頑張ったなきつみは!!
でもちょっと頑張りすぎじゃないか?
だってほら、上の目が白目になって・・・
夏の疲れでも出たのかな、何か消化に良いものを食って
のんびりだらだらしていような
あ、いつもと同じじゃないかだって?
そう言うな、あえて意識して行うというのも時には大事だぞ
よし、桃でも剥いてやるから大人しくしていろよ

きつみはが、何かを見ている
それもジーッと凝視するように長い時間同じ場所を
「どうした?虫でもいるのか?」
「うん・・・なんでもない」
皮を剥いて食べやすく切ってやった桃をゆっくりと食みながら
それでもきつみはの視線はある方向に注がれている
その後、テレビを見ていてもいつの間にかそっち方向に目がいっているのを何度も目撃した
一体なんだろう?何があるのだろうか?
あれはまるで猫が一点をずっと見ているあのしぐさに似ている
確かあれはほこりとか何かの音に反応しているのでは、とどこかで聞いた気がする
だがきつみはは猫じゃない、きつねだ
「何かいるのか?」
恐る恐る聞くと、きつみはは「ん?」と不思議そうな顔をした
「いやだってさ、お前ずっと同じ場所ばかり見ているじゃないか・・・」
「ん・・・特に変なものはないけど・・・なんとなくやっちゃうだよ
そんなに変かな、俺?」
変、といえば変、かな?見ているほうとしてはやはり・・・
「何かほこりが動いているなって感じがして、なんとなく見ちゃうんだよ あまり気にしないでよ俺くん」
「ほこり、か・・・そうかハハハ・・・」
「うん、でも・・・このほこり、凄く大きくて丸くて半透明なんだ、珍しいからつい見ちゃうよね
動きもふよふよしてて、見てると飽きないんだ」
おいまて、それってもしかしてオーブとか言われている・・・あ、盆・・・gkbr・・・