ニケルが学校から帰るとエリーナは役所から帰っていた。
家に入り母親を見つけると直ぐに駆け寄った。
「母さん、どうだった?」
ニケルが心配そう聞いた。
エリーナは微笑みを浮かべて「良かったわね。」と言って通知票を差し出した。
奪い取る様にそれを受け取ったニケルは自分の目で宿主を確認する。
そこには{ニケル・アンダーソンの宿主はマリー・エルナンデスとする}と書いてあった。
心臓が張り裂けそうだった。
長年の願いが叶った瞬間。
ニケルが童貞を捨てる相手はマリーであると街が認めたのである。
何と言う幸福感だろうか。
恋い焦がれたあの女体が自分の手に入る。
スカートの中のベールに包また部分。
胸の衣服を持ち上げる膨らみの正体をこの目で見る事ができる。
それらを全て自分の特権として手に入れる事ができるのだ。
性を発散できない未熟な少年にとってこれ以上ない天からの祝福であった。