顔を真っ赤にさせ、視線を反らした状態のまま、美雪は戸惑う様に訴え掛けてくる。そんな美雪の様子に、明智はクスリッと笑みを零してきた。
そして美雪の傍まで来ると、その横に座り込み、その肩を抱いてグッと引き寄せていく。
「きゃっ・・・!?」
突然の事に、美雪は小さく悲鳴を上げてしまう。その逞しい胸板に顔を埋めてしまい、美雪の胸は早鐘の如く、ドキドキッと鳴ってしまっていた。
「あ、明智さん・・・」
明智は、美雪を優しく抱き締められながら、じっと見つめてくる。心地良い、それでいて魅力的な香りが美雪を包んでいく。
「七瀬さん・・・貴女の事は、初めてお会いした時から気になっていました」
「えっ・・・?」
「貴女へのの想いは、日に日に募っていくばかりで・・・でも貴女の傍には、ずっと金田一クンがいましたからね・・・・とても苦しかったですよ。・・・でも、今日は千載一遇のチャンスですからね。この私の気持ちを、
ぜひ貴女に受け入れて貰いたい・・・」
突然の明智からの告白に、美雪の胸が更にドキンッ!と高鳴ってしまう。普段はクールな明智に、こんな情熱的な言葉を掛けられてしまっては無理も無いだろう。
そうして美雪が言葉も出せなくなってしまっていると、明智は更に攻め込んで来た。
「七瀬さん、貴女が好きです・・・貴女が欲しい」
明智からの愛の告白に、カアアッと耳まで真っ赤になってしまう美雪。こんなストレートでキザな言葉も、明智に言われてしまうと、その効果は絶大である。
(だ、ダメ・・・・こ、断らなきゃ・・・・断らなきゃ、ダメなのに・・・・・っ)
どうして何も言えないのだろうか?何で言葉が出てこないのか?ただ美雪は、子犬の様に小さく震えてしまっている。そんな美雪に、明智は優しく微笑むと、耳元で甘く囁き掛けてきた。
「大丈夫・・・優しくしますから」
甘い囁きと同時に、熱い吐息が耳元に掛かり、ゾクゾクッとさせられてしまう。すると明智は、また美雪をじっと見つめ、ゆっくりと顔を近寄せてきた。