(急いで部屋に向かったものの、この先どうするのかは全く考えていない)
(彼女の部屋の中に入ると、ほのかに甘い香りが広がっていて)
(彼女の趣味である車やバイクの雑誌でも読んで時間を潰そうかと思っていたが)
(ベッドの上にはまたもや目の毒な、彼女のセーターやスパッツが脱ぎ捨てられていて)
(更には壁にかけられた競泳水着。同級生の女子とは違うむっちりとした彼女の姿を想像してしまい)
(見なかったことにして、本棚からバイクの雑誌を取り出すと、ベッドに背を向けて読み始めた)

(読み始めてから十数分、何も気にしないようにしていたが、悶々とした感情は次第に高まり)
(ぱたんと雑誌を閉じると、振り返ってベッドの方を見つめて)
……芹お姉ちゃんの……服……
ちょっとだけ、ちょっとだけなら……バレない、よね……?
(そう呟くとベッドの上に座り、セーターを手に取ってギュッと抱き締める)
(なんだかドキドキがさらに強くなって、千歳の体はむずむずして)
ふーっ、ふーっ……お姉ちゃんの、スパッツ……!
なんでだろ……なんでこんな、変なきもちにぃ……!
(セーターだけでなくスパッツも手に取り、本能のままに頬擦りして)
(さらに彼女がいつも寝ているベッドの中に入ると、彼女の匂いをそのまま感じ)
(千歳の服の中で乳首が擦れ、その甘い感触に溺れてしまい)
(周りの音は全く聞こえず、布団の中でひとり興奮していた)