ところで李栄薫教授は、『大韓民国の話』の中で、「“土地調査事業により全国土の40%が日本のもの
になった”“食糧の半分を日本に強制的に持ち去った”というのは、何ら根拠のない話」と主張している

- 日帝が土地調査事業で土地を収奪し、食糧を強制的に奪ったというのは事実ではないのか。 

「1982 年、金海郡庁で土地調査事業当時に作成された文書が大量に発見された。そこで、この資料を
 活用した研究を行ったところ、総督府は国有地を巡る紛争を公正に扱っていたことが分かった。全国
 484万町歩(1町歩は約0.99ヘクタール)の国有地のうち、12万7000町歩だけが国有地として残ったが、
 その大部分は朝鮮人農民らに有利な条件で払い下げられていた。食糧を日本に搬出したのも市場を
 通じた商行為に基づくものであり、強奪したわけではない」

- それならば、なぜ日帝が土地調査事業の過程で全国土の大部分を強奪したとされているのか。 

「韓国の学界には厳格なジャッジがいないためだ。先進社会では学界を支配する厳格な審査グループ
 があり、主張の妥当性について判定を下している。後進社会にはこうした審査を行うグループが存在し
 ないため、何が正しく何が間違っているのかについて、大衆はもちろん、研究者さえも知ることができない
 状況に陥っている。」