いずれにせよ、フェリックスの幼年期から今まで彼らの関係は
単に母親と息子以上のものであることを彼は知っていました。
彼らは友達で魂の伴侶でした。彼らは互いの気分を読むことが
できましたし、時には、それは彼らが互いの心を読むことが
できるように思えました。お互いの周りにいるだけで、お互いを
元気づけるように見えました。彼らは不可分でした。
フェリックスは十代になって、ある切っ掛けから母に恋をしていて
メロメロになっている自分に気づきました。
ええ、それが異常な事であることもよく分かっていました。
しかし、フェリックスは結局のところ、思春期になる頃にはすっかり
彼女に魅了されてしまったのです。