「このまま貴方を殺すのも良いんですが…どうせなら、もっと苦しんでもらうのも良いですからねぇ。貴方は生かしたまま、ココに閉じ込めてあげますよ。……まぁ、運が良ければ、
誰かが見付けてくれるかもかもしれませんねぇ」
マイクの主と男達は、冷ややかに笑みを零していた。金田一が放り込まれた場所は、今は使われていない冷凍室の様だ。
窓など在る筈も無く、重い扉が締まれば完全に閉じ込められて、逃げる事も出来なくなるだろう。
さらに言えば、倉庫の奥に在る冷凍室の中から助けを求めても、只でさえ人気の無い場所に助けが来るなんて事は絶望的だ。
どうやら彼等は金田一を監禁し、野垂れ死にさせるつもりらしい。
「ああ、そうそう……美雪さんは、彼等が大事にしてくれるらしいので、ご心配無く……」
扉の隙間から、気を失ってぐったりとしている美雪が、男達に運ばれていくのが見えた。それに続いて来た時と同じに、倉庫からゾロゾロと出てゆく男達。
「み…美雪ッ!…美雪ぃッ!!」
遠ざかる美雪を見ながら、金田一はもがく事しか出来ない。
「ククククッ……では、生きていたら、またお会いしましょう」
マイクの主が合図すると、男達は重い扉を締めていく。
「ま…待てッ!?やめろぉッ!!」

ギギギイイィィィ・・・・バタン!!・・・・ガチャリッ!!

鉄が軋む様な音が響き、扉が締まると、鍵まで掛けられてしまった。暗闇の中、金田一は身体を震わせ、嗚咽を漏らす。
「う…うう…く…うっ……み…美雪ぃッ!…くそおおおおっっっ!!!」
金田一の悲痛な叫びが、虚しく室内に響いていった。