彼は威厳のない小さな子供のように、みっともない悲鳴を上げないように心掛けて、
地面に降り、自分の顔がスチール製のラップで覆い隠されていることを確認するために
近くに落ちていた金属の欠片に顔を映してから、そして緑の気球に向かって、走り寄りました。

彼は、そこにいるはずのスーパーヒーローが気球のどの部分にいたのか把握すると、
その腕をつかみ、そこの部分を剥くと彼自身をその方向へ、ぐいぐい引っ張り始めました。
気球体は、彼の身体には纏わりつかずに、いやいやながら引き裂かれました。
しかし、彼のさっき強化されたばかりの、彼の体の強さは、それをずっと簡単にしていました。
そして、その声の主と思われる人影に到達すると、抱え込んで、一緒に出口に向かって脱出を図りました。