監禁

「じゃーなっ美雪、草太。俺先に帰るわ」
「何?今日も部活出ないのかよ?金田一」
草太の驚く声に金田一こそ驚きだ。よくもまぁ、あんな妙なミス研なぞに毎日足しげく通えるものだ。
「いーの、いーの。だって俺、幽霊部員だし……次は参加するからっ!」
美雪のお説教の始まる予感に、金田一は慌てて教室を退出する。
「もうっ!ハジメちゃんたら」
やれやれと肩をすくめる美雪と草太。いつもの穏やかな教室の遣り取りである。だが・・・・この日常がスグにも壊れようとしている事を、三人の誰もが知るよしもなかった。