コンビニの成人誌販売、これまでやめられなかった本当の理由:日経ビジネス電子版
https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00002/012300024/
セブン-イレブン・ジャパン、ファミリーマート、ローソンが成人向け雑誌の販売をやめると発表した。
今年8月をめどに、チェーン本部が加盟店に推奨している取り扱い商品のリストから外す。
訪日外国人客の増加など社会の変化を踏まえた判断とみられるが、むしろなぜ、これまで販売を続けてきたのか。

事情は極めてシンプルだ。成人誌が「コンビニ店舗を経営するうえで重要商品だった」(東京都内のコンビニ加盟店オーナー)のだ。
まずは単価の高さ。コンビニで売られている成人向け雑誌の価格は1000円にのぼることも多い。
日本フランチャイズチェーン協会によると主要コンビニチェーンの平均客単価は629.2円(2018年、全店ベース)。
1冊売れるだけでも大きな売り上げになる。
購入に後ろめたさをともなうためか、成人誌は他の商品と一緒に買ってもらえる利点もある。
大手チェーン本部の商品担当社員は「コーヒーや新聞と一緒に買われることが多い」と話す。

逆にいえば、今回発表した方針転換は、コンビニをめぐる環境がそれだけ変化している現実を映し出している。
訪日外国人の爆発的な増加により、公の場に成人誌が堂々と置かれていることへの違和感の指摘も増えた。