例えば食ザーなどは描かれずこの点が本作の槍間家シリーズの様な誰彼かまわず股を開くビッチ母娘と、
末娘を主軸としたホームドラマという全く真逆のジャンルを同居させ成立させている要因である。
また相容れない物を無理やり繋げて笑いを取るギャグマンガとしてでは決してなく、
本気でホームドラマとして描かれておりなんならいい話だなと思わせてしまう構成に読者は混乱と興奮を促される。
槍間家のメインヒロインである母親は旦那の出張中に間男を取っ替え引っ替え連れ込み、
娘達の前でさえもおっぱじめて全く悪びれもしない悪女というか普通の漫画だったら極悪人であるが、
家族を愛しているという点そして悪意がないという点だけをもって読者の共感を得ているがやはり極悪人である。
主人公である末娘はそんな母姉の奔放さにうんざりしている常識人であるが、
母親の寵愛を受けていることを薄々気付きつつあるという自分の倫理感に悩まされる思春期少女である一方、
家族の中で一番性欲が強く母親に対抗意識を燃やして競うようにして勃起ちんぽを誘惑するとんでもないビッチである。
そんな真面目に考えると頭が痛くなりそうな設定を絶妙なバランスで纏め上げ、
なにより一番肝心なエロさにきちんと繋げているのが著者の構成力の高さを物語っていると言える。
槍間家シリーズは貞操観念ZERO新装版1に纏められているので気に入られたらそちらもオススメ。