それからひと月以上母と俺はほとんど顔も合わさず生活した
食事も母が帰って来る前に終えて俺は部屋に戻った
朝も母は以前より早く出勤した

それでも休みの日などリビングなどで母と出くわす時があった
そんな時母は俺を明らかに警戒していた
俺も母にできるだけ近づかないようにした
はじめはしょうがないと思った
でもすぐにそんな生活は耐えられなくなった
母が俺を避ければ避けるほど俺は母が恋しくなった
また俺の中の悪い虫が疼きだしていた