そのマンションの一室は、意外な広さがあった。
男たちの熱気のなか、一番後ろの席に所在無げに座る。
何なんだ、ここは…いかがわしいショーを見せる店か?
こんなとこに唯子がいるというのか。
イヤな予感に胸の動悸が収まらない。

観客の視線は、一斉にステージに向けられている。
そこでは、暁年にとっては刺激の強過ぎる
淫微な見世物がまさに佳境を迎えていた。
縛られ、吊るされ、屈強な男にいいように蹂躙され、
啼泣を上げている全裸の女…ま、まさか!
暁年は不安にさいなまれながらも、
意を決し、目を凝らして女の顔を見た。