『君の写真と、ココの住所を彼女に送ってあげました。勿論、ひとりで来る様に告げてね』
「!!」
絶句する金田一。
『そんなに彼女を守りたいなら、自分を見捨ててくれる様に必死に神に祈るんですね。可愛い娘だし、他にいい男がいれば、案外あっさり叶うかもしれませんよ?』
そうあって欲しかった。美雪が自分を思い、ここに駆け付ける姿を想像するだけで内臓が痛む。
(お願いだ、来ないでくれ美雪っ!!…頼む草太!守ってやってくれ…!!)
血を吐く様な思いで祈る金田一。・・・・だが、その思いを、扉の開く重い音が打ち崩した。
「はあっ、はあっ、はあっ……は、ハジメちゃん!!」
扉を開けた美雪は、息を切らしている。どうやら、ここまで走ってきたらしい。美雪は恐る恐る中へと入ると、周囲を見回した。
そして金田一の姿を見つけた美雪は、駆け寄ろうとする。
『おやおや、残念でしたねぇ…来てしまいましたよ』
「え!?な、なに…この声?」
どこからとも無くマイクを通した声が聞こえ、美雪は驚いた。
「美雪っ!!く…来るなっっ!!逃げろォッ!!」
しかし、時すでに遅かった。美雪の後ろに回り込んだ男が、扉を乱暴に閉めて鍵を掛けた。
「え?…な、なに…?」
突然の事に混乱する美雪。そんな美雪の前に、ニヤついた男達が近づいてくる。ようやく状況を悟った美雪だったが、恐怖に身体が竦んでしまう。
そんな美雪の周囲を、極上の獲物を目の前にした飢えた野獣が群がっていく。
「や、やめろッ!!…頼む、美雪に手を出さないでくれッ!!!」
しかし、そんな金田一の言葉を無視して、男達は美雪の身体を舐める様に見回した。