森脇敬一郎と麻子が結ばれてからしばらくして、
 多佳子は雄一を呼び出し、自分への欲望を白状させた。
 そして森脇学園高等部への合格を条件に、息子とのセックスを約束したのである。
 その時の雄一はまさに狂喜乱舞といった様子であった。
 本当は、たとえ雄一が合格しなくても、
 いや母とのセックスを望んでいなかったとしても、
 自分から土下座してでも息子に抱かれたいと思うほどに、
 多佳子の欲望は切迫していた。
 それを何とか隠し通したのは、母親としてのせめてもの意地であった。
 このスマートフォンに記録された情景も、
 雄一は、月に一回の模試で好成績を取った時に与えられる、
 母のストリップという「ご褒美」だと思っている。
 しかし、本音を言えば、
 多佳子が息子のオナニーを自分のオナペットにしたかったのである。
 動画はいよいよ佳境へ入っていく、多佳子は机の上のジップロックを開け、
 ベージュの布きれを取り出した。それは昨日、多佳子がはいていたパンティであった。
 多佳子と雄一の「約束」では、好成績を条件に、
 月に一回、母は雄一の前でストリップをし、
 週に一回、雄一のペニスを握って射精に導くことになっている。
 そして、それ以外の日は、
 母の使用済み下着を使ってオナニーしてもよいことなっている。
 このパンティも昨晩の雄一のオナニーの痕跡をしっかりと残している。
 多佳子はそれを鼻に押し当て、深く深呼吸する。
「ああ、最高だわ。雄一の白いジュース…」
 無意識のうちに声に出してしまう多佳子であった。