違う。唯子じゃない。
大きく安堵しつつ、妙な想像をした自分を恥じた。
唯子があんな事するわけがないじゃないか、
それに見てみろ、あの女。
乳首にピアスなんかして。普通じゃない。
そういう世界のプロの女なんだろう。

「紗夜子、イキますうっ…!」
こんなに大勢の男達に見られているというのに
女は名前まで名乗りながら、感極まった声を上げ絶頂を迎えた。
(なんて、はしたない女だ。)
潔癖な彼は、侮蔑的な視線で女を見てしまう。

どうやら、あの子にからかわれたようだな。
マセた子供だ。
帰ろうと席を立った、その時…