腐女子・オタク女・文化系女子とセックスする話
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0001名無しさん@ピンキー2010/08/04(水) 15:14:26ID:EmrdrLDh
モサくて可愛いあいつらと思う存分やりたいです!
0102名無しさん@ピンキー2010/10/14(木) 08:44:59ID:eK/n/eXr
ヤスイリオスケのBust to Bustの腐女子ヒロインが超ツボなんだが。
0103名無しさん@ピンキー2010/10/15(金) 16:58:33ID:yhDAGeas
オタク女のどす黒い乳首を愛撫することになって
「おや、オタク子ちゃん、結構遊んでるんだ、意外だな〜」
「バカ、そんなわけないでしょ! 」
みたいなのが
0104名無しさん@ピンキー2010/10/15(金) 17:09:36ID:hSFX0KT+
妄想一杯やっていて知識は豊富なのにいざ自分の番になったらガチガチになるのが良いんじゃないか
乳首とかそんなのは気が回らない
0105名無しさん@ピンキー2010/10/16(土) 14:50:36ID:LmX9fEu2
エロ同人描きの少女が、チンコが違うと指摘されて本物を見たいと言ってきた
0107名無しさん@ピンキー2010/10/16(土) 16:45:50ID:dRKmHsWr
すると、
見たって面白くないと思うけど見たいなら、
と、汚いケツ穴を見せる腐女子
0108名無しさん@ピンキー2010/10/18(月) 11:42:07ID:Ly6RivLC
前の人の話が完結しないと、次の人は話を投下しづらいな〜
0110名無しさん@ピンキー2010/10/21(木) 16:11:23ID:Xnh0TB0l
秋になるとモコモコ着込んだ腐女子オタ女ファッションが堪能できるようになる。
文化系女子になると腐女子やオタ女と違って冬でもショートパンツやミニスカをはいて
脚を出すこともありそうなイメージがある。
0113名無しさん@ピンキー2010/10/28(木) 09:01:13ID:cR/XxNKd
腐女子のセーターのモコモコ感は異常。
モコモコしたセーターを突き上げる腐女子の丸い胸は好き。
0114名無しさん@ピンキー2010/10/28(木) 23:54:06ID:ES/u0F+y
腐というかオタ趣味はあるけど賢そうな子は好感が持てる。
黒髪に白い上着がよく似合う。
0115名無しさん@ピンキー2010/11/02(火) 07:37:28ID:3O8PKW0T
腐女子とやりたいage
0116名無しさん@ピンキー2010/11/04(木) 01:53:00ID:rtnz5b/m
うちも腐女子と付き合ってリア充になりたい。
二次元だけでは物足りないよ

「15分では伝わらない川越がある」

ていう感じ
0117名無しさん@ピンキー2010/11/05(金) 18:44:08ID:mo5wiM4o
腐女子自身は男とやりたいって思ったりはしないのかな?
腐女子歓迎って男もたくさんいるんだけど。
0120名無しさん@ピンキー2010/11/06(土) 16:16:52ID:wzy3twmG
ニキビ症っぽい脂っぽい腐女子の肌はむしろ萌えだろう
性欲が発散しきれなくてニキビが出るような腐女子が
0121名無しさん@ピンキー2010/11/06(土) 21:58:16ID:cpQdx5R8
趣味さえ合うなら少しくらいブスだろうが些細なこと
むしろ愛着すら覚える
0124名無しさん@ピンキー2010/11/09(火) 22:26:09ID:a5NXgSN6
まずは腐女子の観察だけど…
0125名無しさん@ピンキー2010/11/10(水) 22:42:38ID:5ZhbJnQ5
ようはちょいブサ、ちょい汚いくらいが燃えるっていう性癖でしょ
0126名無しさん@ピンキー2010/11/10(水) 22:50:42ID:+EFOUNHF
オカズにするだけなら可愛い方が良いに決まってるけど
付き合うってなるとあまり可愛いと萎縮する

ぶっちゃけあまり可愛過ぎない方が自然体でいられると思うんだ
0127名無しさん@ピンキー2010/11/11(木) 02:23:24ID:0mnrcspI
オタク女と、また可愛い女の子に浮気して!と言われながら、お前だってイケメンに浮気してるだろ!と言い返す日常。
ただしお互いの浮気相手は二次。
0129名無しさん@ピンキー2010/11/13(土) 01:15:42ID:q5u+hpif
神スレ><
0130名無しさん@ピンキー2010/11/13(土) 06:04:14ID:6mojiKyN
最近のオタカップル(オタクが来るようなとこにいるからオタクだろう)は
女の方が和服着てたりするのを時々見るけど
オタク女では着物が流行ってるのだろうか?
0131名無しさん@ピンキー2010/11/13(土) 09:37:29ID:AdaGC6Ps
ガチなゴスロリ着てる子見た事あるけど、そう言う層はそっち系の変わった服に対する需要を持ってる気がする。
着物風のゴスロリって言うかゴスロリ風の着物って言うのがあるから普通の人より間口が広いんじゃないだろうか?
0134名無しさん@ピンキー2010/11/14(日) 00:55:33ID:jwIKujgj
交換条件を出します。
俺が着替えるから、お前も着替えろ。
きっと衣装代はリクエスト側が出すことになるんだろうなww
0135名無しさん@ピンキー2010/11/14(日) 09:01:07ID:fC2E+DCe
ネタとしては中性的なオタカップルがときどき服装を交換しているとかは面白そうなので
いつかSSとして書きたい。
0136名無しさん@ピンキー2010/11/15(月) 12:19:21ID:l5gh4xNd
恥ずかしがり腐女子には、着せ替えは服を脱げる口実になるね
0137名無しさん@ピンキー2010/11/20(土) 23:50:53ID:I6dKm9eR
上げ
0138名無しさん@ピンキー2010/11/24(水) 16:44:19ID:1TMOuAFd
保守
0139名無しさん@ピンキー2010/11/27(土) 11:23:07ID:7UojqLv5
昔、レイヤー同士のカップルがテレビに出てたな…
番組がかなり的外れ過ぎたやつだったが
0140名無しさん@ピンキー2010/11/30(火) 14:42:30ID:GLLYKyHD
age
0141名無しさん@ピンキー2010/11/30(火) 23:35:03ID:w8cMJcEN
「ねぇ、見せてよ」
「は? 今なんつった?」
「ねぇ、アンタの…………見せてって言ったのよ!」
「へ、……はぁ?」

 言いにくそうに、俺の幼馴染で腐女子の由耶(ゆや)がそういった。
 手にはシャーペンを持ち、机の上にはやばそうなBL原稿が散らばっている。
 俺はというと、由耶の部屋には毎週、週刊少年漫画を読みに来ていた。
 借りればいいんだけどさ、重いよな、雑誌って。という面倒、もとい正当な理由。

「やっぱり本物を見ないと、リアリティが書けないって気が付いたのよ!」
「なんだよその理屈、やだよ」
「ほらほら〜、男は見せあいっことかしてるんでしょ、大きさとか競い合ってるんでしょ! それで……」
「なんだよ、そのマンガみたいな妄想」
 その先の妄想は、はっきり言って聞きたくないので、言葉をかぶせる。
「さぁ、男なんだから、ばばーんと見せなさいよ、上半身はよく見せてるじゃない!」
「ちょ、上半身と下半身は全く違うだろ!」
 よく、クロッキーさせてくれと言われ、いろんな角度から上半身を素描されたが、どんなシーンに使われているかは考えたくもない。
 ぐいっと、まるでキスでも誘うように由耶は体と顔を近づけてくる。
 やばい。
 今の状況でもやばいのに、由耶の前で下半身丸出しになんかしたら、俺は……絶対、勃つ。
 好きな女に見つめられるなんて、視姦プレイというか拷問だ。

 由耶は外見に頓着しない、いわゆるモサオタというか猛者オタというか。
 だが、近くでよく見ると、可愛いく見えるのは惚れた弱みじゃないと断言できる。
 オタク趣味に使うお金の十分の一でもファッションに使ったら、クラスで由耶をバカにしてる連中もびっくりするだろう。
 由耶にいったら、「はん! 自分にお金使うぐらいだったら愛俺の初回限定特捜版に…ry」とBLについて熱く語りだしたので、俺はその話題をそれ以来振ってない。

「じゃ、じゃあ。お前がおっぱい見せてくれるなら考えてもいい」
 目視したところ、D近くはある胸が……じゃなかった、こんな無茶振りしたら、さすがの由耶もあきらめるだろうって軽い気持ちだった。
 由耶は怒り出すだろうと思ってた。それでこの会話も終わると思ってた……だが、俺の耳に聞こえたのは幻聴か。

「……わ、私の胸見たいの?」

 もしかして、脈ありですか?
 スゲー、真っ赤になって、胸を両腕で隠して恥ずかしがってる。
 なんだ、これ、スゲー言ったこっちが恥ずかしいじゃないか。
 っていうか、本当に見たいけど。むしろ揉みしだきたいんだけど。
 という本音をストレートに言うわけにもいかず、かといって、この状況で冗談だよと撤回するもったいないこともしたくない。

「と、等価交換ってやつだろ」

 由耶の好きな某漫画のセリフをすかさず言ってみた。びくり、と由耶の体が震える。何か考えているようだ。
 時計の針の進む音が、やけに大きく聞こえる。
 由耶の答えは?


 すまん、もうネタがないw保守。
0143名無しさん@ピンキー2010/12/01(水) 23:00:06ID:4+m4d7Lm
拙いですが小ネタで、ノンフィクションに近いフィクション。
視点は「オタク」としてはまだ浅い男性。
モデルは他ならぬ僕自身である。

『冬に来た春』

学校が終わった帰り、クラスの誰よりも早く山手線に乗った僕は、
紅白歌合戦に出場した大人気の女性声優の新曲を買いに池袋へ向かう。

あの事件で、街並みが移り変わってしまい、秋葉原の「魔力」や「欲望」からすっかり覚めた僕は自ら乙女ロードに向かったのだった。
まずは、サンシャインの地下にあるディズニーストアでディズニーの雑誌とアクセサリーを買うと、すぐさまアニメイトに足を運ぶ。

そして、いつも使う狭く死角が多い階段を利用する。
この後、その「狭く死角の多い階段」でまさかの出来事が起こるとは…

僕は目的のモノの購入を済ませて、階段を降りる。
その時は昼間の4時くらい、ちょうど中高生が学校帰りの時間である。

もちろん、階段が混雑し始めた。

池袋は秋葉原とは違って女性が多い。
とにかく、相手に触れぬよう気を使いながら、階段を降りた。

3階へ降りようとした次の瞬間、相手とぶつかってしまう。
謝ろうとした次の瞬間、
「ごめんなさい。」

と向こうから声を掛けられた。

相手を見ると、ちょうど怯えた様子でメガネを掛けたぽっちゃりとした腐女子がいた…

その時、僕のカラダがむちゃくちゃ熱くなった。
中学の卒業式に好きだった女に振られて、高校時代は趣味の鉄道やディズニー、部活の和太鼓やボランティア活動に没頭して、恋愛から遠ざけようと必死になっていた。

しかし、その必死になっていたものがこのことで、吹っ飛んでしまった。
こちらも、すぐに返事を返そうとすると、その女性はどこかへ行ってしまった。

帰りの電車。
僕はあの時のことが頭の中によぎっていた。
(また、あの人に逢えるといいな…)と思いながら、
幼い少年の心を持った青年を乗せた急行列車はスピードを上げて、家路を目指した。
0145名無しさん@ピンキー2010/12/02(木) 20:14:27ID:JaunNROW
>>144
まゆたんの愛俺だったらァキラ(♂)が
男子校で姫って呼ばれてて男にアタックされまくってるよw

>>143
続き期待。
次は虎の穴で再会しそうだなあの階段はせまそうでいいw
0146名無しさん@ピンキー2010/12/03(金) 13:23:22ID:xf0pE3mR
>>141
ちょっと似たようなネタ考えてたけど、これも良いな
続き期待

>>143
妙に生々しいな、おい。
これからの展開が予想できないのもまたなんとも。
0148名無しさん@ピンキー2010/12/03(金) 22:43:27ID:8MN0cQJw
>>145
>>143です。
ブクロのとらの階段って狭いんですか?
アキバのとらの階段は上ったり降りたりしたことはありますけど。

>>146
かなりリアルに近いものです。
「山手線」 「紅白歌合戦に出場した女性声優」という部分においてはリアルにさせました。

街は嘘を付けませんからねぇ…
0149名無しさん@ピンキー2010/12/06(月) 20:33:21ID:aPGyj4QU
>>143の続編ねぇ…
0151名無しさん@ピンキー2010/12/10(金) 10:05:14ID:r9jrHai8
保守

あらすじ

アニメイト池袋本店へ買い物にいった僕は、階段である女性と出会う。
僕は今までの恋愛からの罪悪感を引きずっていたことがふっとんでしまい、、、
第2話 『再開』 ご期待ください
0152名無しさん@ピンキー2010/12/13(月) 22:34:51ID:Ah7S0tJW
>>143です。
石原慎太郎のせいで、僕は書く気を失ってしまいました。
0154名無しさん@ピンキー2010/12/14(火) 18:41:41ID:bO2EIJ4P
まぁ外因的ショックでやる気をなくすってのもよくあることw
仕方ないから他の妄想しようぜ!
0156『ステレオタイプの腐女子』 12010/12/14(火) 18:46:33ID:ekKhJ4bx
 いつものようにラーメン屋でバイトをしている時のことである。
「ねぇ、相馬くんってオタクなんでしょ?」
「えっ?! いきなり何を言い出すのかなきみは」
 暇な時間帯、一緒に働いている女の子(俺と二人営業)にこんなことを言われ、俺の声は上ずってしまった。
 といっても、俺がインドア派なことはとうに知れているから、問題ないはずではあるんだが……
「まぁ確かにその通りだけどさ」
「私もちょっとそういうところあるんだよね〜」
「えっ、ウソ?!」
 胸が小躍りした。
 見た目からして(本人には口が裂けても言わんが)オタクっぽいなぁと思ってたが、彼女はれっきとしたアウトドア派なのだ。
 といっても釣りとか登山とかに出かけるわけじゃなく、よく友達と遊ぶという意味である。
「涼ちゃんオタクなん?!」
 言ってから「しまった」と思ったが、彼女はそこまで気にしてはいなさそうだった。
「否定はしないよ。漫画とかゲームとか好きだし」
「へえ〜……どんなのが好きなの?」
「そうだな〜…………ワンピースとかあ、ナルトとかあ、あと、ポケモン!」
「あぁ〜、そこらへんかぁ〜……」
 どこらへんだよ! と思わず自分に突っ込んだが、それはちょっとしたガッカリ感を隠すものであったのは否めない。
 ワンピースとかナルトとかポケモンって、一般人にもフツウに人気あるじゃん
 てっきり最遊記とか黒羊とかリボーンとか(俺の腐男子脳も古い)を挙げてくれるものかと期待してたのに。
「俺、最近そのへんのものは見てないしやってないんだよなぁ」
「そうなんですか? まあ確かに相馬くんはもっとマニアックなものが好きそうだもんねー!」
 ……申し遅れたが、俺は相馬遼、24歳のフリーター。 女の子は坂崎涼子、19歳の大学生……なのに、俺をくんづけするのはなんでなのか、未だによくわからない。
 しかも彼氏もち……。しかも二股…………。
「オタクだからね。世間じゃキモがられるようなのばっか好きだぜ俺は」
「ふーん、そうなんですかー。まあ別に気にしなくてもいいんじゃないですか?」
「そんなに気にしてはないけどねー」「そうなんですか」
「小説書く立場としては、さ…………」
 ――――しまった。
 今まで俺はオタクであることは公言してきたが、小説を書いているなんてことは口に出さないでいた。
 なんでかって、いろいろ面倒だからさ(察してくれ)。 口が滑っちゃったな……
「え? 相馬くん小説書いてるんですか?」
 む……? 涼ちゃんが丸顔を輝かせて(大げさかもだが)俺を見つめている。俺は目を逸らす。
「ま、まあね、ちょっとばかし書いてる」
「す、すごいですねー…………。あ、あたしも書いてたりするんですけど」
 と、ここで涼ちゃんは急に少し挙動があやしくなり始めた。
 な、なんだ…………なんなんだ? 愛の告白でも始めるのか?
 ――一体なんなんだってばよ!
 俺はさっきからずっと涼ちゃんを正視できないでいる。 たぶんアスかなんかだと思うが、今はそんなことどうでもいい。
「……書いてたりするんですけど、なに?」
「――じ、実はリアルで読んでくれる人がいなくてっ」
 この台詞を言った瞬間、涼ちゃんはハッとしたらしい。
 言葉は不自然に途切れ、なぜか知らんが気まずい空気が流れる。
 涼ちゃんが十数えても黙っているので、俺は脊髄反射でこんな言葉を吐いていた。
「俺で良かったら読むよ」
「あ、ありがとうございますっ……本当に!!」
 涼ちゃんは礼を述べると同時に、俺の両手をぎゅっと握ってきた。
 俺は精いっぱい平静を保ち、「お安いご用だぜ」などと格好をつけながらも、視線は虚空を漂っていた。
『欲しいのは君の小説じゃなくて、君なんだけどな?』
 涼ちゃんに彼氏がいなければ口にできただろうか? 正直、自信はない。
 でも、これがきっかけでいい関係になれるといいな…………あっ。
「「い、いらっしゃいませ!!」」
 ふたりの掛け声が重なる……。
 おっさん客は奇天烈な眼つきでこちらを睨みつけていたが、さほど興味がなかったのか、すぐに食券器の方に向かっていった。



 続きは近日に
0159『ステレオタイプの腐女子』 22010/12/17(金) 07:56:41ID:+Tn2fAT0
 俺と涼ちゃんの休みが重なったその平日は、駅で待ち合わせ、そこから五分の某ファミレスで食事をすることになっていた。
 まあ当然ながら、俺は誘われた側なんだけどね。
 俺が何ヶ月も妄想していただけのことを、涼ちゃんは一日でやったんだろうなぁと思うと、やっぱり彼女と俺は違う人種なのだろうなという気がしてならない。
 いやだって、オタクの俺にはぜんぜん想像がつかないんだ。
 一人とはいま仲が悪いらしいけど、(失礼ながら)顔も身体も魅力的ではないJDが二股とか、信じられないし。
 だから(?)、彼女が書いている小説のついても期待はしていなかった。
 たぶんケータイ小説かスイーツ小説か……とにかくフツウの人が書くような小説だろう。
 普通アレルギー(と思い込みたい)の俺はそう思った。
「おまたせーっ、相馬くん!」
 涼ちゃんがよく通る声を張り上げて、俺の視界外から姿を現した。
 駅構内の柱によっかかっていた俺は、声のした左後方をふりむいて……眼を剥いた(といっても癖なんだが)。
 涼ちゃんの格好は、俺の部屋にある女性ファッション誌(つっこみ禁止)をめくらなくても済むほどにシンプルだったからだ。
 前をはだけたカジュアルな薄手の黄色めのジャケット、その下に赤にちかいピンクのシャツを着ている。
 そして、生地も色もうっすい青ジーパン……。
 相変わらず(文字通りの)爆乳がめだつ服装だが、ぜんぜんそそられないのはどうしてか。
 アクセの類はつけてない。
 真ピンクのマイバッグは相変わらず装飾多めだけど、想像してたのよりずいぶん控えめな格好だと思う。
 それに、こころなしか色合わせが微妙というか、センスがアレなような?
 気のせいかどうかは、オタクの俺にはわからない。
「待ったー?」
「いや、ぜんぜん」
 というのは嘘で、俺は約束より速く来ないと落ちつかないタチなので、集合時間の二十分まえには駅で待っていた。
 涼ちゃんがきたのは、11時59分…………集合時間ほぼちょうど。
 つまり俺は二十分ちかく待たされたわけだが、そんなことはどうでもよかった。
「じゃ、さっそく行こうか?」
「そーですねー。って相馬くん、なんですかその服ー?!」
「うっ…………」
 俺は思わずうめいた。
 そんなマズいかなこのカッコ……と一瞬思ったが、言われてようやく「まずったなあ」と思う俺は愚かだなあ。
 茶色っぽい半そでのワイシャツに黒い長ズボン、黒いスニーカー、モノクロカラーのバッグ……。
 左手首にはオニキスのブレスレット。イケてるつもりだったが急に恥ずかしくなってきた。
 個人的にはそんな問題ない、どころか、オサレとさえ思ってた俺。
 だがまあ冷静に見てみれば、色が黒ばっかなのと、ワイシャツの第三・五・六ボタンがないことを除けば、いたってフツウの格好なんじゃないか。
 しかも、黒中心+ボタン失くしまくりのせいでフツウ未満の格好になってるし。
「ボタン外れまくりじゃないですかそれ!」
「ご、ごめんごめん、ファッションには無頓着でさあ」
 ……黒だらけなとこは指摘されなかったが、内心思ってるんじゃないか。
「いくら無頓着でもそれはないでしょう! 仮にも女の子と食事するのにそれじゃ相手に嫌われますって」
「い、いやあ、ホントにごめん……」
「今後は気をつけたほうがいいですよー? 私以外の子とデートする時には」
 涼ちゃんがうるさいだけじゃねえの?
 ――そんな言葉が脳裏によぎり、実際に口に出しかけたがなんとか押し留めた。
「でも今日はもうしょうがないですから、行きましょっか♪」
「そ、そうだね」
 うう……先が思いやられるなあ。
 でも、この失敗は忘れることにしないと……いや、忘れようとすればするほど思い出しちゃうんだよな。
 だったらずっと考えてればいいんだ。
 いや、そりゃおかしいだろ……むしろ何も考えなければいい。
 いや、そりゃ無理か……ということは、頭の中をめたくそな思考で埋め尽くせば!
 ――――などとカオス過ぎる思考のおかげ(?)で、俺はものの数分で今の失態を忘れることができた。
0160『ステレオタイプの腐女子』 3−12010/12/17(金) 07:58:56ID:+Tn2fAT0
 夏休み明け、そのうえ平日のデニーズは昼間とはいえかなり空いていた。
「で、相馬くんってどんな小説書くの?」
 注文を終えるなり、涼ちゃんはだしぬけに訊いてきた。
「え、俺?」
 とおどけながらも、ためらわずに「やっぱファンタジーかなぁ」などと吹く。
「剣と魔法の……ほら、ハリーポッターとか指輪物語とか知ってるっしょ?」
「ハリーポッターなら知ってますよ。最初のしか見てませんけど」
 涼ちゃんの声はその風貌にたがわず、無駄に大きいうえによく通る。
 彼女は他人の眼は気にならないらしいが、俺は非常に気になるタチなので思わず周りの様子をうかがってしまう。
 ……幸い、周囲のテーブル席には客がいない。
「そんな周り気にすることないでしょー!」
 俺の挙動を眼につけてだろう、涼ちゃんは声のトーンをさらに上げて話しかける。
「ま、まあね。ここらへん誰もいないしね」
「そうですよお」
 客はいなくたって店員の目があるし、それに…………まあいいや。
 俺は気にする素振りを見せないよう注意しながら話すことにした。
「それにしても、ファンタジーですかあ。なんというか、けっこう想像つきますよぉ、相馬くんがファンタジー書くっていうの?」
「えっ、マジ?!」
「言われてみればですけどねー」
 涼ちゃんはあっけらかんという。
 …………しかし、リアルでならともかく、二次元ではモテる要素皆無に見えるよなぁ涼ちゃんは。
 太ってて、顔も……で、しかもすっごい豪放な性格。そして彼氏持ち。
 オタクへの理解度は未知数だけど、少なくともゲームやアニメやマンガが趣味の中心ではないことは確かだ。
 本当に失礼な話だが、俺は涼ちゃんの見目だけで彼氏はいないだろうと思ったし、オタクっぽいなぁとも感じてしまった。
 あまりにも独りよがりな思い込みは、本人からきいて全てが俺の馬鹿な妄想であることが発覚したが、そこまでショックは受けていない。
 それにしたって、涼ちゃんに彼氏がいるどころじゃなく、二股かけてるなんて……。
 もうセックスの存在はただの通り道でしかないんだろうなぁと思うと、なぜだか胸が締めつけられる。切なくなる……。
「ねえ相馬くん、もし私がオタクだったらどーすんの?」
「へ? どうするって……」
 またまた、何を突拍子もないことを言い出すのかこの娘は。
 正直、意図が読めない。
0161『ステレオタイプの腐女子』 3−22010/12/17(金) 08:00:34ID:+Tn2fAT0
「どーもしないよ…………――いや」
 俺は言いかけたことに口をつぐんだ。
 果たして自分の気持ちを真っ直ぐ伝えていいものか迷う。
「もし、ホントに涼ちゃんがオタク‘だとしたら’」
 「だとしたら」をことさら強調して言った。
「それはそれで嬉しいからね。友達になって欲しいかな」
「ふーん」
 涼ちゃんは頬杖をついた姿勢で、興味なさげに淡々と頷いた。
 眼も合わせてくれない。
 なんだよっ、人がせっかく真剣に話してるのにさ。
「私はオタクじゃないけどー」
 と言いながら視線だけはこっちに寄越してきた。
「ちょっとそういうところもあるし、相馬くんがよければこれからも付き合わない?」
「…………え?」
 俺はぽかんとして涼ちゃんの丸顔をみつめた。
 あまりに何気なく言うものだから、まったく実感が沸かないんだが。
 まさか、これって…………
「…………それって、まさか」
「うん」
 俺の不安げな表情や言葉などまったくおかまいなしの、涼ちゃんの平然とした声と顔。
「そのまんまの意味だよ、決まってんじゃん?」
「あ、あはははぁ…………」
 俺はかなり引きつった微苦笑を浮かべ、思わず後ずさろうとする。
 しかし、後ろはソファなので後ずされなかった。
「…………ま、マジで言ってますか?」
「ちょっとぉ、相馬くん! ふざけて言ってるわけないじゃんこんなこと」
 ここで飲み物が運ばれてくる。
 俺がアップルジュース、涼ちゃんがダージリンティーだが、なぜか区別がつかない。
 いま目の前で起きている出来事のおかげで、いつものウェイトレスの乳揺れもほとんど気にならない。
 童顔巨乳のウェイトレスがいなくなると、丸顔爆乳の涼ちゃんがずしりと響くセリフを言い放った。
「斉藤さんが「相馬くん彼女欲しいって言ってる」っていうから、私が立候補するの! おっけー?」
 ああ…………やはりあの人の差し金か。
 俺はほんの一瞬、視界がぼやけたような感覚に襲われた……



 つづきは近日に
0162名無しさん@ピンキー2010/12/17(金) 17:14:02ID:WEFZFgJU
涼ちゃんって太ってて不細工だったのか
なんか萎えたな
美人がよかった
0163名無しさん@ピンキー2010/12/17(金) 19:17:23ID:zJwd26ov
美人だともっと萎えるだろ
中の下くらいが生々しくていい
0167名無しさん@ピンキー2010/12/22(水) 19:57:40ID:laxaULj8
>>153-155
あれから、数日経ちましたがなんとか立ち直りました。
「再会」を書きたいと思います
0168名無しさん@ピンキー2010/12/22(水) 22:03:57ID:laxaULj8
とにかく、僕は石原慎太郎都知事や東京都の議員で規制を推進している方々を許せません。
なので、『冬に来た春』同様稚拙ですが、「一坪運動」という形で表現を残すため、
書かせていただきます。

『再会』
あれから、僕は学校帰りに乙女ロードに立ち寄る日々が増えた。
学校が休みの日は、某夢と魔法の王国でバイトし、帰りにフラっと有楽町線の東池袋駅へ降りていく。

アニメイトでウィンドウショッピングをした後、ふとフィルム一眼に使う「2CR5形リチウム電池」と「35mmネガ」を買おうと思い、
ビックカメラへ向かおうとしたが、何かを買い忘れたことに気付き、
ゲーマーズに行ったが、あいにく無かった。

そして、とらのあなへ行く。
メロンブックス派の僕としては、とらのあなは秋葉原と大宮しか行ったことがない。
秋葉原のとらは一度、コミケのカタログを買いに行ったことがあり、大宮ではオープン当日に行ったことがある。
池袋のとらは初めてだ。
恐る恐る店内に入ると、秋葉原や大宮のとらとは何か違っていた。
そして、階段へ上る。
ここでまたあのことが蘇るとは知るよしも無かった。
続く
0169名無しさん@ピンキー2010/12/23(木) 13:34:53ID:HQ/eshgw
冒頭の文章を書きたかっただけのようにしか見えない短さですな。
せめて、あるていど書き溜めてから投下しましょうよ。
0170名無しさん@ピンキー2010/12/24(金) 16:21:54ID:Z8/Mn6yu
0171名無しさん@ピンキー2010/12/25(土) 15:02:10ID:LF14lPCa
腐女子は美人じゃない方がかわいいよ
0173名無しさん@ピンキー2010/12/26(日) 10:05:58ID:JLMnUAS2
何の取り柄もないただのブスよりも
腐女子やオタク女のブスの方がずっと萌える。
地味で大人しそうなブス女が腐女子だと分かった時の喜びは格別です。
0175投下宣言2010/12/27(月) 08:04:33ID:q5gPtj3T
『ステレオタイプの腐女子?』、続きです。
0176ステレオタイプの腐女子? 4−12010/12/27(月) 08:05:25ID:q5gPtj3T
 俺は涼ちゃんとセックスがしたかった。

 確かに彼女はちょっと太ってるし、顔も可愛くはない(言いづら過ぎるんだが)。
 二次元にはまずいないであろう容姿であることは確かだ。
 なのに……っちゃあなんだが、彼女はモテるらしい。
 二次元では九割がた容姿で人気不人気が決まるが(俺の主観)、リアルではそうでもないということの証明なのか。
 まあ、リアルでも最も女の子に求めるものといえば容姿だろうけど、その比率は四割くらいか。

 どちらにせよ、俺は涼ちゃんとやりたかった。
 でももし二次元にいたら、まず確実にオタク共(あ、俺もか)に排斥される存在だろう。
 「ドブス」
 「ブタ」
 「中古女」
 「ビッチ」
 「ブタビッチ(笑)」
 「爆乳(爆笑)」
 「平野未満のクソアマ」
 「いや、やつよりはマシだろ」
 「あーや馬鹿にしてんじゃねぇよks」
 「デコビッチ(笑)ヲタは一生中古品崇めてろw」
 …………たぶんこれらの罵倒は確実にされるだろうなぁ。

 けど…………けど、俺は童貞なのである。
 二次元の美少女とセックスはできないけど、リアルの……女の子とならセックスできるのだ。
 俺は涼ちゃんの彼氏になったのだ?!
 だから、涼ちゃんとセックスしたい(しつけえ)。

 悲しいかな、生まれてこの方24年間、彼女がいたことはない。
 行動を起こしたことすら皆無なのだ。
 だからか、俺は「彼女である涼ちゃん」という存在を過剰に意識せざるをえなかった。
 
 涼ちゃんが気付いているかどうか定かではないが、俺は彼女と一緒に仕事するのに大きな支障をきたした。
 普段から多い小さなミスをさらに連発する。
 彼女と顔を合わせられない。
 どもる。

 なのに涼ちゃんには気付く様子はない。
 ……もしかして、気付かない振りして俺で遊んでるのか?
 いやいや、そんなことして何の得があるんだよ……ありえないって。
 それに………………それに、だ。
0177ステレオタイプの腐女子? 4−22010/12/27(月) 08:06:48ID:q5gPtj3T
「む? 相馬っち、ナンか考え事してるか?」

 と声を掛けてきたのは、五十すぎのオッサンであり店長でもある斉藤さんである。
 遅番はたいていこの斉藤さんと俺で店を回している。
「え、ええ…………涼ちゃんのことでですね」
「やっぱりか」
 斉藤さんは閉じているのか開けているのかわからない眼を細めてうなずく。

「ったってさ、まだ付き合う言って三日しか経ってないし、二人で何かしたわけでもないでしょ?」
「ええ……俺も涼ちゃんも忙しいですからね。でも、一緒にはたらくと、その……けっこうドギマギするんですよ」
 斉藤さんは「うん、わかるよ」と言って微苦笑を浮かべた。

「なんつっても俺は女の子と付き合うのなんて初めてですし、なのに涼ちゃんは二又かけるほどモテる。経験の差は大きいっすね……」
「まあそりゃしょうがないね。でも、そうやって経験して色々知っていかないと。ずっと独りってわけにもいかないんだから」
「ええ、そうですよね…………」

 いつものごとく口ではそう言うが、今現在の俺は嫁さんをもらう想像なんてこれっぽっちもしてなかった。
 高校でてすぐフリーターになって……今まで六年間ずっとそのままやんけ(今24歳)。
 色んな職場転々としてるうちに「小説で飯食ってやる! 俺才能あっしいけんだろ!」なんてノリで小説を書き始めるも、結局五年経っても一度も投稿せずの俺が伴侶のことなんて考えると思うか?
 自分食わせることもできねぇのに他人様食わせられるかっつうの。

「涼ちゃんは良い子だけど、ものもはっきり言うしあいまいなことは嫌いだから、相馬っちもふらふらしてると嫌われるから気をつけたほうがいいよ」
「そうですよねー…………あの、それで思い出したんですけど」
「うん?」
「実は明日、涼ちゃん家に来るように誘われたんすよ」
「…………そうなの?」
「……そうなんです」

 斉藤さんは難しい顔をした。
 昨日から続く俺の懸念事項がこれだ。
 付き合い始めたばっかりの男をすぐ家に呼ぶというのは、世間ではどういう認識になってるんだろう。
 DTオタクじゃ解るはずもない。

「身の振り方を考えとかなきゃいけないのは当然なんですが、何しろこういう事は初めてなもんですからどうしたもんかと…………」
「そういう時はとりあえず‘常識的な’振るまいをこころがけるといいよ」
 う…………「普通アレルギー」の俺には耳が痛い。
 というかまあ、単に常識がないだけなんだが……
0178ステレオタイプの腐女子? 4−32010/12/27(月) 08:07:59ID:q5gPtj3T
「常識的な、ですかぁ……難しいですねぇ」
「相馬っちの場合はまず、簡単に出来ることは‘身だしなみ’だね」
 斉藤さんは苦笑いしながら言った。

「行動や言葉ももちろん大事だけど、見た目も同じくらい大事だよ。
 髪をちゃんとセットして髭をそって、歯をみがいて顔洗って風呂入って……あ、これは全部出かける前にやんなきゃね」
「そ、そうですね」
 うちの母さんみたいなこと言うなこの人は……

「服に関してはオレは偉そうなことはいえないけど、やっぱり今の時代の子だったら格好もかなり大切なはずだから、そこにもやっぱり気をつかった方がいいんじゃない?」
「そうですね…………難しいけど、なんとかしなくては」
 く……以前失敗してるだけに二の轍を踏まないようにと思ってたけど、さらに釘を刺された気分だ。
 けどうちの店のシャツ着たまま外出てる斉藤さんに言われてもあんまり説得力ないなぁ……

「あとはそうだね、すぐに下に走っちゃダメだよ」
 オッサンが笑いながら言うのを見て、俺もつられて微笑み「ですよねー」と返す。
「いくら経験豊富といえど、いきなりそうこられたら涼ちゃんも引くでしょうから」
「うんうん。それはもちろんだけど、‘涼ちゃんから振られた場合’も注意しなきゃだめだよ」
「えっ、それってどういう…………」
「涼ちゃんから下ネタ振られたとしてさ、『お、相手から振られたから俺も景気良く返していいだろ』、ってなっちゃ駄目だよってこと」
「はは〜あ…………なるほど」
 俺は大仰にうなずいた。
「確かにそうですね。なんというか、確かに……女の子からの下ネタって『OKサイン』かと勘違いしちゃうようなイメージがありますからね」
「実際には全然OKじゃないからね、本当に気をつけないと」
「ええ」
 なんとなく、斉藤さん自身がそんな類の失敗をしたんじゃないかと思わせるような口ぶりだった。

「あと何かありますかねぇ、気をつけるようなことって」
「そうだねえ……あんまり言っても頭に入らないだろうし、とりあえず今言ったことは最低限守ればいいと思うよ」
「そうですかぁ…………」
 と、ここでお客さんが来る。

 今日この話題はこれきりになってしまったが、俺は斉藤さんに言われたことを守れる自信はほとんどなかった。
 俺には常識なんてないし、身だしなみも「めんどくせぇ」とかいって適当にやってしまう気がするのだ。
 ……こう書くとダメ人間に見えるけど、俺は性格はともかくスペックは実際かなり低いんだよなあ。
 家事めんどくせぇ、準備めんどくせぇ、勉強めんどくせぇ、しまいにはメシ食うのめんどくせぇ、トイレ行くのめんどくせぇ…………

 ………………もしかしなくてもダメ人間だな、俺。
0179ステレオタイプの腐女子? 52010/12/27(月) 08:09:02ID:q5gPtj3T
 さて、当日がやってきた。
 例によって涼ちゃんに指定された某駅で待っている。

 えー、準備に覚悟に、身だしなみ…………………………。。。
 ――――まぁ、なるようになるだろ。



 今日は例によって平日――水曜の正午である。
 間違っても情事が起こるような時間帯ではないから安心だ(?)。
 ……大学行ってない俺は、大学は水曜が休みだと彼女からきいて初めて知ったんだが、これは世間知らずの範疇に入るのだろうか?
 って訊くまでもないわな。

「おまたせー、相馬くんまったぁー?」

 相変わらず異様によく通る声を響かせて、涼ちゃんはのっしのry いや、てくてくとやってきた。
 ……って、あれ?
 以前会った時とまったく同じ格好じゃん。
 ――と思いはしたが、俺はファッションにそこまで頓着ないのですぐに思考から抜け出ていった。

「いぃや、ぜんぜん待ってないよ」
 と言いながら二十分は待ったが、これは瑣末な事項である。
 ……なんか必死っぽいな俺。

「ところで相馬くん、お腹空かない?」
 涼ちゃんは俺にまっすぐ視線を合わせて話しかけてくる。
 俺は一秒に二回はその視線から眼を逸らしながら口を利かなければならない……

「え、あー、もちろん空いてるよ。ななんつったって、朝も昼もくってねぇーし」
「そう、それは良かった! 実は家に私が作ったオムレツがあるんだけど、食べる?」
「え…………え? ――え゛っ!?」
「いや、「え゛え゛っ!?」じゃなくて、何そんなおどろいてんですかぁ!?」
「い、いやだって…………あいや、じゃじゃあ、ありがたくもらおうかなぁー↑」
「もぉう、はじめからそう言ってればいいんですよお」



 俺の心の動揺を理解してもらえただろうか?(多分むり)
 なんで俺にそんな展開が待っているのかというか、こういう展開になるとしても心の準備もできてないしそういう経験もないし。
 俺らはファラとリッドじゃねーんだぞ全く……
0180ステレオタイプの腐女子? 6−12010/12/27(月) 08:10:11ID:q5gPtj3T
 そんなこんなで、俺らは涼ちゃん家へ足を運んだわけである(どんなわけや)。
 ――今は親も弟もいないとか、そんないきなりおかしな想像を催させるコトを言わないでくれないか涼ちゃん。

「あははははっ! 相馬くん、いま何時だと思ってんのぉー!?」
 あら…………思っただけじゃなくて口にも出してたか。
 それにしても、この娘はホンマに声がでかいなあ……
「相馬くんってホント、独り言大きいよねぇっ。独り言選手権があったらいいとこまでいけるんじゃないっ?」
「そ、それはちょっと…………」
「とりあえず上がって上がって、ほらっ! 作り置きのオムレツだけど、お腹空いてるなら早く食べたいっしょ?」
「うう、うん…………」

 なんとか作り笑いをする俺だが、何故か気持ちが萎縮している。
 いや、‘萎縮している気がする’。
 大して変わらんだろと思われる方が多いかもしれないが、俺にとっては雲泥の差だ。
 実際には萎えちゃいないのに、自分の中で「俺は涼ちゃんに対して萎えている」という‘仮想現実’を創り、それがだんだん現実に近づいて……ついには本当に萎縮してしまう。
 皆さん御存知の通り(?)京極かぶれなわけだが、こういう事を考えられているあいだはまだ気持ちに余裕があるのだろう。
0181ステレオタイプの腐女子? 6−22010/12/27(月) 08:11:26ID:q5gPtj3T
 記しそびれたが、涼ちゃん家は一軒家である。
 都心部に一軒家とは、なんというかもう、なんとなくだが「さすが!」と言いたくなる。

 彼女は自分がバイトしているラーメン屋に、色んな人を連れてくる。
 両親を連れてくる。
 弟を連れてくる。
 友達を連れてくる。
 彼氏を連れてくる。
 ――みんなつれてくる。

 なんとなくだが、「なんでやねん」と言いたくなる。
 でも、「さすが!」とも言いたくなる。
 そんな俺に「なんでやねん」と突っ込みたくなる。
 ――何考えてるのかわからなくなってきた。

「はいっ、どうぞ!」
 ゴトッ!
 と置かれた皿の上に、俺の想像とは違う卵料理がある。
 大判サイズ? ……の皿のでかさにも驚かされるが、こんな「オムレツ」もあるのかと二重に驚かされる。
 ……一言でいうと、「お好み焼きっぽいオムレツ」。

「う、うまそーだけど、これってオムレツなんだぁ↑?」
「そーだよっ、相馬くんレストランでも働いたのに‘あの’丸いオムレツしか知らないんだ!?」
「あはは……う、うちではぜんっぜん料理しないからねっ」

 レストランというのは、まあ結構本格的な洋風料理の店の事だ。
 高校を卒業してすぐそこで働きはじめたんだが、あそこでの出来事はできれば思い出したくない。

「しないったって、知らなさすぎじゃないすかー?!」
「まぁね……料理より小説書くほうが好きだし」
「へー、そうなんですかぁ」

 ……そこってスルーする場面じゃないような。
「とりあえず召し上がってくださいよっ。冷めちゃいますよぉ?」
「お、おうっ。…………どうやって食うんかな?」
「えぇっ?! そんなの決まってるじゃないれすかぁ」
 彼女はちょっと噛みながらも(可愛くない……)、茶黒い液体が入った例のものを指差して言った。



「ソースっ!!」



 …………オムレツってケチャップじゃなかったっけ?
0182ステレオタイプの腐女子? 72010/12/27(月) 08:12:47ID:q5gPtj3T
「ところで相馬くんっ、私の小説読んでくれるって言ってましたよねえ?」
 俺がオムレツを食い終わるなり彼女はバックアタックをかけるようにそう言ってきた。
 ……全然落ちついて食えなかった。

「い、言ったけど」
「じゃあこれなんですけど」
 涼ちゃんはふt いや、ふくよかな腕を俺の眼前にさしだした。
 その掌の上には、何かの黒いカセットみたいなのが乗ってる。
 ……要するにUSBだ。

「ナナメ読みでもいいんで、眼を通してくれませんか?」
「え、えと…………」
 俺がもごもご言ってるうちに彼女は半ば強引に俺の手の中にUSBをうずめさせた。
「よ・ん・で!」
「いいい、YES!」
 俺は上ずりまくった返事をかえすのがやっとだった。



「あ、いちおう言っとくけどぉ、まだ私の部屋に入っちゃダメだよおっ」



「う、うん…………」
 俺は冷静に言うことができただろうか。

 涼ちゃんのそのセリフは、声色や調子はいつもとまったく同じだったと思う。
 なのに、俺には何か深い意味か、あるいは(彼女の)含みが込められているような、そんな気がしてならなかった。
 俺の弱いメンタルは漬け物石でも乗せられたかのごとく、ずしりと来た圧力の大きさは尋常じゃなかった――――



 つづく
0185名無しさん@ピンキー2010/12/29(水) 08:53:00ID:8aYtX17z
腐女子属性があると補正で15点くらいかさ上げされるから
40点程度のブスでも55点にはなるし、60点程度の中の上なら
75点のなかなか美少女になる。
0187名無しさん@ピンキー2010/12/29(水) 14:07:54ID:8aYtX17z
素材が85点以上だったら逆に減点でいい。
こんな美少女なのに腐女子なのか・・・ってがっかりで。
0188名無しさん@ピンキー2010/12/29(水) 17:12:34ID:87Idooty
このスレは美少女なのにオタクってのはダメなの?
俺妹とかダメなの?
0190名無しさん@ピンキー2010/12/29(水) 18:18:26ID:JD9OB+BU
>>188
むしろ「オタク美少女」っていうカテゴリは人気があるんじゃないかな?
俺妹は原作未読だけど、乃木坂春香・ラノベ部もそうだし、らきすたも入らないこともない。
たぶんエロゲーでもあると思うよ、オタク美少女とHするものはw
0191名無しさん@ピンキー2010/12/29(水) 18:29:30ID:Qvj0LIgH
美少女オタクってリア充のオタクに近い嫌悪感がある
ついでに言うと肩の力を抜いて付き合えるのが魅力なのに警戒心を抱く相手だと本末転倒
0192名無しさん@ピンキー2010/12/30(木) 00:36:15ID:RJzFYNLh
ようは自分にコンプレックスあるから見た目がいい奴は怖い、憎いってこと
0193名無しさん@ピンキー2010/12/30(木) 01:01:35ID:xjpcybGH
それはあるだろうな
ただのオカズと割り切る分にはともかく、こういう設定だと親しみやすさの方が重要
0194名無しさん@ピンキー2010/12/30(木) 02:06:33ID:rUam6joJ
たって、腐女子・オタク女・文化系女子と「セックスする話」、だからなあw
>>162じゃないが、十人並みか未満の顔の男女がやるところ想像するのってどうよって話にもなる。
実生活ならともかく、二次元くらいは可愛い子を見たい、あるいは抜きたいとなるのは当然の流れだと思うぞ。
書き手の立場を想像すると、俺だったら不細工な女の子をヒロインにしたいとは絶対思わないな。
絶対モチベーション失くすと思うから……
0195名無しさん@ピンキー2010/12/30(木) 10:37:12ID:tLxNFYSG
興味があるのは腐女子がエロいことしたりされたりだから
美少女であるかどうかは二の次三の次で、むしろいかにも腐女子タイプである方が萌える
0196名無しさん@ピンキー2010/12/30(木) 23:05:56ID:3Bhg1tMx
幼なじみとか女教師みたいな普通のジャンルはいわばファンタジーだからな
好きなように美人に設定できる

腐女子だと俺らの同類になる訳で、嫌でも自分を重ねて見る訳だ
美人だと落ち着かないのは当然だな
0198名無しさん@ピンキー2011/01/01(土) 17:56:40ID:lsS3sazD
この流れを見て冒頭だけ書いたの投下してみる
エロ無し、ついでに属性違いだったらスマソ
ちょっと前のゲームと有名どころのアニメしかわからないからネタないし続き書くかどうかは未定
0199名無しさん@ピンキー2011/01/01(土) 17:57:38ID:lsS3sazD
時は21世紀も10年を過ぎ、所は某専門学校。
不自然なほどおいしい謳い文句に守銭奴のじじいが金集めでもしたいがために創設したのではと一抹の疑いを抱きつつも、好きこそものの上手なれともいうし趣味から一芸を身につけられたら…と入学した。
高校卒業後三年フリーターを続けた俺ではあるが不景気に拍車がかかったこの世の中。同い年の大学組でさえ就職難に喘ぎ、院がどうとかいうのを飲み会で聞いてるとさすがに自分の将来も不安になってくるというものだ。

学校はというと、元々好きな分野だったのでなかなか楽しい。周りも同じ趣味の奴らばっかでどんだけマニアックな話でも誰かが語り出すと全員被さってきて止まることを知らない。
属性柄男女比は偏りがあるが、全く女がいないってことでもない。
だが、ふつうの女はいないな。ああただの一人もいない。しかも男より色の濃いのが多いような。
そう、ここはゲーム、アニメ、漫画といったオタクカルチャーの専門学校だ。ちなみに俺の学科はゲーム。
同じ学科の奴らとは、ひぐらしのヒットを目の当たりにしたのもあって卒業までにネット配布の同人ゲームを一本作りたいよな、なんて話してる。
幸い人材には不足しない。絵描き、CG、プログラマー、シナリオライター。みんな何かしらやりたくてここに入ってきた人間だから。
0200名無しさん@ピンキー2011/01/01(土) 17:58:22ID:lsS3sazD
「あずにゃんハァハァ。ついにスクリーンかぁ楽しみだなぁ〜」
あーまたキモオタか。そう思ったろ。だがこれは18才女子の発したセリフである。
「澪の縞パンが画面いっぱいに映るの期待!!」
アニメ雑誌片手に一人盛り上がってるこいつは女のくせにチュンリーのパンチラにも喜ぶような奴だ。
要は二次元の女好き?よくおっさんみたいなことを口走っている。ちなみにおっぱい大好き。
最初学内で見かけたときは驚いたくらい、オタ属性持ちとしてはかなり可愛い部類なんだが、もったいないことに男にも三次元にもまるで興味なし。自分の脳内彼女やら脳内妹やらの方によっぽどご執心。まぁ、つまり変態だよな。

「ねー、ニーチェも見たいよね?でかいスクリーンいっぱいの縞パン!」
ニーチェは俺な。日枝だからニーチェ。
「さー俺あんま萌えないけど。パンツは白だな」
「幼女の?」
「だからロリコンじゃねーって。パンツは白だけど。綿にゴムで。」
「うん、どう見てもロリコンだよね!」
「ほっとけ」
勝手にロリコンってことになってるけど、俺の中の最上はイコのヨルダだ。だから白である。ヨルダは履いてないけど。
しかしイコはいいゲームだったよなぁ。無駄なものが一切なく、それによって洗練された完成度の高さがある。システムも城も音もいい。何よりヨルダがいい。
「ニーチェの好みはワカメちゃんだもんねぇ〜くひひひ」
「おい、黙れ」

こいつはいちいち癇に障る。最初はこんな奴だと思わなかった。猫かぶってやがったんだ。
0201名無しさん@ピンキー2011/01/01(土) 17:59:24ID:lsS3sazD
〜四月〜
「あー今日から授業始まるんだな」
「俺、割と楽しみ。あ、そうだ。入学式で見たんだけどうちの学科ってこの学校にそぐわない美少女いるよな。見た?」
「へーまたなんでこんな魔のすくつ←なぜか変換(ry に?」
「さぁ?知らないけど仲良くなっときたいなあれは。だって少なからずオタク趣味に理解あることは期待できるわけで。」
「あっ、おい!あれのことか?」

遠目ではあるが一目見て息を飲んだ。まぁ、正直にいえば好みだった。
肌が白くて腰まである長い黒髪で、前髪はぱつんと切りそろえられていて体の線が細い。
そんな子がやや内股で歩きながら、どこか怯えるようなふいんき←なぜか変換(ry でオタク男まみれの教室に入ってきたんだ。
白いスプリングコートを着ていて、そう、一見してそれこそヨルダっぽかった。一方的には、これ以上ないくらいに第一印象のいい出会いだった。
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