そんな話をしていると姉から足りない材料あるため買い物にいくから付いて来いとのご命令があった。
彼氏に対しては優しい口調で「テレビでも見ててね」といい俺の手を引き車で10分程度のスーパーマーケットに向かう。

姉は運転しながら「お母さんが買い忘れするなんておかしいね」と言っていた。確かに母にしては珍しいミスではあった。

父への連絡も母が昼食ではなく夕食を姉の彼氏と一緒にすると伝えていた為、今父は大急ぎでこちらに向かっている。
このペースなら父の到着は昼食後になりそうだ。

今我が家は側から見たら幸せな家庭なのだろう。俺が目撃したことを忘れていれば。
姉の嬉しそうな横顔を見て複雑な思いを胸に抱いた。