ナイバッチきつみは
今日も頑張ってのんびりダラダラとしていような
しかしダラけるにも努力が必要だとは思わなかった・・・
ただボーッとしているだけじゃ駄目なんだよ、どう言ったらいいかな・・・
「そんなの判らないよ 俺くんは根っからのダラけ性だから自然にやってしまっているだろうけど
俺みたいに動くのが好きなのには判らない事だと思うよ」
根っからの、か・・・そこは否定はしないがもって言い方があるような・・・いや、本当の事だから別にいいかw

「では、これより質問を始めますがよろしいですね?」
厳粛な雰囲気の中、俺は覚悟を決め「はい、よろしくお願いします」と答えた
広すぎず狭すぎないちょうど良い広さの和室には簡易的ではあるが実はとんでもなく金がかかっているだろう調度品が飾られている
その下座に正座した俺は、これからある試練を受ける
「では俺さん、あなたの今の仕事と収入、それと財産を答えてください」
俺の目の前で、やはり正座をしている数人のうちの一人が厳かに聞いてきた
「はい、株式会社ore-raの社員として五年働いております 部署は・・・」
あらかじめ、されるあろう質問を予測し、それに対する一番良いと思われる答えを暗記し、よどみなく答える
相手に決して不快感を持たれないように計算しつくされた俺の答えに、彼らは満足しているようだ
「では次に・・・少々下世話な質問となりますがこれも重要ですので・・・
俺さんの夜の生活、特に好きな体位はなんでしょう?」
きたか・・・こういう質問もされることは想定済みだ
俺は少しばかり恥ずかしそうなふりをしながら
「そ、そうですね・・・正常位が一番ですけど・・・愛し合っている方とならどんな体位でも嬉しいです」と答えると
一同からほう・・・と感心したような声が出た
よし!これで決まりだ!!好青年である事をアピールし、ここにいる方々に認めてもらえれば・・・
「ですか・・・ちょっと気のなることがありまして・・・失礼ですがこちらでも少しばかり調べさせてもらいました
俺さん、あなた・・・この家の一員である三橋廉とですね、その・・・婚前交渉をなさいましたね?」
「あ、はい・・・前からお付き合いをさせていただいていますし、それに・・・愛し合っていますから・・・」
その時、思いも寄らなかった沈黙が流れ、そして場の雰囲気が一気に冷えるのが感じられた
「婚前交渉は・・・ちょっと気が早いですね・・・それと早漏もあると聞いています」
この家の者と婚姻する相手には相応しく御座いません 俺さん、今日は御足労でした お気をつけてお帰りください」
え?俺が早漏なのが駄目なのか?ならもっと頑張って耐えられるようにしますから!
お願いします三橋家の皆さん!三橋と結婚させてください!!