身勝手の末にペット殺処分 苦悩する獣医

人と犬は1万5千年以上前からの「最良の友」だったとされ、猫もペットとして人気が高まっている。
一方、虐待や殺処分といった負の側面も後を絶たない
。福井県内で大量繁殖場「パピーミル(子犬・子猫工場)」状態
とみられる施設の存在が明らかになった今、ペットとの共生を考える。

 殺処分のため、麻酔薬と筋弛緩剤が注射された犬や猫。
体を支えている間にも力が抜けて、冷たくなっていく

―。「何とも言えない感触が手に残っている。こういう思いはしたくない。動物はふびん」
と話すのは福井県医薬食品・衛生課主任。
「動物を助けたくて獣医師になったのに、死なせるのはやる方も精神的につらいですよ」と打ち明ける