床に散らばっているようなものは何も無かった。
普通男の一人暮らしなら、下着の一枚ぐらい放ってあっても
おかしくは無いのに、まるで生活感がしないほど、床には何一つ落ちていなかった。
きちんと管理された綺麗な部屋だった。
当然だがおかずにしていそうなものも何も無い。
奴は掃除も洗濯も料理も、全て一人でこなしているらしかった。
部屋の内装もシルバーの家具で統一されていて落ち着きがあり、洒落ている。
俺は偶然この部屋に遊びに来る事になった訳で、急いで片付けた雰囲気も無かった。
奴はこの部屋で独り、一体何を考えて生活しているのか。
俺の興味と妄想は膨らむばかりだ。