毎日頑張っているな、きつみは
今日も頑張って鯉のぼりを揚げような
しかしあれだ、これを出してからきつみははこの中で寝るようになってしまった
夢の中で鯉に食われなきゃいいんだが・・・

>>931
男は子三橋が見えなくなるまで見送ると気配を消してどこかへ向かった
どこからか数人の人間の焦るような声が聞こえてきてフッ・・・と笑う
子三橋に護衛がついていたことなど始めから知っていた
それらの目を誤魔化してターゲットにいかに近づきミッションを遂行する方法も研究済みだ
あいつらが群れで動くものならさながら俺は一匹狼だな
そんなことを考えると思わず苦笑してしまう
男は人気を避けながらある場所へとやってきた
小さなマンションの個室は男が特別な目的で借りたものだ
暗い部屋に灯りをつけると、そこにはあちこちにありとあらゆるミハシの写真が貼られていた
「ただいま、ミハシ」
男は上着のポケットからビニールに入った何かを取り出すと中身を取り出してしげしげと眺めた
20センチくらいの先の尖った細い棒は、つい先刻、子三橋が食べていたフランクフルトの物だ
それを眺め撫で、匂いを胸いっぱいに嗅ぐ
それだけで男はこの上ない幸せを感じていた