二: 学園乱交/ジャイロウ
生殖は本能であり、本能を支えるのは遺伝子による脳内麻薬分泌のコントロールであります。
人間が年中発情期と言えるほどの性衝動を獲得したのは理性と社会性による本能の抑制、
すなわちエロを生むのは社会規範による束縛と本能のストレスによる矛盾であると言えましょう。
言い換えれば、エロの本質とは責任と無責任であるのです。

……という哲学が作者にあるかないかはわかりませんが、
一般的な社会通念ベースの常識の壊れた世界でフリーセックスに興じる少女たちのお話。
悪し様に言えばちょっと意識高い系が入っており、そこが鼻につく人もいるでしょうが
裏を返せばエロと真剣に向き合った結果であり、伝わるものは確実にあります。
で、描き出されたものを自分なりに受け止めた結果が上記ということで……。

三: ふしだらなわたしたち/もものユーカ
屈折した女の子同士の恋愛模様を、男性(モブ)との行為によって浮かび上がらせる。
初単行本らしく漫画そのものに慣れていない点は散見されますが、それを上回る個性……
百合漫画のことはよく知りませんが、空前絶後の作風ではないでしょうか。
下半身にはきっちり挿入されてるのに上半身では二人の世界を作ってる、
陵辱ものではたまにある光景ですが……女は恐ろしいのー