそこには彼女の兄弟子が前髪に櫛を入れながら立っていた
「やれやれオラのリーゼントが乱れるとこだったぜてやんでい」
0250名無しさん@ピンキー2022/03/18(金) 02:10:30.547ID:pAmvVYvr
「チョロ親方が……客先で事切れておるのじゃ……」
「Oh!Holy shit!!なんてこった……」
何を今更、といった感のある会話を交わす2人。
0251名無しさん@ピンキー2022/03/18(金) 06:59:43.853ID:6QcxKVO/
「とりあえず溶かすか」
雄男裸は内ポケットから酸の小瓶を取り出した
小瓶を取り出した途端、チョロ親方の遺体がピクリと動いたのを、
ガルシアは見逃さなかった。
見ると、親方の身体からは、尋常じゃないほど大量の汗が噴き出ている。
全てを悟ったガルシアは、
0253名無しさん@ピンキー2022/03/19(土) 15:30:43.416ID:eNWFQrI/
家に帰って配信を始めた
「がるがるがるーん♪ジュラシックパークから逃げ出してきた恐竜セーラー小娘ガルシアじゃぞ♪今日は昔の嫌な知人に会ったからちとヘラっとるんじゃが気を取り直してエルデンするかの♪」
0254名無しさん@ピンキー2022/03/20(日) 07:38:01.381ID:ObMXAsrs
『おはがるーん』5000円
『おはがるーん』800円
『がるーんかわいい』2000円
『気を取り直せて偉い』1000円
『ヘラガル助かる』2000円
今日も絶好調の滑り出しである
しかし配信開始から30分ほどが経過した辺りで突然投げ込まれた赤スパチャにガルシアは眉をひそめた
0255名無しさん@ピンキー2022/03/22(火) 18:50:21.248ID:t5UVGNil
『エルデンピンクはスパチャ禁止のはずでは?』10000円
0256名無しさん@ピンキー2022/03/24(木) 15:25:49.449ID:dX/9dwO7
駄目だ
こんなことでは自分を満たせない
そう決断したガルシアは旅に出た
0257名無しさん@ピンキー2022/03/24(木) 15:58:27.288ID:jDCY72RD
とにかく埼玉から離れなければ
この街はちあきを甘やかす
ガルシアの決意は固かった
紆余曲折の長い旅路の末、たどり着いたのは栃木だった
「思えば遠くへきたものじゃ…」
ガルシアは村の入り口付近に居る人々に話しかけてみた。
「ここは ウツノミヤの むらです。」
「ウツノミヤは ギョウザが ゆうめいだよ!」
「つめたい ビールと あつあつの ギョウザ!
これが さいこうの くみあわせ じゃよ!」
確かに村のあちらこちらでギョウザを焼いているらしく、
辺りに香ばしい香りが漂っている。
しかしそのギョウザには段ボール片が混入していたのだ
ガルシアがそのことに気付いたのは3皿目だった
0260名無しさん@ピンキー2022/03/25(金) 18:33:39.226ID:sftlHLDZ
店長があらわれた!
0261名無しさん@ピンキー2022/03/26(土) 07:42:39.963ID:cmkILSZJ
ガルシアはにげだした
0262名無しさん@ピンキー2022/03/26(土) 08:18:14.406ID:gcP4YDqX
店長からは逃げられない!
店長はスラックスを脱ぎ捨てると
女物の赤いパンティを着用していた
パンティをゆっくり10分以上かけて下ろすと
そこはもうドロドロいきっぱなし
0263名無しさん@ピンキー2022/03/26(土) 08:32:37.796ID:YbuFzeZU
店長の性器腹話術!
「やあ、ぼくはバットマン、悪い子なんだ
でも君の子供を産むためだけに空いている穴に白濁遺伝子を放出すればいい子に戻れるかもしれないなぁ
ぼくを改心させてみたまえ」
0264名無しさん@ピンキー2022/03/27(日) 13:35:18.171ID:ZgiWzS5h
尻尾でビンタ
男根の付け根付近に痛烈な痛みを感じたバットマンは、
思わず自分の腰の辺りに視線を落とした。
そこにはまるで、天をも衝かんと言わんばかりにそそり立った、
誰よりも太く逞しい男根が在った……筈だった。
つい先刻までは、確かに在った筈なのだ。
だが、今やそこには、何も無かった。イチモツなど何処にも無い。
それなのに、まるで寝起きの小便を絞り出しているかの様に、
真っ赤な鮮血が勢いよく噴き出しているのだった。
状況を理解したバットマンは、自らの口から
「あぁぁ!あぁぁぁぁぁ!!!うぁぁぁぁぉぉ!!!!!」と、
絶望と恐怖と憤怒に満ちた嗚咽が無意識に漏れ出るのを自覚した。
鮮血噴き出す股間を手で押さえながら、膝から崩れ落ちるバットマン。
そんな彼にガルシアは冷たく言い放つ。
0266名無しさん@ピンキー2022/03/27(日) 14:14:45.719ID:ZgiWzS5h
しかしその言葉は掻き消された
そこにゴッサムシティの怪人
のコスプレをした中年外国人たちが次々と駆けつけたからだ
しかもことごとく股間の部分を露出したフルチンなのである
0267名無しさん@ピンキー2022/03/27(日) 15:28:11.322ID:6PZTlluM
人は努力をしなければ坂の上の石のように下へ下へと転がり落ちていくもの
旅先の破廉恥騒ぎで流石に少しトラウマを植え付けられたガルシアは
また引きこもりがちな配信者生活に戻ってしまった
「がるがるがるおはがるーん♪
いや…ひさがるーんじゃな…(苦笑)
しばらく沈黙しててごめんな?
詳しくは言えんが、ちあきは少し人生に迷ってしまったのじゃ…
でも、そこで思い出したのが皆の存在…
ガル民こそがちあきの誇り…
一度離れてしまって人と人の繋がりの大切さを身をもって理解したんじゃ…
帰ってこれる場所を守ってくれてありがとうガ
ル民
ちあきよりガル民の方がずっと立派なのじゃ
ガル民しか勝たん!
これからもこんなちあきで良かったら配信を観て行ってほしいのじゃ
……つーわけでエルデンの続きやるぞ〜♪」
0268名無しさん@ピンキー2022/03/27(日) 18:38:47.792ID:ShQQfVpV
「おかえり」
上限5万円のスーパーチャットに付けられたコメントはその一言のみの淡泊なものだった
しかしガルシアの視線はそのスパチャに釘付けになる
アイコンにはシワ一つない白衣
そしてハンネは・・・85
そうさ
まぎれもなく奴さ
はっこがガルシアを射程圏内に捉えたのである
0269名無しさん@ピンキー2022/03/27(日) 19:02:06.468ID:71996+QP
しかしガルシアには己の身の安全より先にやるべきことがあった
エルデンピンクのクリアである
配信者としての虚勢がガルシアを熱くさせるのだ
その選択の誤りこそが後の「ヴェロキラプトル拉致監禁生配信事件」に繋がるとも知らず
0270名無しさん@ピンキー2022/03/27(日) 20:20:08.864ID:j8tS/9jI
エルデンピンクをプレイしつつ、配信画面外でガルシアはスマホを操作し、自身の所属するYouTuber事務所OOOMのホットラインへ救難メールを送信した
「身に危険が迫ることがあればこの番号へ連絡しろ、『クリーナー』が全て上手く片付けてくれる」
事務所社長から常々そう聞かされていたガルシアは、迷うことなく「ストーカーに特定されたっぽい」とそのホットラインに連絡を入れる
5分ほどしてガルシアの電話が鳴った
彼女はリスナーに「ちょっとトイレタイムじゃ」と断り、待機画面に切り替えてから、電話に出る
「ちあきじゃ」
「あーガルシア君?オレは『クリーナー』と呼ばれてる者だがね、なにやらストーカーに住所が割れたとか?」
電話の相手はネチャネチャした中年の男の声だ
何をやっているのか知らないがガタガタと背後で雑音がする
「そうじゃ。証拠はないが、そいつの今までの捜査力から考えて、確実に身バレしておるとの確信がある」
ガルシアは早口で言った
「あっそう。とにかくオヂサンに任せといてくれたら大丈夫だから。君は安心して…」
その時、ガシャン!と電話の向こうで何かが倒れるような音が大きく響き、続いて
「逃げろ!そのオレはオレじゃない!オレだけどオレじゃない!時空をこ」
と『クリーナー』と同じ声だが、全く余裕のない必死な叫びが受話器を通して聞こえてきた
「な、な、なんじゃ今の!?誰じゃ?どうなっとる!?」
状況が掴めずガルシアは混乱した
だが『クリーナー』は相変わらずのんびりとした口調で答える
「ああ何でもないから。あのーあれだ、オレの、そう、オレのオーディション用の録音だよ。オレもYouTuber目指しててね。うん」
「とにかくこっちのことは気にしないで。ガルシア君は今まで通りやっててくれたらいいから。あとは全部こっちで片付けるから」
0271名無しさん@ピンキー2022/07/09(土) 19:29:15.132ID:JbpfkD39
だが、困った事が一つだけあった。
筆者はエルデンピンクを知らないのである。
0272名無しさん@ピンキー2022/07/10(日) 06:19:58.609ID:wY5THn8x
しかしあまりリスナーを待たせる訳にもいかず、彼女はとりあえず配信画面に戻る
「よく出た?」「おっきいの出た?」「いっぱい出た?」等々の下衆いコメントをスルーして
「お待たせしたのじゃ、では焼き肉シミュレーションの続きをやっていくぞ」と5分前までの流れなどなかったかのようにYakiniku Simulationを始めた
0273名無しさん@ピンキー2022/07/11(月) 06:40:30.898ID:Yz0bDVBX
焼き肉焼けて偉い
5000円
0274名無しさん@ピンキー2022/08/02(火) 05:53:33.340ID:dx2wpf2G
ガルちゃんうんち焼いて食ったら旨そう
30000円
どうして自分にはこんな糞みたいな固定客しか着かないのか
永年自分を騙し騙しやってきたがもう配信者としても限界だった
0275名無しさん@ピンキー2022/08/02(火) 18:39:51.487ID:vn1CVYFg
「すまんが今日は体調が悪い。この辺にしておく…それと次回の配信は大事な告知があるのでぜひ来てほしいのじゃ。それじゃ、おつがるーん♪」
次の配信を引退宣言&大集金回にしようと決めてガルシアはそそくさと枠を閉じた
と、ほぼ同時にエントランスのチャイムが鳴った
クリーナーだ、もう来たのか、なんと迅速な対応ではないか
チャイムの主を先程連絡したクリーナーだと信じて疑わないガルシアはカメラも確認せずにエントランスのオートロックを解除する
そして、一分もしないうちに玄関のチャイムが鳴った
0276名無しさん@ピンキー2022/08/03(水) 06:57:05.218ID:Kr3vgOLT
ガルシアは玄関へ向かった
そして己の軽率さを呪った
ドアノブがガチャガチャと激しく狂ったように動いている
もはや逃げ場はなかった
0277名無しさん@ピンキー2022/08/04(木) 18:42:34.370ID:tXsPjBog
キィと音を立ててドアポストが開く
トスッと何かが投入された音がした
そして声が聞こえた
「…わたしはっこちゃん、今、あなたのポストの中にいるの!」
0278名無しさん@ピンキー2022/08/05(金) 12:44:01.044ID:JlNyfDNj
ガルシア「なんじゃこの可愛い生き物は」
それからガルシアの人生は一変した
彼女は配信者を引退し地方で農家の手伝いを始めた
大抵の人間は元気で逞しいガルシアのことを応援してくれた
その肩には、いつも白衣の小さな小人が乗っていて、いつも彼女のことを叱咤激励していたと言う
第四章
ポケットモンスター・クレイジーサイコエメラルド
完