一等頑張ったなきつみは!!
よし、今日は好きなものを作ってあげよう 油揚げ料理から他にもなんだって作っていっぱい食べような!

>>494
迎えの車は俺たちを乗せると静かに動き始めた
黒塗りでやたらとピカピカしている大き目の車体は
それがとんでもない高級なものだと俺たちに教えてくれているようだ
「博士・・・なんか凄い車ですね・・・」
落ち着かない様子の助手がキョロキョロしながらあちこちを見ている
「この窓ガラス・・・きっと防弾ガラスだ・・・博士の知り合いの人ってどんなお金持ちなんです?
というか、何で博士がそんな人と知り合いなんですか?ちょっと信じられませんよ・・・」
自動車の座席という名の高級ソファに体を沈ませながら、俺たちは居心地の良さに戸惑っていた
車は静かに、振動もあまり無く進んでいく
暫くして郊外のフェンスで囲まれた広大な敷地に入っていき、門を潜って10分ほどした頃、車は止まった
「いらっしゃいませ、旦那様は急用でお会いできませんが執事の私がご案内いたします」
黒服の紳士然とした初老の男が車のドアを開け、俺たちに恭しく頭を下げた
「あ、ありがとうございます・・・」
助手はどう返していいのか判らず、土下座しそうなほどに頭を下げている
この家が、あの男の家なのか・・・
「こちらは旦那様の別宅でございます 旦那様の仕事などが立て込んでいる時などの一時休養に使われています」
邸宅の中は広大で、あちこちに高そうな調度品や芸術品が置かれていてまるで別世界だった
とある部屋に通され、うまい茶と菓子のもてなしをうけた
「今回はこちらのお願いを聞いていただき、ありがとうございます」
「いえ、旦那様も貴男様に頼みごとをされるとは思わなかったと大変喜んでおいででした」
「このお菓子、美味しいですね
博士も甘いのが好きで研究所の茶菓子も結構良いものが出ますが、これに比べたらまるで駄菓子です」
「当家自慢の専属菓子職人の作でこざいます、お気に召されて何より
・・・隣の部屋の支度が終わったようです、ご案内しましょう」
執事が案内してくれた部屋はあまり広くは無いが落ち着いた雰囲気だった
そこには寝台が一つ置かれていて、誰かが横たわっている
「ご所望の三橋廉様でございます」
執事は恭しく言った つづく