>>347

「まずはこの家と次に……」
(巫女に地図を見せられながら祈りの手順と回る箇所について説明を受けていたが、裸同然の自身の格好にそれどころではない精神状態で最低限のことしか覚えきれていなかった)
『今年はみたことないお姉ちゃんがやるんだね』
『外の人がやるのも随分久しぶりだな……』
『この後の演舞も見ものだな』
(通りすがりに子供やその保護者の方にも見られ、家の前では深く礼をしたり自身の体を見せつけるような動きをしなければならず、そのたびに体に巻き付けた紐がずれたり食い込んだりし始めているのが見ていなくても感覚で伝わってきていた)
(不幸中の幸いだったのはこれが神事ということもあり、ここの町の人々は邪な感情で私のことを露骨見たりすることはせず、私の姿を撮られたりすることもなかったということだ)
……これを記録するのも私の仕事なんだよね
(唯一その姿を記録するのはそれを行う私自身ということを除けばという話だったが)
(一通り巡礼を終え、回り終えるころには紐は食い込んだりずれたりして秘所や乳首がほぼ見えかけている状態だった)
「それでは次の祭事に移りましょうか、ついてきてください」
はい……
(もはや考える余裕もなく巫女についていき、私は神社の境内に連れていかれる)
(境内には神主の方と似たような恰好をした男性が立っておりその脇には大きい水盆が置かれていた)
そういえば…………
(この後に行われる祭事についても事前に話を受けたほかに情報をもらっていたことを思い出す)
「この方に神様の奉納のための施しをしてもらいます、私たちの信頼のおける方なので警戒しなくて結構ですよ」
……は、はい
(行われる内容はありていに言ってしまえばボディペイント、身体に神様への祝詞と図形を描くことで祝福を受けて神域に立ち入ることができるのだという)
(巫女に紐を解かれて取り払われると完全な裸体を周囲で見ている町の人々や神職の方に見られながら晒し、その体に朱の染料を塗られていく)
(もはや紐どころか何も隠すものもない裸体を大勢の人々の前で晒し、身体を彩られていく最中私の足は小刻みに震えているのがわかる)
(様々な文様を首から下、上腕や膝に掛けて全体的に書き込まれ、筆や指が素肌を擦る感触に耐えて今はこの時間が一刻も早く終わってほしいと祈りながら目を閉じる)
「はい、終わりましたよ」
「それでは引き続きよろしくお願いしますね」
(耳元で巫女に囁かれると目を開けて私は周囲を見る)
(参拝に来ている町民の人たちは一様に私のことを見て手を合わせて祈るようにしている)
(私は事前に巫女に言われていた通りに神楽を舞い始める)
(練習をしたわけでもない素人の舞だったが、動き自体は単純なためある程度のことは見よう見まねでこなすことができていた)
(ただ、身動きを取るたびに風を切る素肌の感覚やわずかに揺れる控えめな乳房などが自分が裸でいるということを知覚させていた)
(動きの中には足を大股に開いたりして秘所や乳首などの恥部を露骨に見せつけるような動きも含まれているため、必然的に大勢の人にそれらの痴態を見せつけることになってしまっていた)
……っ
(これらの行為に恥ずかしさを感じてしまうこと自体が神事に対しての冒涜であるということは理解しているものの、心身ともにその状況を処理しきれずに息も上がり自分で承諾したこととはいえ早く終わってほしいとすら考えていた)

【2/3番目です、長くなり申し訳ありません】