彼はゆっくりと、お尻を引き離し、超高層ビルの一番端に座り直して、
両足をそこから、ぶらぶらと下げました。

彼は街を見下ろして言った。
「あのう…ちょっと変な、質問をしてもいいですか?」

「ええ、いいわよ」
レディージャスティスは言った、笑って、彼の隣に、より近く座り直しながら。
彼女は、彼の質問が何であるかを興味津々のように見えた。

しかし、フェリックスは急に固まってしまっていました。

よろしい。
今なら、彼の最大の質問をぶつけることが出来るかもしれないと、彼は思いました。
そして、彼の心臓が急にバクバクと言い始めます。
これまでのところ、彼の心では、二人の会話の出だしを、かなり上手くいっていると思っていました。
それでも、今度の質問は、ちょっと馬鹿げたモノのような感じがしました。

(あなたは、僕のママですか?)
しかし…彼の勇気は逃げました。
無難な話題から入った方がいいと、彼の臆病な心が言い訳しました。

「どうしたの?」 彼女は言いました。
「あのう、IDを秘密にするのは、家族を含めてですか?」
今度はレディージャスティスが押し黙る番だった。

彼女のつらい過去…ケイン、彼女は彼に打ち明けた訳ではなかった。
しかし、彼は気が付いた。
彼女の正体を。
その事が、結果として彼の命を奪った…彼女の最もつらい過去。