0033名無しさん@ピンキー2020/12/23(水) 03:59:08.27ID:N3Ra9aWA 燃えるような双眸で、和美をねめあげていた。 ゆっくりと、和美の周囲を回りながら、犬は、鬼千代の前にやってきた。 犬の表情が変わっていた。 尖っていたものがその眼から消え、甘い光がそこに宿っていた。 犬が、鬼千代の差し出した手を舐めた。 尻を向けた。 鬼千代が、その犬の背後に膝をついた。 ぞくりと、和美の背を魔性の手が疾り抜けた。 鬼千代が、何をしようとしているか、理解したからであった。