「き、気分の問題ですよ!正々堂々やって勝たないと後腐れしますからね!」
(騎士見習いが何言ってるのと言いたげなお言葉に、
あくまでもフェアな戦いで勝ちたいと言って返してみる。
憎むべき敵相手ならまだしも流石にエリスを相手にそんな手を考えられるほど小賢しくもない。)
よし、この手応えなら空振りではないな。
あんな匂いがしてるのはエリスさんだけ。何とか追えてはいるけど…。
(訓練用の武器が何度か打ち合う音と手応えで命中を察する。
きっと今目を開けてしまうとまた脳裏にエリスの姿が残ってしまうだろうし、
エリスの身体の上を精液が滑って、いやらしい気持ちになってる分だけ、
うっすらと声が聞こえそうになるのも、より強く目をつむって煩悩を振り払うように…。)
ダメだ。さばかれた。今度のは当たってな…。
あーあ。今度はいい線行ってたと思ったんだけどな。
やっぱどうにかして動きを止めて…
せめて注意だけでも引き付けられないと狙って当たりやしないか…。
(剣を押し付け合う状況から急激に手応えが無くなったのを感じ、
エリスの身体についた匂いを頼りに探し出そうとするけど、
当然後ろには目も鼻も付いていない…これじゃ場所がわからない。敵を見失った。
そう思った次の瞬間は剣先を背中から突き付けられていた。
武器と盾をがしゃんと地面に落として降伏のポーズ。)
まだ訓練時間だ。休んでないで立て。
それでだ…ちょっと手伝ってくれ。この先輩一人じゃ手に負えない。
「多人数相手のイナシ方。エリス先輩が実演してくれるって聞きました!」
エリスさん。強敵に多数で当たるのは戦術の範疇でしょう?
それに実戦じゃこんな事しょっちゅうなんですよね!
(エリスが背中にいる状態で目を開けると、
ちょうど一戦終わったばかりの別の見習いが座り込んでいた。
アランは座っていた彼に走り寄って声をかけると二人並んで戻ってきた…。)
(「自分で言っててちょっと納得行かないけど…。」って内心が聞こえるけど、
有無を言わさず槍を持っている方の見習いと剣と盾のアランが二人がかり。
ある程度は食い下がれるアランの方が先陣を切って取り付くように。
自分が注意を引きつけてもうひとりの方に当ててもらおうという作戦らしいが…。)
>>174
【誰か教官みたいな人居るよね?この二人がかりを止めないならいないかな…】
【それじゃあやってみるか…出来るかな。一人二役。】