母親と少年、父親と少女を結び付ける事をペアリングと言った。
ペアリングの方法については少年少女の希望が優先されるが、父母によって拒否される事もある。
少年少女はペアリング希望者を第三希望まで記入し役場に届ける。
競合した場合は胤主宿主たる父母が決める事になる。
希望者がいない場合、競合により落選した場合は役場がランダムにペアリングする事になっている。
一般的に小さな社会で育った少年は身近にいる同級生の母親を選ぶ傾向にある。
一方、少女に関しては役場がランダムに決める事が多いようだ。
ニケルの母親エリーナも17歳でニケルを産んだ。
もちろん胤主の男性はニケルと同居する父親ではない。
胤主宿主としての機能を有する少年少女は後に新たに家庭を築く事ができるのである。