■李栄薫・ソウル大学教授:「私たちが植民地時代について知っている韓国人の集団的記憶は
多くの場合、作られたもので、教育されたものだ」

「私が植民地時代のイメージを修正するようになった個人的動機は、1990年、日本の『土地調査事業共同研究』
のために全国を巡回し、土地台帳など原資料を収拾したことだった。

慶南・金海市地域には、大量に原資料が残っていた。それらの資料を参考を検証して、教科書とは余りにも異なる内容に驚いた。

『土地申告をやらせて、無知な農民たちの未申告地を容赦なく奪った』と教科書の記述にはあるが、
実際はまるで異なり、未申告地が発生しないよう綿密な行政指導をしており、土地搾取が発生することがないよう、
繰り返し、指導と啓蒙を進めていた。


農民たちも自身の土地が測量され、地籍簿に記載されたのを見て喜び、積極的に協力した。その結果、
墓や雑種地を中心に0.05%程度の未申告地が残ったに過ぎない。

それを知った時、私が持っていた植民地朝鮮のイメージは、架空の創作物に過ぎないものであったことを自覚した」