>>52
(隣から視線を感じ、咲の意識は覚醒へと引き戻されていた)
―……どうしたのかしら?
(声を潜めて視線を感じた方、ましろちゃんの寝ている側に話しかける)
(ぼんやりとした視界だったが最初ましろちゃんは咲の顔を見ていたように感じた)
―眠れないの? まぁ、今日はいろいろあったし体のほうも興奮して眠りにつけないかもしれないわね
―少し夜風にあたってみない?
(咲はましろちゃんにそう提案した)


>>62
……
(私は全員が寝静まった後一人静かに布団を出て縁側から月を眺める)
……?
(ぼおっとそのまま外を眺めていると誰かが目覚めたような気配がした)
(振り向いて様子を見るが起きている様子などは見られない、気のせいだったのだろうか)
(ふと美穂さんのほうを見ると悪夢にうなされていた様な痕跡が見えた)
美穂さんも引っ越してきて心の整理もついてなかったのかな……
(彼女の様子を見る限り、『都会』にいたときに何かしらの嫌なことや思い出したくないことがあったようにうかがえる)
(その記憶が夢で再生されているのだとしたらそれは苦痛なのだろう)
(私は美穂さんのそばで横になり、頭を撫でて子供を寝かしつける時のように優しく背中に触れるのだった)