今日、自分にかけられる筈だった言葉をこんなカタチで聞くとは。
2人がいない間は自分が家を守る、と言っていた
唯子の健気な表情が脳裏に蘇る。それが今…
そんなだらしない顔で、いったい誰に言っているのだ?
守る、と言っていた我が家に、何者を迎え入れているんだ?

司会「それでは本人にご登場願いましょう!
牝豚唯子の調教の成果をじっくりとご鑑賞ください!」

照明が再び点いた。先程の男女と入れ替わって
ステージ中央に立っているのは
全裸を厳しく緊縛された美しい女と、
その縄尻を引いている太った中年男。
暁年は血走った目を見開いて、2人を見る。
映像を見せられてさえ、何か間違いであって欲しいと
一縷の希望をもっていた暁年だが、
そこに居るのは間違いなく自分の愛妻だった。
(あぁ…唯子…どうして…!? )
そして、隣の男を見て、さらに驚愕する。
(え…? 卍君…!?)
淫靡な舞台に並んで立つ、全裸の愛妻と親戚の婿…
頭がおかしくなりそうだ。なぜ彼が、唯子と?