ポケベルにはメッセージが入ってた
「明日会えるよ」とか「会いたい」とか「話したい電話ください」とか
最後のメッセージが半年くらい前のものだっからその時にはもう使われていないポケベルのようだった
それでもそこで初めて母親に男がいることを知った
今まで感じたこともないような猛烈な嫉妬心に駆られた
そこから俺は完全におかしくなった
母親の一挙手一投足が気になるようになった
まるで恋人や妻の浮気を疑う男のように母親を監視した
その男とまだ続いているのか、会社の人か、いやもしかしたら女友達かもしれない
そんなことがグルグルグルグル毎日毎日頭の中を支配した
今まで手をつけなかった母親の下着まで監視した
四組みくらいの下着を使い回していた
ほとんど地味なおばさんの下着だったけど一組みだけ鮮やかな紺色の綺麗な下着があった
これを着けて行く日は男と会ってるんじゃないか
その下着を着ける日ももちろん把握してその日は母親の帰宅時間とか帰ってからの様子をいつもより注視した
ほとんどの日は母親はいつも通りの時間に帰ってきた
でもその綺麗な下着を着けた日に帰る時間が一時間でも遅いと
気が狂いそうなくらい嫉妬心が沸いた
そんな日は母親が風呂に入ってる30分の間にその紺色の下着で3回もオナニーする時もあった
それくらいしないとおさまらなかった
もう自分の頭がおかしいとかどうでもよかった
ただただ母親のことが女として好きだとはっきり自覚した
母親との最初の最初の一線を越えたのはその頃だった