暑いのに頑張っているな、きつみは
1位の喜びをその尻尾を振る事で表しているのかな 俺も嬉しくて嬉しくて踊りだしたくなるくらいさ
ところでお前、ちょっと痩せたか?こう体がほんのりと細くなったような気がするんだが・・・もしや夏バテ?今から夏バテなんかしたら大変だ
よし、ならば食え!なんでもいいから食えるだけ食って食って食って食いまくって体力をつけるんだ!
そうじゃないとこれからの本格的な地獄のような暑さにきつみはが耐えられなくなってしまうじゃないか!
「・・・それは俺くんの夏バテ対策方だよね?俺はそんなに食ったらかえって体が変になっちゃうよ」
え?俺・・・そんなに食ってた?知らなかった・・・

>>170
「あー大丈夫そうだな、死んでいない」
気を失って倒れている男を一応介抱し、無事を確かめる
「あの・・・俺くん・・・」
きつみはは自分の仕出かした事の結果に狼狽しつつも、最悪の結果にならなかった事に少しだけほっとしたようだ
「ところできつはみ 俺じゃないってどういう意味なんだ?」
「え・・・えっと・・・その・・・」
川から凄い速さと勢いで飛んできたきつみははどうやら俺を目標にしていたらしい
「あ、あのね・・・ペンギンジャンプがうまくいったかどうか俺くんに確認してもらおうと思って・・・
ほら、前にネットで空を飛ぶペンギン見たからできるかなって・・・」
きつみはの言うペンギンジャンプは川の中を凄い速さで泳ぎ、加速をつけて水面に沿ってミサイルみたいに飛んでくることらしい
「今回は結果オーライだが、次からはこんな危ないことはしちゃ駄目だからな
それにネットで見たって空飛ぶペンギン、ありゃエイプリルフール用のネタ映像だからな」
「えっ?そうなんだ・・・でもこの人、誰?俺くんと何やってたの?」
きつみはの言葉に俺は最重要課題を思い出した
男がもっていたカメラを探すと、少し離れた場所に落ちていて、手に取ると河原の石にぶつかって壊れていたのが判った
一応メモリを確認するがほんの一部のデータしか生きていない状態で、それも俺の手で消去した
これでペンギン姿のきつみはが世に出ることは無いだろう
きつみはのかわいい姿は俺だけが知っていればいいんだよ、うん
「おい、きつみは もう帰るから急いでしたくだ こいつが起きるまでにここをズラかるぞ」
「で、でも・・・その人、大丈夫だよね?」
「ああ、もう少しで気が付くと思うから見つかると色々と面倒だ 急いで荷物をまとめる・・・なんだこれ?」
河原においていた俺たちの荷物、昼用にと食い物を入れていたタッパー
その中になぜかさっきまで生きていたと思われる川魚が何匹もぎゅうぎゅうに詰まっていた つづく