廊下で向かいあった俺と母は目があった
母は俺と目があった瞬間すぐに目を逸らして下を向いた
こんなあからさまな態度を取られるのは久しぶりだった
俺が母を犯した日の直後のような母の反応だった
無理もなかった
母の夢を見て母で抜くために母の私物の探しに勃起したまま部屋を出た瞬間実物の母に出くわしたのだ
俺はその時あの夜と同じ顔をしていたに違いなかった
しかし俺はその時自分がそんな顔をしていることに気づいていなかった
ただただ母のその反応が悲しかった
俺は母とすれ違おうとした
大人2人が十分すれ違える広さが廊下にはあった
しかし母は俺が一歩踏み出した瞬間、廊下の壁に貼り付くようにしてこちらに背中を向けてしまった
俺はひどいと思った
やり過ぎだと思った
悲しさが怒りに変わっていくのが自分でも感じられた