おちゃらけっ娘でエロパロ
0001名無しさん@ピンキー2010/12/11(土) 01:52:12ID:uqZa69vk
「先輩!!はぐらかさないで答えてください!!」
俺は先輩に詰め寄る
「うん・・・わかった」
先輩は、儚げな顔で俺の肩に手を置き___
「ここはおちゃらけっ娘総合スレなのだよ!にゃはははは〜」
「はい?」
「説明しよう!!おちゃらけっ娘とはおちゃらけている女の子のことである!!」
「そのまんまだなおい・・・」
「具体的に言うとまーりゃん先輩とか彩峰 慧とかだ」
「で、俺の告白の答えh「それはおちゃらけっ娘なのではぐらかしちゃうのだ!とうっ!」
「あ!こら先輩逃げるなー!!」


ここは真面目な話も、元来の性格や気恥ずかしさ、不器用さ、或いは重い過去や原因でおちゃらけてはぐらかしてしまうような女の子『おちゃらけっ娘』のSSを書くスレです
パロディ、オリジナルは問いません
みんなでおちゃらけっ娘を愛しましょう
ついでにおちゃらけっ娘は造語なので正式な名前があったら教えてください
0002名無しさん@ピンキー2010/12/11(土) 02:04:20ID:6q8pRYQk
ふむ
声は堀江由衣でよろしいな
0003名無しさん@ピンキー2010/12/11(土) 12:14:20ID:vQnMVIYZ
好物だし面白そうだけど同時に凄く難しいジャンルだと思う

要するにノリの軽い女の子のSSってことだよな?
いつもバカ騒ぎしてハチャメチャしてる女の子がふと見せる女の子らしさとかに萌えたりとか見てみたいけど難しそうだ
0004名無しさん@ピンキー2010/12/11(土) 23:43:44ID:Rr4kdv+5
とらドラみのりんみたいな真面目な子がおちゃらけてはぐらかすのがいいな
ただ軽いだけの子は個人的にびみょーだ
0005名無しさん@ピンキー2010/12/12(日) 08:45:12ID:t4ep12nC
いつもは「貧乳には需要があるのだよ!にゃははー」とか言いながらいざ恋人同士になっておっぱい見ようとすると恥ずかしがって「す、すとっぷ!すとっぷ!」って言う娘とか
0006名無しさん@ピンキー2010/12/12(日) 15:35:28ID:h7EmqQGj
これは面白そうな新?ジャンル
誰か一番槍をつけてはくれんものかね
0007名無しさん@ピンキー2010/12/14(火) 22:43:07ID:I2f8TuIc
いつもハイテンションで親友みたいな女の子が勇気を出して告白するんだけど照れくささに負けて「な、なーんてね!冗談冗談あはははっ!」ってはぐらかしちゃう子とかどうだろうか
0008実験小ネタ2010/12/15(水) 23:45:32ID:Td7rXPp8
「よしっ今日は海に行こう」
ある日の放課後、河口先輩がいきなり俺にそう言った
「何でですか・・・」
「甘いなぁ藤岡少年!そんなの簡単ぢゃないか、クラヴ活動だよ!!」
ついでにこの先輩、俺を半ば強制的に『探検部』なるものに入部させている
『探検部』とは名前のまんま裏山とかを探検する部活のことだ
部員は俺と先輩と、名前だけの幽霊部員しか居ない
「今日は具合が悪いんで休ませてください」
もちろん俺もあまりやる気はない
「レディがこんなに誘ってるのに断るなんてこの人でなし!!そんなんじゃ立派な魚類になれないぞっ!刺身食わせろ!!」
ちっこい手で俺の机をぺしぺし叩きながらハイテンションでわけのわからない科白を吐く河口先輩
いろいろ突っ込みたい場所は多々あるがこの人の言動に一々突っ込んでると仕方が無いのでとりあえず無視することにする
「無視しやがったな!!いやだい!いやだい!海に行くんだい!!」
床に転がって駄々っ子のようにじたばたしだす先輩
躊躇い無くばたばたするもんだからピンクと白の縞々パンツが丸見えだったりする
今教室に居るのは俺と先輩だけだから良かったが昼間これやってたら大変だったな
「わかったわかりました、海行きましょうか」
あまりの先輩の(見苦しい)気迫に負けて、俺は今日も先輩と部活動に励むことになってしまうのだった

夕暮れの浜辺
茜色に染まった海を眺めながら、彼女は優しく呟いた
「綺麗だね」
海辺には、二人だけしか居ない
ゆっくりと、彼女は俺の首に手を回して抱え込む
そしてなんともいえない気持ちで俺はそっと彼女の手を取り____
0009実験小ネタ2010/12/15(水) 23:46:15ID:Td7rXPp8
「疲れたからって俺を乗り物にしようとしないでください」
背中に張り付いていた先輩を引き剥がした
「いーじゃんいーじゃんおんぶしてくれたってさー」
頬を膨らませ子供のようにぶーたれる先輩
もう少し年上らしい威厳を持ってくれ
「わがまま言わないでほら、帰りますよ」
「なら、アタシを持ち運ぶ籠か牛車を用意しろい!!」
「貴族かアンタは!!」

結局抵抗空しく、俺はこのあと押し問答の末に先輩をおんぶすることになってしまった
「はぁ、まったく」
背中に感じる小さな重み
彼女は気づいているんだろうか
俺の気持ちに
いつもおちゃらけていて、何を考えているかわからないけど、放って置けないひとつ年上の女の子

あなたが好きだ

そう言えたらと思う反面、怖くもある
先輩にとって俺はただ、からかうのが楽しいだけの後輩で、たったそれだけの存在だったら?
或いはそれ以下の、もっとどうでもいい何かだったら?
怖い、言えない、言えるわけが無い
臆病な俺には、ただなんでもないように振舞うしか出来ない




あったかい背中
彼は気づいているんだろうか
わたしの気持ちに
真面目で、ぶっきらぼうだけど、お人よしなひとつ年下の男の子

君が好き

そんなふうに言えたらと思うけど、そんなことわたしにはできない
藤岡くんにとってわたしがもし、強引でわがままな先輩で、たったそれだけの存在だったら?
或いはそれ以下の、もっとどうでもいい何かだったら?
怖い、言えない、言えるわけが無い
臆病なわたしは、おちゃらけてはぐらかすことしか出来ない
0010実験小ネタ2010/12/15(水) 23:50:49ID:Td7rXPp8
以上です
僭越ながら一番槍小ネタを頂きました

いまいち『おちゃらける』の定義がわからなかったんでイメージで書いたんだがこんな感じでよかでしょうか
キャラの苗字の由来は後ろに探検隊を付けてmうわなにす(ry
0011名無しさん@ピンキー2010/12/16(木) 17:15:55ID:3R2Mpoj/
超GJ!
やばいな、これは萌える…
ラブコメの狂言回し的な脇役の子にスポットが当たった感じですごい好き
0012名無しさん@ピンキー2010/12/17(金) 07:44:15ID:9Yfu9AO1
触発されてパクってみた、全然似てないけど

ある山でのこと。

「Aさん待ってくださいよ、そんなに先急いでもしょうがないですよ」
「何言ってるのよ、お宝はこの先にあるかもしれないのよ」
「んな意気ヨウヨウと言わないでくださいよぉ、初耳ですよそんなこと」
「もうっ、宝探しに行くって言ったじゃない、そんな虫メガネ捨てて早くきなさい」
「ああ待って!これは虫メガネじゃなくて地質検査グッズですよ〜ああ無視しないで〜!」

「Bくん、この川入って・・・」
「え、なんでですか、こんなゴウゴウとうなる濁流に?」
「もしかしたら宝があるかもしれないわ、砂金とか」
「氏ねってことですか、普通に入ったら溺れちゃいますよ!」
「いいじゃない入りなさいよ〜有名になれるかもしれないのよ」
「死んで有名になっても意味ないじゃないですか!新聞にちょこっと載るだけですよっ」
「っもうしょうがないわね〜、あー使えなぁい」

「っていうかAさんこれ探検部ですよね、全然活動レポート書いてないですけど」
「そうよ、だって宝探ししたいだけだも〜ん、ああ有名になりてぇー!」
「はぁ、やる気なくなりましたわ・・・そろそろ山頂ですしまあガンバロウかな」
「あっ、てっぺんだ!ほらほら!早くおいでっ!アハハハハハハハー」
「わ、笑ってる・・・」
「あーあ、何もなかった」
「そりゃそうだ、まあこの夕日が見られただけでも良しとしましょう」
「なに言ってのコイツゥ〜、もう帰るよ」
ドサッ
「あーっ!地質探査グッズがー!なんでリュックごとはじき飛ばすんですかぁ!」
「だって・・・疲れちゃったんだもん、おんぶしてよ」
「え、む、むりですよ」
「してよ」
「むり」
「うぅ」
「な、泣き顔みせってダメですよ」
「いいじゃないいじゃない」
「わかりましたよ、でも真顔でみつめてくるのやめてくださいね」
「うっほほーいっ」

「ふぅ、やっぱりみつめてきてる」
「あーあ、なんだか熱い、Bのせいだ」
「なんで俺なんすか、ほんと重いっすよ」
「ぷっくっく、あははははははっ!」
「後ろじゃ何も見えないし、何やってんだか」
(了)
0015河口先輩のサンタさん2010/12/21(火) 01:02:59ID:QvHgrzIP
>>12乙です
設定を使っていただけて嬉しい限り
ありがとうございます

実験小ネタの先輩×後輩ものを投下します
一応、続き物ですがこれといったストーリーはなく、ただ先輩と後輩がいちゃつくだけというものです


12月24日
帰宅すると母がにやにやしながら俺に話しかけてきた
「アンタも遂に彼女が出来たのねぇ〜」
言っておくが俺に彼女はいない
顔は冴えない、面白い性格とも言えない、無愛想だし気が利かない、ないない尽くしの男だ
そんな俺に恋人なんざいる訳がなかろう
「何を勘違いしてるのかは知らんがそんなモンはいない」
「またまた〜」と母は俺の肩をちょこちょこつつく
しかも母は
「アンタの部屋通しておいたからね〜」
と、いるわけのない彼女を俺の部屋に招いたらしい
幻覚か、貴女は将来性のない息子を心配するあまり幻覚を見てしまったのか
それともからかっているのか、まあ後者だろうな
嗚呼、何故折角の聖夜すら先輩の『駅前のデパ地下で試食食い尽くすぞ』作戦に付き合わされ、連れまわされた挙句、彼女のいない寂しい男であることを自覚させられなければいけないのだろうか
「いないモンはいないんだよ・・・」
俺は嘆息しつつドアを開け「じゃじゃ〜ん!!ミニスカサンt(ばたん →ドアを閉めた音
今、俺の部屋に変質者がいたような気がする
いや気のせいだろう、俺もあまりの寂しさに幻覚を見たんだ
俺はもう一度ドアを開けた_____


「じゃじゃ〜ん!!ミニs・・・っておぉい!最後まで言わせろい!!」
再度ドアを閉めようとした俺の手を掴んだのは、ミニスカのサンタコスをした河口先輩だった
0016河口先輩のサンタさん2010/12/21(火) 01:03:44ID:QvHgrzIP

床に正座して向かい合う先輩と俺
「で、何やってるんですか先輩」
「それはだね藤岡少年」
先輩はぽんっと俺の肩に手を置き
「今宵は性夜、巷のカップルが乳繰り合ったりちんちん繰りあったりする日・・・」
「下ネタはいいですから本題に入ってください」
「うん、一人寂しい藤岡少年のためにサンタが舞い降りたんだよ」
先輩はにこやかに笑って俺に紙袋を渡してくれた
「えっ・・・プレゼントですか?」
「うん、そうだよ、開けてごらん?」
やべえ、すげえ嬉しい
紙袋を開け何をくれたのかなと年甲斐もなくわくわくしながら中を見ると___

エロ本が入っていた

先輩を見る
「早速今日にでも使ってくれっ!(ばちーん☆」
超笑顔でサムズアップしていた
この人に期待した俺がバカだったんだな、うん
俺の明らかな失望の視線を感じたのか、「いや冗談冗談」と先輩はどこからかポッキーを取り出し
「このめっさ可愛いおねいさんとポッキーゲームをする権利をあげやう」
そうおちゃらけた調子で言った
多分、俺が断ると知っていながらやっているのだ
0017河口先輩のサンタさん2010/12/21(火) 01:04:35ID:QvHgrzIP
ぷつん___と何かがキレた
「わかりました、やりましょう」
「えっ・・・?い、いやだなぁ冗談冗談あはははっ」
まさか本当にやると言われるなんて思っていなかったのだろう、先輩が少し動揺している
ああ、可愛いな畜生
想定外のことが起きて焦ってるんだろうな
こんなに狼狽してる先輩の姿は始めて見る
俺、ほんとはアンタのこと好きなんだぞ
なのにそんな無防備なカッコで、俺の家まで来て
「ほら、早く端っこ咥えてください」
「ええと・・・ほら、これはあの・・・ジョークでさ、ほんとは手作りn「早くしてください」
急かすたびに慌てる先輩が可愛くて、ついいじめたくなってしまう
さて、これくらいにしておいてやるか
そう思った時、先輩がポッキーを咥えた
目蓋をきゅっと閉じ、ふるふるとポッキーを震わせながら
「ど・・・どうぞ・・・」
小さく、そう言った
想定外の事態が起きたのは、先輩だけではなかったのだ

ぽきぽきと少しずつ小さくなっていくチョコ菓子
どんどん、先輩の顔が近づいてくる
あと少し、もう少し進むだけで、先輩と俺の距離はゼロになってしまう
もし本当に唇がついてしまったら、俺はやっぱり、嫌われるんだろうか
もし嫌われてしまうんなら____
(折ってしまおう)
今なら、まだギリギリ間に合う
けど、止まれない
やがて、二人の唇が___重なった
0018河口先輩のサンタさん2010/12/21(火) 01:05:52ID:QvHgrzIP
今しか、無いのかもしれない
キスしてしまった事で吹っ切れたのか、そう思った
俺は、臆病だから
きっと、この機会を逃したら、俺はずっと先輩に言いたいことを言えない
「先輩・・・聞いて欲しいことがあるんです」
「・・・何?」
聞こえた先輩の声は、少し震えていた
嫌だったんだろうか、心配になる
でも、この気持ちだけは伝えたい
「俺は、先輩のことが好きです」
だから言った
やっと、言えたんだ
「う、ウソだよそんなの」
先輩は顔を真っ赤にして否定する
「ウソじゃないです」
どんなに言われたって俺の気持ちに嘘はない
真実を伝えるだけだ
「だって・・・わたし、背ちっちゃいし」
「背の高さなんて関係ないです」
「おっぱいないし」
「そういうとこも好きです」
「可愛くないし」
「俺にしてみれば誰よりも可愛いです」
「へ、へんなヤツだし」
「それも先輩の愛嬌じゃないですか」
真っ赤になって俯く先輩
今、はじめてみる先輩の女の子らしい仕草
いつものおちゃらけたところもひっくるめて、全部好きだ
「先輩は、俺のことをどう思ってますか?」
永遠にも思える数分の後、小さく聞こえた言葉は___

『わたしもすき』

だった
0019河口先輩のサンタさん2010/12/21(火) 01:07:36ID:QvHgrzIP
「というさっきまでのラブコメ具合はなんだったんですか」
「さっきはさっき、今は今だよ藤岡少年!」
数十分後、いつもの調子を取り戻した先輩は、どこからか出した鼻眼鏡を装着していた
「俺たち、付き合ってるんですよね?」
「うん!だからペアルックにしてみたっ!!」
ついでに、俺も鼻眼鏡着用中である
今日は性夜だよな?カップルが乳繰り合うんだよな?
なのになんで俺らはいつもどおりのノリなんだ?
「まあ、いいか!」
その日、先輩と俺は鼻眼鏡カップルとしてささやかなパーティを楽しんだ
俺たちは俺たちらしく、これからも付き合っていこう


今回は以上です
次はエロ有りになると思います
ではまた
00241/22010/12/26(日) 23:49:03ID:W/ty7SLf
おちゃらけっ娘(になってるか分からないけど)が真面目先輩とエッチする話



あたし・島塚夏輝の冗談にも眉一つ動かさないクソ真面目な高槻先輩。
あたしはどーにか先輩をびびらせるか笑かそうと努力しているうちに、惚れてしまった。我ながらアンビリバボーだったぜ。
で、普通に好きだって言うのもシャクだったんで(べ、別に恥ずかしがってたんじゃないんだからね!)、先輩の誕生日に
「プレゼントはあ・た・し☆」
ってリボンぐるぐる巻きになって突撃し、ひとまず困惑させることにした(あたしってば超お茶目!)。
しかしあたしを見た先輩は、驚かなかったどころか、
「ではありがたく頂戴しよう」
と今まで見たことなかったよーな優しい顔で微笑むではないか……! もうドキドキでしたよ。ええ。
女の子にあるまじく鼻血ブーするかと思ったよ?
それがきっかけで付き合ってるけど、先輩の真面目ぶりはあたしのおちゃらけぶりを凌駕してくるのであたしが困る!

今日はなんだかいいふいんき(何故か変換できない)になったから成り行きでお泊り、セクロスモード、と思いきや
先輩は虎視眈々とこの日を狙ってたらしい! 驚愕の計画的性交!
ていうか先輩と二人っきりで全裸で向き合ってるっていうこの状況が、あたしの股間を濡らすね。
「どうせ下のお口は正直ですよ! とっとと入れて出すもの出しちゃいなさいよ!」
「いや、そういう訳にはいくまい。お互い初めてなのだからじっくりと触れ合っていかねば」
先輩はあたしの肩を優しく撫でた。かーっ、童貞のくせに堂々としてんじゃねーよ!
体のあちこちを触られる。おっぱいを優しく持ち上げるように揉んでくる。
「すっげー手がやらしいです、先輩! さては研究しまくって来ましたねムッツリが!」
「無論。図書館で参考になる図書を一しきり借りて読んでおいた」
「どんだけ真面目だよ! AVとか見ろよ!」
「君の美しい柔肌を扱うには、しっかりした資料でないといけないだろう」
言いながら先輩はあたしのウツクシイヤワハダとやらにちゅっちゅする。顔が熱い。これ発火するんじゃね?
00252/22010/12/26(日) 23:49:23ID:W/ty7SLf
ついに先輩の指があたしのあそこの中に入ってくる。やっぱ自分で試しに触ってみた時と違うなチクショー!
こういう時、所持しているエロ漫画の女の子は『やだー変な声出ちゃう〜vV』とか言ってよがるものだが、
あたしはむしろ積極的に変な声を出そうと試みた。
「ひ、ひぐーっ! ……ほガアアア! ギャーーーー!!」
「痛いか? すまん……」
いや何で冷静なんだよ! バカみたいじゃねーか! ていうか本当に気持ち良くなってきて余裕なくなってきたぞ……。
すごくあそこが濡れて来てるのが分かる。ふぇぇ、先輩の手つきいやらしいよー、そんなに指の先っちょ動かさないでよ。
あうあう、先輩のアレが欲しい、思いっきり突っ込んでほしい……、漫才的な意味じゃなくって……さ……、
「せんぱい……おねがい、します……」
うへぁあたしの声なのにすげぇ可愛いぞ、何これ。先輩は神妙な面持ちで頷く(だからその真面目なカッコいい顔をやめろ!)と、
あたしのあそこにアレをあてがった。当然のようにゴムがついている。う、う、う、来る……! あたしはぎゅっと目を瞑った。
ぐぐっとあそこを押し広げて、先輩が入ってきた。
「……っ!」
歯を食いしばって痛みに耐える。裂かれる裂かれる! で、でも嬉しい……! 
閉じた目元がじわっと熱くなったけど、これは痛みの涙か嬉し涙か?
先輩のモノが、あたしの中をゆっくりと突く。
「ぅくっ……、ひあ、ふぁ……」
あたしの頭はもう先輩でいっぱいだ。好きだよぅ、大好きだよー、先輩……。
「夏輝……」
先輩が耳元であたしの名前を呼ぶ。心地いい。
やがて先輩の動きは、段々と激しくなり、あたしは自分が喘いでんのかどうかも分からなくなり、
ただ気持ち良さでいっぱいになって……。
「う、ああああっ……」
果てた。魂抜けたかと思った!……うー。

朝、あたしは先輩の腕枕の上で目覚めた。先輩の落ち着いた寝息が聞こえるシアワセ。
「ああ、コレが朝チュンというやつですね、先輩!」
なんか雀がカーカー鳴いてる気がするけどね。
先輩はガバッと布団から起き上がり、時計を見て頭を抱えた。
「まさか寝坊して君を休ませる羽目になってしまうとは……、すまない」
いや今日くらい休んでも平気だよ。どんだけ真面目なんだよ。でもそんな真面目な先輩があたしは大好きなんだ。  (終)
0027勘違いネタ2010/12/30(木) 23:38:25ID:vZJTe5jS
突然だが、俺は背が高い。ものすごく高い
でも、実際デカイのは図体だけで、気弱で臆病だ
それでもって人見知りなモンだから、クラスでも浮くのにそう時間は掛からなかった
そんなある日、つるむ友達もいなくて、屋上で一人でもそもそ弁当を食べていた時のこと
「むむむ!美味そうな匂いっ!?」
どこからか女の人の声が聞こえてきた
ひょこり、と顔を出したのは小柄で、可愛い感じの女の子
胸のスカーフの色がワインレッドなので、ひとつ上の学年だろう
「おお!!こんなところに美味しそうなおべんとと巨漢が!!」
女の子はてくてくと俺の近くに寄って来ると、俺の弁当を覗き込んで何か騒ぎ立てていた
「え・・・えっと、あの」
俺は内心ものすごく困っていた
同姓の友達だって少ないのに、女の子とこんなに接近することなんてほとんどなかったからだ
「コレ、君が作ったの?」
「は、はい・・・俺、料理好きで・・・」
「部活入ってる?スポーツは?」
「入ってないですけど、う、運動も・・・そんなに嫌いじゃないです」
「力仕事得意?」
「は、はぁ・・・」
次々と矢継ぎ早に質問してくる先輩の女の子
最後に彼女はキラキラと目を輝かせながら「お菓子は!?作れる!?」と聞いてきた
俺が引き気味に頷くと女の子は「よぉし!」と俺に向けてビッと人差し指を突き出し
「アタシは『学校行事運営委員会』会長、夕月 沙乃(ゆうづき さの)、今日から君を『学校行事運営委員会』会長補佐に任命する!!」
と言ってニカッと整った歯を見せて笑った
これが、沙乃先輩と俺の出逢いだった
0028勘違いネタ2010/12/30(木) 23:38:54ID:vZJTe5jS
それから、俺は沙乃先輩の補佐として『学校行事運営委員会』の仕事に携わった
『学校行事運営委員会』はその名の通り学校の行事の一切を取り仕切る委員会だ
多忙、とも言いがたいが様々な仕事が回ってくる
沙乃先輩は、普段はちゃらんぽらんで変な人でわがまま言ったり無茶をするけど、やる時はやる才女だった
その仕事振りはもちろん、持ち前の明るさやトークで、生徒からも人気が高い
そんな先輩の下で仕事をしていると、自然と人と接する機会も多くなり、俺の交友関係も広くなっていった
まあ、その関係も全て先輩がきっかけを作ってくれたものなんだけど
そういえばいろんなことがあった
沙乃先輩がいきなり「ねーねーダイイチ、ロールケーキ食べたい!作って!」とか言い始めて、材料を料理部に分けてもらいに行かされたり
沙乃先輩が「よし、今日は泳ぐぞ!ダイイチ!水着持ってきて!!」なんて言って、わざわざ先輩の身体に合う水着を水泳部に借りに行ったり
みんな、『沙乃先輩のためなら』と、無茶を聞いてくれたりして
それはきっと、いつもひた向きに学校の皆が楽しめる行事を!と頑張っている沙乃先輩だからこそ出来ることで
そんな先輩のわがままや無茶を聞くのは、めんどくさくて、疲れるけれど、やっぱり力になりたくて、頑張れるんだ

そうやって、月日が流れて
俺は段々毎日が楽しくなっていって、学校でも普通に人と話せるようになっていった
いろいろなことが楽しくて嬉しくて、そんな毎日がずっと続くと思っていたんだ
その時までは_____
0029勘違いネタ2010/12/30(木) 23:39:24ID:vZJTe5jS
沙乃先輩と仕事をするようになって丁度一年が経とうとしていたある日
「先輩〜クッキーできましたよー」
俺は先輩のために作ったおやつを運んでいた
先輩はいつも五時ごろになると「はらへったぁ・・・ダイイチ、おやつおやつ!!」と雛鳥のようにさえずり始めるので、毎日四時半ごろにおやつタイムを取っている
今日のおやつは紅茶の葉で風味をつけたメープルクッキーだ
「せんぱーい?」
先輩たちの居る会議室に入ろうとすると、中から話声が聞こえてきた
副会長と、沙乃先輩の声だ
「ほんとに行くの?」
「うん、多分もう戻ってこないと思う」
副会長の問いに、先輩がきっぱりと答えた
行く?戻ってこない?どういうことだ?
「そう・・・寂しくなるわね」
「ん、でも仕方ないよ」
「留学、いつから?」
「明日の夕方・・・かな」
「良かった、それなら簡単なお別れ会くらいなら出来そうね」
留学____
その言葉に、心臓が掴まれたような気がした
沙乃先輩が、居なくなる?
明日にはここから居なくなる?
もう、戻ってこない?
俺はそこの見えない穴のどん底に、突き落とされた気分だった
自分でもなんでこんなに苦しいのかわからない
ただ、苦しくて、叫びだしたくて仕方なかった
俺はたまらなくなって駆け出した
涙が出て、仕方がない
どうして悲しいんだ、どうして苦しいんだ

どうして

嫌だ

そんな言葉ばかりが頭をよぎる
俺はこれからも先輩のわがままに付き合ったり、先輩のためのお菓子を作ったりするんだ
なのに___なのに___
家に着きベッドに倒れこむと、抑えていた嗚咽が漏れてきた
「う・・・くっ・・・うぅ・・・」
俺は声を上げて泣いた
みっともなく、大声で、行かないでくれと、泣いた
泣いて、泣いて
気がつくと______日が昇っていた
0030勘違いネタ2010/12/30(木) 23:39:59ID:vZJTe5jS
「「「今までありがとう!!!」」」
狭い会議室にたくさんの人のありがとうが木霊する
ぱんぱんと祝砲が鳴らされくす玉から垂れ幕が下りてきた
「いやぁ、オーバーな演出だなぁ〜、やりすぎじゃね?」
その中心で、沙乃は照れくさそうに頭を掻く
「まーいいや、ええ〜、みなさんこの度は外国へ留学なさいます不肖アタクシめの___ 」
沙乃が言い終わらぬうちに、会議室のドアが開き、沙乃の言葉を遮る
「およ?ダイイチ・・・?」
そこに立っていたのは、沙乃や、そこに集まっている皆の後輩に当たる人物だった


何か言わなきゃ
俺は言葉を探していた
泣き明かしている場合じゃないと駆けつけて来たのはいいものの、何を言おうかも決めていない
先輩はきょとんとした顔で俺を見ている
この人のこんな顔も、もう見れなくなってしまうんだ
そう思うと耐えられなくなってきた
「ぜんぱい・・・俺・・・ぜんぱいがいなぐなっても・・・がんばりまずから・・・」
ようやく紡いだ言葉は、鼻声で、かっこ悪かった
でもいいんだ、俺は俺のできる精一杯で、先輩にありがとうが言えればいいんだ!
「ぜんぱいに・・・声かけてもらって・・・たくさん・・・と、どもだちも・・・でぎて・・・」
「ダイイチ・・・」
「ぜんぱい・・・うぅ・・・うぅ・・・」
だけど、もうだめだった
「うわあああああああっ!!!」
俺は気づくと子供みたいに先輩に抱きついて泣いていた
あれだけ泣いたのに、まだ涙が出るんだというほどに
「ダイイチ」
先輩の、いつものおちゃらけたような声とは違う、優しい声がする
なでなで、頭が撫でられて、子供みたいだと思う半分、とても安心した
安心しすぎて、寝ていないせいか、急に睡魔が襲ってくる
ああ___だめだ___
起きないと、先輩が行ってしまう____
先輩を見送らないと___
せんぱい___
0031勘違いネタ2010/12/30(木) 23:40:28ID:vZJTe5jS
なでなで
とても優しく髪を梳く、小さな手
暖かく、柔らかい感触に包まれて目を覚ますと、沙乃先輩がいた
見上げる形で先輩の顔が見えるということは、膝枕されているんだろう
「起きた?」
優しい顔
先輩のこんな表情は見たことがない
外を見ると、もう日が傾き、会議室には人がいなかった
「ああっ!!せ、先輩・・・飛行機は!?」
「さあ?」
なんでもなさそうに言う先輩
「い、今からでも遅くないですよ!!急ぎましょう!!」
俺は急いで先輩の手をとって駆け出そうとする
「嬉しかったよ、大事に思ってくれてたんだね。あたしの____ 」
遮るように、先輩はそう言うと
「姉貴の旅立ちを」
くす玉から下がった垂れ幕を指差した
「へ?」
垂れ幕に煌びやかに装飾された『夕月 佳奈美先輩!今までありがとう!』の文字
「いやーまさか会ったこともないふたつ上のOGのために泣きべそかくとは思わなかった!」
「え・・・あれ・・・?先輩は・・・?」
「外国語サッパリのあちしがなんで外国に留学いくねん、ちゅーか今日三年以外来なくていいって携帯に送っといたやん」
「あ・・・・」
急いで携帯を取り出す
昨日はそのことを考えたくもなくて、メールを開けてなかったんだ
急いで内容を見る
『前々会長(姉貴!)が留学するので明日は会議ナシ!お世話になったヤツは四時に会議室集合!!』
確かに、書いてあった
「・・・・・・・・・・・」
俺はあまりの間抜けさに放心してしまった
「でもさ」
先輩は、そんな俺に向かってにぱっと笑って
「嬉しかったよ、あたしが居なくなると思って泣いてたんでしょ?」
と言ってくれた
「それに___ 」
沙乃先輩は、ちゅっと俺の額にキスをして
「こんな甘えん坊の後輩置いて、海外なんて行けないって」
照れくさそうに笑った


0032勘違いネタ2010/12/30(木) 23:42:31ID:vZJTe5jS
以上です
今度はエロも書いてみたいと思いつつ今回はここまで

流れに乗って歳の差カップルものでしたとさ
0033名無しさん@ピンキー2011/01/04(火) 15:32:28ID:kWOqN4Vp
「姫はじめだー!」とふざけて男の家に押しかけたのはいいものの本当に美味しく頂かれちゃうおちゃらけっ娘
0036名無しさん@ピンキー2011/01/08(土) 20:53:32ID:M3IwVrOA
これは流行るべき
河口さんも島塚ちゃんも夕月さんもかわいいよ!
0037河口先輩と・・・2011/01/09(日) 00:49:01ID:OwWi9V/y
どうもです今回も河口先輩×後輩を投下します

「コスプレだ!!」
探検部部室に、唐突に河口先輩の声が響いた
「は?」
余りにも突拍子ない台詞に俺はただただ困惑するばかりだ
いきなり部室に引っ張ってこられたと思ったらコスプレとか言い出すしこの人の考えは相変わらず良くわからない
まあ、そういうところもひっくるめて好きなんだけども
「で、今回俺が呼ばれたのは何でですか?」
いつまでも困惑しててもしょうがないので、俺は先輩に先を促す
「思ったんだよ、そう、あたしには可愛らしさが足りない!!」
なんだ、そんなこと気にしてたのか
俺は心の中で嘆息しつつ、そんな先輩がたまらなく可愛く思えた
コスプレなんかしなくたって先輩は可愛い、最高だと自信を持っていえる
しかもそんな先輩が俺の彼女とくれば、そりゃあもう可愛いも千倍だ
「大丈夫ですよ・・・先輩は、その・・・十分かわいいd「私語は慎めーい!!!」
勇気を出して可愛いと言おうと思ったのにキレられた!?
先輩は俺を一括するとがちゃりと部室のロッカーの取っ手に手をかけて、また語りだした
「そこであたしは考えた・・・『んじゃ可愛い服着てごまかせばよくね?』と・・・」
「なんで最後の台詞部分小ギャル風なんですか・・・」
そして言うだけ言って、先輩はロッカーに入っていった
中でごそごそ音がする
恐らく中で着替えてるんだろう
先輩の声がロッカー越しに聞こえてくる
『今から三種類の服装に着替えるので百点満点で点数を教えること!』
いろいろ突っ込みたいが、先輩がここまでやってるんだし今日も最後まで付き合うか
俺は先輩の着替えが終わるのを黙って待つことにした
0038河口先輩と・・・2011/01/09(日) 00:49:48ID:OwWi9V/y
しばらく待っていると、ロッカーのドアが開き、先輩が出てきた
何故か・・・・・・ビキニアーマーで
「・・・・」
「いやはぁ〜セックスィー過ぎて声も出ないかい?」
いや・・・それはねぇよ
心の中で俺は突っ込んだ
こんな誰得な女戦士は始めて見たよ、ぺたんこだし
「・・・五点」

二回目の衣装は何故か胸元のバックリ開いた女教師コスだった
いや、だから無理すんなよ
「先生が勉強教えてア・ゲ・ル(ばちーん☆」
しかも本人結構ノリノリだし、ってかアンタ俺より頭悪いだろ
「・・・・・・十点」
言いようもない脱力感で点数を発表すると先輩が悔しそうにハンカチを噛む
古いな、ソレ
「真面目にやってよね!」
「大真面目ですが」
「もう!んじゃ次最後だからね!」
そう言ってまたロッカーへと戻っていく先輩
まぁ、ここまでの経過を考えると次もしょうもないのが出てくるんだろう
かちゃ、とロッカーが開き、出てきたのは


可愛らしいゴスロリ風の服を着て、顔を赤らめている先輩だった
「あの・・・コレ、一番自信ないやつなんだけど・・・その・・・・」
先輩はもじもじと言い訳じみたことを言ってるが、耳に入らない
可愛い、と素直にそう思えた
「先輩、可愛いです」
思わずぎゅうっと抱き締めてしまうほどに
「う、ウソだよ・・・」
耳元で先輩の少しかすれた声がする
「嘘じゃないです」
頭を撫でながら、俺は先輩に問う
「先輩、ほんとのところ、今日はどうしてコスプレ大会なんかしたんですか?」
「だって____」
先輩はぽつぽつと語りだした
0039河口先輩と・・・2011/01/09(日) 00:50:23ID:OwWi9V/y
今日の昼休み、友人と昼ごはんを食べていた時のこと
「そういや河口ちゃん最近彼氏できたんだよね?」
「ああ、後輩の子でしょ?ちょっと冴えない感じの」
いきなり、友達二人がわたしにそう話を振ってきた
「な、何故そのことを・・・そしてなぜ藤岡少年が冴えないことを知っているんだね君たち!?」
わたしは表面上はそうおちゃらけて見せたけど、内心はどきどきしていた
内緒にしていたわけじゃないけどあんまりわたしたちの関係は変わってないと思っていたから、びっくりした
「いつも部活行く時デレデレしてたけど、最近は特にデレデレしてるし」
「授業中、ふと顔を見るとニヤけてるし。そりゃあわかるわよ」
と友人たちは顔を見合わせ「ねえ〜?」と、テンプレともいえるアクションをとった
「でもさ」
友人のひとりが切り出す
「もうちょっと色気出した方がいいと思うよ?」
「うんうん、かわぐっちゃんは化粧とか全然しないしねぇ」
「愛想尽かされちゃうかもよ〜?」
悪戯っぽくそういう友人たちに悪気はないんだろうけどどんどん不安になってきた
ちっこくて、胸もお尻もない、ないない尽くしのわたしの身体
藤岡君に嫌われたら、どうしよう________
0040河口先輩と・・・2011/01/09(日) 00:51:01ID:OwWi9V/y
「それで、無理してビキニアーマーや女教師を?」
俺の問いに先輩がこくんと頷く
年上なのに、こういうところがいちいち可愛い
「似合ってないことくらい、わかってらい・・・」
頬を染めて、ぷいとそっぽを向く先輩
その頬にちゅっとキスをする
「でも、俺のために頑張ってくれる先輩が大好きですよ」
それが何故コスプレに繋がったのかはわからないが、ソレが先輩の一生懸命だったのなら、その全てが俺にはいとおしい
「ふじおかくん・・・くちにも」
先輩が甘えるような声で囁いた
「はい・・・」
ちゅう
ふたり、しばらく口付けを交わした
こうしているだけで落ち着くんだから、不思議なものだ
が、急に俺の唇を割って温かいものが入り込んできた
(これってまさか・・・)
もしかしなくても、先輩の舌だった
「んくっ・・・んんっ」
先輩の水音交じりの息遣いが聞こえる
ゴスロリ姿で背いっぱいにつま先立ちをして、舌を絡めている必死な感じが、またいやらしいやらかわいいやら
(やば・・・これ、すごくエロい)
ちゅうっと糸を引いた唇を離すと、先輩は「ど、どうだ!参ったか!」と顔を真っ赤にして言った
多分、無我夢中で無意識にやっちゃったから恥ずかしくてごまかしてるんだろうな
けれど、俺は正直に負けを認めることにした
「ええ・・・ノックアウトです」
主に股間が
それを察知したのか先輩が「ひゃっ・・・!?」と小さな悲鳴を上げた
そりゃびっくりするよな、お腹に硬いのが当たってんだから
「ッて先輩!?」
やけに股間が涼しく感じて、慌てて下を見ると、先輩はぎゅっと目を瞑って、俺のズボンのチャックを開けていた
「い、いいから!!」
先輩はそう言ってゆっくりと俺の下着を下ろしていく
ふるふると震えるちっちゃい手が、露出させた俺のモノをきゅっと握った
「うぁ・・・!!」
ひんやりとした感覚に自然と声が出てしまう
「え!?ごめん!?」
驚いたのか、ぱっと手を離して飛びのく先輩
「い、いえ・・・だいじょうぶです」
「そ、そうですか・・・で、では続きをば・・・」
ぎこちなく先輩はまた俺のモノを握ると、口を近づけた
(ああ、フェラか)
初めてなのにいきなりチンコを口に入れるなんて先輩は度胸あるなぁ
と、先輩の口の感触を想像しながらどきどきしていると
「ちゅ・・・」
先輩の唇が先端にあたる水音がした
(いよいよだな)
俺は未知なる快感に身構える_________が、先に進まない
見ると、先輩は下を向いて俯きふるふるしている
そして小さな声で「スンマセン・・・ぎぶあっぷです」と言った
漫画やアニメのようにこけそうになったが、先輩も精一杯頑張ってくれたわけだし、これ以上を要求するなんて彼氏失格だ
「あの・・・その代わりと言っては・・・なんですが」
が、先輩の話はまだ終わりではなかったようだ
ふわっとゴスロリ風衣装のスカートを持ち上げ「こ、こっちをどうぞ・・・」真っ赤な先輩はそう言った
これを耐えられるやつが果たしてこの世にいるだろうか
いや、いない
0041河口先輩と・・・2011/01/09(日) 00:51:27ID:OwWi9V/y
先輩のそこは、もううっすらと濡れていた
可愛らしいドロワーズを脱がせて見えたのは、つるつるの愛らしいタテスジ
ロリコンの気がなくたって興奮する、好きな子のそれなら尚更
「あの・・・もう挿入れて大丈夫・・・なんでしょうか?」
「えっ・・・わ、わかんない・・・」
「じゃ、じゃあ・・・挿入れてみます・・・」
「う、うん」
お互い余裕がないのか、ぎこちない会話をしつつ先輩のそれにモノをあてがう
「こ、ここでいいんですよね?」
「ば、ばっちおーけー・・・」
「じゃ、じゃあ・・・」
ぐっと腰を突き出す
「うああっ」
先輩が苦しそうな声を上げた
軽い抵抗を膣内で受けながらも、ゆっくりと俺の分身が進んでいく
遂に、先輩と俺が完全に繋がった
膣内があったかくてキツくて、正直もうイキそうだったりする
「先輩、大丈夫ですか?」
俺はいいにしても、先輩は破瓜直後だ
心配になって先輩を見ると、少し辛そうだが笑っていた
「うん、思ったより痛くなかった・・・大丈夫、動いていいよ?」
「わかりました、では・・・うっ!?」
動こうとして、腰が抜けてることに気がついた
「す、すいません。俺も空元気だったみたいです」
がくりと倒れる俺
先輩が俺の上に乗っかった状態になる
騎乗位というやつだろうか
「もうっ・・・しかたないなぁ・・・んっ」
「せ、先輩!?」
俺の上に乗った先輩はゆっくりと腰を動かしだした
水音が、段々と早いリズムを刻んでく
「はぁっ・・・はぁっ・・・」
動くたびに先輩の膣がきゅうっと締まって、ただでさえ発射寸前だったムスコが我慢できなくなる
「せ・・・先輩!!抜かないと・・・出る!!出ますから!!」
しかし先輩は腰を動かすのに一生懸命なのか気づかない
射精間だけが強まっていき、そして____
「うああああっ!!」
「ふにゃあああっ!!」
思い切り、先輩の膣内に射精していた

0042河口先輩と・・・2011/01/09(日) 00:51:46ID:OwWi9V/y
「あ、避妊忘れた」
帰り支度を整えている最中で、思い出したかのように先輩が言った
「すいません・・・俺の腰がもう少し強ければ」
「いいってことよ!ただ子供が出来たらよろしく!」
先輩が明るくそう言ってくれるが、簡単なことでもない
俺はどうなってもいい
が、もしこれで本当に子供が出来たら、先輩は世間から白い眼で見られてしまうだろうし、学校だって辞めなければならないだろう
そう思うと、先輩と繋がれたことを素直には喜べない
「いいんだよ」
俯いている俺に優しく先輩が言った
「わたしは、藤岡君が守ってくれるって信じてるから、いいんだよ?」
その笑顔を見て、俺は自分の不甲斐無さを恥じた
そうだ、俺が先輩を守らないで、誰が先輩を守るんだ
俺はこの人が好きなんだから、この人とずっと一緒に居たいから、こんなしょげてちゃダメだ
「ありがとうございます。次からは、ちゃんと気をつけます」
今出来る精一杯の笑顔を見せ、先輩の手を握る
「うんっ次はゴム買っとけよ!」
相変わらずな先輩が本当にいとおしく感じた


今までとはほんの少し変わった俺たちの関係
これからも少しづつ、変わっていくのだろう
けれど、きっとお互いがお互いを好きな気持ちは変わらない
何故だか、そんな確信があった
0043河口先輩と・・・2011/01/09(日) 00:55:19ID:OwWi9V/y
一応これでこの二人の話は終わりです
が、この二人は個人的に気に入ってるのでちまちま小ネタとして投下することがあると思いますのでその時はよろしくお願いします
0044名無しさん@ピンキー2011/01/09(日) 01:12:40ID:EjhhIK2F
ハンカチ噛んだりヘタれたりするアホでヘタレな先輩に萌えたw
妙なところで芸が細かいww
GJでした!!
0045名無しさん@ピンキー2011/01/09(日) 07:45:22ID:d8iA0RKW
>>43
河口さん&藤岡くんオメ、お幸せに(w

次の投下、楽しみに待たせていただきます、GJでした
0047名無しさん@ピンキー2011/01/12(水) 08:29:04ID:QWid/5v+
おちゃらけていて普段は女を感じさせないような子が、心の中では女の子らしく照れたり恥ずかしがったりしてるのが好き
0048名無しさん@ピンキー2011/01/14(金) 15:55:38ID:QQYQvf1T
SS来ないかなぁ…
今のまったり進行もいいけど活気も人もないのは寂しい気もする
0052名無しさん@ピンキー2011/01/18(火) 00:01:58ID:zQn3MzY6
昼食時
「・・・」
「な、なんだよ」
じっと無表情で俺を見つめる貴音
「・・・・・目の前におっぱいがあります」
しゃべりだしたと思ったら訳のわからないことを言い出した
コイツとは生まれた時から幼なじみやってるが、未だにヤツが何を考えているのか理解出来ない
「・・・・そのおっぱいのサイズは何カップでしょうか」
心理クイズ!?
「な、なぁ・・・それ心理クイズなのか?」
「うるせぇ早く答えろ」「えっと、よし!Gカップ!!」
とっさに大声で答える俺
周りの女生徒のゴミクズを見るような目
はい!今年もわたくし、寂しい独り身が決定しました!
ありがとう俺!おめでとうみんな!
しばしの沈黙の後「結果・・・・」と貴音が口を開く
「太一郎は・・・・今年も彼女が出来ないでしょう」
と当たり前の結果を発表した
「以上、おっぱい占いでした・・・・」
というか、占いだったのかよそれ


「ちなみにどれを選べば彼女が出来る運勢になるんだ?」
「・・・・・・B」

おわり
書いてみたけど別に毒舌でもないし無口でもないな
なんていうかすんません
0053名無しさん@ピンキー2011/01/18(火) 02:42:01ID:RgHsuQmf
GJ……なんて言うと思ったかにゃ〜あははは〜
ちみの努力は買うけどあたしを満足させるには千年早いよ、チッチッチ。3011年に期待してるよん〜


…毒舌はこんな感じか?
乙。おもしろい発想だとは思うけど、そもそも無口とおちゃらけって同居できるのかな?
0054名無しさん@ピンキー2011/01/18(火) 12:38:15ID:Lk4iueFd
>>52
GJ、なんかじわじわくるw
この子新しくていいかもしれん……

>>53
無口なおちゃらけっ娘は(いらん)行動でアレコレするのが基本だろう

0055名無しさん@ピンキー2011/01/18(火) 19:42:58ID:tRFfR1/v
>>53
毒舌系おちゃらけだとドラマSPECで戸田恵梨果が演じてた当麻とかがそれっぽいかも
0056名無しさん@ピンキー2011/01/18(火) 20:12:09ID:jj1m3QTf
「…………」(GJ……なんて言うと思ったかにゃ〜あははは〜、ちみの努力は買うけどあたしを満足させるには千年早いよ、チッチッチ。3011年に期待してるよん〜)
0057河口先輩とフラッド(G)2011/01/20(木) 08:40:18ID:RunyCwKe
部室に入ると、河口先輩がハンドガン(BB弾発射仕様)を持って震えていた
「先輩、何やってるんですか?」
「気をつけろ!そこら中にいるぞ!あの小さいのに噛まれると化け物になっちまうんだ!」
HA○O!?
そういや最近FPSに凝ってるとか言ってが、その影響だろうか
「解りにくいネタしないでくださいよ、で結局どうしてそんな怯えてるんですか?」
「フジえもーん!ゴキがでたんだよぉ!」

その後、俺は先輩の為にゴキと一時間に及ぶ死闘を繰り広げるのだった


家にゴキがでた記念に書きましたorz
0058名無しさん@ピンキー2011/01/20(木) 19:11:20ID:3YPKZzKu
10時間待っても続きが投下されない
エロパロスレだからエロがあるはずなのにだ
おかしいとは思わないかね!裸で正座していた待っている諸君!
0062名無しさん@ピンキー2011/01/26(水) 17:40:40ID:vj24in/K
age
0063二人っきり小ネタ2011/01/28(金) 15:02:04ID:JYcdfXHE
誰も居ないねぇ爺さんや
え?爺さん言うな?
いや、だって君いつもじじくさいし

あちゃー泣くなよー
泣いてねぇ?またまたご冗談を〜

誰か来ないかなって?
どうして?

お前といると疲れる?ひどいなぁ
あたしはもう少し二人っきりがいいけどなー


こらこら、照れるなよぅ
あはは、あたしの方が真っ赤でした〜
0064プレイ?2011/01/28(金) 15:23:42ID:JYcdfXHE
お兄ちゃん・・・今日いっしょに寝てもいい?

ほんと?やったぁ!
お兄ちゃんにぎゅっぎゅってだっこしてもらいながら寝るのだーいすき!




というプレイはどうだったかね
あはは、驚いてる驚いてる


ってあれ?眼血走ってるよ?
大丈夫?

あれ?何でベルトに手をかけ・・・あれれ?

ちょっ!すとっぷ!すとっぷ!!
え?嫌なのかって・・・そりゃ、イヤじゃない、けど、さ・・・


ってちょ!まっ!ニャー!!

小ネタ連投すまん
思いついたから書かずにいられなかった
0066名無しさん@ピンキー2011/02/02(水) 17:19:46ID:FskHy792
age
0067名無しさん@ピンキー2011/02/04(金) 15:42:47ID:NEHUqByI
過疎ってても埒あかないし、誰かSS投下してくれないかなぁ(チラッ
0068名無しさん@ピンキー2011/02/04(金) 22:18:12ID:BKJV569x
あげえぇ
0070名無しさん@ピンキー2011/02/07(月) 08:17:04ID:drvVDVlw
女「あちしはあきらめないのだ!
さぁ!みんなあちしにSS師降臨の力を分けてくれ!!」


男「なにやってんだあいつは・・・」
0071名無しさん@ピンキー2011/02/09(水) 10:23:36ID:Kk+j6Awk
とりあえずイメージを掴むところから始めようぜ
おちゃらけっ娘にはどんなタイプがいるだろうか
ツンデレとおちゃらけは共存できるかとか
0072名無しさん@ピンキー2011/02/09(水) 11:50:45ID:mjsKrPtP
>>1にあるように生来のおちゃらけか、何らかの理由でおちゃらけかに大別できるかな?
本心を隠すタイプの場合、ツンデレに近いギャップ萌えがあるね
あっけらかんとして好意をぶんまわすおちゃらけっ娘もいいかも
0073名無しさん@ピンキー2011/02/09(水) 15:50:08ID:wSpOt7R0
結構位置付けが難しいな
個人的には本心隠してるギャップ萌えってのが1番なんじゃないかないと思う
0074名無しさん@ピンキー2011/02/09(水) 16:20:20ID:Kk+j6Awk
つらい過去が原因で楽以外の感情がない子とかどうだろう
だけど男と出会って色んな感情を取り戻してくとか

そういう子もおちゃらけっ娘に入るだろうか
っていうかるろ剣にいたな
0075Bがコンプレックス2011/02/10(木) 00:29:10ID:Vypywc8R
>>52だが懲りずに毒舌系おちゃらけにチャレンジ
無口が入ってない?知らんがな(´・ω・`)

「ユーコは・・・いいね」
机に突っ伏して、わたしはユーコのデカ乳を視姦した
「そう?貴音の方がすらっとしてて綺麗だと思うけど」
「それが・・・よくないんですよ」
そう、よくないのだ、Bでは
せめてGくらい欲しい
「うらやましい・・・きょちち」
「どうしてそんなにおっぱいにこだわるの?」
ユーコが本当にわからないといった顔で尋ねてくる
そんなの決まっている
「ずっと前から・・・・ぎゃふんと言わせたいやつがいるから・・・」

「うおおおおっこのおっぱいすげえ!!」
わたしの席のひとつ前、絶叫するバカの声が聞こえる
覗いてみると、案の定少年誌のグラビアに興奮しているようだった
「よかったね・・・巨ちちマイスター太一郎」
皮肉を込めてそう呼んでやると、巨ちちマイスターが振り向いた
その表情は情けないことこの上ない
「その呼び方やめてくれって・・・周りの視線が痛い」
こうやってわざと周りの女子の評価を下げているということに気づかない辺り、こいつはバカなんじゃないかと思う
「・・・・いや、太一郎の巨乳好きを称えようと」
「称えてないですよね!!?」
「・・・そんなにGカップが好きなら・・・・もうお前がGカップになればいいのに」
「ヒィやめろ!気持ち悪いことを想像させるな!!」
とどめの一撃が効いたのか、太一郎は頭を抱えて震えていた
バカめ、そうやっているうちにお前の買ってきたチョココロネはわたしの手におちるのだ

0076Bがコンプレックス2011/02/10(木) 00:29:40ID:Vypywc8R
太一郎とわたしは幼馴染だ
家は隣・・・ではなく向かいである
小さい頃からおっぱいかぶれだった太一郎は、幼稚園生にしてエロ本を隠し持ってたりした
わたしは、ただなんとなく太一郎を弄って遊んでいた
けれどそうしてるうちに、太一郎の手のあったかさや、ふとしたときに見せる度胸や根性
そういったものに惹かれている自分がいた
かっこ悪くて、情けなくて、お人よしで、へらへらしてるバカの癖に、自分が決めて成したことにだけは人一倍の責任を持てるやつ
どんな人よりも、わたしの好きな人
「うおーい、貴音ー」
「・・・・ッ!?」
思慮に耽っていたところに声をかけられ、びっくりしてしまった
外を見ると日が傾き、オレンジ色の光が教室を照らしている
そういえば太一郎が委員会している間、教室で待ってたんだった
「・・・・不意打ち・・・・卑怯」
びっくりしたので、太一郎に八つ当たりすることにした
「・・・・ジュース」
「奢らねぇよ!!」
「・・・・・・・・・ジュースだ」
「だから奢らねぇよ!!」
「じゅ〜す〜・・・・・・・・・じゅ〜す〜」
「怖ぇよ!!!」

太一郎から奢られたジュースを飲みながら、二人で帰る
「そーいやもうすぐバレンタインだな」
「・・・・今年も太一郎は何ももらえないだろうけどな」
「も、もらえるし!!」
「・・・・私の義理のことか」
「・・・・・・・・」

隣で落ち込む幼馴染を見ながら、わたしはこんな日々がずっと続くようにこっそりと願うのだった

つづく?
0077名無しさん@ピンキー2011/02/10(木) 22:07:19ID:1EbzjEbQ
どう考えても難しいキャラクターに果敢に挑戦するその姿勢、GJだ
0079名無しさん@ピンキー2011/02/12(土) 23:06:19ID:/m8x3pmP
投下してみます。エロ無し超短編になります。

 昼休みだ。
 本来なら立ち入り禁止の屋上で、一人、飯を食うのが日課だった。

「浩二先輩はぁっ! 
 私に対する愛がたりないとおもいまぁーーーーすっっ!!」

「……あー、うっせぇ」
 それがこの春から、妙な一年に付きまとわれるようになった。
 とりあえず無視して、学園の購買にて、105円で売っている焼きそばパンを、
 一口で押し込める。うむ、うめぇ。

「ひ〜〜〜っ!! じぇ、じぇ、ジェノサァァーーイ!?!?」

 アホが、悲鳴をあげた。
「先輩ひどいっ! どーしてわたくしの分も残してくれないのっ!? 
 というか今日は、なんでお弁当じゃないんですかぁっっ!?」
「……お前な……」
「わたくしこと、如月愛香わぁーっ!! 恋人権限を発動しーっ!!
 虎田浩二先輩の、コロッケパンを要求しまーすっ!」
「殴るぞ。自分で買ってこい」
「ムリですっ! 死にますっ!!」
 妙に自信たっぷりに、キリッとした表情で言われた。
「あの戦場に突っ込んだら、か弱き乙女なんて、イチコロですよっ!!」
「あー……だろうな」
「でしょでしょ!?」
 昼休みの購買は、一種の戦場だ。
 そしてこのアホは、恐らく身長140cm、ギリギリあるかどうかというところ。
 制服を着ていなければ、一目では高校生に見えないような女子だ。
 戦場においては、漂う紙切れのごとく吹き飛ばされ、死、あるのみだろう。
 
「……あうぅ、虎田先輩のいじわるぅ。お腹すいたよぉ……」
「見上げてくんな」
 ただ一つ言えば、愛香は、間違いなく、美人の類に入る女子だった。
 それを隠すように、学校では、三編みにダテ眼鏡、スカートは規定ラインが
 デフォだった。しかも地味らしく、普段はおとなしいのだ。
 しかし正体は、コレだ。

「せーんぱぁーい!」
 ナリは小さく、声が無駄にデカく、そして、必要以上に澄み渡っている。
 詳しくは知らんが、愛香は歌手で、CDも出している。
 世間では『ディーヴァ』と呼ばれる実力派の歌姫だとか。
 有名なことは確からしいのだが、俺はテレビをまったく見ないので、知らん。

「あーあーあーっ!! ぎぶみぃ、パーンっ! うぇるかむ! ヘーイッ!
 レディッ、ゴー! あーあーあー、いーれてーよー、あなーたの、パーン!」

 いつも思うが、実に疑わしい。
 少なくとも作曲のセンスが無いことは確かだった。

「せ・ん・ぱ・い・の〜、パーン! hey! パーン! hey!!」
 
 リズムを取って踊りだすアホなんて、俺には見えない。
 パリッと、105円のコロッケパンの封を切る。
「せ、先輩っ、いいよぉっ! 
 この雌豚ビッチのお口にパンパン突っ込んでぇ!! カロリーッ! yeah!!」
「お前もう黙れよ……」
0080名無しさん@ピンキー2011/02/12(土) 23:08:36ID:/m8x3pmP
 食欲が失せてくる。
 俺は諦めて、食堂という名の戦場で得た、貴重なカロリーを半分ちぎる。
 105円にしては上等にすぎる、二つの肉厚のコロッケ。
 ちょうど一つずつ、綺麗にわけることができた。
「お、お、おほおおおぉぉーーっっ!! らめぇー! しゅごいのおぉぉ!!」
 アホが奇声をあげる。
 お前、一回病院で検査してもらった方がいいぞ。
 そんな眼差しを投げながら、右手に掴んでいたコロッケパンを食った。
「んぉい、アホ子、ぎゅーにゅ、よこへ」
「へげっ!? 野外でパイズリですかっ!? 虎田先輩のエッチーーーッ!」
「…………」

 俺は無言で、紙パックの牛乳を、ひったくった。

 ぢゅー、ぢゅー、ぢゅ〜〜〜〜〜っ、、、ぷすっ、ぷすっ、ぷしゅ〜〜。

「ぷはっ!」
「あ、あ、あ、おおおああああぁぁぁーーー!? 
 ぜんぶっ、ぜんぶ飲み干しましたのっ!? わたくしのカルシュゥム!!」
「俺はでかいからな。お前より必要量が多いんだ」
「あぁ、なるほど………って、納得いきませんわあああぁぁい!!!
 わ・た・く・し・の・カルシーーーーウム、ジョワッ!!!!」

 アホ子が言いつつ、「シェー!」のポーズを取った。
 もうダメだろこいつ。思いつつ、残った左手のコロッケパンを食った。
「……はへ?」
 アホ子が、とても愉快な顔をして、俺を見上げていた。

 ごくん。

「せ、せんぱい? せんぱい? ねぇ、とりゃだせんぱい?」
「なんだ」
「……たべた? ……たべた? ぱん、ぜんぶ、たべた?」
「あぁ、そろそろ昼休みが終わるな。戻るか」
「……あいかのは? あいかの、ぱんは? かろりーは?」
「知るかボケぇ」
 どっこらせと、立ち上がった時だった。

「ま、ま、おまっ! まま、まんこっ! おまんこーーーっ!!」
「……お前、もう早退したほうが……うおっ!?」
「トラーーーーーイッ!!」
 アホが、決死のショルダータックルをかましてきやがった。
「たべもにょにょっ! ふ、う、にゃみぃっ! おしょるべ、えーんっ!!」
「マジ泣きしてんじゃねぇよっ!?」
 屋上のシーツの上、倒れた俺の上に馬乗りになって、
 ぽこぽこ、胸を叩きまくってくる。
「キライ! 先輩なんてぇっ、ダイッキライ〜〜〜っ!!」
「あー……」
 なんなのコイツ。意味わからん。
 いいからどけよと、身体を押し退けてやろうとした時だった。

「みるう……」
 ぐすっ、ぐすっ、と、鼻を啜りながら、じっと、注視していた。
「ミルク、飲みたい、です……」
「……おい?」
「たんぱく質。必要ですもん」
 据わった瞳で、アホの手が、俺のベルトを掴む。
 一息で、ぴーーーっと、引っ張りのける。
「まて! お前っ! なにしてっ!?」
「週末まで待てません。今、します」
0081名無しさん@ピンキー2011/02/12(土) 23:10:02ID:/m8x3pmP
「アホかっ! 離せバカ女っ!」
「アホでもバカでも結構です。虎田先輩の為なら、えーんやこら、です」
「意味わかんねぇよ!! 悪かった! 俺が悪かったから!!」

 あぁ、もう。
 ぐしゃぐしゃぐしゃっ、と。

 愛香の髪を撫でてやる。思わず、呆れたため息をつきながら。
 しかしできる限りに、自分なりに、愛情を込めながら。
「帰り、ウチ、来い。飯食わせてやるから」
「……マジすか?」
「マジマジ」
 言うと、ぱーっと、愛香の顔に、花が咲いたような笑みが広がった。
 昼休み終了の予鈴が鳴る。
「わー! 晩御飯っ! 先輩の、おいしー晩御飯ゲットですぅぅ!!」
「買だし付き合えよ」
「はーい♪」
 疲れた。なんていうか、単なる昼休みだというのに、非常に疲れた。
 そして俺は、小躍りするアホの手を引いて、屋上を後にする。
 昼寝しそこねたせいで、一つ、欠伸が浮かんだ。
 あーあ、ねみぃの。

(おしまい)
 ……難しい。書いてたら、ただのアホの子になるね……っ!
0086名無しさん@ピンキー2011/02/14(月) 23:06:51ID:e2vdE+xD
「おーい、チョコやるよ!」
「おー、ありがと、……どこ?」
「あたしの体のどこかに仕込んであるよ!探してね!」
「なんでそんな事すんの」
「遊び心だよ!恒例の遊び心だよ!」
「バレンタインに遊び心はいらないと思う」
「さあ探せ!存分に全身をまさぐって探せ!」
「どーせおまえの事だからケツから出して微妙な気持ちにさせるんだろ」
「うっ」
「おい、図星か。図星なのか。食わんからな絶対」
「本命なのに?」
「さりげなく愛を告白するなよ」
「食べてくれなきゃあたしを振ったってことになるよ?」
「食わんってば……おい、なにパンツ脱いでんだよ、おい!」
0087名無しさん@ピンキー2011/02/15(火) 01:25:32ID:Vuuoy9Ts
そんで笑ながら無理やり口に押し込むんですね

妄想がとまんないぜ⁈
0088名無しさん@ピンキー2011/02/15(火) 09:20:01ID:6gW9IYaR
乳ふぉんでゅ〜
と言いながらひんぬーにチョコを塗りつけて彼に引かれるおちゃらけっ娘
0089名無しさん@ピンキー2011/02/17(木) 23:17:49ID:D9t0j+Hq
腹黒おちゃらけっ娘はどうだ?
おちゃらけている態度の裏はどす黒い嫉妬や狂愛で溢れてる

いつもは親友ポジにいて男の恋路を表向きは応援してあげるんだけど最終的には二人の関係を徐々に崩していって、自分が男の恋人の座に収まるように仕組むとか
0090名無しさん@ピンキー2011/02/18(金) 16:39:49ID:mHQpPQK/
>>89
男の「お仕置き」が待ってそうだ
0092名無しさん@ピンキー2011/02/20(日) 08:18:11.95ID:qM0WfuYi
俺はおちゃらけっ娘はヤンデレよりも純粋な方がいいかなあ

いつも飄々としてるけど、心のなかでは照れ照れもじもじしてたりとか
まあいずれにせよおちゃらけっ娘の萌えどころは内心と態度のギャップだよな
0093名無しさん@ピンキー2011/02/21(月) 20:44:21.71ID:kR2xq2D0
>>89
「自称」腹黒とか...
0094名無しさん@ピンキー2011/02/22(火) 19:32:26.42ID:x5tPiJCt
おちゃらけっ娘と無人島に流されてしまいました
この時おちゃらけっ娘は

@「にゃははー仕方ないね!」と無人島でポジティブに生活を始める

A「ど、どないしよー!?」とおちゃらけつつパニクる

B「どうしよう…あたし、君を巻き込んじゃった…」と普段のおちゃらけ様とは打って変わってしおらしく落ち込んでしまう


のどれになるでしょう
答えはそう、あなたたちの胸の中にある…ッ!
0095名無しさん@ピンキー2011/02/22(火) 19:40:26.26ID:a+8qA2df
>>94
「なんだねその目は、答えを隠せるほどの胸なんてないと、そう言いたいのかね君はー」
0096名無しさん@ピンキー2011/02/23(水) 08:04:07.09ID:Mj1xxUPO
>>94
Bでおながいします
おちゃらけっ娘がしおらしくなるとか美味しすぎると思うの
0097名無しさん@ピンキー2011/02/24(木) 19:13:29ID:haI3gNgw
age
0099名無しさん@ピンキー2011/02/25(金) 07:16:22ID:7r3yicKV
>>94

 大学四年の六月だった。
 単位もあらかた取り終えて、卒論も順調に進んでいた。
 就職はせず、院に進むことが決まり、
 ちょいとばかし、人生に余暇みたいなもんが生まれていた。

 行ったことのない海外にでも、旅行に出かけてみるかと、
 考えていたら、院生のセンパイから、お声がかかった。

「御木本ぉ、海はいいぞぉ。海はぁ。シュノーケリングじゃなくってさ。
 スクールで講座受けて、オープンダイバーの免許取れよ。
 今ならほれ、入学費が半分、キャッシュバックだ
 いやー、知り合いに頼まれてさぁ。お前のほかに暇そうな奴、いねぇ?」

 無精ひげに塗れた顔で「ぐっ!」と親指を立てられた。
 確かに、新しいことに挑戦してみるのも、悪くねぇかなと思った。

 そんなわけで二ヶ月。
 初のダイバースーツを着てプールに入り、
 ボンベを背負って潜水し、一通りの講座と実習を終えた。
 んで、正直言うと、予想外にハマっていた。
 大学までダイバー雑誌や旅行誌を持ち込んで、
 休憩の合間に、旅行先の計画をするのが楽しかった。

「伊豆とか、いいよなぁ。一泊でもじゅーぶん……」
「――にゃはー! そこはやっぱ、グレートバリアリーフだよぉ〜!
 世界最高峰のサンゴ礁! みなきゃ! ひとめ!」

 甲高い、子供のような声が、すぐ後ろから聞こえてきた。
 よく知った、その人の名前を口にする前に、

 ぷすっ。

 首の後ろに、なにかが刺さった。
 ちゅ〜っと、冷たい液体が入るのを感じる。
 
「……み、う、さん……?」
「にゃははははは!! ではいこーか! みっきーくん!」
0100名無しさん@ピンキー2011/02/25(金) 07:17:03ID:7r3yicKV
(2/3)

 現状を把握しよう。

 日時は夕刻だった。時差を合わせておいた腕時計を見るに、
 午後の六時前。あと一時間もしないうちに、陽が落ちるだろう。
 そして現在地は――不明。恐らくは無人島。 
 俺の正面、座礁したクルーザーが一隻。
 修復しない限り、間違いなく航海は不可能だ。
 これを無理に浮かべようとすれば、単に海を漂う「棺桶」と
 化すことは間違いない。

「にゃはー! いやー、まいった、まいった!」
 そして左隣。視線の下方二十センチにいるのが、
 大学一の天才であり、飛び級の少女。『羽香美翼』十七歳だった。
 チビだが、胸は笑う度に「たゆんたゆん」揺れている。
 ついでに言うと、黄色いセパレートの水着だ。
 さらに言えば、家が金持ちだ。おまけに言うと、世界一のアホだ。

「いやぁー、清々しい壊れっぷり! あーははははっ!!」 
「……」

 なにが、いったい、どうして、こうなった。

「……陽が暮れていく……」
「困ったにゃぁ、いやーん! あーはははははっ!」
「美翼さん。ちょっと、いいですかね?」
「んん?」
 年下だが、俺は彼女に対して、敬語にならざるを得なかった。
 彼女は大学教授と同じ、もしくはそれ以上の権限を持つ、
 天才少女なのだから。アホだが。
「どーしたのさ。みっきーくん」
「その呼び方はやめてくださいと言いました」
「ではっ、ケンゾーちゃん!」
「ちゃんは余計……いや、それよりも……美羽さんお得意の、
 ジョークですよね。これは」
「にゃはは。思ったより速度でちったっ☆」
「………………」
「いやー、ほんと、生きててよーかったー。にゃーははははは!!」

 ざ・ざーん。ざ・ばーん。ざ・ざ・ざざざざざ・・・。

 寄せては返す、波の音。
 常夏の太陽が沈み行く。
 俺は、おちゃらけ小娘を、自然な笑顔で睨みつけた。
「美羽さん。なんとかしろ、な?」
「おぉっ? 怒っているのかねっ! みっきーくんっ!!」
「当たり前です!」
「……ぅ」
 さすがに「びくっ」と両肩を震わせて、目線を逸らしやがった。
「…た、たはは……いやー、やっぱエンジン改造しちゃぁ、
 まずかったよねぇ……まぁ生きてるから、いいぢゃん?」
「よくねーよ!!」
 割と温厚な俺も、さすがにキレた。
 首ねっこを掴んで、ぶんすかぶんすか、振ってやる。
0101名無しさん@ピンキー2011/02/25(金) 07:17:53ID:7r3yicKV
(3/3)

「宇宙ロケットのエンジンと燃料を、ただのクルーザーに積み込むアホ
 が、どこにいやがるんだああぁぁッッ!!」
「にゃはははぁー! ここにいるぞおおぉぉーッ!!」
「うるせーっ! つーか船が飛んだよな!? イカリ沈めてあったのに、
 ブッちぎって飛んだよなあああぁぁぁッッ!? 
 安全装置なしの、ジェットコースタに乗ったかと思ったわ!!
 俺を気絶させて拉致っただけに留まらず!!
 あんな物騒なモン積んだクルーザーに乗せやがってえぇぇッ!!
 死んだらどうするううぅぅッッ!!!」
「お、おちつきたまへ〜〜〜!?」
「途中で振り落とされてたら、今頃、海の藻屑だぞコラァァッ!?」
「さ、さーせんしたあぁーーっ!?」

 ぐるんぐるん、大きな黒い瞳が、回って回って。
 呂律が回らなくなったところで、開放してやった。

「はらほらひれぷ〜。やー、だってさぁ。みっきーくん、
 なんだかんだ言って、ダイビング楽しんでたぢゃーん」
「……うっ!」
「純真無垢な笑顔で、熱帯魚さんを追いかける君。可愛かったよ♪」
 にーっと、笑われる。ツンツン、背伸びして、頬を突かれた。
 背丈はないし、やること、なすこと、常識外な、非常識人間だが、
 その外見は、美を追求した人形のように綺麗だった。
 だからこそ性質が悪いのだ。この天才は。

「まぁ、なんとかなるっしょ。いざという時には衛星通信で、
 私ちゃんのID検索かけてくれるからねん」
「……とんだVIP待遇ですね」
「にゃはは。牢獄だよー。みっきーくん」
 おちゃらけ娘の笑みに、影が浮いた。
「答えなんて、生まれた時からすべて見えていた。
 ただ、証明に途方もない時間がかかるだけ。
 我々は、錆び付いた鉄格子をどうにかしてこじ開けるだけなのだよ。
 しかもその先に広がるものは、大変につまらんものだ。
 人生とは、もとから負け試合を組まされているに過ぎないとは
 思わんかね。みっきーくん」
「……知りませんよ」
 また始まった。
 おちゃらけ娘の、おちゃらけ娘による『多重人格障害遊び』だった。
「ときに、みっきーくんは、オスかね?」
「……なんですかその質問は。オスですよ」
「男性器はあるかね」
「殴ったら元に戻ります?」
「真面目に応じたまえ」
「……ありますよ」
「正常かね?」
「……はぁ」
「童貞かね?」
「オラァ!」
 無条件で殴った。ぐーで殴った。
0102名無しさん@ピンキー2011/02/25(金) 07:21:01ID:7r3yicKV
※(尺足りんかった)

「いたい! なんで殴るのー!」
「殴るべき時でした」
「私の頭脳は、この世界のすべてが入ってるんだよぉー!?」
「俺という一存在の日常を崩壊するのであれば、
 世界のすべてなど、消し飛んでしまえばいいんですよ」
「うぅ……みっきーくんは、自分が一番大事なんだ?」
「当然です。俺が死んだら、他の誰かが貴女の犠牲になるんでしょう」
「うぇ?」
「そんなことは許せませんね」
 唇を奪う。熱が随分冷めた砂浜に、押し倒した。
 舌先を絡めると、細長い唾液が、互いの口を伝い、落ちた。
「み、みっきーくん……?」
「食料も、水も、積んでたものは無事でしたからね。
 やることしましょうか」
「え、あ、うっ……こ、ここで……?」
「どうせ、狙ってここまで連れてきたんでしょうが。
 監視に見つかるまでに、とっとと済ませましょう」
「……情緒って言葉、しってるかなぁ〜」
「貴女に言われたくないですよ」
 彼女の華奢な体を抑え込み、僅かな時間を共有する。
 誰にも見られることなく、陽が沈んだ。
 ---------------------------------------------

 斜め変化球入っててすまない。
 >>94の言うとおり、心の赴くまま、電波の通りに書いたらこうなった。
 無人島って、エロいよね。良いよね。
0104名無しさん@ピンキー2011/02/25(金) 21:12:23ID:7r3yicKV
やはりエロが無ければいかんだろう、ということで、>>102 の続き。
蛇足で荒いかもしれんですが、ご容赦ください。

「……はっ、んぅ……」
 クチュクチュと、互いの粘膜が擦れる音が響いていた。
 彼女の舌と絡めながら、口奥へと進む。
 唾液を交換し、嚥下させ、久しぶりに感じる甘い匂いを貪った。
「ん、んんっ……んふぅ……!」
 彼女もまた、両手を伸ばして俺の頭を抱え込み、積極的にキスを
 強請っていた。
「んぅ……んはぁ……あぁ」
 体を密着して、唇を合わせる角度を変える。
 その度に、たっぷりと膨らんだ二つの胸が、俺の胸板に当たった。
 硬化したペニスが、お互いの水着越しに、彼女の秘部に触れる。
 熱い吐息が、焦ったように流れてくる。

「わ……たし、も……ガマンできないよぅ……」 
「欲しいですか?」
「そ……そんな言い方は、ズルイ、な……ぁ。
 キミだって……欲しいのは一緒……でしょ?」
 俺は応えず、腹の上に馬乗りになって、大きな乳房に手を添えた。
「あっ……!」
 水着ごしに、五指を食い込ませるほどに強く、力を込めた。
 そのまま餅をこねるように、振るってやる。
「ひぃん! ら、らぇっ! 乱暴はダメぇ!」
「相変わらず、いい感触ですよね。癖になりますよ」
「はっ、ぁ、! んんっ! み、みずぎがっ! ずれひゃうっ!」
 喘ぐ声で叫んだとき、細い紐が、ぷちんと解けた。
 少し陽に焼けた乳房が、夕暮れの下で、すべて露になる。

「ほら、もう、こんなに尖ってるじゃないですか」
「……だ、だって、だってぇ……!」
「美羽さんは、先端がいいんですよね」
「ひにゃっ!?」
 指先で、堅くなった乳首を摘みあげると、
「ひにゃああっ!! 先っちょ! おっぱいの先っちょはぁ……っ!!」
「気持ちいいんですか?」
「……っ! くぅんっ! やあぁ……っ!」
 涙声で、潤んだ瞳を聞いていると、
 こちらの背筋にも、ゾクりとしたものが奔る。
 チリ、チリ、と、焦がれるような情欲が沸く。

「こっちも、すごいですね」
「みっ、見ないで見ないでっ!」
 汗と、内側から出る液で、彼女の下の水着は、
 すでにぐっしょり濡れていた。
 手を一つ下ろして、邪魔な紐を外してやれば、綺麗な、
 ピンク色の光景が広がった。
「……」
 限界だ。俺も水着を下ろし、繋がりを求めて突き出そうとする。
「らめ〜〜〜っ!!」
 が、両手がぐっと突き出されて、拒否された。
「……まっ、待つのだっ! みっきーくん!」
「待ちません。というか、その名称で呼ぶのはいい加減やめてください」
「ち、ちがうのだっ! 行為をやめろというのではなく……っ!」
「では、遠慮なく」
「まってまってまてえぇぇぇっー!」
「ぐはっ!?」
 思いっきり、両手で顎を押し出された。ぐわん、と上体が回転。
 頭の下、それから背中全体に、細かい粒子のような砂が触れた。
0105名無しさん@ピンキー2011/02/25(金) 21:13:29ID:7r3yicKV
「……なんですか、一体」
「にゃは。だって、キミばっかり攻めるのは、ズルイじゃないか」
 一糸纏わない、生まれたての体で、バカみたいに楽しく笑う。
 こんな時でありながら、歯を見せて、子供のように跨ってきた。
「にゃははは。いただきまぁす――はむっ」
「……ぐっ!」
 俺のほうに尻を見せて、そそり立った愚息を、咥えていく。
「んふんふふっ♪ びくびくしてるろっ」
 鈴口を、ちょろちょろした舌先で撫でられる。
 ねっとりと、竿の部分を舐めながら、両手は砂のついた睾丸を
 摩ってくる。
「にゃふふふっ、キミのおひんひん、臭くて、おいひーよ♪」
「あ、ぐっ、美羽……さ……」
「んっ、んちゅっ、ちゅぱっ……ちゅっ」
 誘うように、目の前で、尻が揺れた。
「んっんっ、んぐぅ、れる…っ」
 イカされるだけなのは癪だった。
 俺もまた舌を伸ばし、花びらを突いた。ぞぞっと、
 彼女の背が小刻みに揺れる。
「ん……はみゅうぅ……!」
「っ、歯を立てないでください……よ……」
「ごめ……んっ、は、うぅっ! そ、そこ、い……ぃ、んきゅぅっ!」
 動きが激しくなる。歯を立てないように器用に顔を上下し、
 そそり立つ肉棒に息を吹きかけ、時に、吸い上げた。
(―――ッ!)
 感情が昂ぶる。ぞくぞくしたものがせり上がる。
 必死に快楽に耐え、彼女の性器を舐め尽くしたが、
 それでも、俺のほうが早かった。
 
 どくんっ! どくっ、どくっ、どくっ、

 一度の脈動で、大量の精が、彼女の口中を犯す。
「……んっ、んっく、んぐぅぅ……!」
 彼女は、根元まで食らい尽くすように顔を沈めていたが、
 それでも口端からは、白い精液が零れていた。
 ごくん、と喉が動くところが、スローモーションのように映る。
 三度、嚥下したところで、
「けっほ……っ!」
 耐え切れなくなって口から放す。
 放出を終えていなかった性が、綺麗な顔をべったりと、汚していく。
「……にゃははー……」
 淫らに、蕩けたような顔で、微笑んだ。
「わたしの勝ちー♪」
 とすん、とすんと、人の胸で尻だけ浮かせて、飛び跳ねる。
「みっきーくんは、そーろーだなぁ。にゃーはは……はごわっ!?」
「いい気にならないでくださいよ!」
 両手を突き出し、顎に掌打を繰りだす。
 べたーんと、崩れ落ちたアホの両足を掴んで、開かせる。
 ここまで言われて、キレねぇ男がいるわけがない。

 遠慮などなかった。ぐっしょりと濡れている膣内に、
 杭を打ちつけるように叩き込んだ。
「あ、あ、あっ! いきな……っ! そんにゃっ!」 
 ううぅぅぅぅううううぅぅゅっっっ〜〜〜〜ッ!!」
 火照り、登りつめていた身体は、あっけなく痙攣した。
 大きく開いて酸素を求める口元に、軽くキスをする。
 その間も、肉を抉る動きは止められない。
0106名無しさん@ピンキー2011/02/25(金) 21:14:08ID:7r3yicKV
「こ、れで、引き分け、に、戻りましたねぇ……」
「あ! やっ! ひぐぅ! ま、まって! タ、タンマなのだよぅ!!」
「それはペナルティですよ?」
 たぷたぷ揺れる乳房の蕾。捉え、一息に吸い上げる。
「んきゃっ!? あっ、やぁっ! だめっ、だ、らめぇっ!!
 おっぱいちゅう、らめえええぇっぇっっ!!!」
 ダイバー講習に通っていたおかげで、肺活量は上がっていた。
 彼女の敏感なところを勢いよく吸いあげ、
 まじりあった下半身は、膣内の弱い部分を、奥へと突き刺す。

「んひゃああぁぁぁううっ!? イッた、ばっかりっなのにぃっ!!」
 肉を打ちつける。彼女の身体を、自分のモノで犯す。
 理性は消し飛び、情欲と、支配欲だけに満ちていた。
「あっ、やっあぁっ! しゅごい! おっぱいも、お、おまんこもっ!
 しゅごい気持ひいのぉっ!!」
 絡む。ひたすらに激しく、交じり合う。
「イクぅ! イっちゃう!! イクイクイクゥゥゥッ!!!」
「膣内ですか、それとも、外の方がいいですかね」
「にゃかぁっ! 絶対、ぜったいっ、にゃかあああぁっっ!!」
 両足が、ぎゅっと、腰の後ろに回される。
 再び、射精欲が込み上げてくる。
「……っ、イき、ますよっ!」
 肉壁を押しのけ、最奥の子宮がある扉を、ノックする。
「んあぁぁっ!! おひんぽっ! おくっ、おくきてるっっ!!
 キミのが、ぎゅーぎゅーきてるっ!! せーひ、せーひっ!
 いっぱいいっぱい、びゅーてしてぇっっっ!!」
 頭の中が、消し飛んだ。詰め込んだ知識や理性なんてものは、快楽に、
 一気に押し流された。
「―――――!!!」
 獣のように吼え、彼女の中に、すべてを出し尽くす。
 今までで、一番長かった。

 *

 すっかり、夜も更けていた。裸体で海の中を泳ぐというのも
 気持ち良かったが、冷えすぎるとマズイので、すぐに切り上げた。 
「にゃはは! みっきーくん。あったかいね〜」
「そうですね」
 "何故か" 用意周到に、クルーザーの中に詰め込まれていた、
 キャンプセットのおかげで、寝る時は、暖房・証明のあるテントで、
 満足に眠ることができそうだった。
 今は携帯燃料を使い、まったく労力をかけず、
 外で焚き火に当たっている。

「……赤ちゃん、できちったかなぁ?」
「できてたら、結婚しますか」
「うんうん」
 厚手のタオルケットを用いて、肩を寄り添わせる。
 見上げれば、日本では到底見れない、満点の星空が広がっていた。
「……綺麗ですね」
「おぉっ! せんちめんたぁるな発言だねっ!」
「そこはロマンティックと……ついでに言うと、
 男の俺に言わせないでください」
「いやー、私はあんなモン、綺麗ともなんとも思わんのだよぅ」
0107名無しさん@ピンキー2011/02/25(金) 21:15:06ID:7r3yicKV
 すりすりと、捨て猫のように寄ってくる。
 カップに入ったコーヒーを、音を立て、ぴちゃぴちゃ舐めた。
「ここは牢獄だよ。みっきーくん」
「そうですね。でも、悪くないんじゃないですか」
「うん、悪くない。キミと一緒なら、悪くない…………。
 なーんて、どうかな。ロマンティックっぽくにゃーい?」
「自分で言わなければ、合格点ですよ」
「にゃははっ、照れるねっ!」
 ぴったり寄り添った。離れてしまわないように。
 二人分の体温と、夏の夜気が、心に沁みて、広がった。

「……もっかい、する?」
「構いませんよ」
 しっとりと、キスをする。舌を伸ばす。くちゅ、と音が立ち、

 バシュゥッ! と、空からレーザー光線が降ってきた。

 緋色のレーザーは、情緒もへったくれもなく。
 世界遺産の海を裂き、内のサンゴを砕き、魚を焼いた。
 海が蒸発して塩が輝き、その箇所はほんの一瞬、虚空と化した。

 ざ・ば・ざばば・ざばばばばー。

【――今のは威嚇射撃ですッッ!】

 天空より、響く声。

【羽香博士ッ!! ただちに性行為を中断し、研究室へご帰還を!!!
 次は当てますッッ!!!! 大マジですよッッ!!!!!】

「あちゃー、みつかっちったぁ」
「今回は早かったですね」
「んー、次はいっそ、月にでも、脱走しちゃう?」
「……勘弁してください」
 この人が言うのであれば、それは実現可能なことなのだから。
 深海どころか、宇宙空間に潜る自分を想像して、
 俺は一つ、ため息をこぼした。
 ---------------------------------------------------

 以上です。お粗末さまでしたー。
0109名無しさん@ピンキー2011/02/26(土) 00:37:03ID:BEut8Ej2
巨乳おちゃらけっ娘の水着を剥いて乳責めしたうえ中出し……だと?
なんという俺得SS
これはもうほとばしるGJをどうにも止めようがないではないか
0110となりの冬姉 ◆UsjP9J/qHI 2011/02/28(月) 00:23:11.31ID:Bj2YHqhO

「あっはっはっはっはっ」
 ソファの上で冬姉が、口を大きく開けて笑った。
 本棚からギャグマンガをつまんではソファに寝そべってだらだら読む。冬姉はぼくの部屋に来ると
だいたいいつもそうだ。そうしてたまに豪快に笑う。
 聞いたこっちまで吹き出してしまいそうになる、心底楽しそうな声。
 ぼくは冬姉の笑い声が好きだった。
「くふ、くふふふ……あははははは」
 さっきからマンガに夢中になっている冬姉は紺スカートの裾なんてまったく気にすることもなく
脚をバタつかせて笑っている。
「ねえ、パンツ見えてるよ」
 制服の短い裾から惜しみなく披露される白いふとももとうすいブルーの布地は、なんというか、
あまりに健康的すぎてぼくにはかえって目の毒だ。
 でも冬姉はぼくが注意しても平気な顔で、
「んん? いいじゃん、減るもんじゃなし」
「それはふつう男の言うセリフだよ」
「お? なまいきに男を語るかあ? 春坊のくせに」
 ぼくを挑発するように、口をゆがめて笑うのだ。

 となりの家の一人娘、冬花さんはぼくよりふたつ年上で、ぼくらは小さい頃からいつもふたりで遊んでいた。
 物心ついたときからフユネエ、フユネエで、フユカと呼んだことは一度もない。
 ご近所さんの幼なじみなんて関係性はたいてい思春期になるあたりで崩れてゆくものだと思うが、
ぼくらはそれぞれの友達を作りながらもいまだにこうして遊んでいる。
 といっても、いつも冬姉のほうから勝手にぼくの家に乗り込んでくるのだけど。
「あたしだ! テスト終わったぞー! マンガのつづき読ませろう!」
 きょうもそんなことを言いながらずかずかと上がりこんできた。ぼくの返事を待たずに。
ぼくもイヤな顔をしながら内心べつにイヤじゃない、そのことを冬姉もよくわかっている。
「あれ、忙しかった? もしかしてデートの予定があったり? んなわけねー! あっはっは!」
 とにかく冬姉はぼくにとって、ふつうの友達とはまた別の、かといって家族とも違う――
もう冬姉と呼ぶしかない特殊なポジションにいるのだ。
 それを恋と呼ぶべきなのかはよくわからない。ただ、冬姉の笑顔はとても好きだ。
0111となりの冬姉 ◆UsjP9J/qHI 2011/02/28(月) 00:25:16.03ID:Bj2YHqhO

「ね、春坊さあ」ぼくは春人、ハルトという名前だが冬姉だけはハルボーと呼ぶ。
「もう毛、生えた?」
「なっ、なんだよそれ」
「ね、生えたの? どうなの?」
 冬姉はマンガを脇に置き、いたずらっぽく瞳を輝かせてぼくの反応を見た。
 こんなとき顔がすぐ赤くなってしまうのはぼくの悪いクセで、冬姉もよく承知している。
からかわれているのがわかってても、耳やほっぺたが熱くなるのを止められない。
「いやあ、もう春坊もいっちょまえの男になっちゃったのかなあって思ってね、うん」
「関係ないだろそんなの、セクハラだよそれって」
「あ、それふつう女のセリフ〜。にひひっ」
 唇を横にして笑うときれいに並んだ冬姉の白い歯がよく見える。肩口までのびた髪が
襟足のところでふたつに束ねられていて、冬姉が笑うたび跳ねるように動くのが見える。
跳ねるごとに女の子の髪の香りがぼくの部屋に振りまかれてゆく。
 ぼくの体はもうその香りと、さっき見たスカートの中身に、ひそやかに反応してしまっていた。
「そっか、まだ生えてないか。お子さまだもんねえ」
「んなわけないっ――」おもわず言ってしまって、ぼくは口をつぐんだ。
「んん〜?」冬姉がしてやったりの顔でじいっとぼくを見つめる。全身が赤くなるのを感じる。
「生えてんだー! あはっ、まあもう中学生だもんねえ。毛も生えるってぇもんだねえ。
 そうかそうか、ボーボーか! やるじゃーん!」
「ぼっ、ボーボー言うなっ!」
「ボーボー、ボーボー、ハルボーのボーボー! っはははは」
 ぼくはうつむいたまま冬姉の笑い声を聞いていた。
 冬姉がぼくのチンチンの毛の話をして笑っている。そう思うともう消えてしまいたい
くらい猛烈に恥ずかしい。しかもぼくは勃起していた。とんでもない速さで心臓が動き
血液が全力でそこに集まっている。ジーンズのふくらみが悟られないように三角座りをして
ぼくはひたすら冬姉がこの話題に飽きてくれることを祈った。
 しかしぼくは忘れていた、
「そうかあ、春坊もおとなになったかあ。じゃあさ、もう電気アンマとか、シャレにならない感じ?」
 冬姉はぼくの期待を裏切るのが大好きなのである。
0112となりの冬姉 ◆UsjP9J/qHI 2011/02/28(月) 00:27:21.10ID:Bj2YHqhO

 電気アンマと聞いてぼくの背筋にぞくりと予感が走る。
「ほら、昔よくやったでしょ? 罰ゲームでさあ」
 冬姉は遠い目をしている。昔をなつかしんでいるのかもしれないが、ぼくにとっては
忘れたくてしょうがない記憶だ。なにしろ罰を受けるのはいつもぼくだったのだから。
 たとえば格闘ゲームで、またはレースゲームで、スポーツゲームで。冬姉はあらゆる場面で
勝負をふっかけてきてぼくが負けたら弱すぎ罪と言ってぼくに執行、ぼくが勝ったらナマイキ罪だと
言ってぼくに執行、そんな圧政の日々だったのである。最近はあまりゲームをやらなくなって、
すこし安心していたが甘かった。
 おもえば冬姉はぼくの股間を攻めることに異様な執着をもっていた。
 ぼくの股間の感触と苦悶の表情を、いつでも心の底から楽しんでいた。
 そして困ったことに、ぼくはそんな冬姉の表情が好きだったのだ。
「ねえ、ひさしぶりに――」
「やだっ」ぼくは即答した。しかし同時にわかっている。
 ぼくがイヤイヤ言うほど冬姉の顔はイキイキ輝いてくることを。
「ひさしぶりに春坊の、ぐりぐりしたいなあ〜」
 悪魔的な笑みをうかべてソファからぼくを見下ろす。
「やだったら!」
「なんでかなあ? やっぱシャレにならないのかな? ん?」
「罰ゲームってぼくなにも悪いことしてないし、それに、その……」
 歯切れ悪く口ごもるぼくにジトリと疑惑の目を向ける。
「あれれ、ひょっとして……すでにかたくなっちゃったり? しちゃってたり?」
「ち、ちがうよ!」
「昼間っからおなごに欲情しちゃうなんて、こりゃあ重大なハレンチ罪ですなあ〜」
「してない、してないよ! 無実だっ!」
「ほほう、では確かめさせてもらうとしましょうか。とう!」特撮ヒーローのノリで声をあげると
冬姉がぼくに飛びかかってきた。足をすばやくつかんで力まかせに広げ、同時に自分の右足を
股間にすべりこませる。それはブランクをまったく感じさせない動きだった。
 一方ふいをつかれて反応の遅れたぼくは完全に足裏の着地を許してしまった。白ソックスに
身を包んだそれは戦闘機のようなハードランディングを果たし衝撃がぼくの全身を貫いた。
「むじっ、つっうぅううう!」のどから押し出されるように声があがる。しかしぼくの心の訴えを
聞いてくれるものはいない。
「あはっはっはっ、どうだ、まいったか!」
「まいった、まいった、まいったからゆるしてえええっ!」
 ぼくはあっさり心の訴えを取り下げていた。
0113となりの冬姉 ◆UsjP9J/qHI 2011/02/28(月) 00:32:30.75ID:Bj2YHqhO

「ほーれほれほれ、ぐりぐりぐりぐり」
 ぼくの股間にねじりこむように激しく足を動かしながら冬姉は笑っている。
「あらあら息子さん、しばらく見ないあいだにずいぶん大きくなったねえ〜」
「やめっ、やめてよおおおっ」
「やっぱおっきくなってんじゃ〜ん、ギルティ! ギルティだよ!」
 竿も袋も持たない女だからできる無慈悲な執行。性的というにはほど遠い、苛烈すぎる刺激だ。
「はっはっは、まだまだこんなもんで許してもらえると思――うっ!?」
 ぼくが苦しまぎれに身をよじった、そのときだった。つま先が何かに当たる感触があって、
同時に冬姉がびっくりしたようにあとずさった。どうやらおなかのあたりを蹴ってしまったようだ。
 ぼくと冬姉はほとんど同時に気づいた。
 昔とちがって、ぼくの脚の長さがほんのすこしだけ、冬姉を追い越していたことに。
「であ!」特撮ヒーローのノリで、ひるんだ冬姉の両足をつかむ。この機をのがすわけにはいかない。
足首を両脇でホールドしスカートの中にぼくの右足をつっこんだ。逆転アンマである!
「ひゃあ!」聞いたことのない声を出して冬姉がのけぞる。
「ひゃは、ちょっ、なにしてっ、てははははははははは」
 F1のアクセルのように乱暴に踏みつけると冬姉は顔をしかめて悶絶した。
 スカートの中はふんわりしたパンツの生地とかたい骨とあたたかい肉のまじった不思議な感触で、
いったい何に似ているんだろうと考えたが思いつかなかった。
「くらえ積年のうらみ! この、この、この!」
「春坊、やめっ、やはっ、春ぼ、おほ、おほほはははははは」
 冬姉の笑いが止まらない。ぼくの土踏まずの曲面が股間のカーブにぴったりフィットしていて、
押しつけたりねじったり震わせたり、ほんのわずかな足の動きにも感応して声をあげる。
 やめて、やめて、そう言いながら冬姉はたいした抵抗をしてこない。ぼくに執行しているときより
喜んでいるようにも見える。
 ぼくはこの行為にこだわる冬姉の気持ちがわかった気がした。
「どう冬姉! 降参? 降参っ?」息を切らせながら聞く。
「あはは、あはははっ、はぁ、っ……、もっ、と……もっとして……」
 いつしか冬姉の声に、ふだんとはまったく異質の響きを感じてぼくは驚いた。
「だ、だいじょうぶ?」
 ぼくが動きを止めても、冬姉は上気した顔で天井を見ている。一度も見たことのない顔だった。
トロンとうるんだ瞳と汗に張りついた前髪を見ているとひどく胸がドキドキした。
「だいじょぶだから……もっと、してよお……っ」冬姉は体をくねらせてぼくの足裏に股間をこすりつける。
スカートの中はいっそう熱をおびて湿り気すら感じる。ぼくはとまどいながらもまた足を揺らしはじめた。
「うあ、そう、あっ、あは、あはは、はははっ、ははははは」
 冬姉がたしかに昂揚していっているのが、接触部を通じてぼくにも伝わってくる。
 ぼくは夢中で右足を動かす。強く、弱く、また強く、刺激をつづけていると、
「ひあ、っ――」ひときわ高い声が聞こえて、つま先がピンと伸びたと思うと冬姉は全身をこわばらせ
しゃっくりをするように何度も細かく震えた。
0114となりの冬姉 ◆UsjP9J/qHI 2011/02/28(月) 00:37:32.93ID:Bj2YHqhO

「……冬姉?」
 ぐったり脱力してしまった冬姉の脚を抱いたまま、ぼくはこわごわ声をかけた。
「あは……いっちゃったあ、ははは、は……」
 あごと鼻の穴をこちらに向けながらポカンと口を開けて冬姉がつぶやいた。口もとがヒクヒクしている。
 女性の絶頂するところを見たのはもちろんはじめてで、ぼくはわけのわからない高揚感につつまれ
口の中がカラカラになっていた。
「ねえ……興奮した?」
 そんなぼくを見透かすように、上体を起こした冬姉が瞳をあやしく光らせた。ぼくは答えられずに、
唇を結んでありったけのツバを飲みこんだ。のどの壁に張り付くようなツバだ。
「春坊も気持ちよかったでしょう……?」
 冬姉の声は怖いぐらい大人びていてぼくの股間を否応なく反応させる。
「もっと気持ちいいこと、しない?」
 ぼくは答えられない。もう何も考えられず冬姉の動きを目で追うことしかできない。
「じっとしててね……」
 そう言ってズボンのファスナーに手をのばす。白くて長い指が小さな金属をつまんで、ぼくの胸は
爆発しそうに激しく脈打つ。股間がもうパンパンになっているのを確認すると冬姉は、
「スキありィ!!」
 ぼくの両足を脇でロックし白いソックスの右足をふたたびそこに突き入れた!
「ぎゃわあああっ」ぼくの悲鳴と冬姉の高笑いが部屋に響きわたる。
「あははははは! だーまされた、だまされたー!」
 どどどどどどどど! 工事現場のマシンよろしく強烈なピストンがぼくの股間を襲う。
「や、冬ね、やめっ、やめて、ってええああああ!」
「あたしをいかせた罰だっ、春坊のくせに! おら! おらおらあ!」
 振動による刺激はただでさえ暴発寸前だったぼくの限界ラインをあっというまに越えてゆく。
「そのままいっちゃえいっちゃえ! いっちゃええっ!」
「あっ、あ! あぁああ!」
 ――決壊した。冬姉の足裏につつまれて、パンツの中にぼくは射精してしまった。
「うわわ、いってるいってる、びくんびくんしてるう! おもしろー!」
 止めようとしてもひとりでに繰り返される脈動。そのあいだずっと、冬姉はそのあたたかな足を
ぼくに強く押しつけていた。

「わははは! このあたしと一戦まじえようなんざぁ十年早いわ!」
 すべてを出し切った余韻のなかで、茫然と冬姉の声を聞く。ジンジン熱いところに濡れたパンツの
冷たさを感じて、屈辱と情けなさでおもわず涙が出てくる。
 冬姉はそんなぼくを見てしばらく笑いころげていたが、そのあとで、
「まだまだ甘いなあ春坊は。ほらズボン脱いで、汚れちゃうよ。ほらほら……」
 世話焼きのお姉さんっぽく笑って、結局パンツまで洗ってくれたのだった。
 よくわからない人だけど、やっぱり冬姉は冬姉だ。
 残念ながら、ぼくは嫌いになれそうもない。

(おわり)
0115 ◆UsjP9J/qHI 2011/02/28(月) 00:41:25.94ID:Bj2YHqhO
書いてみたが……あれ、これひょっとして電気アンマのスレ行った方がよかったか?
ま、いいか。おちゃらけとエロのバランスがむずかしいですね。
0116名無しさん@ピンキー2011/02/28(月) 01:04:14.43ID:/thcu5B+
>>107
エロ場面の中でたびたび物理的手段で攻守交代してるのに思わずワロタw
この二人ほんといいなあ。

>>115
ニヤニヤしながら読んだ。GJ。
エロおやじな冬姉に萌えた。
「あらあら息子さん、しばらく見ない間に〜」にワロタw
0118名無しさん@ピンキー2011/03/03(木) 01:04:59.11ID:1H35+SsQ
男が無口無表情萌えでおちゃらけっ娘が無理して無口キャラや無表情キャラをしようとする話とかどうだろうか
0119 忍法帖【Lv=4,xxxP】 2011/03/04(金) 18:59:24.88ID:BJ5b77T+
>>118
何でも試してみるんだ
0120おちゃらけっ娘虐待SS2011/03/05(土) 21:08:33.27ID:3GfbuJVn
小ネタ落とします
ラスト一行に本文二行目以下を接続するとループさせることが出来ます

「ああ!?あたしのプリンがない!?」
幼馴染の郷理が俺ん家の冷蔵庫を覗きながら絶叫を上げた
いつもの光景だ
「何故!?何故なの!?あたしのスウィーツ(藁!!何故あたしを置いて行ってしまったの!?」
自分のモンを人ん家の冷蔵庫に入れておいたからです
「ジロー!!またお前の仕業かー!!」
郷理が俺にびしっと指を突きつけながら騒ぐ
ええそうです俺の仕業です
「あのな、毎回毎回人の家の冷蔵庫で勝手にデザート冷やしてんじゃねえよ」
「いいじゃんかいいじゃんか!!どうせあたしもジローの家族になるんだし〜」
「んなもんわからんだろうが」
「なんだとーこのわからずやー!!もう離婚だぁ!!離婚してやるーっ!!」
いや、お前と俺結婚してすらないだろ、どう離婚すんだ
まあ、しかし、こうやって涙目でぽかぽか俺の胸を叩いてる姿が非常に可愛い
可愛い故にSっ気の強い俺の嗜虐心をそそるわけで
ちょっとばかしいぢめてやりたくなってしまうのは、仕方ないことだよな
「そうか」
俺はぽかぽかやってる郷理の手を掴み、出来るだけ素っ気無く「なら離婚だ」と言った
「え・・・・?」
郷理の顔が面白いくらいに変わる『信じられない』といった表情とは、まさにこの顔のことだろう
俺は笑い出しそうになるのを必死に堪えてポーカーフェイスを心がけながら、更に追い討ちをかける
「離婚したいんだろ?いいぜ。早く出てけよ」
「あ、あはは・・・じょうだn「ほら、出てけって。今日からは他人同士だ」
何か言いかけるのを遮って、掴んでいた手を放す
「あ・・・あのっ!!」
「そうか、出て行かないのか。じゃあ俺が出てくよ、じゃあな」
冷たくそう言うと、俺は郷理に背を向けて自室に戻る素振りを見せる
ああ、こんな時背中にも目があればなあ
さて、満足したしそろそろ頭でも撫でつつネタ晴らししてやるか
そんなことを考えていると、思いっ切り抱きつかれた
「お、おいっ」
「ひっく・・・ごめ・・・い・・・」
呟くような、擦れた声____いつものバカみたいに明るい声とは違う
そして、背中に感じる温かく濡れた感触
「なんでも・・・・なんでもするから・・・・きらいにならないで」
必死に、普段の横柄さなんか微塵もなく、懇願する
「いたいことでも、いやなことでもいいよ・・・がまんするから」
ただただ必死に
「そうだ・・・えっち・・・えっちしよう!!きょう・・・すごくかわいいのはいてきたから!!」
俺みたいな馬鹿を繋ぎとめるために
俺は自分の愚かさを呪った
やりすぎたことに、こんなことになるまで気がつかなかったなんて
「ごめん」
ぎゅうっと郷理を抱き締める
「冗談のつもりだったんだ、泣かせちまうなんて、ほんと最悪だよな」
そう言って、郷理の頭を撫でた
「あたしもぉ・・・・えっく・・・ごめんなさい・・・」
「いいんだ、俺の方が悪い。なあ・・・なんか俺にして欲しいことあるか?」
「・・・・じゃあ、ぎゅ〜しててほしい」
郷理の、ちょっと擦れた、甘えたような声
たまらなくかわいい、一途で、大好きな、たった一人の女の子
「ああわかった・・・今日はずっとぎゅ〜してるよ」
出来るだけ優しい口調になるように心がけ、俺は郷理の細くて小さい身体を抱き締める腕に少し力を込めた


後日
「ああ!?あたしのゼリーがない!?」
0121名無しさん@ピンキー2011/03/06(日) 15:46:21.76ID:tSYtf/uh
イイネ・・・
ただ郷理が何て読むのか分からん
0125名無しさん@ピンキー2011/03/08(火) 01:27:45.63ID:jfR1jmbv
保守
0127名無しさん@ピンキー2011/03/09(水) 01:00:33.43ID:vfSHH2zL
保守
0128名無しさん@ピンキー2011/03/10(木) 01:08:38.82ID:D1Tt+qxk
保守
0129名無しさん@ピンキー2011/03/10(木) 08:13:25.76ID:fDffC3s5
おちゃらけっ娘の魅力はどこだろうか

俺はひたすらおちゃらけてるように見えるけど心の中は恋する少女な所だと思うんだ
0131名無しさん@ピンキー2011/03/12(土) 02:06:18.49ID:ZwOqw8Vo
保守
0133名無しさん@ピンキー2011/03/13(日) 15:22:56.13ID:sCqGXj8O
ここは怯えつつおちゃらけて虚勢をはるおちゃらけっ娘を強がらなくてもいいと言って抱き寄せる場面だな

それはそうとこういう時だけどみんなのレスとか見ると勇気付けられるな
0134名無しさん@ピンキー2011/03/16(水) 00:55:30.20ID:wl2Zhhvg
保守すんぞ!
0135名無しさん@ピンキー2011/03/18(金) 21:50:59.07ID:chZHQ53c
「さむー、君も寒い?」
「そっかぁ〜じゃああったかくしてあげやう」

「えっ?なんでちんこ握るのかって?」

「やだなぁ、あっためてあげるんだよ」

「君あったかくなる、あたしあったかくなったちんこで暖をとる。完璧!」

「にゃははーごめん実はすきすきしたかっただけー」




なにやってんだ俺はorz
0136名無しさん@ピンキー2011/03/19(土) 01:43:48.04ID:JjCWEh6Q
保守
0137名無しさん@ピンキー2011/03/20(日) 01:26:01.26ID:fL0FLQCT
保守
0138名無しさん@ピンキー2011/03/20(日) 23:57:31.26ID:zYMAmCCc
彼女は2つ年上で、だけど妙にチャーミング。
名前は御茶羅華さん。
人のことはあれこれ茶化したりするくせに、自分のことは話さない。
聞こうとしてもいつもうまくかわされてしまう。
そんな彼女と、まさかあんなことになるなんて。
その日、僕は御茶羅華さんのちょっとした引っ越しを手伝わされた。
荷物はすでに業者によって運び込まれていて、そのあとだ。
「いやー、もうすっかり遅くなっちゃったね。なんなら泊まってく?
 って、ベッドか段ボールしかないけど。あ、一緒に寝る?」
僕は御茶羅華さんと、できればそうしたい。
だけど…
「そんな、コイビトでもないのに」
「きみ、モテそうなのに、なんでかなー。ね。どんなコがいいの?なんなら協力するよ?」
結局、その日は二人で段ボールに入った。
0139名無しさん@ピンキー2011/03/22(火) 00:54:12.68ID:cT/PNUcM
は、早く続きを! 
0142名無しさん@ピンキー2011/03/24(木) 01:23:59.39ID:xthre9AN
保守
0148名無しさん@ピンキー2011/03/28(月) 00:50:14.05ID:N9O575XK
おちゃらけっ娘の足腰が立たなくなるまでパンパンするとどうなるのっと
0149名無しさん@ピンキー2011/03/29(火) 00:01:35.10ID:JrxV8bUf
おちゃらけっ娘の相方としては、どういうタイプが適切だろう
今まで見た中では

1:気苦労系常識人タイプ
 おちゃらけっ娘のボケに一々突っ込みを入れてくれる。
 会話が楽しく、安定感の高い、王道コンビが組める。

2:内気系純朴タイプ
 おちゃらけっ娘のセクハラまがいのからかいに赤面しつつ翻弄されているうちに、
 内心満更でなくなってきて……、と言う展開

3:生真面目系朴念仁タイプ
 おちゃらけっ娘の冗談を一々真に受けるもんだから、
 おちゃらけっ娘の方が守勢に回りタジタジに。

などが考えられるが
0150名無しさん@ピンキー2011/03/29(火) 01:47:46.90ID:aR+NlWPz
>>149
1の王道が俺は一番好きだが3も素晴らしいと思う
逆に翻弄されるおちゃらけっ娘とかかわいい
0151名無しさん@ピンキー2011/03/30(水) 22:38:09.97ID:SmrDkf2G
「よ、ちびすけ」
朝の通学路、見知った背中を見つけて声をかけた
「よ、でかすけ」
俺の真似をして挨拶を返すコイツは沙々深(ささみ)という、ちょっと美味しそうな名前の俺の幼馴染だ
幼馴染だからといって朝起こされたり、手作りの弁当を食べるとか、そういう甘ったるいイベントはない
前そういった類の話をしたら「あたしゃエロゲのヒロインかい」と言われてしまった
その後コイツは俺のことを「さすらいのエロゲニスト」という非常に不名誉な徒名を吹聴して周り、誤解を解くのに半日費やしたりしたっけ
「そーいやさー」
俺が過去の辛い記憶を思い出していると、隣のササミが喋りだした
「ケンイチロはさー文化祭誰と一緒に回るー?」
ケンイチロとは賢一郎、つまり俺の事を指す
「んー、佐々木とか三山とか」
「なんだ全部野郎か・・・華がないなぁ」
「なんだよ、じゃあササミはどうなんだよ?」
「あたしはもう予約済みの男居るからねー」
その言葉を聴いて少しびっくりする
こんなに色気が無さそうなササミでも彼氏が居るのかと
同時に、内心すごくうろたえていた
「ということでケンイチロ、佐々木&三山には残念ながら当日ご退場いただくように」
「って俺のことかよ・・・」

ここまで考えて力尽きた
0153名無しさん@ピンキー2011/04/01(金) 09:54:14.13ID:v9Ml2fEq
おっす!オラ佐々木、文化祭は三山と二人で回るから賢一郎は続きを書いてくれ
0157名無しさん@ピンキー2011/04/02(土) 09:23:58.71ID:YEFoaKjO
書いた人ですが是非お願いします
頑張って考えたけどやっぱり力尽きて困ってた
0158名無しさん@ピンキー2011/04/03(日) 01:17:29.19ID:QpAO+nQl
おちゃらけの日
それは、全国のおちゃらけっ娘が1日だけ意中の男の子に素直になってしまう日


この日の翌日は、処女だったおちゃらけっ娘の大半ががに股歩きになるという
0159名無しさん@ピンキー2011/04/04(月) 02:57:04.79ID:ZQC5oEjZ
前にちらっと話が出ていたおちゃらけ+ヤンデレを試作してみた。なんか違う気がする。

 薄暗い倉庫の隅で、座りこんだ渉が弁当を広げてひとりで食していると、突然倉庫の扉が開かれ、
割り込んできた光の中で弁当の上に黒い影が差した。ぎょっとして見上げると、襟足で切りそろえられた
ショートカットの下に、不敵な笑みを浮かべた丸顔を収めた身長155センチの女子が渉を見下ろしていた。
「やほーっ! やーっと見つけたよー! もう、こんな暗いところでひとりでお弁当食べて、
いったいなに考えてんのかね?」
 渉はため息をつき、箸を持った右手を力なく下ろして、開いた左手でこめかみを押さえた。
渉を見下ろしていたつばさが、倉庫の扉を閉めると、渉の眼鏡が倉庫の扉の隙間から入ってきている
わずかな光を鈍く反射した。
「誰のせいだと思っているんだ」
 不機嫌な渉の声がまったく聞こえなかったかのように、翼は軽やかにステップを踏み、
平然と渉の隣に腰掛けた。
「ま、私から離れて過ごそうなんて、それは不可能なんだからね。それはそうと、渉君。
五十嵐千春への告白玉砕おめでとうっ!」
 つばさはにこにこと笑いながら、ぽんと渉の左肩を叩いた。さすがに腹に据えかねたのか、
渉はきっとつばさを睨みつける。
「うるせえな。だいたいなんでお前がそんなことを知っている」
 つばさはくっ、とのどの奥で笑い、渉の肩を二三度揺すった。揺すられるたびに、渉が奥歯で苦虫を
噛み潰す力が強くなっていく。
「はっはっはー。わたくし様の情報網を舐めてはいかんのだよ。ま、結果は見えてたことだよね。
五十嵐千春、確かに容姿端麗、文武両道、人気絶大、まさしく学園のアイドルっ! しかーし! 
その実は自分のことを想ってくれる男達を口先一つで撃墜の嵐、ちぎっては投げちぎっては投げ、
男性諸君の屍は星の数! にもかかわらず今日も思わせぶりな態度で男達を誘惑し続ける日々! 
ああ、あの女を悪女といわずして何と言おうか!」
 左の人差し指をすっと天井に向けて立て、大声で演説を始めたつばさ。口調は軽いが、
目には力がこもり、声は軽く震えている。そんなつばさを見たくもないという風に、渉は卵焼きに
箸を伸ばした。
「それにひきかえ! 確かに容姿と才能は一歩劣るかもしれない! だがしかし、一心不乱! 
一生懸命! 一生一途なお買い得さんがあなたの隣に参上しているのだよ! 渉君! 何故わたしに
目を向けてくれないのかい? わたしはずっとずっと渉君だけのことを見ているというのに」
 芝居じみた言葉で演説を続けるつばさ。それを、なにかの虫を見るような目で見やる渉。砂を
噛むような気持ちで卵焼きを噛み砕き、飲み込む。肩が自然に、つばさを避ける向きに動いた。
「渉君! わたしはあの女と違って、渉君のいうことなら何でも聞いてあげるのだよ」
「そうか、じゃあ裸になって校内一周でもしてろ」
 いらつきに任せて出た、冗談のつもりの買い言葉。その買い言葉を、一瞬遅れて理解したつばさの
行動は素早かった。すっと立ち上がり、前のボタンを留めず羽織っていただけのブレザーを勢いよく
脱ぎ捨てると、その下の白いシャツの真ん中に手をかけ、思い切り両脇に引っ張った。
薄暗い空間の中で、ボタンがちぎれ飛び、淡いブルーの下着があらわになる。渉はぎょっとして
咽を詰まらせかけながらも、なんとか制止の言葉を口にした。
「おい馬鹿、何やってるんだやめろ!」
 つばさの両腕が、体の両側にすっと下ろされた。薄闇に浮かび上がる、脱ぎ捨てられたブレザーと、
下着を介して見えるややなだらかながらも存在を主張している曲線。渉は箸を弁当箱に
渡すように置くと、呆然と左隣の女子を見上げた。
「仰せのままに。やめることにするよ。わたしは渉君のいうことなら何でも聞いてあげるのだから、ね」
 口元だけで笑ったつばさの目が、充血していた。
0161名無しさん@ピンキー2011/04/04(月) 07:26:03.40ID:SM8nQAug
最高や!
男の玉砕もまさかつばさちゃんが裏で動いているのかw
0162名無しさん@ピンキー2011/04/04(月) 12:03:30.30ID:wEea5nlQ
Bがコンプレックスの作者さん他にどこで書いてるん?
テキストがおもしろすぎるんだがwww
0163名無しさん@ピンキー2011/04/04(月) 23:44:13.60ID:SM8nQAug
てとてトライオンてエロゲの鳩子先輩というキャラは良いおちゃらけっ娘
しかし攻略出来ないorz
0164『 ささみさん(1 / 14) 』2011/04/06(水) 14:31:00.70ID:lD33jveb
>>156です。ケンイチロ君と、ササミさんのお話が書けたので、投稿させていただきます。
ちょっと長くなってしまったうえ、スレチになっていないか、ちと自信がありません。
えろいシーンは後半の五章(*5) のところにありますので、
長ければ、そこだけ抜き出して読んでいただければと思います。

-------------------------------------------------------------

 となりに還乃(かえりの)という、少し変わった苗字の親子が越してきた。
母親はすでに亡くなっていて、父子家庭だった。
「こんにちは、今後ともよろしくおねがいします」
 頭を下げる父親の足下。子猫のようにふるえる女の子がいた。
「こちらは一人娘の、沙々深(ささみ)です。ほら、沙々深も挨拶して」
「……ぅ、ぅ……っ」
 人見知りの激しいその女の子は、俺と同じ年だった。ちょっと美味そうな
名前だなと思ったことをよく覚えている。
 知り合ってから、もう、十年以上が経つ。

 *1

 早朝。二階から物音がした。
 カラカラと窓がひらいて、続けて階段を降りてくる。タン、タン、と二拍子
の音が耳にとどいた。
「おっ、きたか」
「今日はちょっと遅かったわね」
 一階の食卓で、両親がそろって朝食をとっていた。俺は台所に立ち、つ
まようじに、茹でたアスパラとベーコンを刺していく。もう一つの弁当箱にも、
同じものを添えようとした時だ。
「おっはよーございまぁすっ!」
 笑顔を浮かべた沙々深が、薄ピンク色のパジャマを着て現れる。視線が
忙しく動いて流れ、俺を見た。
「おっはよ、ケンイチロ!」
「おう」
 慣れたものだった。会ったときからずっと、賢一郎(けんいちろう)という俺
の名前を、妙なイントネーションで呼んでくる。
「サーちゃん。食パンはバターとジャム、どっちがいい?」
「両方ぬりたくりまーす」
「はいどうぞ。今日は文化祭の準備なんですってね」
「ですねー。なんかもう、朝からテンション高いですっ」
「祭りは、前日の準備が一番楽しいというからな」
「いえーすっ、あっ、おじさん牛乳とってー」
「はいよ」
 隣家の幼馴染は、今日も自然と、我が家のだんらくに紛れていた。四人
で囲める机の一角に座りこみ、コップにそそいだ牛乳を、腰に手をあてて
美味そうにあおる。
「んまい! 目覚めの一杯が、 "ごぞうなんとか" に染み渡るっ!」
 酔っ払いかおまえは。
 焼きたての食パンの耳をちぎり、さくさく、美味そうに食らっていく沙々深の
姿を見て、内心つっこんだ。
「ケンイチロ、今日のお弁当なーにー?」
「お前の嫌いな、アスパラベーコン入りだ」
「やだっ! アスパラだめっ!」
 頬をふくらませ、怒った顔ができあがる。ころころ表情が変わるのも、あい
かわらず見ていて飽きない。最後の余ったところへ、カニコロッケを突っ込み
フタをしめる。
「ケンイチロ、朝ごはん一緒に食べようよ」
「今行く。ってか、おまえは本当に遠慮がないな」
「なにをいまさら!」
 胸をそらして、何故か得意げに言われた。
「武藤家(むとうけ)の食卓は、還乃家の食卓と同義だもんっ」
「うわ、ずーずーしい」
0165名無しさん@ピンキー2011/04/06(水) 14:37:20.86ID:lD33jveb
 眉をひそめてやった時だった。
「まぁまぁ。いいじゃないの。賢一郎」
「うむ。細かいことを気にしていては大成せんぞ、息子よ」
「ですよねー」
 ははは、ふふふっ。えへへへへ。
 なんだろう、このアウェイ感は。くやしい。

「あー、はいはい。俺がわるぅございましたよ」
 エプロンを外して居間に向かう。空いている席の一角に座れば、沙々深
が机の下から蹴ってきた。
「ケンイチロ、ケンイチロ。バターとジャム、どっちがいい?」
「ジャムくれ」
「にひひひ。りょーかい」
 当然のようにバターを渡される。当然のようにぬりたくる。
「ところで、ササミくん。純(じゅん)の調子はどうだね?」
「あー」
 俺のオヤジが新聞に目を通しながら聞く。沙々深が苦笑した。
「昨日の夜にスイッチが入ったみたいで。今朝は死んでましたねー」
「またか」
 沙々深の父親である純さんは、フリーのイラストレーターだった。ゲー
ム会社で企画・シナリオライターをやっている俺のオヤジとは、旧知の間
柄で、仕事仲間でもある。
「あまり無茶はするなよと、言っといてくれ」
「うーん、それは無理かもです。あの人は絵を描いてれば幸せっていう、
変態ですからね。あっ、パンもう一枚もらいまーすっ!」
 沙々深が気楽にこたえる。朝の食卓にさくさくさくさく、子リスのように頬
ばる音が聞こえていた。

 メシを食い終わって片付けをすませ、部屋で制服に着替えていた時だ。
 背後の窓が、カラカラっと開いた。
「きゃー! ケンイチロのセクシーショッツ!」
「やかましいわ」
 急いでズボンを上げ、ベッドの上にあった枕を投擲する。
「にゃはは。甘いわっ」
 両手でしっかり、受け止められる。すぐに投げ返されると思って構えるも、
沙々深は胸元でぎゅっと、抱きかかえた。
「ケンイチロの枕、ゲットだぜー」
「ポケモンかよ」
「えへへ」
 お互いの親の仕事が、ゲームに通じていることもあって、俺たちの日常
会話にも、自然とそれに通ずる言いまわしが出てしまう。
 去年、高一の夏はひどかった。
 俺のオヤジと、沙々深の父親が、別名義でこっそり作っていた同人ゲー
ム(十八禁)のデバッガーを努めていたところを、不覚にも、沙々深に見
られてしまったのだ。そして奴は、俺をこう呼んだ。

「さすらいのエロゲニスト」

 非常に不名誉なことだった。俺はバイト代がでるから、エロゲーをプレ
イしたのであり、けっしてそういう気持ちで、エロゲーをやっていたので
はない。ともかく、沙々深が吹聴してまわらぬように、土下座し、忠実に
言うことを聞く犬となって一週間、苦痛の日を過ごした俺は心が折れた。
「沙々深! お前にはヒロインの資格がないッ!」
 夏の暑さも相まって、アホなことを言った。
「幼馴染なら、朝起こしにきたり、手作りの弁当を食べさせたりだとか、
そういう甘ったるいイベントの一つぐらい起こしてみろ!」
 すると沙々深は、真顔で返してきた。
「それ、ケンイチロのことじゃん?」
「な――!?」
 晴天の霹靂であった。
0166名無しさん@ピンキー2011/04/06(水) 14:44:28.39ID:lD33jveb
 俺はまさかの、エロゲのヒロインだったのだ。ちなみにどうでもいいの
だが、沙々深の家にある目覚まし時計は、俺が誕生日に送ったものである。
ケーキも俺が作った。毎年な。
 まぁ、そんなわけで。
 俺と沙々深はかれこれ、十二年も幼馴染をやっているが、そこに世間一
般が想像するようなイベントは、いまだ起きていない。
「ねー、ケンイチロ」
「なんだよ」
 バレーボールをトスするように、投げかえしてきた枕を受け止める。
「文化祭の準備って、たぶん、夜までかかんないでしょ?」
「そうだな。午前中でだいたい終わるだろ。あとは、なんだかんだで、夕
方まで残って解散だろうな」
「じゃあ、今日さ、一緒に帰らない?」
「うん? どっか寄るのか?」
「特に決めてないけど。ほら、今日は部活とかないじゃん。だから、」
 沙々深にしては、めずらしく歯切れが悪い。短い髪を指で回したりなん
かして、微妙に斜めを向いている。
「べつにかまわねぇよ」
「ほんとっ!?」
 こっちを見る表情に、笑みが増す。そんなに寄りたいところがあったのか。
「俺も夕飯の買いだし行くから。ついでに荷物持て」
「うわぁ。それって、男が女子に言うセリフじゃなーい」
「それなら、朝メシと、弁当と、夜のメシ。おまえが作れよ」
「やだ。ケンイチロのご飯好きだもん。それに、ケンイチロは私のヒロインだもんねー」
「よせ、蒸し返すんじゃない」
「にひひ〜。じゃ、そういうことで、帰り空けといてよねー」
「わかったよ。着替えるから早くでてけ」
「あいあいさー」
 沙々深が身軽な猫のように、ベランダをわたっていく。となりの窓が閉じた音
を聞いてから、着替えを再開した。

 *2

 同じブレザーの制服を着た生徒に混じって、高校の正門についた時だった。
校門前の飾りつけをしていた一人が、俺のほうを見た。
「よぉーす! 賢一郎っ!」
「うす、おはよう」
 生徒会の腕章をつけた坊主頭が手をあげる。もう秋も深まっていたが、
同じクラスで野球部の佐々木は、いつも日に焼けた肌をしている。
「いやー、文化祭! いよいよ明日やなぁ!」
「だな。楽しみだ」
 俺たちのクラスの出し物は "やきそば" だ。当日用意する鉄板も、佐々木の親が
開いている、お好み焼き屋で使っている物を、一つ借りられることになっていた。
「ホームルーム終わったらな、予定どおり買いだし班で業務スーパーいくで。
ウチの冷蔵庫に食材入れて、鉄板もって、学校に撤収や」
 そして、明日の文化祭で使う食材の保管までも、佐々木の店で頼めることに
なっていた。うちのクラスでMVP賞を出すとしたら、間違いなくこの男だろう。
「でも結局、移動はどうするよ? 鉄板、俺らで担いでいけそうか?」
「平気や。コーちゃんが知り合いから車借りてきたて。全員乗って、一気に移動で
きるで」
「マジで、助かるな」
 コーちゃんとは、担任の高田(コウダ)先生のことだった。呼び名をつけたのは、
この佐々木だ。
「コーちゃんは、ホンマできる人やでー」
 高田先生は物静かで、五十歳に近い物理の教師だった。佐々木は、気に
食わない相手に対しては、大人相手でも遠慮なく "センコー" と呼び捨て
るので、コーちゃんというのは、佐々木なりの信頼の証なんだと思ったりする。
「じゃ、俺は教室あがるわ。また後でな、佐々木」
「おう! またな!」
 俺は軽く手を振って、校舎に向かった。
0167『 ささみさん(4 / 14) 』2011/04/06(水) 14:49:34.91ID:lD33jveb
 ホームルームが始まる前の学校は、たいてい賑やかなもんだが、今日は
なおさら空気が軽い。誰もが文化祭の準備で浮かれていた。
「むむっ! そこを行かれるは、武藤どのっ!」
「おー、三木。おはよ」
「おはようございます! 今日は良い日和でシャキーンッ!」
 両手を "へ" の字に曲げて、さっそうと片足立ち。ひょろりとした長身
のメガネ男子が、妙なポーズでかたまる。
「あいかわらずテンション高いな」
「えぇ! 今日は八割ほど増量でいきますぞっ!!」
「やめとけ。その調子であげていくと、当日に倒れるぞ」
「死ぬぞ、ではなく倒れるぞ、というところが現実的でありますなッ! 
了解いたしました! 拙者、少々落ちつきましょうぞ!! びぃーーーくぅううううる!!」
「落ちつけ」
 妙な喋りかたをする三木(みき)は、一見して変なやつであるように思
えるが、実際に話してみればわかる。コイツは変なやつだ。
 俺と同じく将棋部に在籍していて、共に、地味でゆるい青春を過ごしている。
 振り飛車・早ざしを信条にする三木に対し、俺は穴熊でジリジリ守りに
入りたがる性質なので、最終的に長期戦になり「今日はこのへんでカンベ
ンしといてやる」「えぇ、決着はまた後日」と、引き分けばかりだ。
「――武藤センパイっ、三木センパイっ」
 いつも通り、適当にダベりつつ階段をのぼろうとした時だ。廊下の先から
小走りに駆けてくる、小さな女子生徒の姿が見えた。
「おはようございますー」
「おはよう、琴吹(ことぶき)」
 中学生、時には小学生にさえ間違われるという一年の琴吹は、将棋部に
在籍する、数少ない華の一人だった。俺たちの前にやってくると、にっこり、
という擬音が実にあいそうな笑顔で見上げてくる。
「朝から、将棋部のエースに会えるとは光栄でした」
「部員が六名の、弱小部だけどな」
「いやいや、少数精鋭なんですよー」
 明るい笑顔で言われてしまうと、悪い気はしない。実際に夏の大会では
俺と三木はあと少しで、全国までいけそうだった。
「私、新しい戦法勉強してるんですよ。また今度、指導してください」
「あぁ、今日は部活休みだから、週明けだな。――おい、三木?」
 となりを見る。俺の声に反応して、少し驚いたような顔を浮かべる。
「むおっ!? なんですかな」
「いや、おまえにしては珍しく静かだな、と」
「そんなことはないですぞ。拙者こう見えて、マジメな男ですから!」
「……意味わかんねーよ」
「あははっ」
 やはりというか、なんというか、三木は変なやつだった。

「ではでは、私はこれにてー」
「おう、そっちも準備がんばってな」
「はーい」
 学年が違う琴吹は、ぺこんとお辞儀をして、廊下を小走りに駆けていっ
た。俺たちはもう一階ぶん、階段を昇っていく。
「ふはーっ!」
 三木が、再びテンションをあげはじめた。
「さて武藤どの! 本日の我々の任務は、物資の補給でしたなっ!」
「買い出しな。高田先生が車だしてくれるらしい」
「おぉ、素晴らしい! 我らはよい師を持ちましたなっ! ところで武藤
どの、一つお尋ねしたいのでありますが」
「なんだ?」
 三木が、少しあたりを見まわす。
「本日は、幼馴染の、還乃さんとはご一緒ではなかったので?」
「なかなか出てこなかったら、おいてきた。遅刻はしないと思うから大丈
夫だろ。どうかしたか?」
「なるほど、そうでしたか、ふぅむ、ほほぉ」
 なにかよく分からんが、三木は一人で頷いていた。
0168『 ささみさん(5 / 14) 』2011/04/06(水) 14:55:18.64ID:lD33jveb
 ホームルームが終わり、俺たちは学校を後にした。食材の買いだしと、
鉄板の運搬係りになったのは、車を運転する高田先生を含めて四人。佐々
木は当然として、あとは俺と三木がついていくことになった。
 買い込んだやきそばの具材を、店の冷蔵庫を借りて閉まい、すでに外さ
れていた鉄板の一つも借り受けて、車のトランクに運んだ。
「ありがとうございました。それではまた、明日の朝に立ち寄らせていた
だきます」
 高田先生が礼をするのと同時に、俺たちも、佐々木の両親に頭を下げて
礼をした。助手席に佐々木が乗り、後ろに俺と三木が乗り込む。
 発車してから数分後。最初の赤信号で車が止まったときだ。 
「なぁ、賢一郎」
「うん?」
 助手席に座っていた佐々木が振りかえり、俺の方を見た。
「前から聞きたかったんやけどー」
「なんだよ」
「お前と還乃て、ホンマに付きおうてへんの?」
「またか……。安心しろ、ねぇよ」
「それは本当ですかな?」
 俺が言い返せば、隣にいた三木が、めずらしく生真面目な顔で俺のほう
を見ていた。
「本当だって。俺らはただの幼馴染だよ」
「しかしですな。正直なところ、付き合っているようにしか見えませんぞ。
はたからは、きゃっきゃ☆うふふ、しているバカップルにしか見えませぬ」
「……懐かしい言いまわしですなぁ」
 運転席の、高田先生の両肩がわずかに震えた。微妙にツボに入ったらしい。
「せや。還乃は結構人気あんねんで。野球部の中にも、賢一郎がおるせい
で、告れん言う奴もおるぐらいやし」
「しるか。そもそもだな、五歳のときからほとんど毎日、同じ机でメシ食って
みろ。恋人とかそういう感覚なくなるからよ」
 言うと、二人が「あー」だの「うーむ」だの、首を傾げた。
「つまり、兄妹や家族みたいな感覚に近いのですかな?」
「だな。アイツは口やかましい、手のかかる妹だ」
 自分で言って、妙にしっくりきた。
 ただ、本当はそれだけでもなかったが、
「なんやねんそれ。ほな、一緒に風呂はいったり、同じ布団で寝たりして
たんか。うーわ、やらしいわー」
「実は幼女愛好家というオチでありましたかっ! ふぉー! 我、同士を
発見したりぃっ!」
「なんでだよ、ちげーよっていうか、お前ロリコンだったのかよ!?」
「それは誤解です。幼女愛好家と、ロリコンには、明確な次元の違いが
あります。詳しく語らせていただきますと、」
『よせやめろ』
 俺と佐々木が同時にツッこんだ。信号が変わる。
「いやはや、青春ですねぇ」
 高田先生がのんきに言いながら、アクセルを踏み込んだ。

 *3

 賢一郎たちが帰ってきた。やきそばを焼くのに使う鉄板を、立ち上げた
テントの下に運んで火がつくか確認する。手の空いた私たちは、手書きの
看板なんかを用意したり、飾りつけを作っていた。
 正午になり、教室に戻った後で短いホームルームを終えた。いつもの昼
休みがはじまる。
「んーっ、お腹すいたぁー!」
 ピンク色の、花のイラストがワンポイントで入った、お弁当箱。
 十年間、ずっと使い続けている、そのフタを取る。
(えへへ、賢一郎のお弁当〜)
0169『 ささみさん(6 / 14) 』2011/04/06(水) 15:04:12.33ID:lD33jveb
 たわらのおにぎりが三つ。そしてまず、おかずで目についたのが、
(むぅ……。やっぱりアスパラ入ってる〜)
 でもベーコンは許す。あとはほうれん草とコーン、茹でたニンジンをつ
けあわせた三色が並んでる。それからカニコロッケと、からあげ。別の
小さなタッパーには、うさぎのリンゴが入っていた。
 まずはアスパラを処理せねば。
 思ったら、左右から私のお弁当を覗きこむ顔が、二つ。
「おーおー、今日も彼氏の愛が詰まってますなぁ。ササミさーん?」
「武藤クン。相変わらず料理の腕前がすごいですわね。これ、冷凍じゃな
いでしょう?」
 向かい合わせた机から、友達のなっちゃんと、ユリコさんが声をあげた。
なっちゃんの机の上には菓子パンと、紙パックのジュースが並んでる。
ユリコさんはお手製のお弁当だ。
「ササミ、アンタってさぁ、」
「なにー?」
 ぢゅぅぅぅ〜、ちゅぅううう〜と、紙パックのジュースを吸い上げながら、
なっちゃんが言う。
「マジ、武藤とつきあってねーの?」
「ないよー」
 ちょびっとぶっきらぼーな言い方をするのが、なっちゃんだ。そのせいか、
下級生の "同姓" から異様にモテたりするらしい。
「でも相変わらず、武藤の家でメシ食ってるんしょ」
「二人きり、じゃないよ」
「ふふっ。両親公認とは将来安泰ですわね」
 なっちゃんとは正反対の位置づけの美人。三編みメガネのユリコさんが、
ほんわかした空気を醸しつつ、からかってくる。もう慣れたもので、私も
適当に流してく。
「ほんとに、そんなんじゃないよ。ケイイチロがお弁当を作ってくれるの
は理由があるんだよー」
「はい、惚気いただきました。あっ、ササミ、アスパラいらんなら、くれ」
「むしろ食べて。はい、なっちゃん、あーん」
「あー」
 ぱくっ。
「お弁当を作る理由、よければ聞かせていただけませんか。沙々深さん」
「うん。実はケイイチロは、さすらいのエロゲニストで、趣味が料理って
いう設定を持つ、ありがちなメインヒロインの一人なんだよ」
 人によっては国家機密のパスワードよりも難解な言葉で、あえて言って
みた。ユリコさんが深くうなずいた。
「ははぁ、なるほど、そういうことですのね」
 知的な瞳に、おだやかな理解の灯火を宿してくれる。さすがだ。
「……おまえらって、たまに異世界の言葉を話すよなぁ」
 反対に、なっちゃんは首を傾げて、メロンパンをかじりながら聞いてくる。
「エロゲニストってなに?」
「エロゲーが大好きで、それは文学、もしくは人生、虚構と現実が交差す
る、別の新世界 <オーバー・ザ・リアル・ワールド> だと公言する人たち
のことだよ」
「……もう少し、わかりやすく頼む……」
「論より証拠ですわ。夏未さん、これをご覧くださいませ」
「うん?」
 ユリコさんが最新の携帯を取りだして、手馴れた感じで画面をスライド
させていく。机の上に座ったなっちゃんが、横から覗き込んだ。
「ぶほぁッ!?」
 口からメロンパンの欠片が、テイク・オフ。
「ほぉら……。夏未さん。すごいでしょう……。ここが、こんなになって
しまっているのよ……。もっと、近くでご覧になって、ほらぁ!」
「あーッ! やめろ近づけるなァ! 十八歳未満は見ちゃダメな画像をあ
たしに見せるなァーッ!! 目がぁー! 目がぁぁー!!」
 純情少女のなっちゃんが、あわてて反対を向く。そっちには、賢一郎と
その友達が、私たちと同じように食事をしていた。なっちゃんの顔が真っ
赤に染まった。
0170『 ささみさん(7 / 14) 』2011/04/06(水) 15:11:20.65ID:lD33jveb
「ヘ、変態ッ! 変態……ッ!! だめぇっ! らめなのおぉっっ!!」
 全国大会にも出場経験のある、水泳部エース。その発声量と肺活量
はハンパなく、クラスの廊下を突きぬけ、階層全体につきぬけた。

 夕方の四時。生徒会なんかの役員をのぞいて、明日の準備が終わっ
たクラスは解散、という流れになった。
 軽いカバンに、飾りのあまりなどを入れていると、賢一郎がやってきた。
「帰ろうぜ。沙々深」
 ふわっと、自分の胸で花が咲くのを感じる。
「えへへ、覚えててくれたんだぁ」
「今すぐ忘れるかもな。それよかおまえ、昼休みんとき、水野になに言った
んだ? あいつ、なんかいきなり鼻血ふいてたろ」
「さぁねー、忘れちゃったー」
「本当か? さすらいの――とか言ってるのが聞こえたぞ」
「うーわ、ケンイチロの地獄耳ぃ」
「やっぱり喋ってやがったな……」
 はぁーって、賢一郎が大きなため息をこぼす。
 怒りと呆れが半分ずつある。その顔が好きだ。そういう顔を、賢一郎は
私以外の誰にも見せないでいい。
「ほら、さっさと帰るぞ荷物もち」
「仕方ないなぁ、そこまで言うなら手伝ってあげよっかな」
「おまえなぁ……」
「にひひ」
 私は賢一郎のとなりをつかまえる。空いた腕のその場所に自分の腕を
絡めて、繋いでしまいたい。少しだけ指を伸ばしかけて、やめた。
(やっぱり、怖いなぁ)
 五歳のときに、賢一郎と出会ってから、十二年。
 私たちは限りなく家族に近い付きあいをしている、他人だった。
 気の許しあえる、他人なのだ。
(……ケイイチロ……)
 彼が好きだ。他の誰にも取られたくない。
 ぐつぐつ煮えるような独占欲を満たしたい。けど、賢一郎が私を否定し
たらと思うと怖かった。
「おい、沙々深」
「なに?」
「どっか調子悪いんだったら言えよ」
「だ、だいじょぶ! なんでもないよっ!」
 賢一郎は、にぶいのに、変なとこで鋭い。私は慌てて、いつものちょっと
バカっぽい笑顔を浮かべてみせる。その時だった。
「――武藤どの」
「ん?」
 私と賢一郎が振りかえる。同じクラスの三木君が立っていた。ちらちらと、
私たちを交互に見る。
「どした?」
「あのですな。えー、その、還乃さん。今しばらく、武藤どのを預かっても
よろしいでしょうか」
「なんだ、まだなんか、明日の仕事が残ってたか?」
「いえ、そういうわけではないのですが……」
 そこでもう一度、私をみた。いつもは陽気な表情ばかり浮かべている三木
君が、こんなに困った顔をしているのは珍しい。
「沙々深、悪い。なんか話あるみたいだから待ってて」
「あ、うん」
「申し訳ありません」
 三木君が軽く頭をさげて、賢一郎と一緒に廊下へでる。私はなんとなくそれ
を見送り、手持ち無沙汰になって、髪をくるくるいじってた。
「ミ、ミマシタワー!」
「ふえっ!?」
 人外の悲鳴が聞こえた。私のすぐ側にユリコさんが立っていた。メガネを
忙しそうに、くいくい持ち上げて、異常なまでに息があらい。
0171『 ささみさん (8 / 14) 』2011/04/06(水) 15:18:19.64ID:lD33jveb
「あれはまさしく、"やらないか。うほっ、いい男……" フラグっ!」
「ユリコさん。美人が台無しだよぅ」
「私の外見などっ! 男×男の、汗と! 肉と! 棒が! あーなって、
こーなってしまう美しさに比べればウンコですわぁいっ!」
 ダメだこの美人。
 腐ったオーラを感じたのか、なっちゃんも眉をひそめて寄ってきた。
「ササミの側に、キモい生き物がいる。燃やしていいかな?」
「ダメだよ。衛生上、埋めたほうがいいよ」
「ひどいですわ二人ともっ! そもそもアレを見たら、興奮しなくては
女子失格ですわよっ!!」
「アレを見たって。武藤が、三木と一緒に廊下いっただけじゃん?」
「充分ですわ! 今頃二人は男子トイレで、ションベンをピーしてるこ
とでしょう! あぁ、たまりませんわぁ……。想像するだけでわたくし、
もう濡れてしまいそうっ!」
 頬に軽く手をそえて、うっとり微笑むユリコさん。
 なっちゃんが、真剣な表情で言う。
「ユリ、病院に行こう。な? あたしら、まだ、友達だよな?」
「わたくし正常ですわっ! 今も元気に妄想中ですわぁぁっ!!」
 末期というか、手遅れだった。

 *4

 コクハク、というものを面と向かってされたのは始めてだった。目の
前に、今朝も顔をみた、将棋部の後輩の、琴吹がいる。
「好きです、センパイ」
 八文字の言葉を正面からぶつけられて、耐性のない頭がフリーズ
した。八畳ていどの広さしかない将棋部のなかで、アホみたいにうろた
え、自分を指さして、
「……えっと、オレ?」
「はい。そうです」
 間抜けなことを聞いた。混乱する頭で、かろうじて理解した。
「私、たいして可愛くないですけど。よかったら、その……センパイのカ
ノジョにしてもらえませんかっ」
 普段は冗談なんかを言って、場をいい感じに明るくしてくれる琴吹は、
この時も、精一杯な感じで微笑みかけてくれていた。
 ――俺なんかの、どこがいいの?
 言いかけたが、それは最悪の逃げ口上だと悟って押しだまる。返す
言葉は、イエスかノーの二択しかない。
(三木のやつ……)
 最近になって、沙々深との関係を妙に突いてくるなと思っていた。お
そらく、俺と同じクラスだったから、情報が欲しい的なことを、琴吹から
言われていたのだろう。
(正直なところ、ロリコンでホモだったらやべーなと思っていたぜ。
すまん、許してくれ)
「あの、センパイ、すみません、いきなり」
「あぁ、俺の方こそ悪い。こういうのなれてないんで戸惑ってる」
「そ、そうなんですか」
「……あー、うん」
 好評につき、絶賛自爆中。死にたい。
 穴があったら入りたいどころか、いっそ埋めてくれ。
「すげぇ情けないんだけど、ちょっと深呼吸していいかな」
「はい」
 くすっと笑われる。もうこれ以上は、格好悪くならんな。
 開きなおり、少し冷たい空気を充分に吸いこんでから、吐きだした。
 時間はなかったが、幾分落ちついた頭で、きちんと考える。答えは
最初と変わらなかった。言葉に置きかえて頭を下げる。
「ごめん。俺は好きな奴がいるから。だから琴吹とは付き合えん」
 顔をあげる。今にも泣きだしそうな表情に直面した。
「……それって、幼馴染さんですか?」
0172『 ささみさん (9 / 14) 』2011/04/06(水) 15:25:20.48ID:lD33jveb
「そう。十二年間、一緒にいるんだ。あいつはどういう気持ちかわかんねー
けど、俺はあのバカに、一生メシ作って食わせてやりたいんだ」
 琴吹は、一瞬ぽかんとした表情を浮かべたあとで、
「……あはっ、やだなぁ、センパイ」
 いつもの、にっこり、という笑顔を浮かべて、笑った。
「それって、なんか、お嫁さんの発想じゃないですか。あははっ!」
「遠慮なく笑ってくれ。俺自身、アホだって思ってるから」
「はい、センパイはアホです。ひどいです」
 眦に浮かんだ涙を、指の先でぬぐう。
「三木センパイから、二人は付き合っては無いみたいだって聞いたのに」
「ごめん。でも本当、付き合ってはねーんだわ」
「じゃあ、フラれた後輩の腹いせ、聞いてください。今、センパイが口にした
言葉を、本命の相手に伝えてください。そうしないと、また犠牲者がでちゃいます」
「わかった。ありがとう」
「はぁい。あっ、部活はこれからも参加しますんで。今後ともよろしくお願い
しますねー。それじゃ、また……」
 琴吹が部室をでていく姿を、目で追った。
 すりガラスの向こう側に、二人の人影が見えた。片方が頭を下げてから、
ぱたぱたと廊下を走り去っていく。残ったもう一人が、入れ替わるようにして
入ってくる。
「彼女、泣いていましたよ」
「断ったんだ」
「そのようですな。では、武藤どの。一局打ちましょうか」
「悪い、沙々深と帰る約束してるんだわ」
「そうですか」
 三木は俺の言葉を無視して、部屋の隅に置かれた将棋盤を部屋の中央
に引っ張ってくる。出口を背にして直接、床のうえに座す。
「拙者、一見ひょろいですが、実家が武術に関連した家柄でしてな」
「初耳だなぁ」
「言ってませんでしたから。いろいろと、面倒くさい家庭の事情がありまして。
中学卒業まで、父とは殴り合いの日々でした。武藤どのは? それっぽい
苗字ではありますが」
「幼馴染の女子しかいなかったな。最初は人見知りがひどかったけど、飯
食わせてやると、ちょっとずつ懐いてきてな。おかげで料理ばっかり覚えたよ。
次点で将棋。オヤジが一時期ボードゲーム開発してたんで、その時にハマっ
てコツコツ続けてた。――そんなわけで、将棋で頼む」
「いいでしょう。拙者が勝ったら、素直に殴られろ」
「俺が勝ったらそこどけよ。先手は?」
「長年、後手後手に回っている人間にくれてやりましょう」
「もらえるもんは、遠慮なくもらうぞ」
 駒を並べる。睨みあう。
 今では単なる遊びの一つだが、昔は敗者となった方が、その場で腹を切っ
たという。そんな逸話が脳裏をよぎった。
「武藤どの、なににおいても、覚悟のない人間はクズだと思いませんか」
「同感だ」
 駒がそろう。歩を手にとり、砕けてしまえとばかりに、一手、指す。

 自分が得意とする将棋を捨てた。とにかく相手の駒を食いつくすことだけ
を考えた。ひたすら突進させた。決着は短く、五十手あったか怪しい。
「詰みッ!」
 拳がとんできた。心のどこかで、こういうのは一発じゃねーのと甘くみていた。
「アアアアアアアァァァァッッ!!!」
 ら、狂人みたく叫んで、二発、三発と殴ってきやがったので、こっちも駒を
掴んで投げつけ、目をくらませたところで、鳩尾を蹴りとばした。
「ぐッ! 卑怯でしょうがッ!」
「うるせぇッ! おまえだって変なとこで遠慮してんじゃねーよッ!」
「承知しましたッ!」
 三木はすぐに起き上がり、制服の襟元をつかんできた。
0173『 ささみさん (10 / 14) 』2011/04/06(水) 15:30:34.28ID:lD33jveb
 世界がまわる。回転する。揺れた。背中から叩きつけられたのだと知る。
骨が軋み、内臓が縮むような嫌な感触がきた。
「―――!」
 息がとまる。声がでない。思考する頭の酸素が、すぅと消えていく。
 起きあがろうとして動けなかった。

「ケンイチロ!?」

 そのときに、変わらない、相変わらず妙なイントネーションで呼ぶ声を聞い
た。沙々深、と言いかけて、半端につまった息が喉からあふれた。
「なにやってん、おまえら!?」
 視界のなかを見知った顔のクラスメイトたちが、雪崩れるように入ってきた。
それから、
「青春ですねぇ」
 抑揚の薄い、いつもの調子で高田先生が言った。激情が薄れて、のぼっ
ていた血の気が少しずつ引いていった。
「とりあえず、二人とも保健室へ。青春はよいことですが、それ以上やると
退学させます。本気ですよ」
 淡々と告げられて、俺たちは素直に従った。 
 言い渡された処分は、今日を含めて、三日間の自宅謹慎だった。

 *5

 土曜日、文化祭の当日。
 自室で机の上に反省文の原稿用紙を広げつつ、無為に時間をつぶして
いた。正午を少しすぎたところで携帯がふるえ、メールの着信を知らせてきた。

『こちら、マジメに謹慎中。チョー暇でござる。なにか質問ある?』

 返信開始。

『ねぇよ。俺だって暇だよ。おまえのせいだ』
『ざまぁでござる! ざまぁでござる!』
『うぜぇ、その言葉そっくり返す』

 少し間があって、

『緊急事態! 琴吹さまより、メールの着信アリ!』
『面白そうなこと発見。内容は?』
『大丈夫ですか、と、ただ一言。複雑なり……(顔文字)』
『よし、電話かけて告白しろ。そして散れ』
『ことわる。拙者は死を美徳とは思わぬので。ただ、告白はしようぞ』
『いい度胸だな。結果は停学あけたら聞いてやるよ』
『了解した。武藤どの、よい週末を』
『おー、そっちもがんばれ』

 パチン、と携帯を閉じる。腹をおさえて笑えば、殴られた頬がじわじわ痛んだ。
ただ、こういうのも悪くないと思った。たまには。
「――ケンイチロ、いる?」
 こつん、こつんと。
 雨つぶが、振るかどうするか、迷う素振りをみせるように、なんどか窓を打ち
つける。あの日からずっと、俺の部屋の窓には鍵がかからない。
「あけるよー、あけちゃうぞー」
 カラカラと開いた。高校の制服を着た幼馴染が入ってくる。手に、ビニールの
袋を一つ、掲げ持っていた。
「いたいた。ちゃんと返事してよねー」
「どうしたんだよ。文化祭、まだ終わってないだろ?」
「うん、でも帰ってきちゃった。あっ、これね。私たちのクラスのやきそば買って
きたんだよ。お昼まだでしょ? 下で食べようよ」
 勝手知りつくした感じで、扉を開ける。
0174『 ささみさん (11 / 14) 』2011/04/06(水) 15:34:11.70ID:lD33jveb
「あっ、そういえばさ、おじさん達いないの? 車、なかったけど」
「親戚の家に呼ばれてる。なんかちょっとした集まりができたみたいで、
泊まるかもってさ」
「ケイイチロは行かなかったんだ?」
「自宅謹慎中だからな。それに、賭けてた」
「賭け?」
 俺は立ち上がり、沙々深の後ろにまわり込む。それから、華奢な後ろ
背を抱きよせた。にゃあ!? とか、猫みたいな悲鳴があがった。
「な、なにすんのっ! ケンイチロ!?」
「はらへった」
 後ろ首の髪を持ちあげる。口付けて、かりっ、と歯を立てた。
「ひぅっ!?」
 沙々深の全身がふるえた。乾いた胸のうちが、急き立てるように続き
を求めてくる。柔らかそうな耳朶に噛みつけば、沙々深の手から、やき
そばを入れた袋が落ちた。拾い上げ、外の廊下へと追いだす。半端に
開いていた扉をしめた。
「もう、幼馴染とか無理だわ」
「……え?」
「俺の理性が頑張ってるうちに決めてくれ。嫌ならこのまま帰って、二度
とウチには来るな」
 両腕を離して、一歩引く。沙々深が振りかえった。
「今の、本気?」
「冗談で言えるかよ」
 背丈の差のぶん、俺は目線を少しさげ、沙々深は見あげてきた。
 瞳がゆれる。口元に、笑みが浮かんだのを見た。
「やっと、予約、解消できるんだね」
「ん?」
「私の中には、ずっと、ケンイチロがいたよ」
 背を少し伸ばして、足のつま先で立つ。背丈の差が消える。
「あなたが好き」
 軽く触れただけの唇から、飛び火するように熱が拡散していく。唇を重
ねかえして、今度は深く、舌をすり合わせた。
「はっ、んっ……、ケンイチロ……っ!」
 ざらっとした感触が、口内でまわされる。やわらかい身体を正面から抱
きしめて、唇を貪りあった。
「……んっ、はっ、あんっ……!」
 盛りのついた獣のように、音を立てあいながら、唾液を交換した。しだい
に、熱っぽい粘液のように変化し、口の隙間から垂れ落ちる。不意に、
沙々深の身体がくずれた。
「おい、大丈夫かよ?」
「……あ」
 惚けたように、こっちを見上げてくる。そしていつものように、少しおちゃ
らけた感じで笑ったかと思えば、
「――てりゃっ!」
「うわ!?」
 ぎゅっと、左足を抱きしめられた。俺もバランスを崩して尻をつく。なに
すんだと言いかけたら、沙々深が前のめりになった体勢で、楽しげに身
体を寄せてきた。俺の胸元に、沙々深の額が落ちてくる。
「ねぇ、もう一回確認させて。ほんとの、ほんとに、私でいいの?」
「おまえじゃなきゃ、ダメなんだよ」
 言ったら、頭がチリチリ痒くなった。すげぇ恥ずかしいことを言ったと思
った途端に、猫のように甘えてきた。
「もっと言ってよー、ケンイチロー」
「ムリ。もう絶対言えねぇ」
 目をそらす。が、逃げられないように、顔を両手でつかまれた。
「にゃはは、照れてやんのー。さすが私のヒロインは一味違ったっ!」
「うるさい! おまえこそ、もう少し "らしく" しろ!」
「ご主人様ぁ、ご奉仕しますにゃーん♪」
「なにその方向性!?」
0175『 ささみさん (12 / 14) 』2011/04/06(水) 15:38:00.37ID:lD33jveb
 悪戯をするように、頬やらデコやらに、軽く口付けされる。床の上で横倒
しにされて、ぬいぐるみのように抱きかかえられる。
「あー、もう私、ケンイチロのこと、好き過ぎー」
 押し迫られて、沙々深の胸や、ふとももなんかが、俺のいろんなところに
当てられる。そばにいながらずっと味わったことのない柔らかさだった。
 赤い唇が、また近づいた。
 熱い吐息が、ふーっと、臓腑のなかに落ちていく。空いた両手で髪を撫で
ていたら、軽く身じろぎして、離れていった。
「ねぇ、ケンイチロ」
 しゅるっと音がして、制服のスカーフが落ちてきた。
「なにしてもいいよって言ったら、してくれる?」
「……まだ、昼間なんだけど」
「それって問題?」
 楽しそうに笑って、制服のボタンを一つ、外す。
 俺は頭の片隅で、そういや両親が出かけているんだと思いかえした。帰り
は遅くなると言っていた。
「わたしのお父さんも、今日はお仕事で留守だから」
「なぁ、沙々深」
「なーに?」
「せめて、カーテンぐらいは閉じないか?」

 ベッドの上に乗った時。軋むスプリングの音が、いやに大きく聞こえた。
一組だけの毛布の中に潜りこむ。素肌が直に触れてきた。
「ん……っ!」
 白く、綺麗な首筋に、そろそろと舌を落とす。一度、二度と舐めあげれば、
いつものちゃらけた様子なんてない、甘い声がこぼれでた。
「はぁっ……! ぁ……! あっ、んくぅっ!」
 喘ぐ声が可愛い。やっと手に入ったものを、無茶苦茶に壊して、鳴かせて
やりたいとさえ思った。
「好き、好きだよぅ……っ!」
 背に腕をまわされて、軽く爪を立てられる。チリっとしたわずかな痛みに、
理性がわずかに戻ってきた。もう一度、肌を甘く噛み、左手を沙々深の頬
に添えて、吐息を交換した。
「んっ……んぅ……!」
 蛇のように蠢いた。お互いに、少しずつコツがわかってきてたのか、歯の
裏側や、頬の内側なんかもなぞって、味を確かめ合う。
 右手をゆっくりと下ろしていった。くびれた腰つきに這わせてやると、ぴくっ
と反応して、いやいやするように逃げ惑う。
「んやぁ……っ!」
 くすぐったそうに、艶のある声をだす。
 足を交えて動きをおさえて、ひたりと撫でた。さらに落とす。
「あっ、そ、こ……っ!」
 指の腹に、汗に湿った毛筋の感触がきた。背に立てられた爪の勢いが増す。
膝も、それ以上の侵食を拒むように閉じてきた。
「ケンイチロっ、そ、そこダメ……っ!」
「おまえ、普段からそういう風にしてりゃ、可愛いのに」
「ばかっ!」
 はぐっと、首筋を噛まれた。そこに、沙々深の昔の面影を見た気がして、
懐かしさと同時に、嗜虐心がくる。
「――なら、こっちはどうだ?」
「にゃぁっ!?」
 好きな子は、できればイジめてやりたい。
 強引に上半身を起こして、両手を沙々深の乳房に落とした。五指に力を込
めて押し込めば、ぐにゅりと、崩れないゼリーのようにへこんだ。
「あっ、あっ! ダメッ、そっちもダメェッ!」
 沙々深の両手が、止めようとして手首をつかんでくる。それを無視して好き
なようにこねまわし、先端の赤いところにも手をつける。
「んひゃあぅ!?」
 堪えていたような声がふきだす。爪先で弾くように弄べば、ぞくぞくするよう
な悲鳴とともに、じんわり涙が浮かんだ。
0176『 ささみさん (13 / 14) 』2011/04/06(水) 15:41:27.72ID:lD33jveb
「ダ、ダメったら! そ、そこっ、は、――ひああああぁうっ!!」
「ここが弱いんだな」
 固く、ツンと主張している乳首を、コリコリとひっかいた。時折りに、
腰が大きく跳ねあがってくる。それを抑えつけて、
「あっ、あっ! はぁっ! あっ! いやぁぁあっ!」
 苦しさと嬉しさが相まったような、そんな表情を見おろした。カーテ
ンを閉ざしていても、外からの光は充分で、彼女の裸体は隅まで見
えた。
「――俺のだ」
 理性がもたない。
 暴力じみた意思が、吹き出すように漏れだす。
「おまえは、誰にもやらない」
 沙々深の股ぐら、少しずつこばんでいた力が緩んだ。せり上がる
感情とともに、うずくような期待がくる。
「ケンイチロ……」
 涙で濡れた顔をみて、押しだした。話でしか知らない女のソコを探る。
「あっ!?」
 数度触れあわせただけで、それらしきところに先端が触れた。先走
りかけた汁に、ぬちゅり、とした女の液体が混ざる。
「沙々深」
「うん……」
 俺たちは、確かめ合うように、短いキスをした。
「いいよ、ケンイチロ……。私の中に、きて」
 押し付けた。狭い空洞をこじあけるように突き進んだときだった。
「い、あああああああああああぁっっ!!」
 本当の、悲鳴があがった。一瞬、やめようかと思うも、背中に回され
た腕の力と爪先が、突き刺さるように立てられた。
「だ、だいじょぶ……ひぅっ! だ、だから、だからきてえぇっ!」
 言葉にならない声で応じた。ぶちぶちと、膜を削るように腰を動かし
つづけ、彼女の初めてを奪っていった。
「ケンイチロ、ケンイチロ! 好きっ! 大好きぃっ!!」
 窮屈だった膣内が、少しずつ拡がっていく。挿入をする度に、ぬちゃ
りと音を立てて、愛液が大量に吹いた。
(う、あっ!!)
 ひだが、挿れれば広がり、抜こうとすれば、惜しむように吸いついてきた。
「んっ、んっ! んゃっ、やっ、あっ、あっ! ひううぅーっ!!」
「沙々深ッ!」
 悲鳴が少しずつ、甘い声に変わっていったとき、耐えきれず果てた。
 自分の中にあるものが、沙々深の膣内にあふれていく。絞りつくされ
るように、吸い取られていくような快楽が、弾けて散っていった。
「あっ……で、てる……は……ぁ……っ」
 ぐったりと、沙々深の身体から力が抜けていく。ただ、俺はまだ味わっ
たことのないこの快楽に酔っていた。一度なんかじゃ、収まりきれなかった。
「ちょっと、ごめんな」
「……え?」
 両手で彼女の腿を持ち、上に押しあげた。すべてが露になって、接合
部がしっかりと繋がっている様子さえ見える。ぐりぐりと、挿入したモノを
動かすと、腹の一部が波うった。
「や、やだっ! ケンイチロ! ちょ、まって、まっ――」
「またない」
 未だに萎える気配のないモノを、激しく、前後に動かした。
「あ! またっ、ナカで動い……あっ、あんっ! はぅぅっ!!」
 大きく首をそらして、ビクビクッと、小刻みに揺れる。
 イッたんだろうかと思い、それでもさらに、奥へと突き入れた。

 ――ずぶっ、ずぶっ、ずぶんっ。
0177『ささみさん (14 / 14) 』2011/04/06(水) 15:46:58.78ID:lD33jveb
「あっ、あっ、あっ! ダメっ!」
 痛みは消えて、快楽だけが押し寄せる。
 あとは力つきるまで、ひたすら、食い荒らしてしまいたい。
「わ、たしっ、こわれ――ああああああぁぁっっ!」
 壊れるなら、壊れてしまえばいい。
 それでも俺は、おまえを、還乃沙々深を、
「愛してる」
 告げる。彼女は上下に揺れながら、
「わたしも」
 言って、少し、笑った。

 *6

 今年の秋は、もうすぐ終わってしまうだろう。冬の到来が近づいていることを
知らせる風が、身にしみた。
「さみぃな」
「寒いねー」
 週末、二人並んで、夜も近い夕暮れのなかを帰っていたときに、同じ言葉が
口からでた。ちょっと顔を見合わせて笑いあう。幼馴染の、今はきちんと恋人
だって言える彼が

、くすぐったそうに言う。
「夕飯、おでんとかどうよ」
「さんせー!」
「よし。じゃあ荷物もちだな」
「だからー、それは女子にかける言葉じゃないでしょー」
 私は少しバカっぽく言ってみせる。それで、すかさず腕をくんで、ぎゅぅってする。
あったかい。賢一郎のとなりは、私だけの場所だ。
「歩きにくい」
「寒いから、仕方ないんだよぅ」
 ぴったり寄り添う。賢一郎の、少し怒ったような、照れたような顔が大好きだ。
どうしたらもっと見られるかなって考える。
「出汁の味、ちょっと変えてみっかなぁ」
「あっ、すっぽんとかどう?」
「すっぽん……?」
「ほら、やらしーパワーがアップするって言うじゃーん。実際どうなのケンイチロ?」
「知らねーよバカ。というか、俺がさも知ってるかのように言うな」
「じゃあ、今晩ためしてみる?」
「……そーいうことを、外で言うな」
 彼の顔が、ほのかに染まる。大成功だ。
「えへへ」
 愛しくてたまらない。
 今日もまた、私の顔は緩みきって、子供みたいに笑ってしまう。

 ----------------------------------------------------------------

 これにておしまいです。
 元の原案と、レスが面白すぎて、勢いで書いたらこんなんなりました。
 書いてる時間、とても楽しかったです。
 了承してくださった原案の人、ありがとうございました。
0181名無しさん@ピンキー2011/04/12(火) 20:54:19.77ID:BkVu7VXF
†ウサギ型おちゃらけっ娘

総じて、おちゃらけてちょっかいを出すのは構って欲しいからであり、構ってくれなかったり冷たくされると途端にしおらしくなってしまうおちゃらけっ娘のこと
いじわるするとすぐ泣いてしまったり、あまえんぼなおちゃらけっ娘はこれに該当するかもしれない
0182名無しさん@ピンキー2011/04/13(水) 09:13:17.47ID:0CFIikyI
あまえんぼなおちゃらけっ娘?
よくわからないな、書いてみてくれ
0183名無しさん@ピンキー2011/04/14(木) 01:01:34.19ID:e/BebP9X
「ウサギはなー、寂しいと死んじゃうんだぞーっ!」
 夕刻の家路。やや小柄で、セミロングの髪の少女が、肩にかかる髪を揺らしながら、車道側を歩いている背の高い
少年に向かってぴょこぴょこと飛び跳ねてみせた。カバンにつけたウサギのマスコットも、少女の動きにあわせて
ぴょこぴょこと揺れる。少年は、返事をするわけでもなく、わずかに顎を少女の側に向けた。
「だから、わたしに構えー。構えーっ!」
 少女はぴょこぴょこと跳ねながら歩き続ける。少年は気の無い様子で、車道を自分たちを追い越して走る
車に目を向けた。ふわぁっ、っと少年の口からあくびが漏れる。
「構えーっ……あの、構ってくださいお願いします」
 少女のジャンプが止まり、引きずるような足取りに変わる。少年は彼女に視線を向けて、うなだれた少女
のつむじを見下ろした。
「やっと人にものを頼む態度になったな。カエル娘が」
 少女の頬が、鳴くカエルのようにぷうっと膨らんだ。




こうですか!? わかりません><
0185名無しさん@ピンキー2011/04/14(木) 20:04:45.27ID:Ca0fjaIb
もっとちゃんとニャンニャンするとこまで書けよ
待ってるんだぜ?
0186名無しさん@ピンキー2011/04/15(金) 00:02:30.68ID:VkRfwLrU
スレ住人もなー、SS投下してくれないと風邪引いちゃうんだぞーっ!
0187名無しさん@ピンキー2011/04/17(日) 08:47:47.87ID:rCNj/Vh0
おちゃらけ分が足りなくて困ってる俺に誰かSSをくれまいか
0188名無しさん@ピンキー2011/04/18(月) 11:07:38.51ID:zaRqvztp
おちゃらけっ娘ギャラクシー



今思いついた単語を口にしてみた
特に意味はない
0189名無しさん@ピンキー2011/04/20(水) 13:43:25.16ID:ZDOiJ1+k
例えスレが沈もうともおちゃらけは死なん
必ず再び甦ってみせようぞ!
0190名無しさん@ピンキー2011/04/22(金) 19:46:58.54ID:0q21kLfH
おちゃらけっ娘はベッドの上では

@しおらしく受け身気味
A照れ照れしつつ普段の調子

B積極的にご奉仕?


そう答えは…君たちのエロにある!
ということでSSplz
0193名無しさん@ピンキー2011/04/23(土) 18:12:51.76ID:OLwaBuOY
支援
0195名無しさん@ピンキー2011/04/24(日) 08:47:41.81ID:ITYOsPhy
おちゃらけっ娘声優と言えば小暮英麻さんな気がする今日この頃
0199名無しさん@ピンキー2011/05/05(木) 18:56:41.31ID:aumA87DO
敬語おちゃらけって?

「…なんだそのカッコ?」

彼女は頭にリボン、首にリボン、胸元にもリボンと全身リボンだらけだった。

「今日、タンゴのセックす。男の子にプレゼントなのです」
「プレゼント?」
「はい。喜んでいただくのです」
「…え?」

自分の身体にリボンをつける、ということは彼女を俺にくれるということか?

「喜んでいただけましたか?」
「これがプレゼント?」
「はい、なのです。男の子をお祝いする日ですから。受け取ってください」
「ありがと。開けてもいい?」
「なにをですか?」
「リボンのついたプレゼントの包装」
「ほうそうですか…丁寧に開けてくださいね」

彼女は恥ずかしげにしながらも、俺に身をまかせていた。
まず頭のリボンをほどく。
首のはかわいいからとっておいて、ワンピースを開封。
そこにもやはりリボンのついたぱんつ。
そして胸にはこれがほんとのリボンブラ。

「これが私にできる精一杯の心を込めたサービスなのです」

ああ、かわいいじゃないか。
パンツも開封。
するとそこにもまたリボン…のかたちをした薄く柔らかな毛。
このリボンも解く。

「どうして靴下はそのままなのですか?」
「だってさ、かわいいじゃん」



…難しいな。
0200名無しさん@ピンキー2011/05/05(木) 19:06:36.19ID:5hymvs9l
Hラギ「ふぅ、今回もハードだったぜ」
Kぐれろっと「お疲れ様でした。Hラギさん、今はその疲れた体を休めることだけを考えてください」
一戦交えて一息ついたところで、そう声をかけてくる
Kぐれろっと「今をお茶を入れますね」
Hラギ「おう、ありがてぇ」
ティーカップをうけとり一口すすろうと
Kぐれろっと「一息ついたところでもう1回戦です」
Hラギ「一息ついてねーよ」

冒頭に戻る
0201名無しさん@ピンキー2011/05/05(木) 20:02:08.45ID:rPKR88Q/
>>199
電波っぽくて可愛いじゃないか

おちゃらけっ娘に唐突に抱きついてみた
0207河口先輩とセリフだけ小ネタ2011/05/19(木) 15:22:36.08ID:ehrlJ7zc
河口「殺伐としたスレにあちしが降臨した」

藤岡「先輩落ち着いてください、何処も殺伐としてません」

河口「わかったそんなに言うならストリップする」

藤岡「一言も言ってないですよね!?」

河口「じゃあ何で呼んだんよ!」

藤岡「逆ギレ!?そっちが呼んだんですよね!?」

河口「一週間のうち二日もえっちしてくんないからストレスが溜まってるんだい!」

藤岡「ツッコミ所はかなりありますが敢えて言うなら週五で足りないってどんな淫獣だよ!?」

河口「うるせー!さっさとゴム着けろオラァっ!」

藤岡「ひぎぃきちゅいいいっ!」


おしまい
河口先輩は淫獣なのです
0208名無しさん@ピンキー2011/06/01(水) 07:30:49.07ID:4Xf0Jj8I
GJ
淫獣ワロタw
初手からあちしとか言ってるし、この二人ほんと好きだなー
0214名無しさん@ピンキー2011/08/07(日) 21:54:58.16ID:LqvYgyOG
age
0215名無しさん@ピンキー2011/08/07(日) 23:34:56.84ID:Z2EouwUZ
いい題材だとは思うが需要が追いついてなかったよな
色々と惜しいスレだった
0217名無しさん@ピンキー2011/08/13(土) 20:53:10.79ID:jBq03dg4
読みたいけどSS師さんが来ないんだよね
書こうとするとなんか難しいし
0218名無しさん@ピンキー2011/08/25(木) 09:17:27.38ID:sbAp2OTC
まよチキ! の涼月奏みたいなのはおちゃらけっ娘といえるのか?
0219名無しさん@ピンキー2011/08/26(金) 22:24:25.36ID:JK1poE0V
その子はちょっと知らんな
>>1で上がってるまーりゃん先輩みたいなのって聞くとなんかしっくりくる

そういえばおちゃらけっ娘の明確な定義って何だろう?
おちゃらけてる感じを出すにはどうすべきだろうか
0220名無しさん@ピンキー2011/09/01(木) 18:40:46.55ID:Nnqvn5S0
基本的にヘラヘラ笑ってるとそれらしいかな?
不真面目で明るそうなんだけど、じつは…みたいなギャップがあるといいかも

記憶を遡ってみるとラブひなのキツネとかも好きだったの思い出した
おちゃらけっ娘ってふらふらしててほっとけない感じが可愛いよな
0221名無しさん@ピンキー2011/09/01(木) 19:19:32.10ID:H6hwDwNk
おちゃらっけって形容詞が表すのは
何言われても・何されても・悲しくても・泣きたくても笑ってる人間って感じじゃないか?
たまには真面目になれよ!とか思われてるような

そんなおにゃの娘が俺の前でだけ泣いたり・拗ねたり・落ち込んだり
俺の前でだけ・・・!俺の・・・(ry

そんな電波を受信したんだな(´・ω・`)
0222名無しさん@ピンキー2011/09/01(木) 23:06:11.93ID:xBFx9Jsh
ギャップ萌の一種だよな
普段はふざけててなに考えてるか解んないような子が実は恋心を必死に隠してるとか
振り回されるのも愛情表現だったりして

でそんなおちゃらけた子が2人っきりの時に見せる素顔がたまらん

個人的には「ほらほら〜起きないとちゅーするぞ〜」みたいな冗談を「よし、じゃあキスしよう。ほらほら」ってやって慌てさせたい
0223名無しさん@ピンキー2011/09/01(木) 23:49:33.04ID:H6hwDwNk
そういう甘えっ娘みたいなんじゃなくてだな・・・
あずまんがのともみたいに馬鹿なのか脳天気なのかわからんが、いつもヘラヘラしてるようなのが俺と二人っきりの時だけ・・・!俺の前でだけ(ry

みたいなのが良い(´・ω・`)
0225名無しさん@ピンキー2011/09/02(金) 00:38:08.65ID:1J+/Pgbt
>>222 >>223
私には両方のss読む準備があります。
0226名無しさん@ピンキー2011/09/03(土) 10:57:55.01ID:F1ptPEj7
へらへらが素の子も居れば本当は純情な子も居る
おちゃらけっ娘とは深淵なり
0227名無しさん@ピンキー2011/09/03(土) 22:34:00.37ID:C8sliWPS
おちゃらけっ娘というと庶民派のイメージがある。
おちゃらけっ娘とお嬢様属性ははたして両立するのか。
0228名無しさん@ピンキー2011/09/03(土) 23:04:48.04ID:cB8arACK
お嬢様がいじられキャラ・ムードメーカー・トラブルメーカーって想像つかないな
そのふたつを両立できたら神じゃね?
0229名無しさん@ピンキー2011/09/03(土) 23:06:19.65ID:cB8arACK
あとこれは俺の主観かつ好みの問題なんだが
設定の奇抜さや新鮮さよりも、文章レベルが高い王道設定の方が好きだな
読んでてもにょもにょしないってはとても重要な気がする(´・ω・`)
0230名無しさん@ピンキー2011/09/04(日) 07:30:09.86ID:z3vf4MZE
むしろ主人に無茶ぶりするメイド

メイド「ご主人様、おでん食べましょう」

主人「そうするか」

メイド「はいたまごあーん」

主人「ちょ!熱い熱い!」

メイド「はい次こんにゃくこんにゃく」

主人「あ、ああ!らめぇ!」
0234 忍法帖【Lv=3,xxxP】 2011/09/06(火) 21:12:26.57ID:0aLlJUEn
>>227
執事の前でだけおちゃらけるお嬢様とか

朱雀院翔子はつんとすました顔で一人、ミスコン会場を後にした。
そして、辺りに誰もいないのを確認すると、マンガのようにくるっくるの縦ロールを振り乱して叫んだ。
「執事ちゃん! マイ執事ちゃん、どっこおおおお!?」
「そんなに大声で呼ばなくてもここに居ますよ」
呼ばれた執事は静かに物陰から現れた。
「おおぅ! わたくし見捨てられてなかったのね!?」
翔子は執事の手を取ってオーバーに感激した。
「僕は貴女の執事ですよ。お嬢様を見捨てるわけないじゃないですか」
「そっ、そうよね〜。イイコイイコ」
翔子は背伸びして執事の頭を撫でた。執事は無表情のままに言った。
「そのご様子ですと、またコンテストで庶民に敗北なされたのですか」
「なっ、何を言うのかしらこのスカポンタン!」
翔子は恥ずかしさに真っ赤になって執事の髪を引っ張ったが、執事は表情を崩さない。
「ああああーぐやじい〜!」
翔子は地団太を踏んだ。
「そんなに悔しがるならば、お嬢様の財力で予め審査員を買収しておけば宜しいのでは」
「そうね! その手があったわ!」
翔子は一旦目を輝かせるものの、
「ってもしそれやって負けたら更にみじめじゃないのよーぅ!」
と落ち込んだ。執事は高級化粧落としセットを差出しながら言った。
「……その厚化粧と無駄に気合いの入った髪型をやめれば少しは有利になるかと思いますよ」
「はっ、何をおっしゃる執事ちゃん、わたくしは朱・雀・院・家のご令嬢なのよん? 目立たなくてどーすんのよ」
「ですが……」
きつい化粧をすっかり落としきった翔子は、あどけなく可愛らしい顔立ちをしている。
それこそミスコン優勝者にも負けないほどに。
そして朱雀院家の名を背負い、ぴんと気を張ってすましている時よりも、執事相手にふざけている今の方が
愛嬌があって、ずっと魅力的なのである。
執事はそれを指摘しようとしたが、しばらく黙っておくことにした。
0235愛・me2011/09/06(火) 21:48:42.04ID:sIYm7ZCN
>>234
続きが見たいよぉっ

投下しちゃいます
表題は愛・meで

珍しく幼なじみの藍未(あいみ)が風邪を引いたらしい
何故か家に今朝電話があった
『げほぇっ!!うごぉっ!!がはぁっ!!か、風邪が止まらん!!?』
と傍から聞けば迷惑電話でしかないヘルプコールだった
バカは風邪を引かないらしいが、どうやら嘘だったようだ
学校帰りに家に寄ってやると、鍵が開いたままになっていた
「無防備この上ないな」
顔だけはかわいいんだから、隙を見せないようにすればいいものを、どうもアイツは危機感がない
「邪魔するぞ」
ドアを開けて中に入る
「生きてたら返事しろー」
「しんでるー」
どうやら死んでいるらしい
二階にある部屋に入ると、ベッドの上で芋虫のように布団に包まっている藍未が一匹寝転んでいた
「ああ、可哀想に、サナギになる途中で息絶えたのか」
「空が遠いよ」
死体は割りと元気そうにボケ返してきた
「そうか、で、熱測ったのか?」
「ううん、だるいから寝てた」
「測れ、今すぐ」
熱を測ってやると37.2°と微熱にまで下がっていた
「なんだ、微熱だな。俺はもう帰るぞ」
正直深刻でなかったことに少し安堵しながらも、とりあえず帰り支度をする
別段何が出来るというわけじゃないから、家にいても邪魔になるだけだろう
何かあっても隣だし、駆けつけられる
「邪魔したな。ゼリー買ってきたから、冷蔵庫に入れとくぞ」
そう言って部屋を出ようとすると
「治った!」
バカが立ち上がった
「治ってなかった!」
そして倒れた
何がしたいんだアイツは?
「・・・・じゃあ、俺行くんで」
俺のスキルでは特にツッコミできそうになかったのでそのまま帰ることにした
「待て!外に出るのは危険だ!!」
が、帰してくれそうになかった
0236愛・me2011/09/06(火) 21:49:34.07ID:sIYm7ZCN
ベッドから飛び起きてドアを閉める藍未
「いや、ここに居る方が危険だ」
ドアを開けて出ようとする俺
「爆発する!」
「爆発しない」
「さっき仕掛けた!要求をのまないと爆発する!」
「そりゃテロだな」
「げろ吐く!」
「そりゃゲロだな」
時間が無駄なので折れることにした
「で、なんだよその要求とは」
藍未は俺の買ってきたゼリーを机に置いてぺりぺりとフィルムをはがした後、付属していたスプーンを俺に向けて差し出してきた
「ありがとう」
遠慮なく受け取り、ゼリーを食べる
「そりゃあんまりだーい!?」
スプーンを取り上げられた
「いらねえからてめえで処理しろということじゃなかったのか」
「違うから!食べるから!あーんしてよ!!」
あーんしなければいけないらしい
「いや、恥ずかしいんで無理です」
「やらないなら借りてるゲーム返さない」
「横暴だ!」
「あたしが横暴ならそっちなんて縦棒だ!」
わけわからん
「はいあーん、と」
「あむっ・・・うんっ果肉が美味しい憎いやつめ!」
結局押し切られる俺
嬉しそうに食べる藍未
なんか腹が立ったので悪戯してやる
「はいまーん、こ」
「あむっ・・・うんっ媚肉のいやらしい偽アワビめ!って違う!?」
「まんこ美味しかったか?」
「ゼリーなら美味しかった。ムードのない男だなぁユウイチは」
何故家族同然の幼なじみにムード作ってやらないかんのだ
「どうせ童貞の癖にー」
「童貞はバカにされ処女がもてはやされるこんな世の中がいけない」
「図星をつかれて狼狽する幼なじみの図」
「彼女ができんもんは仕方がないだろ」
「おまけに地味メンだしね」
まったく言ってくれる幼なじみだ、事実だが
「ああ、俺はこのまま童帝として死のうと思う。誇りを持って」
もう開き直ることにした
0237愛・me2011/09/06(火) 21:50:23.71ID:sIYm7ZCN
「で・・・今日ここに呼んだのは、言いたいことがあってさ」
呼ばれた覚えはないしむしろ俺から来た形なんだが、ということは言えそうになかった
藍未がいつになく真剣な表情だったから
何処からか小さな箱を取り出して、俺に差し出す
見覚えがあるような、ないような、小さな箱
中にはこれまた小さなおもちゃの指輪が大切に収められていた
「最初はさ、ユウイチがあたしに言ったんだよね」
『おまえ、ほっとけねえよ。しかたねえからおよめにもらってやる』
誰の真似だろうか
生意気なクソガキの口調を『当時のまま』再現しながら、藍未が悪戯っぽく笑う
「だけど、あたしが大きくなって楽しみにし始めたら早々に忘れちゃってさ」
藍未の、整った顔が近づく
避けるなんて出来そうになかったし俺にはするつもりもなかった
いつもいつも誤魔化してふざけて、家族だなんて言い聞かせて
本当は忘れてなんかいなかった
ただ、大きくなるに連れて、あいつの方が綺麗で可愛くなっていって
俺なんかじゃ、釣り合わない
そう思っていた
口付けを交わす
十年分の想いを確かめ合うように
ぷちゅっと唇が離れると、顔を少し赤くした藍未が
「ちゅーが長いよ・・・キス魔」
と、擦れた声で言った
「辛抱たまらん」
ゆっくりとベッドに藍未を押し倒す
普段何気なく触れている身体は、意外なほどに細く、華奢だった
「ひゃあっ」
服の上から触れた胸に反応して、ぴくりと藍未の身体が跳ねた
「お前でもこういう声出すんだな」
「そりゃ・・・あっ・・・だすよ」
「すごく、エロくて可愛い」
耳元で囁くように言ってやる
すると、藍未の身体が更に敏感に反応した
「ひあっ!やだよ・・・そんなこといっちゃやだ・・・」
「可愛いって言われるの苦手だもんな藍未は」
こくんこくんと小さく頷く藍未が可愛いのでもっと言ってやることにする
「可愛いなぁ、藍未は。すごく可愛い」
「やあっそんなことない・・・ぁっ!」
秘唇を撫で上げていた指先に確かな水分を感じた
0238愛・me2011/09/06(火) 21:50:46.70ID:sIYm7ZCN
「息子の出し入れを許可していただきたい」
我慢できずにそう言うと、巨大化した息子を取り出す
「いじわるちんこは挿入れさせてあげないよ・・・」
藍未は手でおまんこブロックして逸物の侵入を防いでいた
「なんということだ・・・これでは行き場を失った俺のちんこは暴発し、この部屋を汁塗れにしかねない」
俺は戦慄するしかなかった
「解除コードを入力してください」
藍未はいつもの悪戯っぽい表情でそう言うとパジャマのボタンを開け、かわいらしい乳房を露出させて見せた
「閃いた!」
俺は藍未の両乳首を捏ねながら、多分絶対正解の『解除コード』を入力
「藍未、好きだ」
答えを言いながら口付け
「んちゅ・・・正解かな」
頬を赤らめながら藍未さん、やっとおまんこブロック解除
冷戦は終り、鉄のカーテンは、今やっと取り除かれたのだ
漢泣きしながら男根をそこにあてがう
「一応、聞いておくが」
そこで、いったん止まり、俺は最後の意思確認を行うことにした
一生モノのことだし、心の準備だって必要だ
「その・・・な?」
俺なんかで本当にいいか?
そう聞く前に、藍未の声が被さった
「おっけ」
ふにゃっと、いつものおちゃらけた顔でそう言った
その顔は語っていた
そんなつまらないこと聞くな、と
「・・・挿入れるからな」
「うん・・・」
みちみちと処女膣を押し広げていく中、藍未は苦しそうに息をしながら、笑っていた
痛さと、嬉しさで瞳に涙を浮かべながら
「ごめんな・・・痛いだろ?」
心配になって聞くと、震えた声で、でもおちゃらけた顔で
「いつから・・・破瓜が激痛を伴うものだと錯覚していた・・・」
思いっきりボケをかました
俺を、心配させないために
「なん・・・だと・・・?」
俺も、それに乗っかる
こいつの一途さに、健気さに打ち震えながら
「でも・・・でもね・・・」
何度射精しただろうか、暫く身体を重ね合わせた後、小さく、藍未が呟く
「やっぱり・・・痛かったや・・・」
辛いときこそ、こいつはよく笑う
にへへ、と無理やり頬を緩ませる藍未の口をキスで塞ぎながら、このキスが終わったら普段は言えないことを言おうと思った
ごめんな、ありがとう、好きだ
彼女は照れるだろうか、それとも、おちゃらけるだろうか
いや、きっと両方だろうな
0239愛・me2011/09/06(火) 21:51:15.64ID:sIYm7ZCN
「でも、なんで具合悪いのに今日告白したんだ?他の日でも良かっただろ」
後処理をしたベッドに二人で寝転がりながら、俺は疑問を口にした
俺にとっては据え膳だったが、如何せん唐突すぎたのが気になっていたのだ
「うわやっぱ覚えとらんよ、ユウイチは」
あちゃーと頭を抱えたあと、藍未が悪戯っぽく笑って言った
「今日じゃなくちゃ駄目だったの、絶対今日が良かったの・・・だって今日は」


『約束』から丁度十年なんだよ?


さて、その後日
俺は体調を崩していた
そりゃあ風邪引いてる子とべろチューしまくればこうなるよね
「おいーす。生きてるかー!」
階下から騒がしくもいとおしい声が聞こえてくる
とりあえず俺はこう答えるのだった
「しんでる」
0240名無しさん@ピンキー2011/09/06(火) 21:52:26.68ID:sIYm7ZCN
もしまい
SSもエロも難しすぎる・・・
でも楽しかったでふ
0241名無しさん@ピンキー2011/09/06(火) 23:24:37.88ID:Nwm+TBst
>>234>>235
GJ!!まだまだこのスレには可能性を感じるぜ…
0248河口先輩と旅行でしっぽり・・・お部屋編2011/09/11(日) 23:14:13.61ID:IbPU/WAp
小ネタ行きます
今回はおちゃらけ分少なめ

探検部、課外活動中
「おっちゃん福引一回!」
「あいよお嬢ちゃん」
今先輩は何故か持っていた福引券をおっさんに渡している
先輩曰く、鞄からひょっこり出てきた券を見つけたとき「今日はいける気がする!」と思ったそうだ
まあ、どうせティッシュになるんだろうが
ぐるぐると抽選機を回す先輩
「えいっ」
からんと飛び出る玉
「うそだろ・・・?」
俺は愕然とした
何故ならその玉の色は
「大当たりー!ペア旅行券プレゼント〜!」
黄金色に、輝いていたからだった

0249河口先輩と旅行でしっぽり・・・お部屋編2011/09/11(日) 23:14:53.59ID:IbPU/WAp
「りょ・・・旅館だー!!」
「先輩、はしゃぎすぎて部屋汚さないでくださいね。汚した人が掃除ですよ」
「わかってるよう!このフジオカーニョ!」
誰だフジオカーニョ
でも、楽しんでるみたいで良かった
「よーし、早速浴衣に着替えるぞー!」
と思っていたら先輩がいきなり服を脱ぎだした
「先輩・・・俺いますけど?」
「でー?」
ぬぎぬぎ、水色ぱんつがちらり
思わず、目をそらす
「何度も見慣れてるじゃん!」
「そういう問題ではなく・・・もう少し恥じらいをですね」
ぱさり、目の前に落ちてくる布
ぱんつと同じ色の、ブラジャーだった
「せ、せんぱい!!」
「浴衣はなぁ藤岡くん!!」
狼狽する俺を一喝すると先輩はない胸を張って見せ
「ブラを・・・・・・・してはいけないっ!!!」
とドヤ顔で言った
「あ、あのですね・・・・ん?」
そこで気づく
薄地のストライプの据え置き浴衣から浮かぶ、淡いピンク色
少し膨らんで、自己主張しているソレ
もしかしなくたってそれは、先輩の――――――

ぷちん

毎度のことながら、俺の極細い理性は千切れとんだ
「先輩、ひょっとして」
「えっ・・・ふじおかくん?ひゃぁ・・・っ」
くいっと小さな身体を抱き寄せ、薄く透けた乳首をなぞる
「俺の前でストリップして、感じてたんですか?」
「ち、ちがうよ!・・・そんなつもり・・・んっ!」
否定する先輩の突起をくりくりと捏ねながら、続ける
0250河口先輩と旅行でしっぽり・・・お部屋編2011/09/11(日) 23:16:00.86ID:IbPU/WAp
「こんな明るいうちから、恋人の前で服脱ぐって・・・つまりそういうことですよね?」
「ちがっ・・・あっやめ・・・ひあっ」
否定はさせない、しようとすれば捏ねるスピードを上げ、中断させる
掠れたような先輩の声が可愛くていやらしくて、もっといじめたくなる
「じゃあどうしてこんなに濡らしてるんですか?」
にちにち水音を立てるショーツの上から、弱い部分を攻め立て、撫ぜ回す
「はぁはぁ・・・もっやめ・・・ふあっ」
可愛い先輩の声、表情
我慢できず、息子を取り出す
「先輩、扱いて」
年下らしく甘えるように頼んでみた
「くすっ・・・あまえんぼ」
先輩は少し笑って、ちいさな手を俺の棒に重ねた
初めてのときのようなぎこちなさはなく、だいぶ手馴れている
「カリのとこ好きだもんね、ふじおかくんは」
悪戯っぽく笑いながら、笠になってる部分を指でなぞったり、さすったり
「うくっ・・・」
「がまんしなくていいよ?いっぱいだそうね?」
優しく言われて、より強く擦られる
今日は自分から頑張ってみたが、やっぱり俺はこういう風に甘やかされるほうが好きみたいだ
びゅうびゅうと精液を噴出しながら、そう思った

「ということで、ふじおかくん!」
事が済んだ後、ぽんっと俺の肩に手を置く先輩
「とりあえず、床にばら撒いた赤ちゃんのもとを拭きたまへ」
「えっ?」
「有限実行する彼氏、かっこいいなー」
やっぱりこの人には敵いそうにない、心の底からそう思った

おしまい
本番なしで正直すまんかったorz
0254名無しさん@ピンキー2011/10/31(月) 16:02:52.59ID:YpCIJLsp
スレタイに興味を惹かれて開いてみたが
なんというか…その…ご愁傷様
0255幼馴染がまさか俺に…2011/11/19(土) 23:11:59.69ID:uolcXztr
投稿します
初めてなので、うまく書けてないかもです

どんなコースのどんな変化球でも打ち返すのに
直球ど真ん中だけは空振りぺたんする女の子ってイイと思います。
〜〜〜
コンビニのバイト中、カウンターでボーとしていたら相棒が話しかけてきた

かず「ひろ、昨日入荷したエロ本、マニアックだぞ」
ひろ「へーどんなの」
かず「社内セクロス、電車痴漢、超熟女、触手もの」
ひろ「うは、だれのチョイスだ」
かず「ただ、残念なことにひろの好きなロリは無かったぞ」
ひろ「ロリ言うな、違うし」
かず「へー、ひろってぺったんが好きなんじゃねーの?」
ひろ「お前のような?」
かず「ぺったん言うな、違うし」
ひろ「お前が言ったし」

相棒のかずみは同い年で小学校まで隣に住んでた幼馴染だ
電車で一駅の隣町に引っ越したのだが今は同じ学校に通っている
別の学校を受けると聞いていたので、入学式で声をかけられた時はびっくりした

??「よっ、お兄さん、いいケツしてんな」

そんな第一声と同時にいきなりケツを揉まれたのだが…
0256幼馴染がまさか俺に…2011/11/19(土) 23:13:18.51ID:uolcXztr
この時間帯は客が少ないので、無駄話は続いた

ひろ「お前さー、学校で俺の事ロリって言うの止めてくんないかなぁ」
かず「なんでー、"ロリゆき"は"ロリゆき"だよー」
ひろ「お前が毎日俺のクラスに来てロリロリ連呼するもんだから
   女子全員から白い目で見られてんだよ」
かず「にゃはっ、それじゃ彼女も出来ませんなぁ」
ひろ「はぁ…お蔭様で俺の楽しい学生生活は終わったよ…」

キンコン
二人「いらっしゃいませー」

メガネが何時もの様にアダルトコーナーに向う
メガネは二人で付けたあだ名で常連のリーマンだ

かず「…ひろ、一本…行っとく?」
ひろ「おお、いいぜ」
かず「じゃあ『給湯室のOLたち〜こんな恥ずかしい事みんなにバレたら〜』」
ひろ「ぽいなー、俺『埼○線痴○車両〜誘う女子○学生〜』」
かず「うはっ、それ来るかも、生唾ものだったし、ゴクリ」
ひろ「お前が言うなよ…っと、かず、そろそろ」
かず「うん…分かった…」

メガネがこちらをチラ見するのに気付いた俺がかずみをレジから遠ざける
それを確認したメガネがすっと寄ってきて裏返しでエロ本を渡す
俺は黙ったままリーダーにかざし、袋に入れる瞬間に背表紙をチラッと確認する

キンコン
二人「ありがとうございましたー」
0257幼馴染がまさか俺に…2011/11/19(土) 23:16:24.01ID:uolcXztr
プシュ

かず「それじゃ遠慮なくいただきマース、ゴクゴク」
ひろ「そんな一気に飲むなよなぁー」
かず「ぷはーうめぇー」
ひろ「…おやじだな」

バイト終わりは駅に向かう途中の小さな公園に寄るのがいつものパターンだ

ひろ「つかなんでお前までバイトすんだよ」
かず「いいじゃん、ひろがやるなら私もーって思ったんだもん」
ひろ「それにしても家の近くのコンビニの方が楽だろ」
かず「だってぇ〜ひろが寂しがるかと思ってぇ〜」
ひろ「シフトも店長に頼んで同じにするし」
かず「店長たらしこんじゃいましたー、てへっ」
ひろ「ぺったり引っ付きやがって…」
かず「ぺったん言うなーって…あれっ」
ひろ「はは…自爆。つかあれか、お前俺に惚れてんのか?はは」
かず「…」
ひろ「だよなぁ、そんな訳…ん?」
かず「…ふぇっ///」
ひろ「…えっ、マジ!」
かず「しょ…しょんな訳にゃいじゃん」

「じゃ」とかずみは手を振ると、同じ側の手足を同時に出しながら駅へふらふらと歩き始めた
しばらく見送っていると、通行人にぶつかって「あうっ」て言った後、ぺこぺこと謝っていた

俺に惚れてるなんて、まさかそんな訳ない…よなぁ
〜〜〜
以上です
0258名無しさん@ピンキー2011/11/20(日) 06:23:41.30ID:nrc0vnkF
GJ!
気兼ねなく付き合える友達みたいなおちゃらけっ子が照れるのは可愛いね!
0260名無しさん@ピンキー2012/01/07(土) 15:56:01.63ID:ndWsbfez
なんかいまいちエロくならなかったのができたので投下。
0261はとこのさえこと2012/01/07(土) 15:56:44.25ID:ndWsbfez
 住宅街にある一戸建ての家の前。優樹が玄関の扉を開けると、目の前には制服のシャツと
紺のチェックスカートに身を包み、出来損ないのセクシーポーズをとった紗子が立っていた。
「お帰りなさいお兄様。ご飯作ってくれる? お風呂を入れてくれる? それともわ・た・し?」
「あー、今メシ作ってやっから、風呂の湯ぐらい自分で入れてくれよ、な」
「うあー、ノリが悪いよ優樹にぃ。そこはわたしを選んでくれるとこでしょー?」
 ぶんぶんと手を振る紗子の脇を、優樹はスニーカーを脱ぎ、ジーンズの尻をはたいて通り過ぎた。
身長160cmのやや細く適度に筋肉のついた少女の体と、それを15センチほど上回る細身の体が
交差する。
「いや、突然なんなんだよ。だいたい、そういうのやるなら紗も少しはメシを作るとか、
風呂を入れるとかやってからにしろよ……」
「だって、わたしはほら、言ってみれば部外者っしょ?」
 ほっぺたに指を当てて、小首をかしげてセミロングの髪を揺らす紗子。優樹はややクセのある
短髪を指でかきわけながら、あきれ顔で言う。
「部外者だから余計に、だろ。たまにはなんか手伝ってくれないのかよ」
「そう申されましてもお兄様ぁ。わたしロックでアヴァンギャルドな生き方を目指してるもんで
……ああっ、待ってぇ」
 紗子の言う言葉を聞き流しながら、優樹はずんずんと台所に向かって歩いていった。
0262はとこのさえこと2012/01/07(土) 15:57:28.57ID:ndWsbfez
 ちなみに紗子は「お兄様」「優樹にぃ」などと言っているが、この二人、実の兄弟ではない。
かと言ってまったくの赤の他人でもない。はとこ同士である。中学生の頃までは近所に住んでいて、
互いの家を訪問しあって遊んだりしていたが、優樹が高校に入った頃に妙子が父親の転勤で
引っ越してしまい少し疎遠になっていた。父母が仕事で家を空けがちな優樹は一年の三分の二
ぐらいを一人で家事をしながらここで暮らしてきた。優樹が大学生になったその歳に、紗子の
父親の海外勤務が決まってしまい、紗子の弟と母は海外行きを希望したが今年が大学受験の紗子は
日本に残りたかったため、空き部屋に余裕のあった優樹の家に転がり込むことになったのだ。
 台所に入った優樹は、早速冷蔵庫の扉を開けて、今夜の夕食の食材を探し始める。
その背後に、紗子が立つ。
「優樹にぃ。ビーフストロガノフがいいな! あれ作って!」
「いや、無茶言うなよ。いきなり言われても牛肉が無えよ」
「ひどいっ! 優樹にぃは私のことなんてどうでもよかったのね? そうね、遊びだったのね?!」
振り向いた優樹が、右手に持った豚肉のプラスチックトレーで紗子の頭をペシッと叩いた。
「だから牛肉が無えって言ってるだろ。手伝う気が無いなら黙って座っててくれるか?」
「ああ、お兄様……私をおいじめになるのね……ううう……」
 くるくるとターンをしながら、紗子はリビングへ向かって歩いていき、そしてソファーに
倒れ込んだ。しばらくソファーに顔を埋めていたが、少しして首だけをくいっと持ち上げる。
ソファーの上に投げ出した足を小さい子どものようにバタバタさせ、うー、うー、とうなった。
「うるせえし、ほこりが立つからやめな。おとなしくテレビでも見てろよ……」
紗子は足を止めて、台所で立ち働く優樹を指差した。
「テレビなんか見てたってつまんないよー。遊んでよー」
優樹はぱたりと手を止めて、つぶやく。
「なぁ、夕食カップラーメンでもいいか?」
「ごめんなさい! 私が悪うごぜえましたお兄様ぁ」
 ため息と、蛇口がひねられる音が台所にこだました。
0263はとこのさえこと2012/01/07(土) 15:58:16.02ID:ndWsbfez
「ひゃっはー。こいつはうまそうな雌豚だぜえ」
 食卓に着くと、早速紗子は箸で豚肉の生姜焼きの一切れをつまみあげた。優樹は味噌汁を
一口すすると、飯に箸をつける。そうしている間にも、既に紗子は一切れ目の肉を飲み込み、
二切れ目を口に入れようとしていた。
「いつも言ってるけど、そんなに慌てて食うなよ」
優樹がたしなめた。紗子は口パクで「いやいやいや」と言いながらぱたぱたと右手を振る。
口の中のものを飲み込んでしまうと、ほうっと息をついた。
「それがさ、やっぱり部活で原が減るわけだよ」
「三年は部活を引退してるだろ」
「後輩の指導というのがあるわけで、それで居るんだけどどうしても見ちゃいられないんだな。
ついつい一緒になって走ってみせちゃう」
 怪訝な顔をする優樹に、屈託の無い笑顔で答えた。優樹はまばたきをしながら千切りキャベツを
口に入れ、咀嚼する。
「ま、かわいー後輩を思っての熱血指導ってわけで」
「ずいぶん余裕だな。確かに俺の時とは違って紗は大学は推薦だしな」
左手にお椀を持ったまま、箸を持った右手で紗子は器用にVサインを出した。紗子は大学を
陸上部の推薦入試で受けることが決まっているため、志望校に合格できる確率はかなり高い。
0264はとこのさえこと2012/01/07(土) 15:58:33.35ID:ndWsbfez
「そうそう。だから青春を謳歌できるんだよねー」
「青春ねえ、もしもの時のためにちゃんと勉強はしとけよ」
 その言葉に、紗子は椅子の上で体をくねらせた。
「いやんお兄様ったら、意地悪なこと言わないで。優樹にぃこそ、青春を謳歌したりしてないの? 
彼女とか作ったりさー」
「彼女? 今は別にいねぇよ。悪かったな、つまんない青春で」
ぶっきらぼうに優樹は答えた。探るような目で紗子が見ているのに気づかずに。
「ふふーん。お兄様もせいぜいがんばってくださいませ。私はそう、青春の美しい
汗を流すのだから……」
紗子を放置して、優樹は飯に箸を差し込んだ。言動はうざったいが、受験で家の中が
ぴりぴりしないのは優樹にとっても好ましい。優樹はそう思った。飯を口に入れる優樹を、
紗子がじっと見ているのにはあいかわらず気づいていなかった。
0265はとこのさえこと2012/01/07(土) 15:59:07.27ID:ndWsbfez
 夕食も無事二人の胃に収まり、後片付けと入浴を済ませた優樹はリビングで携帯をいじりながら
テレビを見ていた。ソファーの背もたれにもたれかかり、スプリングがギッと音を立てる。
 優樹の鼻に、ふわっとシャンプーの匂いが香った。振り向くと、バスタオルを頭に載せ、
小首をかしげている紗子がそばに立っていた。
「ちゃんと風呂の火消しといてくれたか?」
「うん」
紗子は、座っている優樹の斜め前に回り込んだ。洗ったばかりの髪がゆらりと揺れて、
また芳香をまき散らす。薄い水色をした前空きのパジャマの襟元から、ほくろのついた鎖骨がのぞいていた。
「ねえ優樹にぃ」
「ん?」
「ご版は食べたわけじゃん。お風呂は入ったわけじゃん」
そのまま優樹の正面にまで回ると、のしかかるようにしてがしっと両肩をつかんだ。
「あと『わたし』がないよね?! 『わたし』が!」
「お前は何を言ってるんだ」
 左肩に乗せられた紗子の手を手首をつかんでゆっくりと引きはがした。あきれ顔をしている
優樹とは対照的に、紗子は爛々と目を輝かせて優樹の目を見つめていた。
「だってほら、『ご飯』と『お風呂』があったのに『わたし』だけないなんて、そりゃないじゃん」
引きはがされた左手の指を、優樹の右手の指に絡めながら紗子が熱弁する。
「なんというか、あれだよ。日頃から優樹にぃにご飯作ってもらったり、お風呂入れてもらって
いるのは感謝してるんだよ。だから、そのお礼を私の体で払おうって思ってさ」
「ほう」
0266はとこのさえこと2012/01/07(土) 15:59:32.30ID:ndWsbfez
「さあ優樹にぃ、私の体を思う存分堪能してカモン!」
 両手を振りほどくと、紗子はばっと手を広げて、前に胸を突き出してみせた。目立たないほど
小さくはないがかといって大きくもない胸が、パジャマ越しに晒された。だが優樹は、ちらりと
そこに目を遣っただけで、後はぼんやりと紗子の顔を見つめていた。
「いや、紗……。何言ってるんだよ」
「うあー! 優樹にぃは相変わらずノリが悪い! そこは『ふへへへへっ』とか笑いながら
私の魅惑的なボディにむしゃぶりつくところでしょっ!」
「なんで俺がそんなエロおやじみたいになってるんだよ! ってか、いきなりなんなんだ」
あきれながら抗議をする優樹に、紗子は身振り手振りを交えながら話し続ける。シャンプーと
石けんの芳香が二人を包んでいく。
「だからぁ、日頃のお礼とかそういうやつなの。うう……優樹にぃ、わたしのこと嫌いなのっ?」
「別に嫌いでもないけど、だからなんなんだ」
「じゃ、じゃあ、やっぱり彼女とかいて、そっちに操をたてなきゃいけないとかっ?!」
「いや、だから今はいないって、それが……うおっ」
 身を投げ出すして懐に飛び込んできた紗子を、慌てて抱きかかえ落ちないように支えた。
優樹の手のひらに、運動で鍛えてるがそれでも柔らかい女の子の感触が伝わる。
紗子は、叩かれて死にかけの虫のように優樹の上でもぞもぞと手足を動かした。
「じゃ、じゃあ、わたしの好意ってやつを受け取ってくれてもいいじゃん! ……きゃあっ」
 優樹が、突然くるりと紗子の体をひっくり返して、二人の一の上下を入れ替えた。
左手で紗子の肩を押さえつつ、右手での胸に手を伸ばす。紗子は驚愕の表情を浮かべたまま、
されるがままになっている。ただ、足の指先だけをぎゅっと折り曲げた。
0267はとこのさえこと2012/01/07(土) 15:59:49.60ID:ndWsbfez
「紗……本当にいいのか?」
「う、うんっ、うんっ、モチのロンのバッチグーでさぁっ……」
 うわずった声を出す紗子。そろそろと、優樹の手のひらが紗子のパジャマを持ち上げている
双丘に迫る。紗子の頬が上気し、目が泳ぎながらも優樹の顔から感情を読み取ろうとする。
近づいてくる手から自分自身を守るように、紗子の全身が硬直し、歯が食いしばられた。
手のひらが紗子に触れるか触れないかまで近づいたところで、優樹はふっと息を吐き、
手を引っ込めた。優樹が体を起こすと、「あ……」と小声を上げて紗子は体に込めていた力を緩めた。
「あのさあ……。いろいろ言いたいことはあるんだが、全体的になんか急過ぎるぞ」
 優樹は頭をかいた。紗子は何も言えないまま、優樹の顔を眺めている。
「急に妙なことを言い出して、今日の紗はなんか、なあ……。どうしたんだよ」
紗子はまぶしそうに目を細め、視線をそらした。脂汗が額に浮かんでいる。
「うー、だから、日頃のご愛顧に感謝を込めて的な感じで……よ、よいですよ? 
つづきをしてもっ」
「いや……紗となんか変なことになっても紗のおじさんおばさんにすまないし……。
だいたい、紗は妹みたいなもんだし、な……」
優樹もきまり悪そうに目をそらし、腰を下ろして正座の姿勢になった。
「やっぱり今日の紗は変だぞ」
「うう……だって優樹にぃが……てくれないんだもん……優樹にぃのばか……」
目をそらしたまま、ぶつぶつと口の中でつぶやき続ける紗子の頭を、優樹はそっと撫でた。
すん、と紗子が鼻をすすった。
0268はとこのさえこと2012/01/07(土) 16:00:23.61ID:ndWsbfez
「おはよう、優樹にぃ」
「ああ、おはよう」
 翌朝。部活で後輩の朝練の始動をする紗子のために、かなり早めに朝食を作ってやるのが
優樹の日課だった。紗子の調子がいつもの朝と変わらないので、優樹は内心ほっとしていた。
紗子は自分の椅子に座ると、ポットからコーヒーを淹れて、砂糖を放り込んだ。
「ねえお兄様」
 遅れて席に着いた優樹に、気取った声で紗子は話しかけた。
「なんだよ」
「昨日聞いた、いま彼女がいないってのはほんと?」
 優樹はずずっとコーヒーをすすると、一息おいて答えた。
「ああ」
紗子はパンをかじると、不敵に笑う。
「ふっふっふー。それを聞けただけでも、昨日恥をかいた甲斐があったってもんだよー」
「あ、やっぱり恥ずかしかったのかよ」
「そりゃそうだよっ! まったく、優樹にぃはしょうがないんだから!」
「え、俺のせい?」
紗子はオムレツにどばっとケチャップをぶっかけると、一気にかき込んだ。優既は二杯目の
コーヒーを自分のマグカップに注ぐ。
「ま、あれだよ優樹にぃ。いろいろと覚えてやがれっ!」
 口の周りをケチャップで染めながら、笑みを浮かべた紗子がうそぶいた。優樹はただ、
苦笑するだけだった。

<了>
0270名無しさん@ピンキー2012/01/08(日) 20:51:22.88ID:ynw/PQZ6
おお!久々の投下GJ!!
可愛らしいおちゃらけっ娘じゃないか!!
0271名無しさん@ピンキー2012/01/09(月) 19:26:40.70ID:BfUqC7ux
内容はよかった。でも誤字が多すぎるよ、書き込む前に読みなおそうよ
ということで次回作まってる。
0275はとこのさえこと22012/02/12(日) 10:41:58.33ID:fpa/pFq6
 玄関の扉ががちゃりと開けられ、しばらくして優樹の居るリビングダイニングへの扉が
乱暴に開かれた。
「お願いですお兄様ぁ! お腹をすかせたこの哀れな子羊にお恵みをぉ」
 部屋に入るなり倒れ込むようにひざまずき、すがるように右手のひらを優樹に向けて
持ち上げる、制服のシャツとチェックスカート姿の紗子。その姿を見ながら、
優樹はクールに言った。
「やきそば作ってあるから、あっためて食べな」
 紗子はよろよろと立ち上がりダイニングテーブルの上のやきそばの皿を取り上げると、
ありがてえありがてえと、つぶやきながら電子レンジに向かった。
 数分後、紗子はあたたまった焼きそばのラップを外し、箸を麺の中に乱暴に突っ込んで、
口に運んだ。優樹はリビングのソファーに座り、スーパーのチラシを眺めている。紗子が
口の中のものを飲み込んだ。
「ねー、優樹にぃ。わたし部活は午前中で終わったの。優樹にぃも、今日はバイト
無いんでしょ」
 そこまで言って、紗子はまた口の中に麺を押し込み、勢いよく飲み込む。
「……ね、だったらさ、どっか遊びに連れてってよぉー」
「ん……」
優樹は、紗子の方を見ず、生返事をした。
 紗子に迫られたあの日以来、紗子のことをまったく意識していないというわけではない。
しかし、二人でこの家の中で暮らしていかなければいけないという事情もあり、
表面上はこれまで通りの二人で過ごしてきていた。
0276はとこのさえこと22012/02/12(日) 10:43:10.07ID:fpa/pFq6
「お兄様、聞いてる? 遊びに連れてってー! 学校という支配の中で生きている
小娘に娯楽をプリーズ!」
紗子がどういうつもりで言っているのかわからなくなることもよくある。しかし、
遊びに行ってやるくらいはしてもいいんじゃないかと思った。ちょうど優樹も暇だった。
「どこか行きたいところでもあるのか?」
「優樹にぃの行きたいところでいいよ。それとも二人でどこか遠いところまで
逃げよっか?」
「いやいやいや。じゃあ食ったら準備しとけよ」
 そう言うと、優樹はガサガサと音を立ててチラシをしまい始めた。
「お待たせえっ!」
 滑り落ちるようにして紗子が階段を下りてきて、優樹の待つリビングへと
飛び込んできた。制服姿から、ジーンズとオレンジのパーカー姿に着替えていた。
同じくジーンズをはき、シャツに黒いジャケットを羽織った優樹が立ち上がる。
「んじゃ、行くか」
優樹が玄関の扉に手をかけたところで、紗子が叫んだ。
「ああっ!」
「な、なんだどうした?」
紗子は両手を握りしめ、立ちすくんでいる。
「こ、これってもしかするとデートじゃん!?」
「そりゃ、まあそう言えなくもないが、そう言うほどのもんでも……」
困惑しながら優樹が振り返ると、紗子は二階に向けて階段を駆け上がっている
ところだった。紗子の足音と優樹がその場に置き去りにされる。
「ちょっとお待ちになってお兄様ぁ!」
優樹はただその場で待っているしか無かった。
0277はとこのさえこと22012/02/12(日) 10:44:03.50ID:fpa/pFq6
「うう……。こういうとき陸上部に入ったことを後悔するよ」
 家を出て、優樹と二人で歩きながら紗子がため息をついた。紗子はジーンズから、
グリーンのタイトスカートに履き替えていた。
「どうしたんだよ」
優樹が声をかけると、紗子は下を向いてぺちぺちと太腿を叩いた。
「だってさ、太腿がこんなごつごつでさ……細マッチョ女とか言われるんだよね」
 紗子の太腿は、長距離陸上選手らしく、細身ながらもしっかり筋肉がついていて、
見た目からして固そうだった。その太腿に優樹はちらりと視線をやる。
「いいじゃねえか。スリムなんだから。だいたい気になるならなんでわざわざ
スカートに履き替えてきたんだよ」
「……お兄様は乙女心というものを分かっておりませんわ。ところでどこ行くの?」
「映画でも見に行くか」
「うふふ……優樹にぃったら、暗がりの中でわたしにあんなことやこんなことをする
つもりなのね……ああっ、待ってっ!」
 体をくねくねさせて妄想に浸る紗子を置いて、優樹は歩く速度を上げた。
二人の頭上で、カラスが一声鳴いた。
 何事も無く無事に映画を見終わった後、二人は喫茶店で休んでいた。優樹は
コーヒーをすすり、紗子はカプチーノを飲みケーキを食べていた。紗子はイチゴを
口に入れながら、優樹の顔をじっと見ていた。その視線に気づいて、優樹はカップを
皿の上にかたりと置いた。
0278はとこのさえこと22012/02/12(日) 10:46:51.90ID:fpa/pFq6
「どうした? 映画、つまんなかったから怒ってるのか?」
「ち、ちがうよー。ほら、優樹にぃもケーキ食べたいのかと思って。ほら、あーん」
 わずかに頬を赤らめて、目を泳がせながら紗子はケーキのひとかけらを切り取って
優樹に差し出す。
「いや、いらないけどな」
「相変わらずノリが悪いよ優樹にぃ。それよりこの後どこ行くの? もしかして
今日はお泊まり? いやん」
頬に手を当てて、照れ顔を作る紗子。優樹は紗子の赤らんだ頬を見て、そして何かを
ごまかすようにコーヒーを一口すすった。
「普通に帰るんだが。だいたい一緒に暮らしてるのに外に泊まって意味あるのかよ」
「そこはあれじゃん。ロマンとか、なんというかそういうやつでしょ」
「ロマン、なあ」
 不意にバスタオル一枚姿の紗子が脳裏に浮かんで、優樹は慌ててまたコーヒーを
すすった。砂糖の混じった、苦くて甘い芳香が口の中に広がる。しばらく二人は
黙ったまま目の前のカップの中を飲み干し、紗子はケーキの最後の一口を押し込んだ。
「食ったか。じゃ、帰るぞ」
「う、うん」
何となくそわそわした気持ちで、二人はそそくさと席を立った。
0279はとこのさえこと22012/02/12(日) 10:47:37.96ID:fpa/pFq6
「優樹にぃ。やっぱ帰りたくないよ」
 優樹が家の玄関の鍵を開けたところで、紗子がすねた。玄関に続く門扉のそばで、
立ち止まって下を向いている。かちゃかちゃと鍵とキーホルダーが擦れ合って音を
立てた。優樹は扉から手を離すと、紗子のそばへ歩み寄った。
「どうしたんだよ。帰りたくないって何を言ってるんだ」
 そう声をかけるが、紗子はぷいと横を向いた。
「やーだ、帰んないもん」
「帰んないもん、ってじゃあどうするんだよ。ほら、家の中に入るぞ」
優樹が紗子の手を取ると、紗子は優樹の手を握り返し、ぐっと優樹に迫った。そして
突然勢い込んで言う。
「そうだ、優樹にぃがちゅーしてくれたら家の中に入る!」
「……だから何を言ってるんだって。ほらおとなしく……」
紗子の手を引く優樹の手を逆に引っ張り返し、紗子はその場に踏ん張った。
「やだやだやーだー! ちゅーしてくれないと入んないもん!」
少し冗談めかした声色でわめく紗子。優樹は耳だけで辺りの様子をうかがった。
暗くなってきているとは言え、少し離れたどこかから車の走行音も聞こえ、この家の
前の道もいつ誰か通りかかってもおかしくない。
「あーっ、もう、一体急になんなんだよ」
「だって、せっかくデートに行ったのに何にも無かったもん。最後に何かあっても
いいでしょーっ!? わたしのこと好きならちゅーしろーっ。嫌いならいっそのこと
ビンタしろーっ」
0280はとこのさえこと22012/02/12(日) 10:48:44.57ID:fpa/pFq6
 優樹の手を揺さぶりながら紗子は叫び続ける。優樹はため息をつき、そして吐いた
息を吸い込み直した。
「紗。ちょっと目をつぶれ」
「えっ? あ、ああ、うん……」
紗子は二三度まばたきすると、ぎゅっと優樹の手を握りしめた。優樹の眼前で
ゆっくりと瞳が閉じられる。電信柱につけられた蛍光灯が、ちらちらと点滅した。
手の中で、紗子の指がもぞりと動く。優樹の唇がそろそろと紗子の顔に近づいていき
……そっと頬に触れた。
「ほえ……え?」
 さっと優樹の顔が引かれた数秒後、紗子が目を開けてぺたぺたと何度も左の頬を
触った。交互に優樹の顔と左手を見比べている。優樹は紗子の右手をつかむと、
ぐっと引っ張った。顔を見られないように、玄関の方に向ける。
「ほら、約束通り家に入るぞ」
「えっ、ちょっ、ずるーい! ほっぺたじゃん! そんなのずるいよっ」
「ちゅーはちゅーだろ。ほら来い」
紗子はずいずいと引きずられていく。
「ほっぺたはノーカン、ノーカンでしょっ! お兄様っ、卑怯じゃないのーっ。
もーっ!」
 紗子は先ほどまで踏ん張っていたのとは逆に、優樹の背中にすがりつくようにして
自分の体を押し付けた。背中にかかる重みと暖かさに、優樹はぎくりとして体を
震わせた。
0281はとこのさえこと22012/02/12(日) 10:49:13.04ID:fpa/pFq6
「……で、いつまで引っ付いているつもりなんだ」
「優樹にぃが反則したからです」
 結局、紗子は優樹にくっつきながら階段を上がり、二人して紗子の部屋に
入っていた。蛍光灯をつけると、ピンク色のシーツを敷かれたベッドと、女子高生
らしくいろいろなマスコットや教科書類が混ぜこぜに置かれた机、少女漫画やCDの
収まった本棚が浮かび上がった。
「ねえ優樹にぃ! もう一回ちゅーのやり直し!」
 紗子は優樹の正面に回り込んで、すがった。ジャケット越しに紗子の胸が、
ズボン越しに紗子の太腿が感じられた。見上げる紗子の瞳を覗き込んだとき、
ばたりと優樹の中で何かが倒れた。
「目、つぶれ」
「ふふーん。またそんなこと言って、ごまかされない、ぞ……。」
 紗子の言葉を、優樹は唇で遮った。開けたままの瞳から放たれる二人の視線が
ぶつかり、鼻息が交差する。そっと上げられた紗子の両手を組み伏せるように優樹の
両手がつかんだ。数十秒が数時間にも感じられる時のあと、やがて思い出したかの
ように優樹が唇を引くと、二人の間に細い唾液の糸がかかった。
「……。」
「……ふえ、う、ゆ、ゆう……お、お兄様も、ついに、ついにその、わたしの
魅力を分かってくれたって、こここ、事ねっ!」
「ああ、そうだよ。……まったく、こっちの気も知らないでさんざんちょっかい
出しやがって」
0282はとこのさえこと22012/02/12(日) 10:50:10.63ID:fpa/pFq6
 トレーナーを持ち上げている双丘を下から持ち上げるように撫でると、紗子の
口からため息のような声が上がり、くすぐったそうに肩を振るわせた。手に伝わる
しっかりとした弾力と、紗子の反応に優樹の首筋が、かあっと熱くなる。どちらから
ともなく、自然に顔が近づきもう一度唇を合わせた。半ば強引だった先ほどとは違い、
紗子の顔からは驚愕が消え、二人はゆっくりと体温を共有した。
「ゆっ、優樹にぃっ! 待って! わたし脱ぎますっ!」
 そう宣言すると、紗子は身を離し、パーカーとトレーナー、Tシャツをいそいそと
脱ぎ捨てた。優樹の前に、白いブラジャー一枚の上体が晒される。
「い、いや、そんなに勢い込んで脱がなくても」
「こんくらい勢いつけないと恥ずかしいのっ!」
 目を潤ませ、頬を赤くして叫ぶ紗子。優樹は紗子の肩をそっと抱くとベッドに
座らせた。優樹もベッドに座り、ジャケットを脱ぎ捨てる。
「んしょ……これも脱ぐから……い、いいよ」
 ブラジャーも外された紗子の胸に、優樹の手が吸い付いた。ふわふわと、柔らかい
感触を味わいながら揉み続けると、いつしか乳首が隆起していった。そっと顔を
近づけ、舌で軽く嬲ると、あっ、と小さな声が上がり紗子の背中が弓なりに反る。
「痛かったか?」
「違っ……だ、だいっじょーぶ、続けてプリーズ……ふっ、ふぁぁっ……! 
あうっっ……!』
0283はとこのさえこと22012/02/12(日) 10:51:08.46ID:fpa/pFq6
 紗子の瞳の中にますます涙が溢れ、半開きの唇からはうわごとのような嬌声が
漏れる。優樹はたまらず、紗子をそっとベッドに押し倒した。夢中でスカートの
ファスナーを探ると、あわてて紗子が手を貸してファスナーを下げ、スカートを膝まで
下ろした。紗子の脇に寝そべり、右手で下着越しに股間のスリットをさする。
紗子は手のひらで優樹の体に触れ、上気した顔を優樹の顔に向けた。
「あぁ……優樹……にぃ……。わたしのこと、すき、だよね……うぁ……あ……!」
 指先が湿っていく感触に夢中になりながら、優樹が答える。
「ああ、紗。好きだぞ」
 その言葉に安堵したかのように、泣きながら笑顔を作った紗子。湿り気を移された
優樹の指の動きは大胆になる。紗子の呼吸が荒く、浅くなり、口の端から唾液が
こぼれ落ちそうになった。きゅっと目と口を閉じて、また笑おうとする紗子だったが、
表情はすぐに惚けた歪みへと変わっていく。
 ついに優樹の手が紗子の下着の縁にかかった。
「紗……いいんだよな……」
「う、うん……」
 二人が見つめあい、会話が途切れる。紗子の部屋を沈黙が支配する。優樹が
動こうとした時、階下の玄関から扉の開く音と、足音が聞こえてきた。優樹が
ぎくりとして耳をすませる。
「鍵はかけたぞ……?」
 そっと立ち上がり、部屋の入口へ歩いていく優樹。紗子は慌てて服を引っ掴み、
着始める。
0284はとこのさえこと22012/02/12(日) 10:52:10.28ID:fpa/pFq6
「優樹ー。ただいまー。急に帰ってきちゃったー」
「母さんかよ……」
 驚きと焦りで、優樹の股間のものは急速に小さくなっていた。母親に二階に
上がって来られないようにと、優樹が階段を下りていく。階段を下り切ったところで、
母親が笑っていた。
「仕事が思ったより早く終わったのよー」
「……そうなのか」
「うふふー。あらー、紗子ちゃーん。優樹となんか一緒で困ったりしてなーい? 
大丈夫ー?」
なんとか服を着終わったのか、ひょっこりと階段の上から顔を出した紗子に、
呑気に優樹の母親が話しかけた。
「そ、そんなことないですよ。お久しぶりですおばさん。おばさんにもいつも
お世話になりまして……」
「あらあら。あたしはなんにもしてないわよー。さて、お茶でも飲もうかしら」
 母親がリビングに入っていくのを見届けて、優樹はため息をついた。上にいる
紗子の方をちらりと見ると、とことこと階段を上っていく。
「え、えへへー。残念でしたわねっ、お兄様」
頭をかきながら言う紗子に苦笑しつつ、優樹は紗子の頭をぽんぽんと撫でた。
どちらからともなく、力なく二人で笑いあった。
「ねえ優樹にぃ。また今度、どっか連れてってくれるよね?」
「ああ、そうだな。また今度な」
 二人はそのまま廊下で、軽く唇を合わせた。

<了>
0285はとこのさえこと22012/02/12(日) 10:55:06.96ID:fpa/pFq6
長い割にえっちくならなかった。
余談だけどおちゃらけっ娘はどっちかというと年上設定の方が向いている属性なのかもと、書いてて思いました。
0288名無しさん@ピンキー2012/02/17(金) 23:48:50.45ID:3ngiOZcb
>>285
gj!
年下おちゃらけっ娘が俺得過ぎて毎回楽しみ

でも確かにおちゃらけっ娘ってなんとなく年上でちっこいイメージがあるね
何でだろうか?
0289名無しさん@ピンキー2012/02/23(木) 01:23:29.86ID:HEp/0HC8
年下は普通なら敬語とか使ってくるから
イメージがわきにくいんじゃないか?
0290名無しさん@ピンキー2012/02/23(木) 01:34:37.09ID:w/J2n+EP
年下だと、誘った時大まじめに「嘘だぁ!」とか言われそう
0291名無しさん@ピンキー2012/02/24(金) 06:55:31.79ID:C51lcNCr
そして落ち込みしおらしくなるおちゃらけっ娘

うむ、大変宜しい
0293名無しさん@ピンキー2012/03/04(日) 00:35:17.18ID:hZ2641pV
ハルヒはよく知らんが、鶴屋さんはおちゃらけっ娘でいいんじゃないかと思う。

最近ので言えばキルミーベイベーのやすなはおちゃらけというよりお馬鹿だし、
はがないの理科はむしろ変態だしってことになるのかな。難しいな。
0294名無しさん@ピンキー2012/03/10(土) 01:16:49.76ID:AlpGGjkt
おちゃらけっ娘は中に賢さがないと成り立たない気がする
そういう点ではとらドラのみのりん以外に考えられない
中の人も堀江だし俺的にぴったり
0295名無しさん@ピンキー2012/05/11(金) 01:32:24.39ID:f2kA40ht
もっとおちゃらけてくれ
そして一抹の恥じらいをだな…
0296名無しさん@ピンキー2012/05/12(土) 18:53:37.96ID:bJyiFjZo
いつもおちゃらけてる娘がしおらしくなったり、照れたりするのを見ると興奮する

にしても人居ないな…
0297名無しさん@ピンキー2012/05/20(日) 15:30:31.72ID:1OoygWav
ではおちゃらけっ娘に似合いそうなプレイを考えてみよう

まずおちゃらけっ娘って責め受けどっちだろうか
0298名無しさん@ピンキー2012/05/26(土) 02:04:12.85ID:gEhVzsa8
誘い受け基本だろ
0299名無しさん@ピンキー2012/05/27(日) 08:10:22.05ID:QhkMIj0Y
俺も誘い受けだと思うな
からかうつもりが本気でされちゃってあたふたという展開とかも良い

おちゃらけ→デレ、もしくは照れのギャップがなんか好きだ
0300おちゃらけっ娘は分かりにくくやきもちを妬くと思うという話2012/06/25(月) 00:20:32.67ID:Rbg5oHTH
「ねーねー、二郎(じろう)ーもう帰ろーよー」
芳野(よしの)は俺の裾を引っ張りながらさっきからこの調子だ
「ま、待ってくれ!もうちょっとで佐伯(さえき)さんがくるかもしれん!!」
「いや明らかすっぽかされたよこれ」
「と、トイレが長引いてるとか」
「二時間以上気張ってる女とか幻滅だわい」
だいたいさぁ、とちっこい手をやれやれといった風に振りながら芳野が聞く
「二郎は佐伯さんのどこがいいわけさ?」
「あの、物静かで優しいところとか、内気で照れ屋なところとかもかわいいし・・・一日中本を読んで過ごしてるなんてメルヘンだし」
ああ、挙げるとキリがない
「とにかく全部だ!」
と俺は力説するが
「いや聞く限りただの根暗じゃんそれ」
芳野は全く理解できていないようだった
「おまっ・・・根暗って、なんてこと言うんだ!」
「いや私から言わせてもらうとね二郎氏。二郎氏には大人しい女の子は似合わんと思うんですよ」
「なんでだよ」
「暑苦しいところとかムサいところとか、お前キングコングかよみたいなとことか〜大人しい子にはあわないっしょー」
「最後のキングコング何なんだよ関係ないだろ!」
「はっはっは、ゴリラめ!バナナが食いたければあちしを捕まえるんだな!!」
「うおいこら待てー!!」
「あはははっ♪」
芳野は何時ものような明るい声と本当に楽しそうな笑顔を浮かべながら俺から逃げていく
なんだよ友達がフラれたのに楽しそうにしやがって、まあいいか
0301名無しさん@ピンキー2012/06/25(月) 00:23:34.64ID:Rbg5oHTH
個人的に好きなジャンルなので、落とすまいとROM専が頑張ってみた
もっとSSが増えますように
0304名無しさん@ピンキー2012/07/21(土) 20:42:02.73ID:z9KCWdQ0
「俺のために毎日味噌汁を作ってくれ」って言ったら
「コっココココアくらいならできるよ!?」って言うのがおちゃらけっ子?
0305名無しさん@ピンキー2012/07/22(日) 23:33:45.53ID:rYxaNIjC
インスタントなら作ってあげるから買ってきてくれるかにゃ?
0306名無しさん@ピンキー2012/07/25(水) 19:31:23.42ID:AXqa8MJf
俺の為に毎朝味噌汁を作ってくれ!といったら「そんなに君はあちしのお汁が飲みたいのかね!このえっちっち!!」
と返すおちゃらけっ娘
0309名無しさん@ピンキー2012/09/17(月) 15:50:56.03ID:+rDWUnpo
「か、過疎じゃねーしっ!」
と速水は言うが、実際この村は過疎化が進み、すでに夏休み明けにはダムの底に沈むことが決まっていた
村の家々は次々と村を離れ、ついに残った若者は俺らだけ
淋しくないわけがなかった
「過疎っていうやつが過疎だと思うねあたしゃ」
速水はいつものように歩きなれた神社の砂利を蹴散らしながら、訳の分からない理論を展開していた
「やめろ速水、罰あたんぞ」
と言ったところでいつもの返事が帰ってくるだけだが
「べつにいーじゃん、ここの神様もう引っ越ししちゃったし」
そう、この神社にはもう神様はいない
水底にこの村が沈むことが決まった日、どこかの、都会に新しく建てられた立派な神社に新しく祀られることになったから
「神様ならあたしたちの故郷、救ってくれりゃいいのに」
「無茶いうなよ」
「きさまー!それでも『ふるさとの会』会長かー!」
「お前が勝手にそうしたんだろ!」
ついでに『ふるさとの会』とは速水が作り、俺になすりつけたふるさとを愛でるだけの同好会である
部員はなんと全校生徒(40人)
「なんだよー、田村は故郷無くなってもいーのかー!」
こいつは怒ってても迫力ないな
速水はこの村が好きだったから、なおさら悔しいのだろう
もうすぐこの村を捨て、他の街に散り散りになる俺たち
いや、最早俺と速水だけか
「にゃんかさー」
いつもの気の抜けた調子で、速水が切り出す
「ヤだね」
おちゃらけたはずの速水の声は、どこか哀しげで
「あと…ちょっとなんだにゃ〜」
「そうだな」
無意識のうちに、肩を寄せていた
速水が泣いているように見えたから
カナカナと、ひぐらしが鳴く
二度とこの景色の中、蝉時雨を聴くことはない
もうすぐ、夏が終わる
0311名無しさん@ピンキー2012/09/17(月) 22:19:15.74ID:bOkApjGf
良かったぜ
続きが気になる舞台設定もいいな

幸い俺も小ネタ思いついたので書きたいが小説やSS書いたことはあるがエロSS書いたことないので勇気が出ないぜ……
0314名無しさん@ピンキー2012/09/19(水) 23:28:00.93ID:VrOE8o2D
すみません、投下します。
エロSS初心者かつToHeart2やったことないので皆さんのイメージされる
おちゃらけっ娘とイメージ違うかもしれませんが……
とりあえず導入部投下します。
導入部なのでエロはまだありません。
0315名無しさん@ピンキー2012/09/19(水) 23:28:49.47ID:VrOE8o2D
琴姉ぇと3の倍数

********************
From:琴姉ぇ[kotone @ocharake.domo2.ne.jp]
Subject:おはよう!起きたかな?( ゚д゚ )
本文:
おはようヒデ君!
最高の朝だね!
新聞配達のお兄さんが元気に走り回ってるのがヒデ君にも聞こえてるかな?
今日は一日ちょっと特別な日を演出してあげようと私なりに考えたんだよ!
なーに、私とヒデ君の仲じゃないか。
詳しくは改行!



********************

「……今何時だと思ってやがる」
 俺は琴姉ぇからのメールの着信音で目が覚めた。
現在、朝の4時25分。
昨夜夜更かししてしまったのでまだ少ししか眠っていない。
起こされた挙げ句、琴姉ぇのいつも通りのハイテンションなメールでうんざりした俺は携帯をマナーモードに設定し、布団を頭までかぶって再び眠りの世界に落ちた。
その場でメールを最後まで読むような気分にはなれなかった。
0316名無しさん@ピンキー2012/09/19(水) 23:29:46.16ID:VrOE8o2D
 次に目が覚めたのは8時5分。
俺は寝ぼけ眼で目覚まし時計を見つめ、時間を認識すると同時にはね起きた。
「やっべ、なんで琴姉ぇ起こしてくれなかったんだよ!」
 目の前の目覚まし時計は既にアラームの時間を過ぎており、昨夜セットしておいたにも関わらず既にアラームがオフになっていた。
つまり、寝ぼけて俺自身が止めてしまったということに他ならない。
携帯を開くと琴姉ぇからの着信やメールが数件入っており、メールの直近の数通の内容は「起きた?」「まだ起きないの?」「起こしに行こうか?」「私琴音。今あなたの家の前にいるの」などとなっており、琴姉ぇが俺を起こそうとしてくれていたことがわかる。
つーか眠っている人間に「起こしに行こうか?」なんて言われても返信できるわけないだろーが。
そんなこんなで8時10分。
ホームルームの開始は8時45分。
自宅から学校までは徒歩15分。
まだ十分に間に合う。
俺は布団をどけ、カーテンを開く。
外は9月のはじめの朝方多少涼しくなった、しかし日中には8月と同じレベルの暑さを予感させる青空が広がっている。
そのとき。

「まだ慌てるような時間じゃない!」
 声が聞こえ、突然バタン! と音を立てて部屋のドアが開く。
白い夏服のセーラーに、黒の三つ編みのおさげを2つぶら下げた見慣れた幼馴染み。
言うまでもなく琴姉ぇ。
野母崎琴音こと琴姉ぇだ。

「おはようヒデ君! 目は覚めたかい?」
「あの、琴姉ぇ……なんで俺の部屋に……。うちの親いないから玄関鍵閉まってるはずだけど」
「それならなんのことはないよ!」
そう言いつつ琴姉ぇはセーラー服の胸元をゴソゴソいじり始める。
そして胸の谷間から何かを取り出す。
どうでもいいがそんなとこじゃなく鞄にしまえよ……。
「ジャジャジャジャーン♪」
某猫型ロボットの秘密道具の効果音を真似して琴姉ぇはありえないものを取り出す。
「ピッキング用針金!」
「いや……琴姉ぇ、それ普通に不法侵入だから……」
「いやいやヒデ君! 遠慮はいらないよ。魚心あれば水心だからね」
「……意味が分かりません」
0317名無しさん@ピンキー2012/09/19(水) 23:30:21.54ID:VrOE8o2D
 俺はこれ以上琴姉ぇのペースに巻き込まれる前に朝の支度と朝食の準備を済ませようと琴姉ぇの横をすり抜けて階下に向かった。
少し琴姉ぇの抗議の声が聞こえてきた気がするが、無視した。

 顔を洗い、歯を磨き、髪に櫛を通す。
鞄の中身は昨夜準備していたし、体操服とジャージも既に準備している。
さしあたっては朝飯だが……ん?
見れば、既に食卓の上には食事の準備が整っていた。
「あのー琴姉ぇ。これはもしかして……」
「うむ」
琴姉ぇは自信満々に頷く。
「ヒデ君のために朝食を用意しておいたよ。存分に食べておくれ」
「ありがとう、琴姉ぇ。気が利くな。……でもこのメニューは……」
 皆の朝食の食卓はどんな感じだろうか。
和風派の人はご飯に味噌汁、納豆に卵焼き、野菜炒めとか。
洋風派の人はトーストにベーコンエッグ、はたまたシリアルやサラダ、オレンジジュースなんかが多いとは思う。
しかし、琴姉ぇが用意した朝食は明らかに異質だった。

餃子。
レバニラ炒め。
ニンニクの素揚げ。
山芋のすりおろし。
赤まむしの栄養ドリンク。
謎のゼリー。

「……琴姉ぇ、なんでこんなことになった」
「あれ、ヒデ君、メール読まなかったの?」
「メール?」
言われてふと気付く。
さっきは新着メールしか読まなかったが朝の4時に来たメールが読みかけだったことに気付く。
俺は携帯の受信トレイからさっきのメールを拾い上げる。
0318名無しさん@ピンキー2012/09/19(水) 23:31:52.80ID:VrOE8o2D
********************
From:琴姉ぇ[kotone@ocharake.domo2.ne.jp]
Subject:おはよう!起きたかな?( ゚д゚ )
本文:
おはようヒデ君!
最高の朝だね!
新聞配達のお兄さんが元気に走り回ってるのがヒデ君にも聞こえてるかな?
今日は一日ちょっと特別な日を演出してあげようと私なりに考えたんだよ!
なーに、私とヒデ君の仲じゃないか。
詳しくは改行!








(続きを読みたかったらわっふるわっふると言うべし!)








今日は普段欲求不満なヒデ君のために特別な企画を用意したよ!
3の倍数の時間に私がエロくなるから期待するべし!
詳しくはwebで!

********************
0319名無しさん@ピンキー2012/09/19(水) 23:32:34.33ID:VrOE8o2D
「……どんな企画なんだ、これ」
 俺はこんな訳わからんメールのために4時に起こされたかと思うと無性に悲しかった。
しかし、琴姉ぇはそれを意に介した様子は一切なかった。

「ふふっ、若い男の子には嬉しい企画でしょ? そのためにも朝からしっかり食べてね!」
「今から学校行くのにニンニクの素揚げなんて食べられるわけないだろーが! つーかこのゼリー何、とてもフルーツには見えないんだけど」
「すっぽんの煮こごりだよ! すっぽんは滋養強壮、精力増強にいいよ!」
「そんなこと聞いてねぇよ! つーかこれうちの容器だろ! 朝から作ったのかよ!」
「そうだよ? あ、出汁とったスッポンは三角コーナーに捨てといたから」
台所を覗くと、三角コーナーの上にででんとスッポンのご遺体の姿があった。
「大惨事だよ! くそ、朝から片づけてる暇ねぇ!」
 俺はとりあえずにおいを気にしなくてよさそうなレバニラと山芋を急いでかっこんだ。
そしてスッポンゼリーもスプーンで急いでかきこもうとし、思わず吹き出した。
「ぶふっ?! 琴姉ぇ! 何味だこれ?!」
「んー? 朝だしコーヒーゼリー味にしてみたけど」
「いや、それじゃ煮こごりじゃねぇから!」
 口直しに赤まむしのドリンクを一気飲みし、鞄と体操服袋を手にする。
「琴姉ぇ、急ごう。学校に遅れる。……つーか、琴姉ぇ、琴姉ぇは朝ご飯は?」
「うん? 私はコーンフレークとヨーグルト食べたけど」
にっこりと笑って言う。
「普通の飯あったのかよ……」
もう起こる気力もなく脱力気味に突っ込むと俺は玄関に向かった。
0320名無しさん@ピンキー2012/09/19(水) 23:33:08.80ID:VrOE8o2D
 青空の下、少し早歩きで学校に向かう。
朝方なので比較的涼しいがこうやって動くとじんわり汗がにじむ程度にはまだ暑い。
隣を見ると早歩きのせいでいつもより三つ編みのおさげが大きく揺れてる琴姉ぇの姿があった。
 琴姉ぇはことねぇ、なんて呼んでるが同い年だし学年も一緒だ。
4月2日の琴姉ぇが小さい頃、わたしのほうがおねーさんなんからことねーってよびなさいよー、って言ったのがそもそもの始まりだ。
琴姉ぇと俺は幼稚園からの幼馴染みで幼稚園、小学校、中学校、そして高校とずっと同じ進路で進学し続けている。
……もっとも、全部公立に行っているので同じ区内に住んでいるから特別な事情がなければほぼ当たり前のことなのだが。
琴姉ぇは黙っていればかなりの美人だし、外見は大人しそうな三つ編みロングだし、勉強もできる方だから一見スペックはかなり高そうに見える。
が、今朝のようなことはある意味特別でないと言うくらい賑やかでトラブルメーカーなところがある。
学校でも俺を巻き込んでのドタバタが日常茶飯事だから完全に傍から夫婦漫才のように見えている節がある。
実際は俺が一方的に巻き込まれてるだけなのだが。

「えー? 私トラブルメーカーじゃないよ?」
「……心の中を読むな、心の中を」
「わ、私を思うままに蹂躙して貪るつもりね!」
「いや、それは思ってねーし」
「私に乱暴する気でしょう?! エロ同人みたいに!」
「……」
 付き合いきれなくなって俺は目をそらす。
琴姉ぇも昔はこんなにおちゃらけた感じじゃなかったんだけどなぁ。
少なくとも小学校の時はこんな感じではなく、クラス委員を務めるようなひたすら真面目な感じだった。
中学以降だろうか、こんなに琴姉ぇが賑やかになったのは。
思春期の何かが琴姉ぇに影響を与えたのだろうか。
女はよくわからん。


 追憶に浸っている内に正門にたどり着いた。
幸い、今から行けばお互いホームルームに間に合うだろう。
「じゃあヒデ君、9時を楽しみにしててね」
「ん? 何かあったっけ?」
俺は首を傾げる。
「んもぅ! メールだよ、メール!」
俺は朝のメールを思い出す。
『今日は普段欲求不満なヒデ君のために特別な企画を用意したよ!
3の倍数の時間に私がエロくなるから期待するべし!』
「……3の倍数がなんとかってあれか」
「そうだよ、6時の奴はヒデ君が電話出てくれなかったからできなかったし、もう今日は9時、12時、15時、18時、21時、24時の6回しかないんだよ!」
「……そうですか」
やたらハイテンションな琴姉ぇに付き合う気にもなれず、俺は琴姉ぇに背を向けるとプラプラと手を振った。
「じゃあまた昼休みにでもな」
琴姉ぇの抗議の言葉が聞こえてきた気がするが、俺はそのまま自分の教室に向かった。
0321名無しさん@ピンキー2012/09/19(水) 23:35:17.91ID:VrOE8o2D
とりあえず投下は以上です。
番号振らずに投下してすみません。
SETTING.TXTを確認して行数数えながら投下してたんですが
制限の30行越えてもなぜか投下できたりしてるのでいまいち
この板の仕様がわからない状態ですorz
乱文・乱筆失礼しました。

あとおちゃらけっ娘というジャンルにそぐわなかったらおっしゃって下さい。
スレ移動します。
0322名無しさん@ピンキー2012/09/20(木) 06:46:56.41ID:kcdaJi1E

6時は一体何が起こるはずだったんだw
おちゃらけるようになった過去も気になるね
0323名無しさん@ピンキー2012/09/20(木) 21:49:49.01ID:6cU2vNwU
すみません、琴姉ぇと〜の投下者です。
続き書いたんですが家のパソコンがサーバーエラー?か何かで全てのパソコンがネットに繋がりません(´・ω・`)
明日日中にネットの会社に電話してみますがいつ復旧するかまだわかりません。
時間あればネカフェで投下できるかもですが2ちゃんカキコ不可な所もあるからなぁ……
ポメラでちまちま書きためてるので期待せずにお待ち下さい。
過疎スレですし>>322さんしか読者いらっしゃらないかもしれませんが……。
0324 ◆ONTLfA/kg2 2012/09/21(金) 01:32:56.24ID:vhHCkXne
琴姉ぇ〜の投下者です。
ルーター再起動したら難なく直りました。
なんで試さなかったんだ、俺……
今から投下します。

うまくいけば10レスくらいに収まると思います。

では琴姉ぇと3の倍数・9時、投下します。
03251/10 ◆ONTLfA/kg2 2012/09/21(金) 01:33:31.34ID:vhHCkXne
 10分程度のホームルームはすぐに終わり、担任は慌ただしく部屋を出ていった。
連絡内容は大したものはなく、他の連中は次の1時間目の古典の準備のためロッカーまで古典の辞書を取りに行ったり、わずかな時間でも惰眠を貪ろうと机に突っ伏して休もうとしていたりそれぞれだ。
俺はというと、古典の教科書は机の中に突っ込んであるので適当に取り出して1時間目開始までぼーっとする事にした。
(だりー……)
夜更かしした上に、4時に一度琴姉ぇに電話で起こされ、先程慌ただしく起きて朝からレバニラ炒めなど食べたのでどこか体がだるい上に腹も何となく重たい感じがした。
間違いなくこの後の古典の内容は頭に入らないな、などと考える。

「ヒデっちヒデっち」
「ん?」
 俺の机の前にショートカットの女子が立っていた。
クラスメイトの綾香だ。
「古典の辞書、貸してくれない? 次の時間古典だけど忘れちゃってさー」
「ああ……って、お前同じクラスだろ」
「ええーダメなの?」
必要以上にオーバーリアクションで綾香が残念がる。
「臼井先生、辞書忘れたら怒るんだよねー」
「俺だって臼井に怒られたくねーよ。
……あ、そうだ。
4組も今日古典があるはずだ。
野母崎って女子が辞書持ってるんで貸してもらうといい。
俺が貸せっつってたと話したら渋々かもしれんが貸してもらえると思う」
俺は琴姉ぇのことを思い出してそう伝えた。
「……それってヒデっちがいつも一緒にいる三つ編みの女の子?」
「ああ、そうだけど」
俺は持ってきたペットボトルのお茶の蓋を開けて口に含む。
「ふーん。
……ヒデっちってその野母崎さんと付き合ってるの?」
「ぶごふっ?!」
「うわっ!
ヒデっち、きたなーい」
「……すまん」
俺は思わずペットボトルの茶を吹き出した。
幸い綾香にはかからなかったものの、机の上が大惨事。
俺は鞄からティッシュを取り出して後始末にかかる。
「付き合ってない。ただの幼馴染みだ」
机を拭きながら俺はそう言った。
「へえ?
すごく仲良さそうだけど?」
「仲がいいのは否定しないが琴姉ぇにそんな気もないだろうし、俺も長く一緒にいすぎたから急にそんなのはないな」
まぁ、夫婦漫才の相方みたいなもんだ、と口ごちる。
「そうよねぇ、お陰で他の女子もヒデっちにアプローチできないみたいだし」
「ん?
なんか言ったか?」
綾香が言った言葉がよく聞こえず、俺は聞き返す。
「ううん、なんでも。
ちょっと4組行ってくるね」
そう言ってパタパタと足音を立てて綾香は去っていった。
03262/10 ◆ONTLfA/kg2 2012/09/21(金) 01:34:18.00ID:vhHCkXne
 1分後、チャイムが鳴り時計が9時を告げた。
教室に古典教師の臼井が入ってくる。
臼井はカツラがずれていることにどうやら気付いていないらしく、一部の生徒の失笑が漏れる。
「……今日は引き続き源氏物語をやっていく。
テキストを開くように」
臼井は教壇に立ち、授業が始まった。

俺はというと、いつもならともかく今日は体調のこともあり、あまりやる気がなかった。
こっそり机の下で携帯を開く。
(ん……?
琴姉ぇからメール?)
新着メールが一件。
9時ジャストの受信だった。

********************
From:琴姉ぇ[kotone@ocharake.domo2.ne.jp]
Subject:ヒデ君、最初の3の倍数の時間だよ!
本文:
ふっふっふヒデ君。
この時間を待ち焦がれたかい?
最初の3の倍数の時間、9時になったよ!
まずは返信ぷりーず
********************

琴姉ぇが何を意図しているかわからないが、とりあえず返信してやるか。
こういうよくわからん思いつきに付き合ってやるのも幼馴染みの努めだよな。

********************
To:琴姉ぇ[kotone@ocharake.domo2.ne.jp]
Subject:届いてるよ
本文:
(このメールに本文はありません)
********************

俺はメールを送信した。
程なくしてメール着信1件。

********************
From:琴姉ぇ[kotone@ocharake.domo2.ne.jp]
Subject:ひどーい
本文:
ヒデ君味気なーい(`ε´)
そんなヒデ君も絶対興味を持つメールが次から届くよ!
昼休みに感想聞くからね!
********************

(まだメール来るのか……)
琴姉ぇの意図が読めぬまま、次のメールが届く。
黒板にチョークを走らせる音が響いている。
03273/10 ◆ONTLfA/kg2 2012/09/21(金) 01:34:52.03ID:vhHCkXne
********************
From:琴姉ぇ[kotone@ocharake.domo2.ne.jp]
Subject:まずは9時のイベントだよ☆
添付ファイル:
(256KB)CA3A0017
(256KB)CA3A0018
(256KB)CA3A0019
(256KB)CA3A0020
(256KB)CA3A0021
本文:
 放課後の体育倉庫に紅い夕陽が射す。…… 
********************

 パッとメール全体をスクロールしようと思ったが数回のボタン操作程度じゃ無理な長さだった。
(うわ……めっちゃ長いメール……)
しかも添付ファイルが5件……俺のケータイでは自動受信できないサイズなのでまだ受信されないままだ。
俺はとりあえず後から受信することについてこの長いメールを読み始める。

********************
 放課後の体育倉庫に紅い夕陽が射す。
この体育倉庫には部活動に使う用具もないため、この時間には人も訪れないため閑散としている。
当然、人の姿もない。
……ただ、二人だけを除いて。
「お願い!
家に帰して!」
少女の声が響く。
少女は両の手首を後ろ手に縛られて床にヘたり込んでいた。
「呼んでも誰も来ないぜ」
そう言うと少年は取り上げた少女の携帯の電源を切る。
「まんざらでもないんだろ?」
********************

(ははぁ……)
俺は呆れながらも合点した。
これは琴姉ぇが自分で書いたエロ小説か。
なるほど、それを披露したくてわざわざ訳の分からない企画をしたと。
要するに俺をからかって遊びたかったわけだ。
そう思うと、琴姉ぇの子供っぽい企みがやたら可愛く見える。
よし、琴姉ぇの小説読んでやろうじゃないか。
俺は琴姉ぇの最初の企画とやらのメールを読み始めた。
03284/10 ◆ONTLfA/kg2 2012/09/21(金) 01:35:42.65ID:vhHCkXne
********************
 放課後の体育倉庫に紅い夕陽が射す。
この体育倉庫には部活動に使う用具もないため、この時間には人も訪れないため閑散としている。
当然、人の姿もない。
……ただ、二人だけを除いて。
「お願い!
家に帰して!」
少女の声が響く。
少女は両の手首を後ろ手に縛られて床にヘたり込んでいた。
「呼んでも誰も来ないぜ」
そう言うと少年は取り上げた少女の携帯の電源を切る。
「まんざらでもないんだろ?」
「そ、そんなわけな、ないじゃない……」
少女は顔を真っ赤にして俯く。
「どうだか。わざわざその手紙に従ってのこのこやってくるなんて……期待してたんだろ?」
少年は少女の足下に落ちている、自分が少女を呼びだした手紙を拾い上げる。
そこには誰にも言わず待ち合わせ場所の体育倉庫に来ること、体操服に着替えてくることが記されていた。
現に、目の前で両腕を縛られている少女はご丁寧に体操服とブルマに着替えてここにやってきていた。
「お願い……こんなにひどいのはイヤなの……」
少女は三つ編みのおさげをふるふると揺らして抗議する。
********************

(……三つ編みのおさげ……)
俺は何となく嫌な予感がしたがそれを吹き飛ばすよう自らを奮い立たせて続きを読んだ。

********************
「お願い……こんなにひどいのはイヤなの……」
少女は三つ編みのおさげをふるふると揺らして抗議する。
「お願いだよ……ヒデ君」
「いい眺めだぜ、琴姉ぇ」
********************

「ぶふっ! ごほっ!」
飲み物すら飲んでないのに俺は壮絶にむせた。
クラス中の視線が俺に集まる。
「……風邪か?
大丈夫か?」
教壇から臼井が怪訝な目つきでこちらを見つめている。
「は、はい、問題ないです!
すみません」
俺は机の下の携帯を悟られないように、自らでも不自然な動きだと思いつつも右手を机の下につっこんだまま答える。
「そうか、じゃあ続きだ。
引き続き源氏物語第九帖『葵』読んでいくぞ。
えー、姫君、いとうつくしうひきつくろひておはす。
『久かりつるほどに、いとこよなうこそ大人びたまにけれ』
とて、小さき御几帳ひき上げて見たてまつりたまへば、
『火影の御かたはらめ、頭つきなど、ただ、かの心尽くしきこゆる人に。逢ふところなくなりゆくかな』……」
教師は相変わらずカツラがずれていることに気付かずに授業に戻る。
(これ、最後まで読むべきなんだろうか……)
既にかなり破壊力が高い小説だ。
先程のレベルでの衝撃があれば流石に俺もノーリアクションでいられる自信がない。
(でも読まないと琴姉ぇ怒るだろうなぁ)
怒るのは怖くも何ともないがせっかく琴姉ぇが俺を驚かそうと書いた文章だ。
それも9時きっかりのタイミングで、ということだった。
(……付き合ってやるのが幼馴染みの努めかな)
後に、俺はこの決断を深く後悔する。
03295/10 ◆ONTLfA/kg2 2012/09/21(金) 01:36:40.44ID:vhHCkXne
********************
「お願い……こんなにひどいのはイヤなの……」
少女は三つ編みのおさげをふるふると揺らして抗議する。
「お願いだよ……ヒデ君」
「いい眺めだぜ、琴姉ぇ」
そう言いながら少年は少女ににじり寄る。
「だ、ダメぇ……」
少女は床に座り込んだまま起きあがることもできず、足だけを使って後退する。
ずりずりと砂の音が響く。
だが少女が座ったまま後ずさる早さよりも少年が少女に歩み寄る速度の方が速い。
「わっ……きゃっ!」
少年はそのたくましい両腕で少女を抱き上げた。
左腕で少女の膝の下で支え、右腕で少女の背中の側から支えるように。
自分にとって危機的な状況であるにも関わらず、少女は見知った少年に抱え上げられちょっとだけお姫様抱っこを連想した。
「……どうした?
頬を赤らめたりなんかして」
「あ、赤らめてんかないもん!
あ、暑いだけだからっ」
「ふーん、期待してるのか?」
「ち、ちが……きゃ」
 少年はそっと体操マットの上に少女を下ろす。
少女は縛られた両手を頭の上に伸ばした状態で横たえられた。
「ひどいのは嫌、と言ったよな、琴姉ぇ」
「言ったよ、ひ、ひどいのは嫌だよ」
 少女は顔を真っ赤にして少し涙目で訴える。
「じゃあ優しくならいいんだな?」
「そーそー優しくなら……えっ?!」
少女の眼前にずずいっと少年の顔が迫る。
少女の瞳に少年の顔が映る。
「ちょ、ヒデ君?!
……んむっ?!」
少女の唇に少年の唇が重ねられた。
********************

「ッ!
……ふぅ」
とりあえず今回は吹き出したりむせたりするのは避けられた。
(しかし琴姉ぇとキスか……もう十分衝撃的だが……)
メールの感じだとまだまだ文章は続いているようだ。
もうこうなれば毒をくらわば皿まで、と俺は続きを読み進める。
流石にちょっと意識してしまい、俺は顔が熱くなる。
03306/10 ◆ONTLfA/kg2 2012/09/21(金) 01:37:32.86ID:vhHCkXne
********************
少女の眼前にずずいっと少年の顔が迫る。
少女の瞳に少年の顔が映る。
「ちょ、ヒデ君?!
……んむっ?!」
少女の唇に少年の唇が重ねられた。
「んんっ!
……ん、んむっ、ふぅっ、んっ!」
最初は唇への長いキス。
そしてその後に啄むようなキスを何度も少女の唇、頬、額に降らせる。
少女は酸素を求めて喘ぐように呼吸する。
少年は少女の頬にキスしていたがふと、何かを思いついたように、突然少女の耳たぶにキスした。
「ひゃあっ!」
不意打ちに少女が驚いたような、甘い声を上げる。
少しだけぞくぞくとした感じが脊髄を伝って上行するような感触を受ける。
「そうか、琴姉ぇ耳が弱いんだな……」
そう言って少年は少女の耳たぶをはむ、と唇でくわえた。
「んんーっ?!
ひ、ヒデ君?!
そ、それダメっ!」
だが少年は意に介した様子もなく、はむはむ、と優しく耳たぶを責め上げる。
「んっ、んんっ、んん〜〜〜〜っ!」
少女は口を堅く引き結び、目を強く閉じて耳から伝わる少年の口内の柔らかさと温かさに耐える。
が。
03317/10 ◆ONTLfA/kg2 2012/09/21(金) 01:38:03.63ID:vhHCkXne
少年は一旦口を休めると、少女の耳に囁く。
「琴音……」
少女の名前を短く、優しく囁き、ふっと、耳に息を吹きかけた。
「ふぁあああっ!」
思わず少女の我慢が溶けて甘い声が漏れる。
一旦快楽に屈してしまえば、もう少女は完全に少年のなすがままだった。
少年は少女の耳の裏をねぶり、また何度も耳たぶをくわえて口の中で転がした。
「あっ、あっ、ひ、ヒデ君っ、ヒデ君っ」
少女は自分が襲われているという事実も忘れて少年の名前を呼ぶ。
少年が少女から身を離したとき、少女の顔はすっかり上気し、荒くはぁはぁと肩で呼吸していた。
「ふふ、琴姉ぇの体は正直だな」
「ち、違うよ、はぁ、はぁっ、これは体が勝手に……」
「ふーん、体が勝手に、か」
少年は意地悪く笑う。
「じゃあ……こちらも体が勝手に……なんだな!」
そう言うと少年は少女の体操服の裾を掴むと一気にまくり上げた。
「きゃあああっ?!」
少女の体操服の下、ピンクのブラジャーに包まれた彼女の胸が露わになる。
まだ高校生である少女の胸に大人の女性のような豊満さはないが、同級生の間では比較的大きく、しっかりとした膨らみが広がっている。
「ふーん、琴姉ぇはスポーツブラじゃないんだ?」
「そ、そこまで小さくないんだからっ」
顔を真っ赤にして少女は主張する。
「そっか。
じゃあもっと大きくするために揉んでやるよ」
「え?!
ちょ、やめっ、ふぁっ、あん、あっ」
少年の両手が少女の双丘を優しく鷲掴む。
爪を立てないように気遣いながらも、少し強めに揉みしだく。
少女は声を出すまいと、またも口を堅く引き結んで耐える。
だが少年は声を出せようとするかのように、胸を揉みながら先程と同じように耳たぶをかみ、耳元で少女の名前を呼び、息を吹きかける。
「んん〜〜〜っ!
んむっ!
ん、はぁっはっ、んっ!」
少女はこれ以上強くしたら唇を噛み切ってしまうほどに必死で声を出すまいと耐える。
しかし、少年はそんな少女の努力をあざ笑うかのように、少し笑うと、
「体は正直だね、琴音」
そう言いながらブラジャーの隙間から手を差し入れ、彼女の乳首の先端の突起を優しく摘んだ。
「んんんっ!」
激しく声と息が漏れ、少女は少しの間、体を脳に向かって流れる電流のような快楽に身を震わせた。
「はぁ、はぁ、はぁ、……すぅ」
少女は荒い息を吐き出し、必死に呼吸を整えようとする。
「琴音、軽くイっちゃった?」
「はぁっ、そ……そんなわけ、ふぅ、……な、ない……」
荒い息のまま必死に否定する。
だが少年はまた意地悪く、
「そうは見えないよ、琴音。
何故なら……」
そう言ってブルマ越しに彼女の足の間をゆっくりと擦った。
「だ、ダメっ!」
「その割には大分湿ってきているみたいだけど?」
********************
03328/10 ◆ONTLfA/kg2 2012/09/21(金) 01:38:33.79ID:vhHCkXne
(こんなのこれ以上授業中に読めるかああああああっ!)
俺は心の中でちゃぶ台をひっくり返した。
途中で何かどんでん返しとか来ると思ったら普通に最初から最後までストレートなエロ小説じゃねーか!
流石に朝から精力の付くような食事をして赤まむしのドリンクも飲んできた後だ。
内容が俺と琴姉ぇでもちょっとムラムラしそうな内容だった。
おまけにまだ続くぞ、これ?!
この調子だと普通に本番やりそうだし!
俺はこのメールを閉じようとして、ふと気付く。
(そういや、添付ファイルがあったっけ……)
俺は5件の添付ファイルを受信する。
やめればよかった。
15分後程後の俺の感想である。

添付ファイルのJPEG画像5枚の受信はすぐ終わった。
が、その画像5枚は俺を驚愕させるに十分な内容だった。

(256KB)CA3A0017
琴姉ぇが体操服、ブルマ姿の自分を直撮りしている写メ。
(256KB)CA3A0018
琴姉ぇが直撮りでブルマからはみ出しているはみパン(白だった)を撮っている写メ。
(256KB)CA3A0019
琴姉ぇが直撮りで体操服の上をまくり上げ、体操服姿に小説にもあったピンクのブラジャーを晒している写メ。
(256KB)CA3A0020
琴姉が体操服の上を脱いでブラジャー姿、下はブルマを足先まで脱いで足先にひっかけている状態の自分を直取りしている写メ。
(256KB)CA3A0021
琴姉ぇがブラジャーを外して手ブラで胸を隠しながら自分の上半身を直撮りしている写メ。

流石に無理だった。
「ぶふっ、ごほっ! ごほっ! げほっ!」
壮大にむせた。
琴姉ぇがこんなに肌を晒しているのを見るのは久しぶりだった。
いや、そりゃ水着姿は見てるけど下着は布面積が同じでも話が違う。
ついでに俺の下半身にも血流が集中してズボンの中でつっぱって痛かった。
流石にここまで大きな音を立てるとクラス中の注目は否応なく俺に集まる。
03339/10 ◆ONTLfA/kg2 2012/09/21(金) 01:39:17.58ID:vhHCkXne
「……大丈夫か?」
臼井が先程以上に怪訝な目で俺を見ている。
「何でもないです、すみません、唾が気管に入りました!」
とりあえず俺は適当な嘘で取り繕った。
……完全に嘘でって訳でもないか。
「もしかして寝てたのか、よし、眠気覚ましに立ってみろ。
授業もそろそろ終わるがちょっと読んでもらおうかな。
源氏物語第九帖『葵』、156ページだ」
「はい、わかりました……」
俺はそう言って立ち上がるが、微妙に股間の膨らみが机に引っかかった。
その瞬間。
「おい、ヒデが勃起してんぞ!」
隣の席の悪友の田上がニヤニヤしながらデカい声で言った。
途端、クラス中の視線が俺に集まる。
もとい、俺の下半身に集まる。
悲しいことに、赤まむしのせいか琴姉ぇのエロ小説のせいか、はたまた琴姉ぇの直撮りセミヌードのせいか近くの席の人間にはわかるほど俺の股間はもっこりしていた。
「わかる、わかるぞ、ヒデ。
源氏物語屈指の名場面、紫の君と源氏の最初の濡れ場だからな。
男なら仕方ない、日本人男性の7割はロリコンだからな」
と田上が全く的外れなことを言った途端、クラス中が大爆笑に包まれ、沸き立った。
「そうか、ヒデはロリコンか……」
「やだー、ロリヒデじゃーん」
クラス中から口々にそういう笑い声が聞こえる。
「ちょ、違うんだって!」
俺は弁解を始めようとした途端、キーンコーンカーンコーン……と情けなくチャイムが鳴る。
「源氏物語が扇情的なのはわかるが授業中の妄想は程々にな」
教師の臼井まで何か誤解をしたまま、授業を終えてでていった。
60分の授業が終わり、時計が10時を告げる。
(くそ、琴姉ぇめ……あとで絶対シメる……!)
田上もな、と自分で心の中で付け加え、今回の元凶になった携帯の画面を見やる。
すると、10時きっかりに琴姉ぇからのメールが来ていた。
033410/10 ◆ONTLfA/kg2 2012/09/21(金) 01:41:14.56ID:vhHCkXne
********************
From:琴姉ぇ[kotone@ocharake.domo2.ne.jp]
Subject:最初の1時間が終わったよ!
本文:
ヒデ君あちきの小説はどうだったかな?
楽しんでもらえたかな?
続きはネット上で!
感想も聞かせてね!(^3^)-chu!
********************

俺は携帯を片手に握りしめ、わなわなと震えた。
多分周囲の人間から見たら俺は殺意の波動に目覚めて見えたに違いない。
が、俺は律儀にメール画面を操作し、

********************
To:琴姉ぇ[kotone@ocharake.domo2.ne.jp]
Subject:小説の感想
本文:
まず俺と琴姉ぇのキャラが崩壊しすぎだ。
そらからエロゲとかによくあるような言い回しが多い。
受けを取るのならいいがエロさを追求するならネタっぽくなるから気をつけた方がいい。
それからお姫様抱っこ願望でもあったのか?
********************

感想とツッコミのメールを打っていた。

(こういうとき、すっかりツッコミ役が板に付いてるからついついやっちゃうんだよなぁ……)
次の12時には一体琴姉ぇがどんなことを企むのだろうと言うことが不安でならず、俺は大きく嘆息した。
0335 ◆ONTLfA/kg2 2012/09/21(金) 01:42:26.99ID:vhHCkXne
今夜の分の琴姉ぇと3の倍数の投下は以上です。
乱文・乱筆失礼致しました。
またスレを大量消費して申し訳ありません。
0336 ◆ONTLfA/kg2 2012/09/21(金) 01:45:02.60ID:vhHCkXne
すみません、最後の「そらから」は「それから」の誤字ですね('A`)
申し訳ないです。
0337名無しさん@ピンキー2012/09/21(金) 01:50:33.99ID:EiPbHc0I
>>335
おおリアルタイム遭遇

エロ小説読ませてその気にさせようなんて策士!策士だよこの娘っ子は!
面白かったよ乙
0338 ◆ONTLfA/kg2 2012/09/21(金) 16:21:31.57ID:fKjU1u9Y
こんな時間ですがちょっと時間に空きができたので投下します。

>>337
ありがとうございます
もうなんかキャラが勝手に自分の手を離れて勝手に動き出してますw
琴音マジおちゃらけっ娘w

ではでは、上手くいけば8レスくらいで投下できるはず……
では琴姉ぇと3の倍数・12時、投下します。
03391/8 ◆ONTLfA/kg2 2012/09/21(金) 16:22:03.85ID:fKjU1u9Y
 12時20分。
3時間目の地理を終え、ケータイを起動すると琴姉ぇからのメールが届いていた。
やはり着信時間は12時ぴったり。

********************
From:琴姉ぇ[kotone@ocharake.domo2.ne.jp]
Subject:ヒデ君、2つ目の3の倍数の時間だよ!
本文:
ヒデ君、12時だよ!
とりあえずお昼休みが20分からだからちょっとずれ込んじゃうけど……。
昼休みは屋上に来てね!
お弁当用意して待ってるっちゃ!
********************

(お弁当か、いいな)
購買部にパン争奪戦に行こうとしてた俺には朗報だった。
琴姉ぇのお弁当ならかなり期待できる。
……朝みたいに妙な献立じゃなければいいが……。
03402/8 ◆ONTLfA/kg2 2012/09/21(金) 16:23:00.63ID:fKjU1u9Y
「おい、ロリヒデ」
声をかけられた方を向けば、今朝のロリコン疑惑の元凶となった田上だった。
やたらニヤニヤしているのが気持ち悪い。
「ロリコンのことだったら誤解だぞ」
俺は屋上に行くために適当に話を切り上げるつもりで席を立ち上がった。
が、田上はなれなれしく俺と肩を組むようにしてそのまま俺の耳に顔を近づけるようにして囁いた。
(おい、あの古典の授業中に見てたの、野母崎のハメ撮りか?)
ちょ、見えてたのかよ!
俺は言葉には出さず心の中で焦る。
……ということはこいつはあの写真を知っていた上でロリコン呼ばわりしてたわけか。
こいつ、いつ殺そう。
(……で、野母崎をハメ撮りする関係になってる、と言うことはもうデキてんのか?
それとも何か弱みを握ってるわけ?)
……まずい、こいつが絡むといろいろ面倒になる。
適当にごまかさなくては。
(言っとくが、あれは琴姉ぇじゃないぞ)
(へ?
で、でもあの三つ編みはどう見てものもざ……)
(そこだよ、琴姉ぇにそっくりな三つ編みのエロ画像を拾ってきたんだ。
琴姉ぇよりスタイルよかったろ?)
(……そういやそうかも……)
いや、実際さっきの直撮り見たら俺も初めて琴姉ぇが着やせするタイプだと知ったんだがこいつはそんなこと知る由もないだろう。
(だろ?
いつもドタバタに付き合わされてる仕返しに、琴姉ぇも悔しかったらこんなにグラマーになってみろ。
そんなちんちくりんじゃ男にも相手されないぜ、って言ってやるつもりなんだ)
(なんだ、そんなことか、わははは)
……田上が単純な奴でよかった。
(よし、俺もネットで三つ編みのエロ画像拾って野母崎からかってくるか)
ひそひそ話をやめて田上が顔を離す。
「じゃな、ロリヒデ!」
ようやくうっとおしい悪友が去っていった。
余談だが、田上はこの数日後琴姉ぇにエロ画像見せてぶっ飛ばされることになるのだがそれはまた別の話。

 そして、このときの会話が余計俺を面倒なことに巻き込む由になるとは俺もこのときはまだ知らなかった。
03413/8 ◆ONTLfA/kg2 2012/09/21(金) 16:23:34.05ID:fKjU1u9Y
 俺はペットボトルのお茶だけを握りしめ、屋上に向かう。
階段を上りきると、屋上へのドアが見えた。
しかし、そこには普段は見ない『立ち入り禁止』の立て看板が。
(……今日は入れないのか?
それとも琴姉ぇが奥にいるのか?)
ドアの透明プラスチックの窓から屋上を覗くと、そこにはこちらに向かって手を振る琴姉ぇの姿が。
(入って大丈夫そうだな)
俺は躊躇なく屋上へのドアを開けて青空の下に出た。

 今日は秋晴れと呼ぶにふさわしい快晴で、空気も乾いていて夏独特のじっとりとした蒸す感じもない。
また、照りつける日差しは少し強いがほどよい風が吹いていて、絶好のお弁当日和だといえる。
「琴姉ぇ、来たぞ」
「ヒデ君、待ちくたびれたよ〜」
琴姉ぇの方を見ると、ずいぶんな荷物だ。
屋上の床に広げたビニールシートの上に、風呂敷で包まれた弁当箱が2つ。
そしてその横には小型のクーラーボックスもあった。
「クーラーボックス?
飲み物か?」
「うん、飲み物も含めていろいろだね、ささ、くるしゅうない、ちこうよれ」
「へいへい」
俺はビニールシートの半分から手前側に靴を脱いで座る。
琴姉ぇは奥側半分にちょこん、と女の子座りで座り込んだ。
「しかし……琴姉ぇ朝から俺の家で朝ご飯作ってなかった?
弁当なんていつ作ったんだよ」
「うん?
昨日の夜に下ごしらえして、朝から朝ご飯作る横でちゃちゃっと作ったよ?」
……すごい、さばけてる。
昔からお母さんの手伝いで家事をかなりやっていたので琴姉ぇの家事のスキルはかなり要領がいい。
……しかし、スッポンのにこごり作りながら弁当を作る女子高生はなかなかいないだろう。
「また妙な弁当じゃないだろうな」
俺は琴姉ぇにジト目を向ける。
「ぶー、疑ってるな? いいよ、耳の穴かっぽじってよく見るべし!」
「いや、耳掃除しても視力は変わらないから」
といいながらも、俺はかわいいピンクの風呂敷に包まれた弁当箱を受け取る。
細長い長方形の弁当箱で、2段組のようだ。
俺は早速風呂敷を解き、上の段から開ける。
「おお、綺麗だな」
思わず口笛をその場で吹くような気持ちになるほど、見事な手作り弁当だった。
卵焼き、鳥の唐揚げ、人参と里芋の煮物。
空いたスペースをレタスの葉やトマトで彩り、おまけにタコさんウインナーまで入っている。
(田上の奴が知ったら嫉妬で血の涙を流すな……)
ちょっとだけ、あのうっとおしい悪友に優越感を覚える。
「下の段はご飯か?」
カパ、と下の段を開けた俺に衝撃が走る。
彩りのいいご飯だ。
ご飯の上におかずが乗ってる。
右半分はそぼろ。
左半分は正方形の形に周囲に炒り卵がまぶしてあり、中央に、
「なんでハートマークなんだよ!」
鮭フレークでハートマークがかたどられていた。
流石に動揺した俺を見て琴姉ぇはけらけらと笑う。
「あはははは! ヒデ君めっちゃ動揺してる!」
「う、うるさい!」
俺は動揺を隠すように割り箸を割るとまずそのハートの部分のご飯をがつがつとかき込む。
「あ〜〜〜〜〜っ!? 味わって食べてよ!」
とりあえずその言葉を無視してハートを崩すまで一気食い。
その後、もちろんせっかくなのでゆっくり頂くことにした。
03424/8 ◆ONTLfA/kg2 2012/09/21(金) 16:24:36.94ID:fKjU1u9Y
「唐揚げ、うまいな。
うちの味付けにそっくりだ」
「だってヒデ君のお母さんに教わったもん」
「そっかそっか、うちのお袋に……はぁ?!」
聞いてねーぞそんなこと。
「ヒデ君のお母さん、うちの味付けに興味があるんだったら教えてあげる、っていろいろ教えてくれたよ」
俺はしばらく出張で仙台に行ってるお袋がいつの間にか琴姉ぇとそんな会話をするようになったかという事実に驚いた。
単身赴任で遠方にいる親父よりかは家にいるが、お袋だってそんないつでも家にいるわけではないのに。
そんなことを思いながらも、琴姉ぇに料理の感想を言いながら弁当を食べ進めていく。
正直、琴姉ぇは料理上手だから文句のつけようがなくおいしい。
「唯一不満を述べるなら唐揚げが2つしか入ってないことかな。
俺みたいな男子にはちょっと肉が食べ足りない」
俺は軽く笑ってそう伝える。
「え、そうなの?
じゃあヒデ君に私の分をあげるよ」
琴姉ぇはその言葉を受けて箸で自分の唐揚げを摘む。
「いや、いいよ悪いから」
「遠慮しなくていいよ。
女の子はお肉や油ものそんなにいらないし」
琴姉ぇはにっこり笑う。
「そうか、じゃあ……」
俺は弁当箱を差し出すが、内心琴姉ぇが『はい、上げたー』なんて言って唐揚げを高く上げた後自分で食べる、なんて流れでからかわれるんじゃないかと思ってた。
だが現実は違った。
「はい、あーん」
「え?」
「聞こえなかったの?
ほら、あーんして」
……あーんって、あれだろ。
都市伝説だろ。
いちゃいちゃしたバカップルがするアレじゃないのか。
なんで琴姉ぇが俺にやってるんだ。
「ヒデ君?
食べないの?
美味しくなかったのかな……」
琴姉ぇが上目遣いで少し悲しそうにこちらを見る。
くそ、これじゃ俺が悪者じゃねぇか。
俺はおそるおそる近づいて、目をつぶって琴姉ぇの箸から唐揚げを食べた。
「ふふっ、餌付け成功♪」
琴姉ぇが微笑む。
「餌付けっておい……」
「あはは、でも小さい頃のままごとみたいだね」
「……そうだな」
小さかった頃のお互いの遊びを思い出して少し懐かしく、俺は微笑んだ。
03435/8 ◆ONTLfA/kg2 2012/09/21(金) 16:25:16.09ID:fKjU1u9Y
「さて、ヒデ君。
9時のイベントの感想を聞こうかな?」
弁当を終えて、風呂敷を結んでいると唐突にその時間は訪れた。
琴姉ぇはニヤニヤしている。
「いや、感想はメールで聞かせただろ」
俺はその話を打ち切ろうとそう言った。
琴姉ぇは残念そうにしていたが、
「じゃあ、聞き方を変えるよ」
そう言って、
「私のセミヌードどうだった?」
「〜〜〜〜〜〜〜っ!」
少しだけ艶っぽく笑った。
俺は顔が熱くて言葉が出なかった。
「ふーん、まんざらじゃなかったんだね?」
「いや、ビックリしただけだし!
急に授業中にあんなメールが来たから!」
「じゃあじっくり見てないの?」
「見るか!
何が悲しくて古典の授業中に自分と幼馴染みが主人公のエロ小説読みつつ挿し絵よろしく添付されてる幼馴染みの卑猥な写真を見なきゃいけないんだよ!」
「ちぇっ、その方法はダメだったかぁ」
「何がだ」
「ううん、別に」
琴姉ぇは残念そうにため息をつく。
俺のリアクションが小さかったからか?
「でもいいよ、とりあえず。
ヒデ君、デザートにしよ」
そう言って琴姉ぇはクーラーボックスを開ける。
「うん、賛成だ」
俺も食後の甘いものは楽しみだった。
だが、俺は完全に忘れていた。
12時もまた3の倍数だったということを。
03446/8 ◆ONTLfA/kg2 2012/09/21(金) 16:26:14.01ID:fKjU1u9Y
「はい、とりあえずバナナ」
琴姉ぇはクーラーボックスからバナナを取り出す。
「おっ、程良く冷えててうまそうだな、いただきます」
俺は早速皮をむいて食い始める。
横で琴姉ぇもバナナをむいて口にくわえた。
……明らかに食い方がおかしい。
「んっ、んむっ、んちゅっ、んふっ……」
明らかにバナナを食べる音ではない卑猥な音を立てて琴姉ぇがバナナを食い始めた。
左手でバナナに手を添えて、右手はおさげともみあげをかき上げながら。
眉根を寄せて、目をつぶり、ちょっと切なそうな表情で。
その仕草に、俺も男だしついついフェラを連想してしまい少し股間が硬化する。
俺はできるだけ意識しないように自分のバナナに集中する。
が、隣にいる琴姉ぇは相変わらず、
「んん、ふっ、ふっ、ちゅっ、ん……ん……」
バナナに口を占有されているため鼻で少し息を荒くして食べてるんだがねぶってるんだがよくわからない動作を続ける。
一瞬、琴姉ぇが俺のものをくわえているところを想像してしまい、不謹慎だと思い必死にその想像を霧散させた。
「ふぅ、おいしかったねバナナ♪」
「あ、ああそうだな……」
琴姉ぇは何事もなかったかのように食べ終わって微笑むので俺は少しひきつって答える。
「デザートまだあるんだよー」
そう言って琴姉ぇはクーラーボックスをゴソゴソする。
「いや、バナナはもういいから!」
俺は慌てて琴姉ぇに伝える。
すると琴姉ぇは、バナナはもうないから大丈夫だよー、なんて言うから俺は安心していた。
……油断した。
「ジャジャジャジャーン、アイスキャンデー!」
またも未来の猫型ロボットのような効果音で琴姉ぇがアイスキャンデーを取り出す。
「夏の定番!
ラムネ味だよ!」
「……さいですか」
俺はアイスキャンデーを袋から取り出し、食べ始める。
確かにまだ暑いし、屋上で食べるアイスキャンではめちゃくちゃおいしい。
で、琴姉ぇの方はやっぱり予想通りだった。
03457/8 ◆ONTLfA/kg2 2012/09/21(金) 16:27:15.13ID:fKjU1u9Y
「ん、んちゅっ、ふっ、ふっ、んむっ……」
また片手で髪をかき上げながら切なそうに眉根を寄せて、目を閉じてアイスキャンデーを舐め始めた。
しかも、食べるだけのバナナと違い、舐めて食べられるものだけだから余計エロい。
アイスキャンデーが琴姉ぇの口から出たり入ったり。
時々アイスキャンデーの汁が琴姉ぇの唇から垂れるのがまたいやらしかった。
「ん、んぅ、んむっ、ん、ひ、ひでふぅん……」
アイスキャンデーをくわえたまま名前を呼ばれて俺のドキドキが最高潮に達する。
「な、なんだよっ」
「ん、んふっ、ふーあーふっ、ほっくふのなふぁに、まふぁえーと、あるかふぁ、ふっ」
どうやらクーラーボックスの中にまだデザートあるから、と言いたいらしい。
くわえたままだから言葉になってないけど。
俺は琴姉ぇを見ないようにクーラーボックスの中を覗き込む。
そこには2本、紙パックの飲むヨーグルトが入っていた。
「あっ、このヨーグルトね!
もらうな!」
できるだけ大きい声を出して琴姉ぇのなんちゃってフェラが聞こえないようにしながら俺は紙パックを開けてヨーグルトを飲む。
「う、うまいな。
やっぱりビフィズス菌は最高だぜ!」
動揺してるので自分でも何を言ってるかよくわからない。

ようやく琴姉ぇもアイスキャンデーを食べ終わってくれて、俺の股間も落ち着きを取り戻しつつあった。
「やー、やっぱり健康にはヨーグルトだよねぇ」
琴姉ぇはヨーグルトを開けると口をつけて一気飲みの要領で飲み始めた。
「おい、そんなんしてたらむせるぞ」
「こほっ、けほけほっ」
「ほら、言わんこっちゃ……ッ?!」
案の定むせた琴姉ぇを気遣おうと近付こうとして俺はまたも硬直した。
琴姉ぇの口の周りが飲むヨーグルトで白濁し、唇の端からセーラー服の胸元まで白い液体が一条、二条の線を作って垂れている。
さっきまで疑似フェラしてた直後にまるで口から白い液を垂らしているようで、ようやく落ち着きかけた俺の股間はフォームチェンジしようとしていた。
「ははははハンカチあるからっ!」
完全に動揺した俺に対して、琴姉ぇは
「いいよ、汚れちゃったから少し脱ぐよ」
そう言って俺が止めるまもなくセーラー服の上を脱いだのだが。
琴姉ぇはノーブラだった。
とっさに後ろを向くことで完全に裸を拝むことはなかったのだが、乳首の先端こそは見えなかったものの、片方の胸の乳輪は明らかに見てしまった。
「は、ハンカチ貸すから拭いたら早く着てくれ!」
俺は後ろ手にハンカチを渡す。
「どうしたの、ヒデ君?
私の裸なんて昔見たでしょ?」
「何年前の話だよ!
幼稚園の時とかじゃねーか!」

俺は完全に動揺してたが琴姉ぇはそれ以上は追求せず、布と肌が擦れる音が少し響く。
琴姉ぇが俺のハンカチで肌を拭いているのだろう。
その直後、むにゅ、と背中に柔らかいものが2つ触れる。
俺がそれが琴姉ぇの胸だと気付くまでそう時間はかからなかった。
「ちょ!
こ、琴姉ぇ!
当たってる!」
「んー?
何がー?」
「わかってんだろ!
胸だよ!」
「当ててるんだけど?」
「とりあえず離れろ!」
なんとか琴姉ぇは離れてくれ、衣擦れの音が少し響いた後、もういいよー、と声がかけられたのでおそるおそる振り向くと琴姉ぇはもうセーラー服の上を着ていた。
03468/8 ◆ONTLfA/kg2 2012/09/21(金) 16:27:49.30ID:fKjU1u9Y
「さて、そろそろ13時!
エッチなタイムは終了だよ!
残念だったねヒデ君!」
琴姉ぇはからからと笑う。
時計を見れば、確かに13時2分前。
次の授業、4時間目は13時20分からだ。
「ヒデ君、この後の時間割は?」
「俺か?
4時間目が芸術、5時間目が……」
と言いつつ、俺は一瞬考える。
4時間目が13時20分から14時20分。
5時間目が14時30分から15時30分。
つまり、次のエロくなる3の倍数である15時は5時間目だ。
そしてその5時間目は……。
(体育じゃねぇか!)
別々のクラス、教室で教師が来て授業を受けるより琴姉ぇが何か企む可能性が高い。
これはまずい。
「5時間目は数学だな」
俺はしれっと嘘をついた。
「あれ、ヒデ君5時間目体育、6時間目化学だよね?」
あっさり看破された!
「知ってて聞いたのかよ!」
「ふふふー、幼馴染みなめるんじゃないよ?」
「別になめてませんけど……」
「じゃあ15時は楽しみにしててね。あでぃおす!」

 琴姉ぇはビニールシートや弁当箱、クーラーボックスを片づけるとささっと退散した。
(まずい、このままエスカレートするとマジでまずい)
俺は2時間後、15時のことを考えて気を揉んでいた。
幼馴染みの琴姉ぇのはずなのに、明らかに性の対象として気になり始めた。
何が何でも15時には琴姉ぇに捕まらないようにしないといけない、と俺は固く決心した。
まもなく、4時間目始業のチャイムが鳴る。
0347 ◆ONTLfA/kg2 2012/09/21(金) 16:29:34.70ID:fKjU1u9Y
琴姉ぇと3の倍数・12時、投下完了です。
乱文・乱筆失礼致しました。
0348 ◆ONTLfA/kg2 2012/09/21(金) 16:31:45.00ID:fKjU1u9Y
あ、あとちなみにどうでもいいですが>>311が自分でした。
皆さんの期待に添えるようなおちゃらけっ娘作品じゃなかったらすみません。
0349 ◆ONTLfA/kg2 2012/09/21(金) 22:50:30.73ID:fKjU1u9Y
過疎スレなんでそもそも見て下さってる方がどれだけいらっしゃるかわかりませんが
次の15時はもう書けてるんですが今投下するのと明日投下するのどちらがいいですか?
同じ作者が1日に何度も投下するのってどうなのかな……。
何かレスがあれば今夜中か、そもそも何もレスなければ予定通り明日投下します。
0350 ◆ONTLfA/kg2 2012/09/22(土) 17:43:26.74ID:1Ib2qWtv
昨夜は読みにいらっしゃる方がいなかったのかな(´・ω・`)
とりあえず今日の投下分です。
上手くいけば12レスくらいかな。
では琴姉ぇと3の倍数・15時、投下します。
03511/12 ◆ONTLfA/kg2 2012/09/22(土) 17:44:10.44ID:1Ib2qWtv
 14時20分。
4時間目の芸術終了時点で琴姉ぇからメールが来ていた。

********************
From:琴姉ぇ[kotone@ocharake.domo2.ne.jp]
Subject:ヒデ君、3つ目の3の倍数の時間だよ!
本文:
ヒデ君、あと40分で15時だよ!
次は女子も体育だから授業時間にはメールできないので今メールしたよヽ(*´∀`)ノ
15時になったら体育館に忘れずに来てね!
待ってるからね(^3^)-☆chu!
********************

琴姉ぇのメールを見て俺はほくそ笑んだ。
馬鹿め!
5時間目の男子の体育の競技はソフトボールだ!
どうあがいても体育館に行くことはない。
万が一雨天にでもなれば体育館での競技になるかもしれんが、外は素晴らしい秋晴れだ。
東南の風を吹かせた諸葛孔明ならまだしも、琴姉ぇがいくら降れ降れ坊主を作ったところで今から降ることはないだろう。
ましてや15時なら体育が始まって30分後。
その時点で雨なら雨天決行か、そもそも授業が早めに中止になるはずだ。
これならどう考えても俺が体育館に行くことはできない。
そして俺の予想は当たっていた。
5時間目に雨は降らなかった。

 体操服に着替えて男子はグラウンドに集合した。
女子はどうなのかは知らないが、琴姉ぇのあの書き方だと体育館で授業なのかもしれない。
「全員、整列ッ!」
体育教師のかけ声とホイッスルの音で男子生徒は列を作る。
「全員、礼ッ!」
「よろしくお願いします!」
男子生徒の挨拶の声が響く。
「今日の授業はソフトボールだ。
来週試合形式でクラス対抗の授業を行う。
今日はサボったりしなければ好きな練習をして構わない。
準備運動はしっかりするようにッ!」
今日は比較的気楽な授業になりそうで生徒の間でも歓声が上がった。
もっとも、体育教師も手抜きをしたかったのかもしれないが。
03522/12 ◆ONTLfA/kg2 2012/09/22(土) 17:45:46.71ID:1Ib2qWtv
 結局、男子生徒たちはと言うと。
大半はスポーツ好きのため、試合形式で練習していた。
一部の運動音痴の学生は数人単位でキャッチボールをしていた。
俺はと言うと、極端に運動音痴ではないのだが試合をずっとやるのもだるいのでキャッチボールの方に加わった。
田上もスポーツはそこそこできるのに面倒くさいらしく、キャッチボール組だった。
「なぁーロリヒデー」
「いい加減そのネタ引っ張るのやめろよ。
しかもお前は冤罪だって知ってるだろうが」
俺はこの面倒くさい悪友をどうやって撒こうか必死に考えていた。
「そういうなって。
いいサボリ方考えたんだよ」
「本当か?
言ってみろ、聞くだけ聞いてやる」
へへ、聞いて驚くなよ、と田上は胸を張り、自慢げに話し始めた。
「2人でバッティング練習をするんだ」
「ほう」
「それでファウルなりホームランなり打って、わざと遠くまで飛ばす」
「読めたぞ」
「あとは授業時間終了までひたすらボールを探すふりしながら適当にうろうろしながら休んでればいい。
なーに、男子生徒が2人減ったところで周りは気にしないだろ」
名案かは不明だが、確かにかったるい授業を適当に流すにはいい方法かもしれない。
「わかった、乗ってやる」
「ありがとな、ロリヒデ。
じゃあお前バッティング頼む」
「ん?
お前の方がソフトボールは得意じゃないのか?」
「いや、すまんロリヒデ。
今ちょっと腕痛めてるからバット振るのは堪えるんだよ」
そうやって悪友は顔をしかめながら腕の関節をぎこちなく動かす。
「わかった。
じゃあ俺がベースに立つからお前は向こうから投球してくれ」
俺がそう答えると、田上は頷き、俺から数メートル距離を取った。
「投げるぞー」
「来い」
田上は軽く腕をぐるぐると回し、上投げでこちらに向かってボールを放った。
腕を痛めていても流石にいいピッチングだ。
変にカーブをかけたりせずに、こちらが打ちやすい高さと早さでボールが迫る。
お陰で俺も全力でバットを振れた。
カキィィィィィン、と小気味いい金属音が響く。
ボールはグラウンドを越えて少し木々の茂った体育倉庫付近まで飛んだ。
「ホームランだな」
俺はちょっとだけ笑った。
が。
「おいおい、ロリヒデがボールどっかやっちゃったよ」
「……は?」
「これじゃ練習できないぜー、ロリヒデ探してこいよなー」
明らかに白々しく田上が言う。
「おい、話がちが……」
田上は俺の方を向き、ウィンクしつつ、ペロリと舌を出す。
「つーわけでごめんね、ロリヒデちゃん。
自己責任なんでボール拾ってきてね。
夜露死苦!」
(こいつ絶対シメるわ……)
俺は田上に向かって中指を立てると体育倉庫の方に向かった。
田上は俺に向かっていってらっしゃー、と言いながら手を振った。
余談だが、当然一人で組も組まずサボっていた田上はこのあと体育教師の竹刀で滅多打ちにされるがやはりこれも別の話。
03533/12 ◆ONTLfA/kg2 2012/09/22(土) 17:46:35.46ID:1Ib2qWtv
「くそ、見つかんねぇ」
授業開始から30分程が経過していた。
鬱蒼と木の茂った体育倉庫付近。
ボールはなかなか見つからなかった。
「こんなん一人で探させるとか無理だろ……」
悪態をつくも、田上の策にはまってしまった自分が悪いと言える。
俺はずっと下を向きながら探し回っていた。
そこへ、上の方から声がかけられた。
「ヒデ君……?」
「え、琴姉ぇ?」
体操服姿の琴姉ぇが少し離れたところからこちらに小走りでやってきた。
「一人でどうしたの?
体育は?」
「……田上にはめられた。
玉拾いだ」
「……もしかして、ソフトボールの玉?」
「え、え、え、琴姉ぇ知ってるの?」
俺は思わず立ち上がって琴姉ぇを見つめる。
「うん、女子で体育してたらさっきホームラン飛んできて……体育倉庫のドアが開いていたから入っていったみたい」
そう言って、後ろを指さす。
見れば、確かに体育倉庫のドアは開けっ放しになっている。
「サンキュー、琴姉ぇ!
今度ジュースでもおごるわ。
……早く戻って田上をシメないと」
俺は脇目もふらず、体育倉庫に走った。
そのとき、琴姉ぇが邪悪な笑みを浮かべているとも知らず。

 体育倉庫の中は少し薄暗い。
木々が生い茂った中に立っていて、電気を点灯しないと窓から少々日の光が射し込む程度だ。
ボールボール、と……俺はキョロキョロしながら倉庫の中を探す。
「あ、あるじゃん。
琴姉ぇ様様だな」
ソフトボールを見つけ、俺はしゃがみ込んだ。
03544/12 ◆ONTLfA/kg2 2012/09/22(土) 17:48:00.96ID:1Ib2qWtv
 その瞬間。
背後でガシャン、とドアの閉まる音がした。
とっさに振り向く。
ドアを閉めた人物がそこに立っていた。
体操服にブルマ、三つ編みのおさげ。
琴姉ぇだ。
俺は腕時計を見る。
(15時04分……!)
俺は完全に油断していた。
体育館というのは完全にブラフだったのだ。
琴姉ぇは俺の競技がソフトボールだと言うことも知っていた。
すなわち、グラウンドに出れば15時には何も起こらない、という俺の油断を誘っていたのだ。
そんな俺の目の前で琴姉ぇはドアのところで何か金属をいじり、ガチャリ、と音を立てた。
「……何をしたんだ、琴姉ぇ」
「これ?
南京錠だけど?」
ルールは飲み込めた。
ここは完全な密室で、琴姉ぇが鍵を持っている。
つまり、鍵を奪わないとここから出られない。
「琴姉ぇ、鍵を渡してもらおうか」
「ふっふーん、欲しかった力ずくで取ってみれば?」
そう言うと、琴姉ぇはその鍵を右足のスニーカーの中に入れた。
要するに、靴を脱がせて鍵を奪え、ということだな。

「悪いが琴姉ぇ、容赦はしない」
俺はグラウンドに戻って田上に鉄槌を下さなければならない。
そのためなら琴姉ぇの靴を脱がすくらい何てことはない。
しばし、俺たちは静寂の中にらみ合った。
1分、2分が永遠に感じられた。
不意に外でホイッスルが鳴った。
その瞬間、俺は駆け出した。
一気に琴姉ぇとの距離を詰める!
だが琴姉ぇも黙って突っ立っているわけではない。
琴姉ぇもそこまで運動神経が悪いわけではない。
琴姉ぇは俺が動いたのを見ると後ろに走り出した。
だがそちらは壁だ!
俺はスライディングよろしく滑り込んで琴姉ぇの足を狙う。
が、琴姉ぇは壁際の跳び箱を駆け上り、三角飛びの要領で大きく跳躍した。
「な――」
琴姉ぇは華麗に俺の上を飛び越す。
俺の手は空を切り、琴姉ぇのスニーカーに届くことはなかった。
俺は起き上がり、膝の砂を払う。
こうして、また数メートルの距離を挟んで俺らはにらみ合った。
03555/12 ◆ONTLfA/kg2 2012/09/22(土) 17:50:15.45ID:1Ib2qWtv
「ヒデ君。
鍵を手に入れてどうするつもり?」
「言うまでもない。
田上に鉄槌を下すだけだ」
「復讐は何も生み出さないよ、ヒデ君」
そんなわけのわからない問答をしながら俺らは向かい合う。
俺はじりじりと距離を詰めようとするが、琴姉ぇはいつでも動けるように集中しているようだ。
くそ、埒があかない。
俺は幼馴染みならではの策略に出ることにした。
「あ!
琴姉ぇ、足下にゴキブリ!」
俺は指さしながら大声で叫ぶ。
「え、ちょ、どこっ?!
ヒデ君やっつけて!」
途端琴姉ぇの緊張が解けて周囲を見渡しながら涙目になる。
俺は急いで琴姉ぇに駆け寄り、素早く足首を掴んで右のスニーカーを脱がせる!
ポロッ、と鍵が床に落ちた。
「ああああーーーーっ?!
ヒデ君騙したね?!」
「琴姉ぇだって俺を騙して閉じこめたろ。
おあいこだ」
俺はそう言って体育倉庫のドアに向かう。
「全く、手間かけさせやがって……ん?」
俺の頬をいやな汗が流れる。
南京錠の鍵が、合わない。

「あれあれ〜?
誰がこれで終わりって言ったのかなー?」
琴姉ぇの方を振り返ると満面の笑みで琴姉ぇが微笑んでいる。
「チュートリアルはこれで終了だよ、ヒデ君♪」
やられた!
目の前で琴姉ぇはどこから取り出したか、じゃらじゃらと手のひらの上で山になるくらい沢山の鍵を取り出した!
そして、それらを1個ずつぱぱぱっと、自分のスニーカーの中、靴下の中、おさげを結んでいるシュシュの中、体操服の中、ブルマの中などに鍵を隠していく。
「ヒデ君♪
ここを通りたければこの私を倒していけ、みたいな?」
俺は大きく嘆息し、それでも、
「いいぜ、やってやる」
意地でも鍵を奪取してここから脱出することを決意した。
03566/12 ◆ONTLfA/kg2 2012/09/22(土) 17:50:51.02ID:1Ib2qWtv
「ひゃん!」
手始めにもう一方のスニーカーを奪った。
素早く、鍵を拾い上げ、ドアに向かう。
「くそ、これも外れだ!」
「ふふ、次はどこにする?
体操服?
ブルマ?」
俺は琴姉ぇの言葉を無視して、琴姉ぇに駆け寄る。
しばしの追いかけっこの後、右の靴下を脱がせ、鍵をゲット。
「外れか……」
また琴姉ぇと向き合い、同じことの繰り返し。
もう片方の靴下もゲットし、鍵を取る。
「これも外れ……」
「ふふっ、ヒデ君。
野球拳してる気分にならない?」
「……どっちかというと黒ひげ危機一髪みたいな気が……」
「もう、ロマンがないなぁ」
俺は琴姉ぇを見つめる。
できればブルマや体操服は極力手を出したくない。
となると、次はシュシュだが……。
「琴姉ぇ、シュシュを外させてくれないか」
俺は琴姉ぇに聞いた。
「あれ、追いかけたりしないの?」
琴姉ぇはきょとんとした。
「……間違って髪引っ張ったら良くないだろ。
せっかく琴姉ぇの髪、綺麗なんだから」
その言葉に、一瞬琴姉ぇが赤面したように見えた。
気のせいかもしれない。
「……ヒデ君、優しいね」
そう言って琴姉ぇは右のおさげのシュシュを外す。
少しずつ、右の三つ編みがほぐれていく。
「これだって、1枚だよね」
「ん?
なんだそれは?」
「あれ、ヒデ君知らないの?
男の子はそう言うの好きだと思ってたけど」
「……よくわからん……琴姉ぇ俺より物知りだからな」
俺は琴姉ぇからシュシュを受け取り、中から鍵を取り出す。
外れ。
「もう一方も頼む」
琴姉ぇが無言で頷き、左の三つ編みを留めているシュシュを外す。
ぱさ、と左の三つ編みも少しずつほつれ出す。
またしても外れ。
03577/12 ◆ONTLfA/kg2 2012/09/22(土) 17:52:23.37ID:1Ib2qWtv
 さて、ここからは少々厄介なことになる。
目の前にはおさげがほどけて黒髪ロングストレートをおろした琴姉ぇ。
スニーカーと靴下は両方脱いでいる。
……となるとブルマか体操服の上しかない。
一番最良の選択は……と考える。
「琴姉ぇ、鍵はもらうぞ」
俺は琴姉ぇににじり寄る。
「ふふっ、シュシュはもう外したからまた逃げるよ?」
琴姉ぇは不敵に笑う。
「いや、琴姉ぇは逃げられないよ」
「え、どういう……わっ」
俺は正面から琴姉ぇを抱きすくめた。
琴姉ぇの髪から漂うシャンプーの香り、そして胸元に少し汗で湿った、体操服越しの琴姉ぇの胸の柔らかさを感じる。
「え、あの……ヒデ君?
ちょ、ダメだよ、私きっと汗くさいよ?!」
琴姉ぇは俺の腕の中でしばしバタバタしていたが少しすると大人しくなって俺の胸板に頭を寄せてきた。
俺は右手でゆっくり、琴姉ぇの髪を撫でる。
「んぅ……」
少し琴姉ぇは惚けたような表情で俺の胸に体を預ける。
ちょっと悪い気もしたが、俺はこの倉庫を脱出するための策略を決行した。
「うりゃ!」
「ひゃあああっ?!」
俺は突然琴姉ぇの体操服の裾を握り、ブルマに押し込んである部分を一気に引き抜いてまくりあげた。
体操服にしまってあった鍵が床に落ちる。
俺は床に落ちた鍵を拾い上げ、体育倉庫のドアに向かう。
琴姉ぇが呆然としてるので少々悪い気もしたが仕方ない。
しかし、この鍵も外れ。
俺は気まずい思いをしつつ、琴姉ぇの方に向き直る。
……やべぇ、めっちゃ怒ってる。
顔こそ笑顔だが笑ってない。
怒りでかわなわなと震えている。
「あの〜琴姉ぇ?」
「ん、何かな、ヒデ君?」
「怒ってらっしゃる?」
「ううん、全然」
嘘だッ!
琴姉ぇがすごんだだけで野生の獣すら逃げそうなくらいの覇気を放ってる。
……そうは言いつつも、鍵はまだ見つからない。
体操服の中に鍵がなかったら、もう残された可能性は後わずかだ。
ブルマの中。
あるいは入れたとしたのなら、ブラジャーの中かパンティの中。
……ブラジャーは右と左のカップにそれぞれ入ってる可能性もあるな、などとどうでもいいことも考えてしまう。
「すまん、琴姉ぇ。
鍵をくれないか」
「ダメです!」
琴姉ぇはぷぅーと頬を膨らませた。
「乙女の純情を踏みにじるようなヒデ君には絶対仕返しするんだからね!」
「純情ってなんだよ」
「鈍感! 朴念仁! 泥棒猫!」
よくわからない罵詈雑言を浴びせられた。
もうこうなったら話し合いは無理そうだ。
俺も強硬手段に出ることにする。
03588/12 ◆ONTLfA/kg2 2012/09/22(土) 17:53:04.12ID:1Ib2qWtv
 琴姉ぇともう何度目かわからない追いかけっこ。
そういえば子供の頃から何度も追いかけっこしたなぁ、何て考えもしながら俺は琴姉ぇを捕まえる。
そして、琴姉ぇが怪我しないように気遣いながらも、体育マットの上に押し倒した。
「え、ちょっ、ヒデ君、本気?!」
本気だ、本気で鍵を奪うつもりだ。
俺は琴姉ぇを左手で押さえて右手で琴姉ぇの体操服の中に手を入れる。
流石にブルマの方の鍵を探すよりかはいいだろう。
「ふぁっ?!」
琴姉ぇがはっきり目で見えてわかるくらい身を震わせる。
「ひゃ、だめっ、んうっ」
俺の手が服の中に入ってきたのに対して身をよじらせて変な声を出す。
「ちょ、琴姉ぇ変な声出さないで!」
俺も変な気分になってしまう。
「だって、ひゃんっ、ふぁ、あん」
なんかエロいビデオみたいですごくドキドキするが鍵をゲットすることに集中する。
さっと手を潜らせてブラのカップの中に手を入れる。
とっさに硬いものに指が当たる。
(鍵だな)
すかさず、掴みあげようとし、
「〜〜〜〜〜〜っ!」
琴姉ぇが身をよじらせ、口を硬く引き結んで声にならない声を上げた。
そしてそのまま少し身を震わせた。
(……もしかして……)
そのまさかだった。
琴姉ぇの乳首をいじってしまったらしい。
今の反応で俺も完全に勃起してしまっていた。
幸い、ブラを持ち上げた瞬間にそちら側の鍵が出てきて俺の手に触れた。
俺は鍵を掴んで琴姉ぇの体操服から手を引き抜く。
琴姉ぇは顔を真っ赤にしてこちらをにらんでいる。
「……ゴメン、マジでゴメン」
俺は琴姉ぇの服から鍵を取りだして入り口に向かう。
今度こそ正解じゃないとそろそろ俺の理性がヤバい。

「ヒデ君」
入り口に着く前に琴姉ぇに呼び止められる。
「ヒデ君は私の許可なしじゃここから出られないよ?」
「……ということはこれも外れの鍵か……」
俺は肩を落とす。
「ううん、そういう意味じゃない」
「は?」
俺は琴姉ぇの方を向く。
すると、琴姉ぇはどこから取り出したのか、拡声器を持っている。
「ふふ、ひーでー君。
この状況で人を呼んだらどうなるかなぁ?」
小悪魔的な笑みを浮かべて琴姉ぇが言う。
確かにこの状況はヤバい。
琴姉ぇは髪が乱れ、両方のスニーカーと靴下が脱げて裸足になり、ブルマから抜けた体操服が少しまくれあがっている。
ここに第三者がきたら誤解されること間違いなし。
俺の背中にいやな汗が流れる。
俺は最悪のビジョンを想定する。
03599/12 ◆ONTLfA/kg2 2012/09/22(土) 17:54:51.30ID:1Ib2qWtv
みんなを呼ばれる

退学

中卒でコンビニ店員

田上が後から正社員で店長

田上にこき使われる

田上を殴って御用

ブタ箱

ビジョンその2。

みんなを呼ばれる

退学

ネットに晒される

一家離散

夜の繁華街をさまよう

暴力団に舎弟入り

組の車が田上をはねる

末端組員の俺が責任を取らされる

ブタ箱

ビジョンその3。

みんなを呼ばれる

退学

大検を受けて大学進学

先に進学して研究室の先輩となった田上からの執拗ないじめ

田上を殴る

大学除籍

やはり中卒として工場勤務

数年後田上の就職した会社と取引

田上が俺を見て取引を取り消し

田上に報復

ブタ箱
036010/12 ◆ONTLfA/kg2 2012/09/22(土) 17:57:51.90ID:1Ib2qWtv
……まずい。
ここは大人しく琴姉ぇに従うしかない。
「ええい、好きにしろ!」
こうなったらもうヤケだった。
「ふふふ、ヒデ君はもう私のお人形さんだね」
琴姉ぇはテレビの悪役のような口調で言った。
「じゃあ、まず体操服のズボンを脱いでもらおうかな」
「はいはい……って、えっ」
俺は耳を疑った。
「ちょっと待て、ヤバいだろそれ!」
「だって不公平じゃん!
私ばっかり脱がされて私だけ恥ずかしい思いして!」
うぐ。
それを言われたらちょっと俺も罪悪感を感じる。
ちょっと俺は躊躇したが、意を決してズボンを脱いだ。
下はボクサーパンツ1枚になり、やたらすーすーする。
いくら男とはいえ女子と二人きりで下着を見られるのは流石に抵抗がある。
「えっと……ついでにスニーカーと靴下も両方脱いでもらおうかな」
先にズボンを脱いだことに比べたら靴と靴下はどうということもない。
俺は琴姉ぇの言葉に従った。
「その体操マットの上に横になって」
「え?
うん、わかったが……」
そのときは琴姉ぇの意図がよくわからなかった。
「ちょっと目をつぶって」
「目を?
……はい」
俺は目を閉じた。
とりあえず琴姉ぇが近づいてくる気配は分かった。
何やらゴソゴソしているが、約束した以上目を閉じたままでいた。
衣擦れの音がするので非常にいやな予感がしたが。
そして、唐突にそのときは訪れた。
「うりゃ!」
琴姉ぇのかけ声と同時に俺のボクサーパンツがずり下ろされた。
俺の股間が空気に晒される。
「こ、琴姉ぇっ! な、何して?! うあっ」
目を開けたのと同時に飛び込んできたのは琴姉ぇの豊満な胸。
……と同時に俺のペニスが琴姉ぇの胸に挟まれている光景。
「ほら、ちんちくりんじゃないもん!
ちゃんと挟めるんだから!」
「こ、琴姉ぇストップ!
というか何の話だよ?!」
「田上君から聞いたもん!
私がちんちくりんだって!」
「はぁ?!……ってアレか」
琴姉ぇから送られてきた直撮りした写真を誤魔化すためにしたあの会話か。
あの野郎、琴姉ぇにそのまま話しやがったな。
「それで……どう……かな」
ちょっと俯きがちに、そのままで上目遣いで琴姉ぇが聞く。
「ヒデ君……気持ちいい?」
その言葉に俺はついつい琴姉ぇをまじまじと見てしまう。
エッチなビデオで見るようなAV女優みたいにモデル体型で大きいなんてことは全然ないけど、形は良くて両側から琴姉ぇが両手で寄せれば俺のが挟めるくらいの大きさはある。
少なくとも、この学校の女子の中では結構大きいかもしれない。
いつの間にか琴姉ぇはブラジャーを外していて、エロゲとかのピンクの乳輪と乳首じゃないけど、淡い茶色で小さめで形の良さははっきりわかる。
乳首は両方ともすっかり充血して硬くなっていた。
それを見て、俺の股間の海綿体に血流が集積してムクムクといきり立つのがわかった。
036111/12 ◆ONTLfA/kg2 2012/09/22(土) 18:00:05.11ID:1Ib2qWtv
「わっ……大きくなった」
琴姉ぇが驚く。
「ご、ゴメン」
思わず腰を引こうとしたががっちり琴姉ぇの上半身と胸でホールドされる。
「今逃げたら人、呼んじゃうよ?」
「それは困る、マジで困る」
「じゃ……始めるよ?」
何を、と聞こうかと思ったけど聞くだけ野暮な気がした。
男だったら絶対わかることだし。
「んっ……んっ……」
琴姉ぇは慣れない感じで俺のを胸で挟んで擦り始めた。
最初の印象は緊張のせいですごく気持ちいいというより、とにかくこういうことしたことないのでひたすらドキドキした。
こういうのはAVの中だけだと思っていたし、仮に中だけじゃなくても自分にそういう瞬間が訪れるなんて予想していなかった。
ましてや、琴姉ぇと。
「んっ……どう、かな……あまり気持ちよくない?」
「気持ちよくないんじゃなくて……ドキドキし過ぎてよくわからない……かな」
俺は照れながら正直に話す。
「あっ、また大きくなった……」
「えっ?!」
「さっきからどんどん大きくなってる……男の人ってこんなに大きくなるんだ……」
「いや、普段からはここまで大きくならない……かな」
俺は頬をポリポリとかきながら琴姉ぇの方を見ないで言う。
「本当? 嬉しいなぁ……」
そう無邪気に笑う琴姉ぇはこんなエロいことをしてながらもすごく可愛らしく見えた。
「続けるね?
ん……よいしょ……んっ、すごく硬い……」
琴姉ぇは両手で胸を寄せて上下に擦ったり両側から押しつけたりいろいろ考えながら俺のを責め立てる。
「ま、まだ気持ちよくならない?」
「いや、気持ちいいんだけど、その……」
「その?」
「琴姉ぇの胸はすごく気持ちいいんだけど……その、結構敏感な場所だからたまに摩擦が痛い、というか……」
「あ、そっか……エッチなビデオだとローションとか使ってるもんね」
「……なんで知ってるの」
この幼馴染みが思ったより耳年増なのは昔からだが。
「ヒデ君が教えてくれたんだよ?」
「えっ、俺そんなこと言ったっけ?!」
「ううん、正確にはヒデ君のパソコン」
いやな予感がした。
「ヒデ君のパソコンの履歴になんか知らないサイトがあったからアクセスしたらエッチなビデオ版のユーチューブみたいなのが……」
死にたい。
「あとヒデ君のパソコンのハードディスク内をAVIとかMPGとかの拡張子で検索したら……」
いっそ殺してくれ。
「琴姉ぇ、いくら幼馴染みでも男のパソコンは見ちゃいけない」
「そうなの?」
「絶対ダメだ。
幼馴染みでも恋人でも奥さんでもこれだけはまずい。
男が社会的に死ぬ」
「ふぅん……でも私、ヒデ君のこと、もっと知りたくて……」
琴姉ぇ?
「子供の頃はヒデ君のこと、何でも知ってるつもりだったけど、少しずつ大人になって、一緒にいても、私の知らないヒデ君が少しずつ増えてきて……」
「琴姉ぇ……」
「少し、寂しかっただけだから。
幼馴染みだから……」
なんか自覚はなくても琴姉ぇに寂しい思いをさせたことに罪悪感を覚えた。
……それでもハードディスクの中とブクマを見せるわけにはいかないが。
036211.5/12 ◆ONTLfA/kg2 2012/09/22(土) 18:04:03.36ID:1Ib2qWtv
「擦れて、痛いんだよね?」
「うん、たまにだけど……」
「それじゃ……あむっ」
「うああっ?! ちょ、何して?!」
 琴姉ぇが俺のを胸で挟んだまま口でくわえた。
亀頭の一番奥の部分にちょうど唇が届くくらいの深さ。
「はむ、んちゅっ、んっ、んっ」
かなり慣れない感じで琴姉ぇがフェラしている。
胸でされたのも初めてだが、当然口でされたのも初めてだ。
先っぽが琴姉ぇの口の中ですごく、温かくて、ぬるぬるしてすごくぞくぞくするような気持ちよさが伝わってくる。
琴姉ぇは唇から唾液と、おそらくは俺自身の分泌物の混じりあった液体を垂らしながら俺のものの側面も舐めてくれた。
「んっ、んむっ、ひ、ひでふぅん、んちゅっ、ちゅぱ」
実際にこうして自分がしてもらうとめちゃめちゃエロい。
AVのは過分に演技が入ってるんだなぁと実感した。
そしてめちゃくちゃドキドキして気持ちいい。
俺のは琴姉ぇにねぶられてすっかり琴姉ぇの唾液まみれになった。
「はぁっ、はっ、こ、これでもう十分かな……よいしょ」
そう言って琴姉ぇは再び両側から乳房を寄せて俺のを寄せる。
そして少しずつ擦り始める。
「ううっ?!」
つい変な声が漏れて口を押さえる。
「ヒデ君?!
い、痛かった?!」
あせあせしながら琴姉ぇが心配する。
「いや……その……」
「何、はっきり言ってよ。
気を遣わないでいいから」
俺は少々迷ったが言った。
「めちゃくちゃ気持ちいい」
……完全な敗北だった。
さっきまではドキドキしたり、胸の柔らかさや温かさ、という感じだけだったが今回は完全に違う。
琴姉ぇの唾液でローションみたいになって挟まれてる胸がすごくぬるぬるした。
唾液はすぐ冷えるけど、琴姉ぇの体温で温められてちょうどさっき口でされたときのような温度と感触。
「やったぁ、私頑張るっ」
そう言って琴姉ぇはまた乳房で俺のを愛撫し始める。
強く挟んだり弱く挟んだり、上下に擦ったり、擦る速度に緩急つけたり。
「はぁっ、んっ、私も、気持ちいい、かも」
琴姉ぇも少し息を荒くして頬を赤めている。
俺ももうすっかり理性を失いかけて、琴姉ぇと気持ちよくなりたいと思い始めていた。
「琴姉ぇ」
少し体を前に起こし、琴姉ぇの胸に手を伸ばす。
「ヒデ君?」
そして琴姉の胸をそっと揉む。
「んああっ、あっ、ふぁあっ、ぅぅっ」
琴姉ぇも甘い声を出す。
聞いたことのないような甘い嬌声。
AVなんかのわざとらしい喘ぎじゃなく、まるで生理的に漏れるような響き。
俺はもっと琴姉ぇを虐めたくなる。
「んぅぅうっーー?!  んーーーっ!」
両方の乳首をそれぞれ両方の手で摘みあげる。
琴姉ぇは必死に声をこらえながらも熱い吐息が漏れる。
036311.75/12 ◆ONTLfA/kg2 2012/09/22(土) 18:04:59.39ID:1Ib2qWtv
「ま、負けないんだからっ」
琴姉ぇも全然胸の動きを緩めない。
少しずつ速度を上げて俺のを根本まで擦り、先っぽをまた口でくわえる。
琴姉ぇの乱れる姿を見て、また胸と口で愛撫されて俺はすっかり限界だった。
「こ、琴姉ぇ、もう、出そうだから、離れ……」
そう言ったのだが、琴姉ぇは離れるどころかより深く胸で挟み込んで、奥まで俺のをくわえてより強く吸った。
「んっ!」
流石にこらえられなかった。
「んん?! ん、ん、んーーーっ!」
琴姉ぇの口の中で果ててしまった。

 射精はしばらく続いた。
あまりのけだるさと気持ちよさに、悪いと思いながらも琴姉ぇの口から引き抜くことができなかった。
「んっ、んっ、はぁっ、はっ、はぁっ」
琴姉ぇがようやく俺のから口を離す。
琴姉ぇの口角から俺の精液が垂れる。
でもそれはほんのわずかな量だった。
「けほっ、ごほごほっ」
「ちょ、琴姉ぇ?!
まさか飲んで……くれたの?」
「うん、飲んだよ……」
琴姉ぇはすっかり涙目だし、今も苦しそうだ。
「なんで……」
「だってほら、吐き出されたらいやかな、と思って」
琴姉ぇは無理してるだろうに冗談っぽく笑った。
「それにこぼれたら体操服汚れちゃう」
それもそうだ。
036412/12 ◆ONTLfA/kg2 2012/09/22(土) 18:05:46.82ID:1Ib2qWtv
 俺らはお互いにきちんと着替える。
今さっきまで肌を見せ合っていたのに今は妙に恥ずかしい。
「さて、15時はこれで終了!
お楽しみでしたね!」
琴姉ぇはすっかりいつもの琴姉ぇに戻っている。
「早く帰らないと6時間目始まっちゃうよ!」
「……結局正解の鍵はどれなんだよ」
「あっ、そうだね」
そう言うと琴姉ぇは後ろを向いた。
「琴姉ぇ?」
「ほら、ここに置いてるよ」
琴姉ぇは体育倉庫の隅から鍵を拾い上げた。
「服の中に隠してなかったのかよ!」
俺のさっきまでの苦悩と痴態はいったい何だったんだ!
「ふふふー、木の葉を隠すなら森に隠せ、ってね」
「いや、意味違うから」
俺はすっかり脱力した。
「で、このダミーの鍵たちはどうしたんだよ」
「ああ、これね」
俺は今までの外れの鍵を拾い集めて琴姉ぇに渡す。
「これが確か音楽室、これがバスケ部部室、これが職員室、そしてこれは……」
あり得ないことを言い出す。
「学校中の鍵パクってきたのかよ!」
「早く戻さないとトラブルにもなるかも、みたいな?」
(もうなってるかもな……)
琴姉ぇの思いつきで施錠された部屋を使えなかった生徒や職員を思うと笑えない。
「そういえば……琴姉ぇは結局体育何だったんだ?」
ソフトボールで玉拾いにきた俺はともかく、琴姉ぇが1時間ずっと抜けているとかなり目立つんじゃなかろうか。
「あ、女子はね。
自習」
「ああ自習ね……。
……自習?」
「うん、女の体育の先生が休みだったから教室で自習♪」
「……」
教室で自習だったのにわざわざ体操服に着替えてグラウンドで待機してたのか。
「じゃあヒデ君、次は6時だよ!
忘れたら化けて出るからね!」
体育倉庫の鍵を開けて、パタパタと琴姉ぇは走っていく。
授業終了のチャイムが響く中、俺はあまりに非現実的な今までの出来事にしばし呆けていた。
036512/12 ◆ONTLfA/kg2 2012/09/22(土) 18:06:48.72ID:1Ib2qWtv
全然12レスに収まりませんでしたorz
申し訳ありません。
琴姉ぇと3の倍数・15時、投下完了です。
乱文・乱筆失礼致しました。
0367 ◆ONTLfA/kg2 2012/09/22(土) 23:32:34.00ID:1Ib2qWtv
>>366
ありがとうございます。
次いつ人がいらっしゃるかわからないのでそのまま続き投下しようかな。
では琴姉ぇと3の倍数・18時、投下します。
上手くいけば10レスかな?
03681/10 ◆ONTLfA/kg2 2012/09/22(土) 23:33:07.93ID:1Ib2qWtv
 17時00分。
16時40分に最後の授業を終え、HRを終え、帰宅しようとする俺にメールが来た。
言うまでもなく琴姉ぇだ。

********************
From:琴姉ぇ[kotone@ocharake.domo2.ne.jp]
Subject:ひーでーくーん?
本文:
一緒に帰ろ?
正門で待ってるね!
********************

 俺はしばし、思慮した上、返信せずかつ裏門から帰ることにした。
やっぱり、5時間目のことを思い出すと琴姉ぇと普通に話せる自信がなかった。
あの体育倉庫の薄暗い中、差し込む日差しに照らされた琴姉ぇの白い肌。
とてもきめ細やかで綺麗だった。
だがその反面、見てはいけないものを見た気がして、自分がとても汚れたものになってしまった気がした。
田上にゲーセンにも誘われたが、睡眠不足を理由に俺はまっすぐ帰宅した。
琴姉ぇに見つかることもなかった。

 家に帰り、玄関の鍵を閉める。
……今朝のことを思い出し、チェーンも閉める。
これでピッキングできたとしても琴姉ぇは家には入れないだろう。
リビングに入り、テレビを点ける。
17時30分。
ワイドショーが今日のニュースを取り扱っていた。
俺は洗面所に向かい、顔を洗い、制服を洗濯機に放り込んで家着に着替えた。
ソファに座り、ニュースを見るが、全く頭に入ってこない。
頭の中では琴姉ぇとの今日の出来事を思い出していた。
そのまま疲労感に包まれ、俺は浅い眠りに落ちた――
03692/10 ◆ONTLfA/kg2 2012/09/22(土) 23:34:34.51ID:1Ib2qWtv
「ねぇ、起きて」
誰かが俺を呼んでる。
「ねぇ、起きてよぅ」
ダメだ、眠い。
「こうなったら……えい」
俺の頬に温かい吐息が触れた後、柔らかいものが触れた。
そしてそれが、琴姉ぇの唇だと気付いた瞬間俺は覚醒した。

「ちょ、琴姉ぇ?!」
「おはよう、ヒデ君。
おはようのキスはどうだった、ふふ」
琴姉ぇは少し頬を染めて言った。
そこにいたのは私服に着替えた琴姉ぇだった。
5時間目に一旦ほどけたおさげは二つともいつもの三つ編みに戻っている。
一旦家に帰ったのか、と俺は了解した。
「玄関の鍵を閉めてチェーンもかけて全部窓は閉めてるんだぞ?!
一体どこから……」
「えへへ、それはね……」
琴姉ぇは台所を指さす。
「床下を通って、台所の床下収納から入ってきちゃった♪」
……あれか、琴姉ぇはルパンの血でも引いてるのか。
これなら美術館にでも忍び込めるだろう。
「メール、見なかった?」
「メール?
……いや、すまん。
今日は一緒に帰る気分じゃなかったから……」
「ううん、そっちじゃないよ?
18時のメール」
俺は携帯を開く。
受信済みメールが1件。

********************
From:琴姉ぇ[kotone@ocharake.domo2.ne.jp]
Subject:ヒデ君、4つ目の3の倍数の時間だよ!
本文:
ヒデ君、18時だよ!
一緒に晩御飯食べようよ!
朝も昼も作ってあげたし晩ご飯も作ったげるよ。
外食したりせずに家で待っててね( ´ー`)
********************
03703/10 ◆ONTLfA/kg2 2012/09/22(土) 23:35:22.63ID:1Ib2qWtv
「……このためにわざわざ忍び込んできたと?」
「……ダメ?」
「いや、もちろんありがたいんだけど……」
体育の時間のことを思い出して少し気まずい気分になる。
「ははーん、さてはヒデ君疲れてるな?
そういうときにはおいしいものに限るよ!」
「え、ああ、まあそうだな」
昼あんなことがあったのにも関わらず、琴姉ぇは俺との接し方は全く変わらない。
俺は少し安心した。
「じゃあお願いしようかな、よろしく」
「うん!」
琴姉ぇは嬉しそうに台所に走っていった。
OKしてよかった、そう思ったのもつかの間。
琴姉ぇが台所の陰に消えて聞こえてきたのは衣擦れの音だった。
「おい、琴姉ぇ。
何に着替えてるの?」
「んー?
エプロンだよぉ」
そう聞こえてきた直後、リビングのソファに座ったまま見ている台所。
琴姉ぇのスカートが床に落ちるのが見えた。
「ちょっ、琴姉ぇ!
エプロンに着替えるのにスカート脱ぐ必要はないだろ!」
「そんなことないよー?」
言いながら着替え終わった琴姉ぇが台所から出てきた。
確かにエプロンだ。
これでもないくらいにエプロンだ。
紺色のエプロンに、真ん中にチューリップのアップリケが見える。
疑いようもなくエプロンだ。
但し、エプロンしかない。
素肌の上にエプロン。
古い偉人の言葉を借りると『孔子謂ひて曰はく、「裸エプロン也」と』としか言いようがない。
琴姉ぇの白い素肌の上にギリギリ見えるか見えないかくらいの紺色の裸エプロンが生々しい。
「えへへー、男の子ってこういうの好きなんでしょー?」
「ちょっと刺激が強いって!」
俺はまた目を背ける。
「とりあえず晩ご飯頼む!」
「あいあいさー」
琴姉ぇが台所に消えてちょっと安堵する。
少なくとも料理する間は琴姉ぇの肌を見なくて済む。
03714/10 ◆ONTLfA/kg2 2012/09/22(土) 23:36:10.87ID:1Ib2qWtv
 トントントントン……。
まな板に包丁の音が響く。
ネギでも切ってるのだろう。
「ヒデくーん、冷蔵庫にコーラ冷えてるよー?」
「ああ、サンキュ」
流石は幼馴染み。
俺の好みも完全に把握してる。
俺は早速冷蔵庫に向かい、
(あ……)
琴姉ぇが裸エプロンだったことを思い出す。
極力見ないように、と思いながらもどうしても目に入る。
真横から見える琴姉ぇの裸エプロン姿。
申し訳程度に隠れた状態の横乳に、真横からラインが完全に見えるお尻。
(いかん、また硬くなりそう……)
俺は大急ぎでコーラを取り出し、退散する。
琴姉ぇは俺をからかうでもなく、料理に集中してる。
(やっぱり家事には熱心なんだな)

 リビングに戻った俺はコップにコーラを注ぎ、コップから溢れそうな泡を一飲み。
「うん、よく冷えていてうまい」
そのままソファに戻り、テレビを点ける。
テレビでは野球の中継があっていた。
そこで気付く。
(……俺、完全に所帯じみてないか?)
これがコーラじゃなくてビールだったら完全に昭和のお父さんじゃねーか!
ビール飲みながら野球を見て、奥さんが台所で料理を作って……。
いやいやいや、と俺は首を振る。
今日は幼馴染みの琴姉ぇが料理に来てくれてるだけだ。
それだけだ。
……でも俺と琴姉ぇが結婚したら……なんてふと考える。
03725/10 ◆ONTLfA/kg2 2012/09/22(土) 23:37:03.56ID:1Ib2qWtv

「ただいまー」
「あなた、お帰りなさい。
今日の仕事はどうだった?」
「うん、なんとか新規のプロジェクトがうまく行ったよ」
「ふふ、それはよかった」
「お腹すいたー。
琴音、今日のご飯は何?」
「今日の晩ご飯はシュールストレミングのパスタと、ホンオフェのサラダ、それにくさやだよ♪」
「って、悪臭放ちまくりのディナーじゃねぇか!」

 妄想終了。
ダメだ、どう考えても毎日琴姉ぇにツッコミ入れてる毎日しか思いつかない。
これは夫婦生活と言えるのだろうか。
「……くん」
そもそもなんで琴姉ぇはこんな賑やかになったんだ。
小学校までは図書室で本読んでるのが似合うような女の子だったろ。
「ねぇ、ヒデ君」
それがいつの間にかバラエティ芸人みたいな体張ったネタやったり人をドッキリで驚かせたりするようなキャラに……。
「どうしたの、あなた?」
「え、ああ、何?」
琴姉ぇに呼ばれていたのに気付かず、俺は振り向く。
「……ヒデ君、名前呼んでも振り向かなかったのに、あなた、って呼ばれたら振り向いたー!」
「ちょ、違うって!
最初の方聞こえなかっただけなんだって!」
「そうなの?」
「そうです!」
俺は念を押す。
「そうそう、ご飯できたよ?
食卓について?」
「ああ、ゴメン」
俺はソファから立ち上がって食卓についた。
03736/10 ◆ONTLfA/kg2 2012/09/22(土) 23:37:43.09ID:1Ib2qWtv
「うわ、豪華……」
昼のお弁当もだったが、しっかりした食卓だった。
朝のもある意味しっかりした食卓だったと言えるけど……。
「あのね、最初に謝らないといけないことがあるの」
少しもじもじしながら琴姉ぇが言う。
「え、料理失敗したようには見えないけど……」
「ううん、あのね、朝の残り使ったからちょっと微妙かも」
言われて気付く。
水餃子のスープがあるが、中に入ってるのは一旦焼いた餃子だ。
おそらく朝の残りを入れて炊き直したんだろう。
そしてこちらの野菜炒めにはおそらく朝のものと思われる素揚げのニンニクが刻んで入っている。
「できたてのものやきちんとしたのに比べたらおいしくないかもしれないけど、朝作った料理をそのまま捨てるのは気が引けて……」
流石琴姉ぇ。
女子高生だけど主婦の鑑。
「ありがとう、琴姉ぇ。
俺も朝作ってもらったの全部は食べれなかったから無駄にしなくていいのはありがたいよ」
「それならよかった。
さあ、たーんとお食べ!
お残しは許しまへんで!」
琴姉ぇは胸を張る。
「いただきます」
俺はそう言って席に着いた。

 ……のだが、流石に気になる。
テーブルを挟んで向こう側、にこにこしながら琴姉ぇが俺がご飯を食べるのを見てる。
もちろん裸エプロンのまま。
「……琴姉ぇは食べないのか?」
「私はヒデ君がごちそうさましてからいただくよ。
それから片づけするから」
「一緒に食べないの?」
俺は尋ねながら水餃子のスープをすする。
「だって……旦那さんより先に食べちゃいけないんでしょ?」
「ぶふっ!」
今日何度目かわからないが今度は俺はスープを吹き出した。
「ちょっと、ヒデ君汚いよ!
ご飯を粗末にしちゃいけません!」
「今のは琴姉ぇが悪いだろ!」
言いながら台拭きでこぼれたスープを片づける。
「……そういや琴姉ぇも今日の昼休み行儀悪かったじゃねぇか」
「ん、どこが?」
「あのバナナとアイスキャンデーの食べ方はねーだろ。
食べ物で遊んじゃいけません」
「えへへーそっかそっか。
これは一本取られたわい、はっはっは」
……至極いつも通りの琴姉ぇだ。
とても今日体育倉庫で俺とあんなことをしたとは思えない感じだ。
……ああ、思い出したらちょっとムラムラしてきた。
03747/10 ◆ONTLfA/kg2 2012/09/22(土) 23:38:27.23ID:1Ib2qWtv
 俺が先に食べ終わったので、琴姉ぇにお茶を入れてやった。
琴姉ぇはいたく感動して『なんちゅうもんを……なんちゅうもんを飲ませてくれたんや……』なんて言ってるけどそれスーパーで買った茶葉で入れただけなんだけどな。
そのうちに琴姉ぇも食べ終わり、食器を片づけに台所へ向かう。
俺はこの後のことを考えていた。
とりあえず、今回はこれで乗り切ったと見るべきだろう。
琴姉ぇが片づけてくれて着替えたら家まで送っていこう。
その後、帰宅したらまた玄関の鍵を閉めてチェーンを閉めて、台所の床下収納の蓋の上に重い物でも置いておけば今度こそ琴姉ぇは来ないだろう。
次は21時、何を企んでるかはわからないが次第に内容もエスカレートしてるし、俺も理性を保てる自信がなくなってきた。
「琴姉ぇ、食器洗い終わった?」
「うん、終わったよー」
そう言いながら琴姉ぇが台所から出てきた……のだが、食器を洗って濡れた手をエプロンまくり上げて拭いてるし!
太股が露わになってもうちょっとでシークレットゾーンが見えそうだし!
「ここここ琴姉ぇ!
エプロンで拭いたら不衛生的だから!
台所にタオルあるから!」
「あ、そうなの?
ありがとー」
琴姉ぇは台所に戻っていった。
どうやら計算ずくじゃなくて素らしい。
恐ろしい破壊力のエロスだった。

「で、改めてことね……」
「ねぇ、お風呂にする?
それとも、私?」
俺の言葉を遮って、満面の笑みで、でもどこか艶っぽく琴姉ぇが尋ねる。
こんな新婚シチュエーションみたいな展開は予想外だった。
「いやっ、いいからっ!
送ってくから!」
俺が琴姉ぇの服を拾いに台所に行こうとすると後ろから抱きつかれた。
やっぱりむにゅ、と胸が当たってる。
「ねぇ、あ・な・た」
吐息が届くくらい耳元で囁かれる。
ぞくり、と寒気にも似た快感が耳から首筋までを伝う。
「最近私、寂しいの……」
そう言いながら俺に抱きつく手の力を少し強くして、よりしっかり俺に身を寄せる。
「そろそろ……二人目、欲しいなぁ……」
もうこの時点で俺の血流の大半が下半身に集結しているかと錯覚するくらい俺の陰部はズボンの中でパンパンで、めちゃくちゃ硬くなっているのがわかった。
だがここで屈してはいけない、と自分を奮い立たせる。
「まだ一人目いないから!
つーか俺童貞だから!」
乱暴にならないように気をつけながら琴姉ぇをふりほどく。
そして急いで台所に行き、琴姉ぇの服と下着を拾う。
流石に下着はドキドキしたけど。
03758/10 ◆ONTLfA/kg2 2012/09/22(土) 23:39:03.55ID:1Ib2qWtv
「はい、琴姉ぇ、あっち向いてるから着替えて。
送ってくよ」
「別に見ててもいいけど?」
いたずらっぽく笑う琴姉ぇ。
「いや、とりあえずいいから!
もう今日は十分役得だったから!」
服を全部渡して反対側を向く。
「ちぇー、もう少しでたまごクラブの読者になれそうだったんだけどなー」
とか言いながらも衣擦れの音が聞こえたので、ちゃんと琴姉ぇは服を着てくれたようだった。
「もういいよー」
俺が振り返ると琴姉ぇはすっかり着替え終わっていた。
「それじゃヒデ君。
エスコートお願いね」
この時時刻は19時を回っていた。

 本格的に暗くなる前の夜の道を二人で並んで歩く。
琴姉ぇの家は本当に近いのだが、流石に一人で帰すのはどうかと思ったし、家まで送っていく。
街灯の鈍色の光の中に俺と琴姉ぇの長く伸びた影が俺らに少し遅れてついてくる。
「……今日はいろんなことがあったな」
黙って二人で並んで歩くよりは、と思い自分から話題を振る。
「その……ドキドキした」
少し俯きながらも正直に話す。
俺、なに言ってるんだろ。
「私も……またちょっとヒデ君のこと、知れて嬉しかったな」
そう言いながら琴姉ぇは遠慮がちに俺の腕に腕を絡めてくる。
俺は黙ってそれを受け入れた。
家に着くまでのほんの数分だけ。
琴亜ねぇの腕と時折触れる肩の温もりを感じていた。
03769/10 ◆ONTLfA/kg2 2012/09/22(土) 23:40:44.81ID:1Ib2qWtv
「じゃあ、またな。
明日は休みだから休み明けに学校で」
俺は軽く手を挙げて立ち去ろうとする。
そのとき、後ろから琴姉ぇの声がかけられる。
「……ヒデ君」
静かに、でもどこか意を決したような声。
「……なんだ」
「今日、家、誰もいないの……」
次に来る言葉は容易に予想できた。
「その……泊まってって……くれない?」
俺と目線を合わさずに、少し伏し目がちに琴姉ぇが言った。
「……そうしてやりたいが、ダメだ」
俺はきっぱりと言った。
……大分逡巡したけど。
「俺は間違いを起こさない自信がない」
これは間違いなく本音だ。
「琴姉ぇのお父さんとお母さんにも申し訳ない」
……もう何年も顔を見てないけど、これも半分くらい本音だった。
口には出さなかったが一番の本音は琴姉ぇと俺の関係が悪い方向に動かないかが心配だった。
幼い頃から仲のいい男女が思春期を経て、お互いを意識しながら疎遠になると言うケースは俺の周囲でも沢山見てきた。
だから俺は琴姉ぇとそんなことになりたくなかった。
体育の時間に欲情しといてこんなことを言うのもなんだけど。
「そっか……」
琴姉ぇは俯き、今にも涙をこぼしそうなくらい切なそうな表情をしていた。
何か声をかけないといけない、俺がそう思っていたら先に口を開いたのは琴姉ぇだった。
037710/10 ◆ONTLfA/kg2 2012/09/22(土) 23:41:34.33ID:1Ib2qWtv
「じゃあさ、ヒデ君の家に泊まっていいかな?」
いつもの琴姉ぇの明るい声だった。
「は?」
つい頓狂な声を出してしまう。
「あちきの家に泊まれないんなら、ヒデ君の家に泊まれば解決でありんすね!」
「それじゃ何の解決にもなってねぇだろうがあ!」
つい外にいるのも忘れて全力でつっこむ。
「琴姉ぇとなんか一緒にいられるか、俺は家に帰る!」
くそ、心配して損したぜ。
俺は琴姉ぇに背を向けて家に向けて歩き始める。
「ひーでーくーん!
まだ21時と24時が残ってるからねー!
楽しみにしててねー!」
後ろから琴姉ぇの声が聞こえるが俺は決意を新たにしていた。
断固阻止してみせる。
家にはアリ1匹入れさせない。

 そらには月が昇り始めていた。
欠けた三日月。
それは不思議の国のアリスの笑い猫のようで、俺の今日一日の努力をあざ笑っているかのように思えた。
037810/10 ◆ONTLfA/kg2 2012/09/22(土) 23:42:57.60ID:1Ib2qWtv
8/10の琴亜ねぇはもちろん琴姉ぇの間違いです、申し訳ありませんorz
こんだけ琴姉ぇ琴姉ぇ書くんだから辞書登録しときゃよかった・・・
琴姉ぇと3の倍数・18時、投下完了です。
乱文・乱筆失礼致しました。
0379名無しさん@ピンキー2012/09/23(日) 19:28:52.30ID:Svjz7XvQ
幼馴染スレから来たけどこんな面白いSSがあったとはww

人が多いスレに投下した方が反応多かったんじゃないかなー
埋もれさせとくには勿体ないかも
0380 ◆ONTLfA/kg2 2012/09/23(日) 19:41:19.19ID:0ZyLby6o
>>379
読んで下さってありがとうございます。
幼馴染成分もありますし、向こうにも紹介してよかったかもです。
自分も幼馴染好きなのでw
とりあえず昨夜の分を読んで下さった方もいらっしゃったみたいですし、本日の投下分です。
では琴姉ぇと3の倍数・21時、投下します。
上手くいけば今回も10レスかな?
03811/10 ◆ONTLfA/kg2 2012/09/23(日) 19:42:14.25ID:0ZyLby6o
 20時30分。
食事を終え、気は進まないが学習机に向かっていた。
課題を片づけるためだ。
休みはあるが、今夜のうちに片づければ休日を満喫できる。
電気スタンドを点けてシャーペンを握った瞬間、メールの着信音が鳴る。
わかりきってるけど琴姉ぇだ。

********************
From:琴姉ぇ[kotone@ocharake.domo2.ne.jp]
Subject:ヒデ君、5つ目の3の倍数の時間だよ!
本文:
ヒデ君、もうすぐ21時だよ!
お風呂できれいきれいしようね!
お背中流してあげるよ!
入浴剤も持っていくから待ってるよろし!(`・ω・´)
********************

 ……そうきたか。
確かに俺はまだ風呂に入っていない。
いつも21時過ぎてから入るし、琴姉ぇと夜電話することもあるから俺の生活時間は把握してるってことか。
だがもはや琴姉ぇがこの家に入るのは不可能なはずだ。
玄関はロックし、チェーン済み。
窓はすべて施錠してある。
ガラスだが、流石に琴姉ぇが鉄パイプ持って窓ガラス割って入って来るという尾崎の卒業なんだかバンプのラフメイカーなんだかそんなことはしないだろう。
そして先ほどの進入経路、床下収納からの入り口は既に封鎖した。
蓋の上に米袋やらばあちゃんからもらった漬け物樽やら置いているから流石に女の子の力じゃ無理だ。
俺は安心しきって、携帯を閉じて勉強を始めた。
直後。
03822/10 ◆ONTLfA/kg2 2012/09/23(日) 19:43:00.46ID:0ZyLby6o
 ドンガラガッシャーン!
……漫画みたいな音が階下から聞こえた。
急いで階段を下る。
音は台所の方からだった。

「あはは、失敗しちゃったさー」
琴姉ぇだった!
「……どっから入ったのさ」
「あれあれ」
琴姉ぇが指さす方を見る。
換気扇の通り口かよ!
もう琴姉ぇの手口がスパイ映画レベルになっている。
「いやぁ〜ちゃんとドライバーも持ってきたんだけど思ったより狭くて……胸がつっかえたから一気に力入れたらそのままおっこっちゃってさ、あははー」
笑っているが琴姉ぇの体には擦り傷もいっぱいあるし、油や埃、煤であちこち汚れている。
「というわけで、シャワーを浴びたいからお風呂貸して欲しいなヒデ君♪」
「……いいよ」
俺は嘆息した。
こんなん断れる訳ないだろうが!
が、その前に。
「琴姉ぇ、怪我してんだろ。
消毒と絆創膏用意するよ」
「えっ、いいよほんとに!
ほんの擦り傷だから」
「いーや、ダメだ。
化膿したらどうする」
俺は救急箱を取ってきて琴姉ぇの前にしゃがみこんだ。
「はい、このイスに座って」
「う、うん……」
琴姉ぇは大人しくイスに座った。
03833/10 ◆ONTLfA/kg2 2012/09/23(日) 19:44:02.85ID:0ZyLby6o
 消毒液を脱脂綿に染み込ませ、ピンセットでちょんちょんと消毒する。
「大丈夫、しみない?」
「これくらいなら平気だよ、いいねぇ、どんどんやってくれたまえ!」
目についた擦り傷を順番に消毒していく。
血がにじむほどのものは少ないが、女の子だしな。
あらかた消毒を終え、ふと気付くと琴姉ぇの顎のライン上、左耳の下にも擦り傷があることに気付いた。
俺は消毒しようとし、ここで今日一日の些細な反撃に出ることにした。
「琴姉ぇ、ここにも擦り傷あるな」
「あ、ほんと?
自分じゃ見えないんだね」
「今消毒してやるよ」
俺はずずい、っと琴姉ぇに近寄る。
「え、消毒って……ふぁわうっ?!」
俺は琴姉ぇの耳の下につつ、と舌を這わせる。
琴姉ぇの体がびくりっ、と震える。
「ほら、唾付けとけば治る、って言うだろ?」
そのまますぐに顔を離す。
直後、今度はちゃんと消毒液でちょんちょんと消毒してやる。
「今日一日散々ドキドキさせられたから俺なりのささやかなリベンジだ、琴姉ぇ。
あんまり男挑発してるとこうやって襲われるよ」
俺は冗談めかして笑う。
でも琴姉ぇはさっきから少し、惚けたような表情をしていて、俺の言葉を受けて
「……どうせなら襲ってくれたらよかったのに」
なんて言うものだから、俺の方がドキリとさせられてしまう。
「ちょ、琴姉ぇ?!」
琴姉ぇはそれには答えなかった。
そのまま琴姉ぇはイスから立ち上がると、
「私、お風呂掃除してくるね。
そのまま溜まったらお風呂浸かって待ってるから早く来てね」
なんて言って去ってしまった。
……怒らせたか。
03844/10 ◆ONTLfA/kg2 2012/09/23(日) 19:44:49.46ID:0ZyLby6o
 その後、俺は勉強机に向かい、課題をやろうとしたが琴姉ぇの先ほどの言葉を思い出し、なかなか集中できなかった。
先ほどから30分ほどが経過し、もう掃除も終えて琴姉ぇもお風呂に入っていることだろう。
 さらに10分経過した。
女の子は長風呂と言うが、一応様子を見た方がいいかもしれない。
琴姉ぇなら石鹸で足を滑らせている、なんてオチも考えられる。

「琴姉ぇ、大丈夫か?」
浴室の不透明プラスチック製のドアをノックして、尋ねる。
返事はない。
……やましい気持ちなんてないぞ。
俺は確認のため、ドアを開ける。
中からもわっと湯気が立ちこめる。
琴姉ぇは湯船に浸かっていた。
「おい、琴姉ぇ、大丈夫か?」
やっぱり返事はない。
寝ている、という可能性より先に心配が立った。
浴室に入り、琴姉ぇの肩を掴んで揺する。
幸い琴姉ぇはバスタオルを巻いて入浴していた。
頭にはシャワーキャップ、髪は中に収めてあった。
「おい、琴姉ぇ、しっかり!」
溺れたのか?
それとも具合が悪いのか?
俺は一瞬人工呼吸の必要性も考えた。
お願いだ琴姉ぇ、俺をからかってるだけだろ?
どうせ食らえー、なんて言って油断してる俺に水欠けるオチだろ。
そうと言ってくれ。
「ん……ヒデ……くん?」
琴姉ぇが目を開く。
「琴姉ぇ、寝てたのか?」
「ううん、ヒデ君待ってたら……のぼせちゃって……」
その言葉に、俺ははっとする。
『私、お風呂掃除してくるね。
そのまま溜まったらお風呂浸かって待ってるから早く来てね』
確かに琴姉ぇはそう言っていた。
まさかずっと湯船に?
03855/10 ◆ONTLfA/kg2 2012/09/23(日) 19:45:53.94ID:0ZyLby6o
 俺は琴姉ぇに肩を貸して、湯船から何とか抱え上げる。
流石にちょっと重い。
浴室でイスに座らせ、琴姉ぇにシャワーで少しずつ冷水をかける。
「待ってろ、冷たいお茶でも持ってくる」
「うん……ごめんね」
「俺こそ来なくてすまん」
俺はそう言いつつ、台所へ行き冷たいお茶のペットボトルを取ってくる。
「琴姉ぇ、お茶だ」
「ありがとう」
琴姉ぇにお茶を飲ませる。
冷たいシャワーとお茶で琴姉ぇは次第に元気になってきた。
「さ、琴姉ぇ。
着替えたら送ってくよ。
歩くのきついならまだ小遣い残ってるからタクシーでも」
「ううん、ヒデ君。
私、ヒデ君と一緒にお風呂入りに来たんだよ」
いつもほど元気な声じゃないけど、でもしっかり琴音ぇはそう言った。
「……琴姉ぇ。
これ以上お風呂いたら具合悪くなるぞ」
「ううん、止めても入るからね!
21時なんだから!」
……こりゃ止めても無駄だ。
無理に反対して琴姉ぇが浴室にいる時間が長くなるより、さっさと一緒に入って琴姉ぇを上がらせるのが先だ。
琴姉ぇも体調のこともあるし、無理はできないだろ。

 俺は脱衣所に一旦引き返すと服を脱いで、手ぬぐいを腰の周りに巻いて浴室に戻った。
琴姉ぇは湯船の中から上半身だけだしてこちらを見ていた。
「お背中、流しますよー」
琴姉ぇはにっこり笑って言った。
「じゃあ背中はお願いしようかな」
俺は体をこするタオルを石鹸で泡立て、琴姉ぇに手渡した。
イスに座り、琴姉ぇに背を向ける。
程なくして、琴姉ぇが俺の背中をタオルでこすり始める。
(……背中を誰かにこすってもらうなんて久しぶりだな)
最後に親父と風呂に入ったのもいつ以来だろう。
自分じゃ届かない部分までこすってもらえて気持ちいい。
その後、琴姉ぇがシャワーで背中を流してくれた。
極楽極楽。
「そういや、琴姉ぇ。
よかったら俺も背中こすってやろうか?」
俺はタオルを琴姉ぇから受け取って言った。
「うん、じゃあお願いしようかな……」
琴姉ぇはザバ、と音を立てて湯船から上がった。
そのとき、俺は思い立った。
「えっと、琴姉ぇ!
バスタオル外す時は俺に背中向けてからで!」
琴姉ぇじゃそれを聞いてくすくす笑う。
「わかりました」
03866/10 ◆ONTLfA/kg2 2012/09/23(日) 19:47:40.26ID:0ZyLby6o
 俺は琴姉ぇの後ろに座り、琴姉ぇは浴室のイスに腰掛けた。
そして、琴姉ぇはバスタオルを外す。
琴姉ぇの真っ白い背中が――
「え?!
琴姉ぇ、これは?!」
琴姉ぇの背中には傷があった。
それも一つや二つじゃない。
最近できたような痣じゃなく、古傷と呼んで差し支えようのないもの。
「ううん、何でもないっすよ」
琴姉ぇは笑った。
「何でもない訳ないだろ!
まさか女子間でのいじめか?!」
琴姉ぇが嫌われているという話は聞かないが、女子の中には陰湿なグループもあるとの話だ。
「大したことないってばぁ」
「大したことあるだろ、なんで黙ってたんだよ!
というかマジでどうしたんだよこの傷!」
「……本当に、いいんだよ」
琴姉ぇは俺に背を向けたまま、顔だけこちらに振り返った。
その顔は俺が見たことのないような、悲しさと切なさが同居したような、くしゃくしゃの、それでも必死に取り繕ったような笑顔で。
俺はそれ以上何も聞けなくなる。
「……琴姉ぇ。
何も聞かない、だけどこれだけは約束してくれ」
「……ヒデ君?」
「誰かが琴姉ぇをいじめたり、琴姉ぇにひどいことしたりすることがあったら……俺に言ってくれ」
「ヒデ……君?」
自分で、自分が本気で怒っているのがわかっていた。
相手が誰すらかもわからない。
琴姉ぇが話したくない相手なのかもしれない。
だけど、本気でその相手に怒っていた。
そして自分が情けなかった。
そんなことを知らずにいたことが。
「……俺一人でじゃ助けられないかもしれないけど、力にはなるから」
そう言うだけが精一杯だった。
「……うん。
ヒデ君、ありがとう」
03876/10 ◆ONTLfA/kg2 2012/09/23(日) 19:48:46.27ID:0ZyLby6o
 しばしの沈黙の後、琴姉ぇは口を開く。
「背中、撫でてくれない?」
「……触って痛くないのか?」
「うん……大丈夫だから、お願い」
その言葉に、しばし迷いながらも俺は琴姉ぇの背中に手を伸ばす。
「あ……」
一瞬琴姉ぇの体がぴくり、と動く。
俺はどう撫でたらいいかわからなかった。
とりあえず、右手で右肩から右の肩胛骨を経て下の方に撫でた。
そこには傷が4つほど。
切り傷のようなものや、火傷の痕のようなもの。
今度は背骨から下の方に向かって撫でる。
「んっ……」
琴姉ぇの口から息が漏れる。
ちょっとエロいと思ったが、今の俺はそんなことよりこの背中の傷の方が気になっていた。
……そういや琴姉ぇ、一緒にプール言っても絶対セパレート型は着てなかったよな。
こういう理由だったのか。
右と同じように、左も撫でる。
あんないつも天真爛漫でハイテンションな琴姉ぇにこんな傷跡があることを俺は知らなかった。
……幼馴染みなのに。

 撫で終わって、手を離す。
ふぅ、と琴姉ぇから息が漏れる。
「ヒデ君、もし無理じゃなかったら……」
「ん?」
「後ろから、ぎゅって、してほしいな……」
俺は逡巡したが、琴姉ぇの言う通りにしてやる。
後ろから、琴姉ぇを抱きすくめる。
前の方に回した腕が、琴姉ぇの胸に当たってるが、今は抱擁に集中する。
琴姉ぇの頭の後ろに自分の顔を寄せて抱きしめた。
「ヒデ君……」
「どうした?」
「ヒデ君がいてくれてよかったよ」
俺はどう返していいかわからず、ただ抱きしめる力を強くしてそれに応えた。
03887/10 ◆ONTLfA/kg2 2012/09/23(日) 19:49:47.41ID:0ZyLby6o
 1分、2分くらいだったのか、5分くらいだったのか。
永遠と思えるほど、長く感じられた時間だったが、俺は自分の方から腕を外した。
琴姉ぇがゆだっちまうからな。
「琴姉ぇ、上がった方がいい。
このままじゃのぼせるぞ」
琴姉ぇは無言でバスタオルを巻き直した。
そしてこちらに向き直り、
「ヒデ君と一緒に浸かりたいな♪」
なんていつものトーンで言うのだから、思わず俺は
「はぁ?」
と素っ頓狂な声で聞き返す。
「聞こえなかったのかい、べいべー。
一緒に浸かろうじゃないか」
「いや、だからのぼせるって……」
「いいからつかろーよー。
せっかく入浴剤も入れたしあひるさんも持ってきたんだよ」
……何を考えてるのかさっぱりわからん……。

 そんなに広くないうちの湯船。
琴姉ぇと俺はお互い背中を向けて、背中合わせに湯船に浸かっている。
流石に2人入るとお湯が大量に溢れた。
「はーごくらくごくらく♪
いっい湯だーなー♪」
琴姉ぇはどこから取り出したのか手拭いを頭に乗せてくつろいでる。
(……とりあえず琴姉ぇも普通にしてるし、俺もそうした方がいいか)
背中の傷のことは琴姉ぇも話したくないみたいだし、とりあえず琴姉ぇと楽しくお風呂に入ることにした。
俺に少しいたずら心が芽生える。

「なぁなぁ、琴姉ぇ」
「なぁに、ってきゃっ」
振り向いた琴姉ぇに俺は両の掌を組んで水鉄砲を作りお湯を琴姉ぇに飛ばした。
「やったな〜」
琴姉ぇは笑いながらそのままじゃばじゃばと両手でお湯を俺にかける。
「ちょ、そのまま手を使うのは反則!」
と俺は抗議しながらも同じようにお湯を掛け合う。
……子供か。
そう思いながらも俺は琴姉ぇと童心にかえって水かけを楽しんだ。
03898/10 ◆ONTLfA/kg2 2012/09/23(日) 19:50:46.69ID:0ZyLby6o
「おっと、そういやヒデ君」
ひとしきりお湯を掛け合った後琴姉ぇが口を開く。
「なんだ」
「21時のエロがまだだったね!」
「いや、それはもういいから!」
琴姉ぇと俺は向かい合って浴槽に入っている。
後ろは壁、逃げ場はない。
「ひーでーくん♪」
「な、なんだよ琴姉ぇっ」
「リクエストは?」
「は?」
琴姉ぇの言葉の意味が分からず、俺は聞き返す。
「だーかーらー、リクエスト。
何でもいいよ、21時のエロはヒデ君のして欲しいこと、何でもひとつしてあげる」
とても小悪魔的な笑みで俺に言った。
俺は煩悩と戦わなければならなかった。
……そりゃ性欲は人並みか、人並み以上にある。
男だし、目の前にはセミヌードの琴姉ぇがいて。
何でもしてくれると言ってる。
どうしても誘惑に負けそうだった。
だけど、先ほどの琴姉ぇの傷を思い出して、必死に思い留まり、
「……ほっぺたにキスして欲しい」
どんなヘタレと思われるかもしれないが、そう伝えた。
「うん……いいよ」
琴姉ぇは言うと、なぜかバスタオルを外した。
「ちょっ!
ほっぺたにキスにバスタオル関係ない!」
俺は焦る。
「大丈夫、本当にヒデ君のリクエストしたことしかしないから」
そう言って琴姉ぇが近づいてくる。
そしてそれは本当だった。

 琴姉ぇが俺の首と頭の横に腕を回し、優しく両方の耳元に手を当てる。
そのまま体を俺にもたれかける。
完全に琴姉ぇの胸やお腹が俺に触れて俺の鼓動は高鳴る。
そして俺の耳元で一言、ヒデ君、そう呟いて。
俺の左頬に唇を当てた。
琴姉ぇの唇の柔らかい感触と弾力が頬に感じられて、一瞬そこに全神経が集中したようで。
琴姉ぇと俺の体がすごく密着していて、エロいとかそう言うことを考えるより、ただ、
(ああ、恋人同士のキスってきっとこんな感じなんだろうな)
と俺は考えていた。
03909〜10/10 ◆ONTLfA/kg2 2012/09/23(日) 19:52:05.32ID:0ZyLby6o
 琴姉ぇはバスタオルを巻き直して、
「さぁ21時も終了だよ!
次はいよいよラストイベント!」
なんて一人で盛り上がってる。
「着替えて髪乾かしたらもう一回送ってくから」
「えー、ぶーぶー」
「えーじゃありません」
ブーイング中の琴姉ぇをなだめて二人で着替えて髪を乾かし、もう一度琴姉ぇを家に送る。
 少し涼しい夜道、お互いお風呂上がりでホカホカしながら道を歩く。
また琴姉ぇは俺の腕に腕を絡めてきたので、俺も抵抗せずに好きなようにさせる。
 琴姉ぇの家に着くと、やはり電気は消えていて、先ほど琴姉ぇが言った誰もいない、というのはどうやら事実らしかった。
「じゃあな、琴姉ぇ。
風邪引かないように暖かくして休めよ」
俺はまた手を挙げて琴姉ぇに背を向ける。
「ヒデ君」
琴姉ぇから声がかかる。
「……どした?」
「私、諦めてないからね」
すごく楽しげに、琴姉ぇが笑う。
「あんまり無理すんなよ」
俺はそう言って帰路につく。

 帰り道、塀の上の猫がにゃー、と鳴いた。
俺は小さいくしゃみをひとつして、家に帰ったら暖かいものでも飲もうと考えていた。
琴姉ぇの背中の傷のことを少し思い出したが、俺も極力それを考えないようにしようと思った。
今まで話さなかったのだから、きっと俺にも話したくないことなのだろう。
今はただ、幼馴染みの琴姉ぇを守れる力が欲しい。
そう思って月に手をかざした。
夜空は雲ひとつなく、欠けた三日月は眩しかった。
0391 ◆ONTLfA/kg2 2012/09/23(日) 19:55:50.74ID:0ZyLby6o
……今回は考えていたより1レス分少なかったですね(´・ω・`)
琴姉ぇと3の倍数・21時、投下完了です。
乱文・乱筆失礼致しました。
あとは琴姉ぇと3の倍数に関しては24時とエピローグの予定です。
一人でスレを占有してすみませんorz
0392 ◆ONTLfA/kg2 2012/09/23(日) 20:09:50.56ID:0ZyLby6o
すみません、>>384の4/10、また誤字がorz
さっき見直しのときに気づいていたのにメモ帳の方は修正してなかった・・・
「水欠ける」ではなく「水かける」ですね、申し訳ない。
0393名無しさん@ピンキー2012/09/23(日) 22:02:27.52ID:Svjz7XvQ
コメディ調かと思ったら、ここに来てシリアスな感じに… 続きが気になる!
0394 ◆ONTLfA/kg2 2012/09/24(月) 01:33:44.76ID:NMSK5HVt
こんばんは。
こんな時間ですが、明日は仕事が休みなので24時の半分ほど投下しようかなと思います。
24時が長くなりすぎたorz

>>379
そういえば投下場所についてレスしていませんでしたね。
元々はおちゃらけっ娘から生まれたものなので、もちろんここに投下しましたが
1スレ目が2年かかっても落ちない過疎スレなんで確かに悩みではありますね。
おちゃらけっ娘スレの皆さんが戻ってくればいいんですけど。
余談ですが、pixivにも投稿しています。

>>393
ありがとですw
無駄に伏線張ってみました。

では琴姉ぇと3の倍数・24時、前半を投下します。
上手くいけば今回も10レスかな?
03951/10 ◆ONTLfA/kg2 2012/09/24(月) 01:34:23.68ID:NMSK5HVt
 23時30分。
琴姉ぇからメールが来た。

********************
From:琴姉ぇ[kotone@ocharake.domo2.ne.jp]
Subject:ヒデ君、本日最後の3の倍数の時間だよ!
本文:
ヒデ君、もうすぐ24時だよ!
ねないこだれだ?
お化けの世界に連れていっちゃうよ!
もうすぐ添い寝しにいくからね!
先に寝てたらやだよ!(つД`)
********************

 ……まだ来る気だ、琴姉ぇは。
だがもうここで屈するわけにはいかない。
添い寝なんてされたら間違いなくもう、今度こそ自制がきかない。
俺と琴姉ぇの最後の攻防戦が始まる。
 俺は玄関の鍵をもう一度チェックし、ロックとチェーンを再確認した。
玄関の床下収納の蓋には引き続き重い物を置いておき、先ほどの琴姉ぇの進入経路である換気扇の箇所は棚を動かして塞いでおいた。
そして全ての雨戸を閉め、窓もロックした。
これでネズミ1匹通れないはずだ。
バイオライダーならまだしも、改造人間でもない生身の琴姉ぇに進入は無理だ。
俺は全ての進入経路を塞いだことに満足し、2回の寝室に向かった。
23時45分。
琴姉ぇからのメールが来た。
03962/10 ◆ONTLfA/kg2 2012/09/24(月) 01:34:58.76ID:NMSK5HVt
********************
From:琴姉ぇ[kotone@ocharake.domo2.ne.jp]
Subject:ヒデ君におねがいm(_ _)m
本文:
ヒデ君、ごめん。
お泊まりセットは持ってきたんだけどパジャマ忘れちゃった。
寝間着に何か貸して欲しいな。
********************

琴姉ぇ、諦めてねぇ!
だが進入経路はないはずだ。
琴姉ぇには悪いが入れないことを確認して引き返してもらおう。
俺は今日一日、夜更かしから始まり数々の出来事ですっかり疲れきっていた。
いつもなら深夜1時や2時まで起きてるが今日は早々にベッドに向かった。
そして消灯し、ベッドに入った。
直後。

 ドンガラガッシャーン!
またしても漫画のような音と地響き。
換気扇から琴姉ぇが入ってきたときのデジャヴ。
今度はこの部屋からだった。
……押し入れから。
俺は押し入れに近づき、意を決して戸を開く。
「ヒデ君、こんばんはー」
バタン。
俺は何も見なかったことにした。
「え、ちょ、ヒデ君ひどくない?!」
抗議の声と戸を叩く音が聞こえる。
仕方なく、戸を開ける。
「……琴姉ぇ」
「ヒデ君、こんばんは。
おねーさんが添い寝してあげる」
「……お姉さんって同い年で同じ学年じゃねぇか」
そんなことよりも。
「なんで琴姉ぇがうちの押し入れから出てくるんだ?
ドラえもんじゃないんだぞ」
「あはは、ヒデ君覚えてなかったんだね」
「何をだよ」
「私、脚立で屋根に登って屋根からヒデ君の部屋の押し入れに繋がる入り口から入ってきたんだよ」
それを聞いて合点した。
あったな、そんなの。
「琴姉ぇの努力はわかったから、そんな危ないことするなよ」
本気で怒った訳じゃないが、少しだけ口調を強くして琴姉ぇを叱る。
「……琴姉ぇが屋根から落ちでもしたら……」
自分が琴姉ぇを遠ざけようとしたので結果的に危険な目に遭わせたという悔恨の情がわいてきた。
だが琴姉ぇは最初に意外な言葉を口にした。
03973/10 ◆ONTLfA/kg2 2012/09/24(月) 01:35:44.96ID:NMSK5HVt
「……やっぱり覚えてなかったんだね」
先ほどと同じ、覚えてなかった、という言葉を口にした。
「もしかして」
俺は記憶を手繰る。

 琴姉ぇ5歳、俺4歳。
幼稚園の年中組の時。
二人でこの家の床下に入り、ツチノコを探したこと。
 琴姉ぇ7歳、俺7歳。
小学校一年生の時。
うちの換気扇の掃除をしていたら通り抜けられることに気付いて二人で遊んでいたらうちの親にこっぴどく叱られたこと。
 そして、琴姉ぇ12歳、俺12歳。
小学校六年生の時。
二人でここの押し入れから屋根に登って、二人で星を見たこと。

「……今回の進入経路は全部、俺たちの何かしらの思い出のルートだった、ということか」
そうだよ、と琴姉ぇが肯定する。
「何も私も意味もなく変なところから入ってきたわけじゃないんだよ」
えへん、と胸を張る。
いや、別に自慢するところじゃないし。
「……でもあの星を見た夜は……」
俺は思い出していた。
俺が屋根から落ちたんだった。
「……あれからしばらく、私ヒデ君に会わせてもらえなかったんだよ」
「……そうだったのか」
そうだったのか、という自分の言葉は、俺自身は本当に知らなかったから出たものだ。
屋根から落ちた俺は流石に無傷じゃすまなかった。
いわゆる高エネルギー外傷という奴だ。
頭蓋骨に軽くひびが入ったのと、軽度の脳挫傷。
それと肋骨骨折に大腿骨折骨。
満身創痍だが、どれも障害を残すことなく治ったのは幸いだった。
しかし、前行性健忘、いわゆる怪我をした以降の記憶がなくなるという記憶障害があり、俺は入院中や入院直後のことは覚えていなかった。
もちろん、その後小学校に復帰してからや今は全然記憶に問題ないし、入試を受けて公立の進学校に行けるくらい全く学習能力に問題はなかった。
そう言う意味では運が良かった。
03984/10 ◆ONTLfA/kg2 2012/09/24(月) 01:36:31.09ID:NMSK5HVt
 俺がそれ以降、記憶が残って以降今に至るまで、俺の横にはいつも琴姉ぇがいたからそんな事実は全く知らなかった。
「みんなからヒデ君が怪我したのは私のせいだって言われてね、自業自得だよね、あははー」
琴姉ぇは笑うがそれは相当つらかっただろう。
そのみんなというのはうちの両親や琴姉ぇの両親、クラスメイトなどが含まれているというのは容易に想像できた。
「琴姉ぇのせいじゃないだろ」
俺は断定した。
「大体、星を見ようって言ったのは俺の提案だったし」
……でもきっと琴姉ぇは自分が誘ったことにしたんだろうな。
責任感からか、罪悪感からか。
「……あの時はヒデ君が私のところからいなくなっちゃうんじゃないかと思って怖かった……」
琴姉ぇは自分の両腕で自分をぎゅっ、と抱きしめる。
その言葉はお互いの両親から俺の元より引き離されるという意味あるいは俺が死ぬかもしれない、という両方のニュアンスを含んでいたんだろう。
「大丈夫、もうどこにも行かないから。
幼馴染みだろ」
そう言って俺は琴姉ぇの頭に手を伸ばす。
優しく、髪を撫でる。
「あ……」
琴姉ぇの口から息が漏れる。
「ありがとな。
俺の記憶を戻させようと今日いろいろ仕組んでくれたんだろ?」
……仮にそうだとすると家に帰ってきてからならともかく、学校でのイベントは蛇足の感があるが。
でも琴姉ぇは。
「ううん、それはオマケ」
「……は?」
俺の予想は完全にとは言わずとも的外れだったらしい。
「……ここまでやってもわかんないなんてヒデ君鈍感すぎ」
「え、なに?」
琴姉ぇが何やらぼそっと言ったが聞き逃す
「ううん、いいもん。
一生がかりで教えてあげる。
さーて、24時。
最後のイベントだよー」
そう言って琴姉ぇは鞄を開けてごそごそいじり始める。
「歯磨きセットは持参したから寝間着だけ借りるよー」
琴姉ぇは部屋を出ていった。
03995/10 ◆ONTLfA/kg2 2012/09/24(月) 01:37:11.89ID:NMSK5HVt
 俺はタンスをひっくり返しながら、琴姉ぇ用のパジャマを探していた。
が、あまりにも分厚い冬物か、最近じゃ少し肌寒そうな夏物しかない。
俺が今着ている寝間着を琴姉ぇに貸して、俺はジャージを着て寝ることにするか。
「歯磨き終わったよー」
琴姉ぇが部屋に戻ってきたようだ。
「ああ、琴姉ぇ……って、ええ?!」
琴姉ぇがこの部屋にやってきた外着から着替えていた。
……下着ワイシャツだった。
かろうじて裸ワイシャツではないが、ピンクのブラとパンティの上に長袖のワイシャツ一枚羽織っている。
ワイシャツの前のボタンが留まっていないので下着が露わと言うわけだ。
「1階にヒデ君のワイシャツが干してあったから借りたよ。
寝間着、これがいーなー」
俺の制服のワイシャツだ。
襟のところのうちの高校の校章が刺繍してある。
洗濯はしてあるが、アイロンかけていないのでしわくちゃだ。
「か、風邪引くから俺のパジャマかジャージにしろよ!」
俺は自分でも顔が熱くなるのがわかっていた。
琴姉ぇから目をそらす。
トップレスも今日既に見ているのだが、琴姉ぇが自分のワイシャツを羽織っていると、なんだか恋人同士になったみたいでむずがゆい。
「風邪引くって言うなら、ヒデ君に温めてほしいなぁ?」
「えっ?!」
「……ダメ?」
上目遣いでこちらを熱っぽく見つめる。
琴姉ぇはワイシャツの襟元を両手で掴んでちょっと持ち上げ、俯いて、
「……ヒデ君のにおいがする」
なんてのたまった。
負けちゃダメだ負けちゃダメだ。
「琴姉ぇがベッドで寝て、俺が布団で寝る。
意義は認めない」
「いーのかな、そんなこと言って。
ベッドで一緒に寝てくれたら素敵な特典、あるよ?」
琴姉ぇはいたずらっぽく言う。
「なんだよ」
「膝枕して、耳掃除してあげる♪」
「うっ」
……確かにちょっと魅力的だ。
エロとかそういうの抜きで、琴姉ぇの膝枕は魅力的だ。
ちょっと迷う。
「もひとつおまけに、一緒にベッドで寝てくれたら、普段勉強頑張って肩こりのひどいヒデ君に肩もみしてあげるよ?」
もうダメだ。
特典の方が魅力的すぎる。
「……エロいこと、したりしないか?」
性別と立場が逆な気がするが、俺は聞く。
「大丈夫、しないから。
子供の時みたいに並んでおやすみしよう?」
俺は完全に琴姉ぇの策略の前に屈した。
04006/10 ◆ONTLfA/kg2 2012/09/24(月) 01:37:49.23ID:NMSK5HVt
「はい、おいでーおいでー」
俺のベッドの上で正座をした琴姉ぇが膝をぽんぽん叩いておいでおいでしている。
俺は歯磨きを終え、琴姉ぇの指示通りティッシュと綿棒を持って部屋に戻ってきた。
やはり下着ワイシャツのままだ。
膝枕してもらうのが少しドキドキする。
ベッドに上がり、琴姉ぇの膝の上にそっと頭を乗せる。
素肌の太股は柔らかくって温かかった。
上を向くと、下を向いて俺を見つめる琴姉ぇと目が合う。
……あと琴姉ぇのブラジャーが。
黙って少しの間お互いに見つめ合うが、俺の方が気恥ずかしくなり先に横を向く。
「……耳掃除を頼む」
「お任せ下さい、ご主人様♪」
琴姉ぇはそう言って耳掃除を始める。
 琴姉ぇは耳の周りの掃除から始め、その後耳の穴を優しく綿棒で掃除してくれる。
「あぁ、極楽……」
俺は耳の中を優しく擦られる度にぼう、とする心地だった。
「ふふふ、体は正直だなー」
琴姉ぇが笑う。
「いや、まったくだよ」
俺も笑い返す。
琴姉ぇはひとしきり耳を掃除し終わると、綿棒を抜いて少し前かがみになって、俺の耳にふー、と息を吹きかけた。
俺は思わずぞくり、とする。
「ほらぁ、次は反対の耳するよ?」
「あ、あぁ」
俺はもう一方の耳を上にして横になる。
また同じように琴姉ぇの耳掃除。
ひとしきり耳掃除して、綿棒を抜くとまたかがみになって俺の耳に顔を近付けた。
そして、
「あむっ」
「うわっ」
琴姉ぇが俺の耳たぶを軽く、唇で甘噛みたのに俺は驚いてて変な声を出した。
「はむっ、あむっ、ヒデくぅん」
琴姉ぇの口の中の温かさ、耳に当たる琴姉ぇの吐息、そして甘い琴姉ぇの俺を呼ぶ声。
そして時折ぴちゃぴちゃ、くちゅ、と唇と唾液の立てる音が俺の理性を奪いそうになる。
このまま成り行きに任せたくなる気持ちを俺は振り切って、
「琴姉ぇ!
た、タンマ!
か、肩叩き!
肩たたきしてもらってない!」
「んー?
耳掃除の続きはいいの?」
「いや、これ耳掃除じゃないだろ、これ!」
「ふふふー、お口で耳たぶをきれいにしてるのさー」
そう言いながらも琴姉ぇは耳から口を離してくれた。
04017/10 ◆ONTLfA/kg2 2012/09/24(月) 01:39:01.20ID:NMSK5HVt
「じゃあ今度は肩揉むよ?」
「……普通に頼む」
琴姉ぇが優しく、でも力強く俺の肩をほぐす。
「あ、もっと弱くていいよ、琴姉ぇ疲れちゃうから」
「ううん、大丈夫。
ヒデ君凝ってるし」
「でもあんまり揉んでもらったら琴姉ぇも肩、凝るだろ」
「あははー、私は常時肩凝りだからさー」
「……胸が重いからか?」
いかん、これじゃセクハラか。
「違うよー、もう、ヒデ君たらエッチなんだからー」
琴姉ぇはからからと笑う。
「ほらさ、私、肩が重いから」
「荷物?」
「ううん、肩が重い、肩重い……片思い……なんて」
「?
肩が重くてどうしたんだ?」
「……何でもない」
琴姉ぇは大きく嘆息した。
「じゃあ……もう寝る?」
「うん、ありがとな」
俺は立ち上がって、部屋の電気を少し暗くした。

 俺のベッドに、琴姉ぇと2人で入る。
俺は琴姉ぇに背を向けて横向きに寝る。
琴姉ぇはどちら向きかわからないが、こちらを向いているのかもしれない。
「えへへーヒデ君とベッドイン♪」
「ベッドイン言うなよ!
ただの添い寝だって!」
「ぶーぶー。
ねぇヒデ君、『めいくらぶ』しない?」
俺は目を閉じて寝たフリをする。
「ひーでーくーん。
寝ちゃったの?」
俺は答えない。
無視するのは悪い気もしたが、起きていたら何をされるかわからない。
琴姉ぇは観念して、起こしていた身を横にして布団を羽織ったようだった。
04028/10 ◆ONTLfA/kg2 2012/09/24(月) 01:39:41.74ID:NMSK5HVt
 しばしの静寂。
外では虫が鳴いている。
俺は琴姉ぇがようやく静かになったと安堵していたが、突然、
「うりゃー!」
琴姉ぇがばさっと布団を跳ね上げ、俺の上に飛び乗ってきた。
「うわっ?!」
これには完全に意表を突かれた。
琴姉ぇは俺にまたがったまま、俺を仰向けにする。
「ふっふーん♪
二度あることは三度あーる。
油断したな明智君」
「誰が明智だ」
と、琴姉ぇの後ろの壁時計が目に入る。
24時15分。
しまった、さっきの甘噛みで終わりじゃなかったか。
「ぺろーん」
琴姉ぇは俺の寝間着の上をめくり上げていく。
俺の胸板が露わになる。
「ふっふっふー、私のことを忘れない体にしてやるぜー」
なんて琴姉ぇは言いながら俺の胸板に顔を寄せ、
「んっ……」
俺の乳首を口に含んだ。
 全くの未知の感覚だった。
女の子は乳首はとても敏感なイメージだけど、男はそうではないらしい。
でも唇と口腔の温かさ、時折触れる琴姉ぇの舌は俺に寒気にも似たぞくりとした気持ちよさを与える。
思わず変な喘ぎ声が漏れたりはしないが、でもそのまま続けてほしいような微弱な快楽。
琴姉ぇは俺の反対側の乳首にも同じようにする。
俺は抵抗するのも忘れてしばし、この初めての感覚に浸っていた。
「次は、これ!」
琴姉ぇは俺の胸板に唇をつける。
そのまま強くキスをした。
「うーん、上手くいかないなぁ」
「……何をしてるんだ?」
琴姉ぇはそれにただ笑顔でふふ、と言うと同じ場所をまた強く吸った。
すると。
「えへへーできたー」
琴姉ぇが嬉しそうに言って顔を離す。
「……あ」
そこをみれば、丸く琴姉ぇのキスの痕に赤い痣が。
内出血だ。
「ヒデ君が私の物のしるしー♪」
その言葉に少しドキリ、とし、その言葉に少しチクリ、と胸が痛んだ。
04039/10 ◆ONTLfA/kg2 2012/09/24(月) 01:40:29.64ID:NMSK5HVt
「……琴姉ぇ」
「んー?」
「……琴姉ぇは中学の頃噂になった、サッカー部のキャプテンといつまで付き合ってたんだ」
ずっと胸に刺さっている棘のようなもやもやだった。
それは、中学の頃。
1年生だった琴姉ぇがサッカー部のキャプテンに告白して、しばらく付き合って、琴姉ぇの方がフラれたと言う噂だった。
琴姉ぇは静かに微笑んでいた。
俺には、それが自分だけ先に大人になった幼馴染みの余裕で、今日一日俺を手玉に取ったのも、そのときの恋愛の経験が元になったのではないかと思ってずっと引っかかっていた。
でも、琴姉ぇは、
「……付き合ってないんだよ」
そう言って、怪訝な表情で見つめる俺にもう一度笑った。
「サッカー部のキャプテンの方から私に告白してきたの。
でも私、断った」
……初めて聞く事実だった。
「そしたらね、いつの間にか私から告白したことや、しばらく付き合ってたことや、私がフラれた、ってことにされててね。
……上級生の女子の先輩にも大分目を付けられちゃった♪」
ぺろ、と冗談っぽく舌を出す。
嘘つけ、もしそれが本当なら目を付けられた、なんてもんじゃないだろ。
どれだけ陰湿な嫌がらせを受けたかわかったもんじゃない。
女は本当のことをなかなか言わないものだとはわかっているが、少なくともこのことで琴姉ぇが嘘を言ってるとは思えない。
「……なんで本当のことを言って弁明しなかったんだ」
琴姉ぇはそのことを当時から俺にすら言わなかった。
「……私が黙っていれば、それで丸く収まるから」
悲しそうに笑う。
「私がね、ただ笑っていればぜーんぶ丸く収まったんだ。
あの子はバカだから、って陰で言われたとしても、別にそれでみんなが満足ならそれでよかった」
琴姉ぇ、少し目が赤い。
「つらかっただろ、いやなこと思い出させて悪かったな」
なんで黙って耐えたんだ、俺の問いに琴姉ぇは言う。
「サッカー部のキャプテンの告白、断ったの、理由があるんだ。
私、すっごく好きな人がいて」
「……あのサッカー部のキャプテン、顔がよくてサッカー部キャプテンで、勉強もめちゃくちゃできただろ。
そんな奴よりいい男なんていたのか?」
うん、と琴姉ぇは肯定する。
「その人のことを好きでいるだけで、つらいことはずっと耐えられた。
ただ一緒にいてもらえるだけで、それで私はずっと救われていたんだ」
「……その男とはどうなったんだ」
少し、心の中で嫉妬を感じながら言う。
どんなつらいときでも、その人のことを思えば耐えられるほど、琴姉ぇに愛される男に。
040410/10 ◆ONTLfA/kg2 2012/09/24(月) 01:41:21.77ID:NMSK5HVt
「……その人は当時、好きな人がいたんだ。
今はわからないけど」
「……今でも好きなんだな」
「うん」
俺の胸はキリキリと痛んだ。
「告白して付き合おう、とは思わないのか?」
琴姉ぇの頬を少しの涙が伝う。
「私、その人のことが振り向いてくれるのをずっと待ってる。
私から告白するのはすぐできるけど、本当にその人が私を恋人として必要としてくれるまで待ってるから」
……いつの間にか琴姉ぇにはそれだけ惚れる相手ができてたのか。
俺は言いようのない喪失感を覚える。

「そんなことより……」
琴姉ぇは急にいつもの調子になって、
「ヒデ君は天音ちゃんとどうなったのかぁ?」
「ちょ、ええっ?!」
今度は俺が戸惑う番で。
天音、というのは中学の時の俺のクラスメイトで。
……俺の初恋の相手だったりした女の子だ。
「で、どうなったの〜?
うりうりうりうり」
琴姉ぇが肘で俺をつついてくる。
「ああ、玉砕したよ!
お友達からすら言われなかった!」
俺はヤケになって言った。
「天音ちゃんもバカだねー。
ヒデ君みたいないい物件なかなかないのに」
「物件言うな」

じゃあ結局。
「……琴姉ぇって、処女?」
俺は明らかにセクハラなそんな一言を口に出す。
「おうよ!
ぴっかぴかのバージン、乙女、純潔だよ!」
「そんな連呼するな、こちらが恥ずかしい」
気分で聞きながら俺の方が赤面した。
……こんなに可愛くて気立てがいいのに誰も琴姉ぇのハートを射止められなかったのか。
どんだけスペックの高い男に惚れてるんだよ。
「さてさて、エロの続きだよー」
琴姉ぇはまた俺を押し倒す。
「私の印の内出血つけちゃうよ〜。
ヒデ君の胸板に7つつけて、北斗真拳の継承者みたいにしちゃうよー」
琴姉ぇは張り切っている。
だが、俺は黙ってそうされてるつもりはなかった。
0405 ◆ONTLfA/kg2 2012/09/24(月) 01:45:47.79ID:NMSK5HVt
はい。
連投制限あるかもしれないんで、一旦ここで切ります。
ちょっと山場なんで長くなった感がorz
琴姉ぇと3の倍数・24時の前半、投下完了です。
乱文・乱筆失礼致しました。
0406名無しさん@ピンキー2012/09/24(月) 05:49:43.20ID:TPlqK+go
これは実にいい幼馴染モノw
おちゃらけてるのに理由があるのがいいね!
0407名無しさん@ピンキー2012/09/24(月) 07:04:34.83ID:lZcJd/Vu
めっちゃ期待
0408 ◆ONTLfA/kg2 2012/09/24(月) 12:01:03.44ID:NMSK5HVt
どうもこんにちは。
琴姉ぇと3の倍数・24時の後半投下します。
13〜14レスくらいになるかな。

>>406
後半はおちゃらけより幼馴染メインみたいになってきましたw

>>407
ありがとうです、続き行きます
04091/14 ◆ONTLfA/kg2 2012/09/24(月) 12:03:06.58ID:NMSK5HVt
 俺は無言で勢い良く起きあがる。
俺にまたがろうとしていた琴姉ぇを、ベッドの上に押し倒して上に覆い被さった。
琴姉ぇの三つ編みがふわり、と宙に浮いてぱさり、とベッドに落ちた。
「え、ヒデ君?!」
琴姉ぇが明らかに狼狽した。
「……今日、一日たっぷりしてくれた恥ずかしい思いをさせてくれたお礼をしてやるよ」
俺はちょっと自分でもSっぽく笑う。
「やっ、ダメだよ!
今日は私がしてあげるんだよ!」
本気で嫌がってる風ではないが、琴姉ぇは俺の下でジタバタする。
「琴姉ぇのせいで、今日は一日災難だった。
古典の時間には田上にロリヒデ呼ばわりされるし、昼休みには田上に写メ見られたせいでいろいろ絡まれるし、体育の時間には田上に玉拾いに行かされるし、放課後は田上にゲーセンに誘われるし」
「それ、私関係ないよね?!
田上君のせいだよね?!
というかゲーセンに誘われるのは悪いことじゃないよね?!」
珍しく琴姉ぇの方が俺にツッコミを入れるが知ったことではない。
「今日、恥ずかしい思いをさせられたから今度は俺が琴姉ぇに恥ずかしい思いをさせてやるよ」
……でも、本当はそれは建前だった。
 琴姉ぇの好きな男が誰かはわからない。
サッカー部のキャプテンに勝てるほど、スペックのいい奴を琴姉ぇの周囲では知らない。
だから、琴姉ぇの気持ちを裏切ることになるのはわかっていた。
だけどずっと幼馴染みとして育ってきた琴姉ぇが、いつか知らない男に恋をして、知らない男に初めてを奪われて、知らない男に嫁いでいく――そんなビジョンを思うと、俺はなぜかひどく嫌だった。
琴姉ぇの隣にいるのはいつもヒデ君ヒデ君と呼んでもらえる自分でいたかった。
……あとは正直今日一日のムラムラや場の空気、性欲に負けたのは否めない。
でも、俺は琴姉ぇとこうしたかった。
04102/14 ◆ONTLfA/kg2 2012/09/24(月) 12:04:05.18ID:NMSK5HVt
「んっ!」
琴姉ぇの目が驚きに見開かれる。
俺は琴姉ぇの唇に自分の唇を重ねていた。
俺にとってのファーストキス。
琴姉ぇにとっては何回目か知らない。
でも、俺の初めてが琴姉ぇだという事実で十分だった。
10秒くらいだろうか、俺は口を離す。
琴姉ぇの唇はすごく柔らかくて、弾力もあって、俺が唇を離した瞬間にちょっとその唇の弾力を感じてドキリ、とした。
「あ……」
少し惚けたように琴姉ぇが息を漏らす。
そのまま、少し俺から目をそらして、頬を上気させて、
「……今のがファーストキスだったんですケド」
と言って唇を尖らす。
そこからはもう歯止めがきかなかった。
「んっ! んむっ、んっ、んうっ」
俺は何度も琴姉ぇに唇を落とした。
啄むように、唇、頬、額、耳、顔のあらゆる場所にキスをしていく。
ファーストキスもセカンドキスも、サードキスもフォースキスも次々と交わしていく。
 そういえば、と思い俺は琴姉ぇの耳たぶに吸い付く。
「ふぁあっ?!」
目に見えて明らかに琴姉ぇがビクリ、とし甘い声を出した。
そのまま、琴姉ぇが俺にしてくれたように唇ではむはむ、と耳たぶを噛んだり吸ったりして琴姉ぇの反応を伺う。
「んんっ! はっ、ふぁぁっ、んん、ん」
琴姉ぇは歯を食いしばるが、時折吐息が漏れ、それがなおさら俺を掻き立てる。
「だめ、やぁっ、近所の人、聞こえちゃ!」
琴音が言うが俺は笑って答える。
「隣の松浦さんと五島さんは老人会の旅行で留守だ。
それに雨戸は全部閉めてる」
「やぁっ、そんな、いやぁっ、ふぁぁっ!」
相変わらず耳の感度はいいようだ。
「琴姉ぇ、朝のエロ小説に書いてたように耳弱かったんだな。
エロ小説で自分の性感帯をアピールするなんてやらしい子だな」
俺は自分でもちょっと笑いそうになるくらいのコテコテのエロアニメみたいな言葉を口にする。
てっきり、琴姉ぇは冗談っぽく返してくれると思ったらそんな余裕はないらしい。
「やっ、あん、そ、そんなこと言わないでヒデ君、ふあぁっ」
……やべぇ、すごくエロい。
俺ももうとことん琴姉ぇを感じさせたいと思った。
そこで俺はまた琴姉ぇの小説にあったくだりを思い出す。
琴姉ぇの耳を甘噛みしながら、わざと耳に息が当たるようにしながら、琴姉ぇの名前を呼び捨てで呼んだ。
「琴音、琴音、ふっ、琴音」
これがまた琴姉ぇにとってはすごくツボだったらしい。
右手はシーツを掴み、左手で口を押さえて顔を真っ赤にしている。
「んんッ! んっ、んっ、んっ! ふぅ、ふぅぅん!」
……アダルトビデオの中じゃない、本当の女の子ってこうやって感じるんだな。
俺は妙に感心した。
そして俺は、耳だけでやめる気なんて全然なかった。
04113/14 ◆ONTLfA/kg2 2012/09/24(月) 12:05:01.74ID:NMSK5HVt
「ふぁあ……あっ、ぁん、んん〜〜ッ!」
俺の両手が琴姉ぇのブラの中に滑り込む。
今日の体育の時間にも少し触ったが、すごく柔らかい。
乳房は二の腕の硬さと一緒、なんて言うけど実際に触るとたぷたぷした感じや丸みを帯びて手に当たる感じとか、全然二の腕じゃないじゃねーか。
「やっ、ヒデ君、ふぁぁっ」
琴姉ぇの胸を優しく揉んでると不意に琴姉ぇに名前を呼ばれた。
「なに?」
「乳首も……」
「え?」
俺は耳を疑った。
琴姉ぇが顔を真っ赤にして言った。
「……乳首も触って……」
すごく切なそうに、でもおそらくはもう琴姉ぇも自身の快楽を我慢できなくて。
俺はそれがわかったので両方の手でそれぞれの乳首を責め立てる。
AVのような知識しかないのでとりあえず真似してみる。
親指と人差し指で挟んで摘む。
親指と中指で挟んで、人差し指で乳首の表面を擦る。
人差し指で乳首を押し込んでそのまま乳房全体を揉んだり。
琴姉ぇの感じ方もさらに激しくなる。
もう口を手で押さえる余裕もないらしく、片手でシーツを掴み、もう片方の手は俺の方にしがみつくように俺の服を握っている。
「やっ、だめっ、ひゃ、ふぁっ、んんっ、ヒデ君ッ」
名前を呼んでもらえたので俺も名前で呼んでやることにする。
「琴音」
そう言いながら唇を重ねる。
だけに飽きたらず、琴姉ぇの口内に舌を入れてみた。
「んむっ! んっ、ぴちゃ、むちゅっ、んっ、んッ!」
琴姉ぇも応じてくれて俺たちは舌を絡め合う。
ディープキスなんてしたことないので、時々俺の舌は歯に当たるが、そのまま琴姉ぇの口の中を、歯茎や頬の内側を舐める。
もちろんその間も胸を揉む手を休めない。
「ふっ、ふぁっ、んッ! んぁッ! んんッ!」
琴姉ぇにすごく余裕がないのが感じられた。
これはもしかして。
俺は琴姉ぇの耳に口を近づける。
「琴音」
耳元でわざと息が当たるように名前を呼んで、耳たぶにぱくり、と噛みついた。
「〜〜〜〜〜〜ッ、んんんんんッ!」
琴姉ぇは声にならない声を出して、俺にしがみついた。

 1分ほどだろうか。
琴姉ぇがすごい力で俺にしがみついてから。
その感、琴姉ぇの体はぶるぶると寒気でも感じたように痙攣していた。
その後、力が抜けたようにベッドの上に落ちると、はぁはぁと荒い息を吐き出してとろん、とした目を俺に向けた。
もしかして、イけたのかな。
童貞の自分が琴姉ぇを気持ちよくできたことに、ちょっとだけ気を良くする。
でも俺はこれだけでやめる気はなかった。

「ひゃっ、ヒデ君?!」
惚けていた琴姉ぇの目が驚きに見開かれる。
でも俺は全然やめる気はなく、すう、と琴姉ぇの足の間、割れ目がある辺りを布の上から優しくさする。
「だ、ダメっ!
き、気持ちよくなりすぎ、ふぁ、あんっ、ま、まだ、敏感で、うあぁっん」
俺は無視してさすり続ける。
その感も、何度も唇や頬にキスの雨を降らせる。
「やぁっ、だめ、だめ、ふぁあっ」
「その割には湿ってきてるみたいだけど?」
俺は琴姉ぇの小説の台詞を真似て言った。
琴姉ぇは両手で顔と口を押さえて羞恥と快楽に耐えた。
やべー、琴姉ぇすごく可愛い。
04124/14 ◆ONTLfA/kg2 2012/09/24(月) 12:05:52.40ID:NMSK5HVt
 俺は次にするべきことも決めていた。
す、と手をかけて一気に琴姉ぇのパンティをずりおろす。
「やぁぁっ?!
み、見ちゃダメだよぉ!」
琴姉ぇが一瞬抵抗しかけたのですかさず、俺は自分の顔を琴姉ぇの股間に顔を埋める。
「んんっんんんんんぅ!」
琴姉ぇが明らかに胸とは違った反応を示す。
やっぱりここって敏感なんだな。
琴姉ぇの下着の下を初めて見た、というより女の子のこの部分をリアルでは初めて見たがやっぱり無修正のビデオなんかで見るのとは全然違った。
すごく、とろとろで、湯気が出そうなほど温かくて、下でちょっと触れると少し酸っぱいような味がした。
俺はそのまま下と唇で琴姉ぇの一番大事な場所を愛撫する。
「やんっ、ヒデ君、それダメっ、汚いよ」
テンプレ通りの反応だが、ちゃんと先程琴姉ぇもお風呂に入ったからか変なにおいなどはしなかった。
そのまま俺は舌で筋をなぞったり、ちゅっちゅっと音を立てて何度か吸ったりキスをした。
琴姉ぇは最初抵抗しようとしていたが、その後は俺の髪の毛を掴んでひたすら押し寄せているであろう快楽に耐えているようだった。
やっぱり気持ちいいのか。
筋のちょっと上、ちょっと小さく膨れた箇所があったので、これが一番敏感な場所だよなー、なんて思いながら
ちょっと舐めてみた。
「んむぅっ! んんんッ、んッ、やぁっ、ふぁぁあああッ!」
……すごい感じ方だった。
気持ちよさそうだけど、琴姉ぇが少しきつそうだったのでここへの愛撫は程々にしておいた。
 そのまま舐め続けていると琴姉ぇは大分気持ちよくなったみたいなので俺はさらに続きに移る。
俺は右手の中指を掌を上に向ける形で、琴姉ぇの割れ目からそっと差し入れた。
すでにとろとろになった琴姉ぇのその部分は、指一本ならするすると俺のを受け入れた。
「ふぁぁぁっ、ヒデ君の、指、入ってる」
もう抵抗もしなくなったので、琴姉ぇの中で指を少し動かしてみる。
琴姉ぇは少し顔をしかめる。
「んっ、ちょっと、痛い、かも」
かなり敏感なのか、俺の指が節くれ立ってるのか。
あまり強くは動かさない方がいいらしい。
俺は指を上下に動かすようにして、粘膜と肉をかき分けるようにして動かした。
そしてこれはかなり気持ちよかったらしい。
「ふぁあっ、ちょっ、ひゃ、ん、あん、やぁああああ」
大分濡れてたので俺はわざとぴちゃぴちゃくちゅくちゅと音を立てて指を動かす。
「やぁぁぁん、音、たてないで、ふぅんッ!」
琴姉ぇは両手で耳を塞いだまま快楽に耐える。
そんなに気持ちいいのか。
俺は中の壁のお腹側を押すようにして何度も動かしていたが、明らかに押すと琴姉ぇの反応が変わる場所があった。
(……もしかしてGスポットって奴か?)
とか思いながら、ひたすら中指の腹でそこをリズミカルに押す。
「やぁっ、はっ、はっ、はっ、はぁん、はっ」
呼吸のリズムが早く、間隔が短くなってきた。
またイきそうなのかな。
俺はそう思い、指を少しずつ早くする。
「やっ、ふぁっ、あん、ひ、ヒデ君! あん、……ふぁ?」
琴姉ぇが荒い息をしたまま、不思議そうにこちらを見る。
「やめ……ちゃうの?」
04135/14 ◆ONTLfA/kg2 2012/09/24(月) 12:07:34.38ID:NMSK5HVt
 俺は琴姉ぇの顔を真っ直ぐ見て、意地悪く言ってみた。
「琴姉ぇ、時計を見てごらん」
それは、俺のささやかな復讐。
琴姉ぇは時計を見て、顔を真っ赤にして、いやいやをするように首を振った。
三つ編みがぱさりと揺れる。
時計の針は深夜1時、すなわち25時だ。
「琴姉ぇ、3の倍数の時間は終わったよ。
エロいのは3の倍数の時間だけなんだろ?」
と自分でもSだな、と思いつつ琴姉ぇに問いかける。
今日一日散々手玉に取られていたんだ。
これくらいの反撃は可愛いものだろう。
「え……ふぇ、んんぅ……」
琴姉ぇの顔が真っ赤になり、羞恥に歪む。
イけそうでイけなかったことで体の中が欲求不満になっているのだろう。
「あの……ヒデ君……続きはないの?」
もじもじしながら言う。
「25時は3の倍数じゃないんだろ?」
「んぅ……」
黙ってしまう。
「うぅ……ヒデ君のきちくべいえい……」
「いや、米英じゃなくて日本人だし」

 俺はそんな可愛い反応を見られればいいかなー、なんて思っていたが琴姉ぇは予想外の反応をした。
最初はやっぱり足の間が疼くのか太股をすり合わせるように動かしていたが、唐突に、
「んっ、あん、ふぁぅ、ヒデ君」
「え、ちょ、琴姉ぇ?!」
俺の見ている前で、自分の指で自分の性器をさすり、自らを慰め始めた。
「や、ヒデ君、来て、うぅんっ、いじわる、しないでぇ」
そう俺の名前を呼びながら自慰を続ける。
ただでさえ俺の股間はいきり立っていたが、もう俺も次の行為を我慢できそうにない。
「……琴姉ぇ」
俺は琴姉ぇに問いかけた。
「琴姉ぇが俺のを欲しいなら、俺が琴姉ぇの初めてになる。
琴姉ぇが好きなだけ、愛してやる。
琴姉ぇの返事を聞きたい」
それはある意味、逃げの姿勢だった。
自分の意志じゃなく、琴姉ぇの意志ならこの行為は正当化される、そんな思いもいくらかあった。
でも琴姉ぇはそんな俺に対しても、
「うん……ヒデ君に私の初めて、もらって欲しい……」
潤んだ目で、頬を真っ赤にして言う。
「ヒデ君は大切な幼馴染みだから……ヒデ君と一緒に大人になれるなら……私嬉しいよ……」
いつものおちゃらけた感じは全然なく、行為の直前の女性の色気と覚悟しか感じなかった。
俺は息を呑んだ。
04146/14 ◆ONTLfA/kg2 2012/09/24(月) 12:09:36.11ID:NMSK5HVt
「……コンドーム、持ってたんだ」
琴姉ぇが少し驚いたように言う。
俺は机の引き出しからスキンを取り出し、装着していた。
こんな時の前に1個余分に使って装着練習しといてよかったぜ。
「……使う当てあって、買ったの?」
「うるさい」
俺はちょっと拗ねてみせた。
「ヒデ君の周りに、そういう関係になりそうな女の子ほとんどいないよね」
「どうせいねーよ!」
「じゃあ、なんで買ったの?」
「なんでって、それは……」
と言いつつ、言葉に詰まる。
だって、それは……。
琴姉ぇはその意味に思い当たったらしく、
「……私とこういうこと、するかもしれないと思って用意してくれてたんだね」
ああ、癪だ。
全部見透かされてるみたいだ。
「……私、女の子として見られてたんだね。
嬉しい」
何故か琴姉ぇは泣いているように見えた。
04157/14 ◆ONTLfA/kg2 2012/09/24(月) 12:10:43.87ID:NMSK5HVt
「さーて、どうしよっかな」
もうスキンも付けているにも関わらず、俺はわざとらしく言った。
「え、してくれるんじゃないの?」
琴姉ぇが泣きそうな顔になる。
「だって、琴姉ぇ、3の倍数の時間しかエロくならないんでしょ」
「ゔ……」
琴姉ぇは一瞬言葉に詰まった後、
「じゃあ……1の倍数の時間エロくなることにする」
「……それって常時発情ってことだろ……」
俺は呆れる。
「いいんだもん!
ヒデ君の初めてになれるならエッチな子って言われてもいいもん!」
「……すごく好きな人がいるんじゃなかったのか」
俺の言葉に琴姉ぇは俺をきっ、とにらむ。
「ヒデ君、鈍すぎ!」
「……なんだよ、俺の知ってる人物なのか?」
「もういーですー」
琴姉ぇはぷぅ、と膨れる。
「……ヒデ君こそ、いいの?」
意外な質問に俺は一瞬呆気にとられる。
「初めての女の子、私でいいの?」
そんなことを聞かれると思っていなかったので少々と惑う。
「えっと……その……」
大事な場面だと思い、正直に答える。
「その……もちろん今日一日でエッチな気分になったのや性欲や雰囲気のせいはもちろん、ある」
一旦呼吸をおいて。
「でも、初めてこんなことをする相手は琴姉ぇ以外考えられない……かな」
はっきりそう伝える。
琴姉ぇの表情が明るくなる。
「琴姉ぇの言葉を借りるとそうだな、俺も琴姉ぇと一緒に大人になれるなら嬉しい。
琴姉ぇは俺の大切な幼馴染みだから」
その言葉に琴姉ぇは少し満足したように、
「うん。
現時点では満足かな。
もう一押しでいけそうだね」
などという。
「どういう意味だ?」
俺は聞き返すが、
「まだわからないのなら、ヒデ君の修行が足りないんだよ」
なんて流されてしまった。
0416規制されたので8/14 ◆ONTLfA/kg2 2012/09/24(月) 12:19:42.00ID:/D0P4pgg
「じゃあ……するよ?」
「うん……来て」
琴姉ぇと向かい合い、正常位で覆い被さるように琴姉ぇの肩の横に手をついた。
「……痛かったら言えよ」
「ふっふーん、ヒデ君も入れた瞬間イっちゃわないようにね?」
「言ったなー?
……じゃあ、琴姉ぇ」
「……琴音、って呼んで欲しいな」
「琴音……」
俺は琴姉ぇ……もとい、琴音に唇を重ねる。
「じゃあ、するよ……」
「うん……」

 すっかり硬くなった自分のものを琴音の足の間に触れさせる。
「すごく……熱いね」
俺は黙って頷き、少しずつ琴音の中に自らを埋めていく。
「んっ」
琴音の体がビクリと震える。
できるだけ痛くないように、ゆっくり進めていく。
幸い、最初の方は琴音もあまり痛みを感じず入れることができた。
 ところが、途中から抵抗を感じるようになった。
琴音も少し苦しそうだった。
処女膜かな、とも思ったがさっき指でほぐした部分より先なので単に狭いだけかもしれない。
「琴音、力を抜いて」
そうやって琴音の唇や耳にキスをする。
「んっ、ヒデ君、入ってきてる」
少し奥が広がったのでそのまま自身を進めるが、もう一度抵抗を感じた。
「ん、痛っ!」
琴音もさっきより明らかに痛そうだ。
今度こそ処女膜かもしれない。
意を決して、琴音の肩の下に腕を回し、力を入れて押し進めた。
「やぁっ、痛い……!」
琴音が俺にしがみつく。
すごく痛そうだ。
額に脂汗が浮かび始めた。
「大丈夫、抜こうか?」
俺は焦って腰を引こうとした。
が、琴音は俺を抱きすくめて、
「やぁぁっ、抜かないでっ!」
と痛いのに関わらず俺を必死で引き留めた。
「だって、痛いって……」
俺が心配すると、
「痛い、すごく痛いけど……一緒になれないのはもっといやなの……」
そう言って潤んだ瞳を俺に向けた。
俺は観念して、また少しずつ、琴音の体に自分を沈める。
「やぁっ、んんうっ、ひ、ヒデ君、入ってるの、わかる?」
琴音が俺にしがみつく。
正直、めちゃくちゃ狭いのと琴音の中が狭いのではっきり入っている実感はわからなかったが、痛みを感じてる琴音の姿が俺に何より挿入の現実を教えていた。
「うん、わかるよ」
そう言って少しずつ、少しずつ、一体感を感じていく。
0417規制されたので携帯から9/14 ◆ONTLfA/kg2 2012/09/24(月) 12:22:42.13ID:/D0P4pgg
 気付けば、琴音の一番奥に達していた。
「あ……ヒデ君……」
まだ琴音は苦しそうだが、先程よりかは痛みを感じていないようだった。
「どうしたの、琴音」
「お腹の中、いっぱいで……」
「……恥ずかしいこと言わないでくれ」
俺は照れた。
この瞬間、俺は間違いなく琴音の中に完全に挿入しているのだ。
「お腹苦しいけど、ヒデ君、いっぱいで、嬉しい」
俺は入れただけでは気持ちよさは感じなかったが、琴音と同じく、一つになれた満足感でいっぱいだった。
「少し、動いてみるから、痛かったら言って」
「うん、私はいいから……気持ちよくなって」
……とは言ったものの、セックスなんてしたことない。
AVくらいしか参考になりそうにないが、とりあえず見よう見まねで動いてみた。
琴音の腰を掴んで、前後に腰を動かす。
「うわ……」
ようやく挿入の実感がわいた、と言うべきか、琴音の中から引き抜こうとすると琴音の粘膜と筋肉が俺のを摩擦して何とも言えない気持ちよさを感じた。
「琴音、気持ちいいよ」
「ほんと?
嬉しい……」
俺はそのまま抽送を続ける。
「あっ、んんっ、んふぅ、んん」
琴音は先程みたいに気持ちよさばかりを感じているわけじゃないだろう。
初めてだし、さっきの感じだとまだ痛みは残っていそうだ。
だけど、琴音は苦しそうな表情だけじゃなく潤んだ目で俺を見つめながら、嬉しそうだった。
「琴音、琴音」
名前を呼びながらピストン運動を続ける。
「ふぁっ、ヒデ君、もっと来て、来て」
そう言いながら俺を抱きしめる。
俺はもっと密着した体勢になりたくて、琴音に重なるよう、顔と顔、胸と胸が接そうな距離まで密着する。
そして琴音の上に体を重ねたまま腰の動きだけで下に向かって奥に押し込むように琴音を突く。
琴音の反応が変わった。
「やぁっ、深い、深いよぉ、深いよヒデ君」
そっか、この体勢の方が深くまで入るのか。
俺はこの体勢のまま密着して琴音を突きまくる。
気持ちよかったが、緊張のせいか俺はなかなかイけなかったので琴音にちょっと提案してみる。
「琴音、違う体位もしてみない?」
041810/14 ◆ONTLfA/kg2 2012/09/24(月) 12:25:07.19ID:NMSK5HVt
「えっ、これ、恥ずかしい……」
今琴音は俺に背を向けて、と言うよりお尻を向けて四つん這いみたいな姿勢をしてる。
「ちょっといっぱい突くならこの姿勢がいいかな、なんて」
と言いつつ本音は琴音とバックでしてみたかったんだが。
「あんまりお尻見ないでね」
琴音が俺にお尻を向けて突き出す。
俺は後ろから挿入しようと自身を近づけるが、
「ひ、ヒデ君!
そっち、ちが!」
「ご、ごめん!」
ギャグみたいな状況になってた。
「琴音、もっと腰を高く上げられる?」
「こ、こう?」
琴音は上半身を少し低くしてお尻をより高く突き出す。
うわ、すごくエロい。
今度こそ、と思い高さもちょうどいいところで後ろから貫いた。
「ふぁぁぁぁ、んんっ」
琴姉ぇに後ろから挿入したときのエロい声で俺はまたドキリとする。
「やぁん、ヒデ君のまた大きくなった!」
「ご、ごめん」
でも何とか後ろから一番奥まで挿入することができた。
俺は少し琴音の腰を掴んで何度か突いてみる。
突く度に琴音の三つ編みが揺れる。
「んんっ、あっ、あっ」
痛いのか気持ちいいのかわからないけど、さっきより琴音の声がたくさん漏れる。
……これいいかも。
俺は琴音を後ろから突きながら背中によりかかって胸を揉みしだく。
「やぁっ、胸ダメっ、ぞくぞくする」
ふと、後ろから突いてると琴音の背中の傷が目に入った。
……もしかして、中学の時上級生からの嫌がらせで付けられた傷なんだろうか。
思ったが、俺はそのまま背中に近づいて、後ろから挿入したまま背中に何度もキスをした。
「ふあぁぁっ?!
ひ、ヒデ君?!」
「ごめん、痛かった?」
「ううん、逆……」
俺に後ろから突かれながらも、顔だけで振り返りながら、
「背中、嬉しい……。
それと、背中に、ふぁぁっ、き、キスするとき、よりかかるから、ひ、ヒデ君のが、き、気持ちいいところに当たるのっ」
なるほど。
俺は両腕で琴音の腰を掴んだまま自分の腰をくねらせ、そのまま背中に何度もキスをする。
「ふああぁぅ、やぁんっ、あん、ああああっ」
俺もどんどん気持ちよくなるのを実感していた。
琴音の腰を掴み、今度は自分は動かずに、琴音の腰を前後に引き寄せ何度も俺の腰に叩きつけた。
パン、パン、パンとAVのバックのシーンみたいな音がする。
「やぁっ、音、してるぅっ」
パンパンというリズミカルな音と、ぐぷ、くちゅ、とお互いの粘膜の音が響く。
俺は自身の先端が熱くなってきたので、射精が近いことを実感した。
「琴音、出そうっ」
その言葉に琴音はまた顔だけで振り返り、
「ひ、ヒデくぅん!
あっ、あっ、はじめては、かお、見ながら、やぁああ」
途切れ途切れだが俺は理解した。
一旦俺のを引き抜く。
琴音はベッドに仰向けに横たわる。
再び、正常位の姿勢。
041911/14 ◆ONTLfA/kg2 2012/09/24(月) 12:26:08.05ID:NMSK5HVt
 今度はさっきより楽に入った。
俺はもう射精が近いのでがむしゃらに腰を振った。
「琴音、琴音、琴音!」
自分でもバカみたいに何度も琴音の名前を呼ぶ。
「ヒデ君、来て、来て、イって!」
俺は何度も自分の身を沈めながらも、唇は琴音の耳、唇、頬、乳首、あらゆる場所に口づけていく。
そしてそのときは訪れた。
「んんっ!」
一人でするのとは比べものにならない快楽の波が訪れる。
「ふああぁっ?!」
どうやら琴音にもそれはわかったらしい。
気持ちよすぎて引き抜くことができなかった。
コンドームはちゃんと付けていたが、俺は琴音の中で果てる。
ドクドクドクと何度も脈打ちながら精子が出るのがわかった。
「あっ、あぁ……」
琴音がちょっと目をつぶり、口を引き結ぶ。
さっきみたいにイったりはしてないけど、ぞくぞくしてるみたいだ。
俺は琴音に深く唇を重ねた。

「……こんなに出るもんなんだな」
俺はコンドームに溜まった自分の精液を見て少し感動していた。
「そんなに出されたら妊娠しちゃうよ」
琴音が隣で赤面する。
「ヒデ君、イく瞬間また大きくなってた」
「そうなの?」
俺でも知らない知識だった。
「そうだよ、女の子の中ってすごく敏感なんだよ!
ヒデ君ったら何度も、何度も中で大きくなるんだから」
俺も赤面した。
「……でもやっぱり初めてだから琴音は中ではイけなかったな」
俺が少し残念そうに言う。
「そうだねー流石に今日は痛かったなぁ」
「……すまん」
「ううん、嬉しいの。
この痛さは私が本当にヒデ君のものになれたって証だから」
むちゃくちゃ恥ずかしいことを言われたので、俺は黙ってた。
「でも、やっぱり気持ちよくなるまで付き合って欲しいかな」
「……2回目もしたい、ってことか?」
俺はちょっと躊躇いながら言った。
「2回目も痛いかもね。
3回目、4回目もほしーなー」
……数回後まで予約されてしまった。
「いいのかよ、好きな人いるんだろ。
その人に初めてあげなくて」
その言葉に琴音は俺に枕を投げつける。
「いて、何だよ!」
「ばーか、ばーか」
「……訳わかんねぇよ」
俺は枕をベッドに敷き直すと横になる。
「来いよ、琴音」
琴音に向かって腕枕の体勢になる。
042012〜14/14 ◆ONTLfA/kg2 2012/09/24(月) 12:27:42.98ID:NMSK5HVt
 人生初ピロートーク。
お互いにちょっと緊張。
「そういえば男の子、賢者タイムってあるんじゃないの?」
「うん、普通はある」
「今はないの?」
「ああ、けだるいけど空しくはないな」
琴音としたからかもしれない、とそう伝える。
「えへへー、じゃあ毎回ヒデ君がムラムラしたらしてあげるねー」
「……いや、それはやめとけ」
「えー、なんでー?」
「男の性欲に毎回付き合ってたら身が持たんぞ」
「……でも私を求めてくれるんなら、応じたいな」
そんなことを口にした。
「それよりいいのかよ」
「うん、なにがー?」
「その……恋人同士でもない男女でエッチしたら……」
セフレじゃん、という言葉は流石に飲み込んだ。
「まだ恋人とかじゃないけど……」
琴音は俺の胸板にすり寄ってきて、
「世界で一番大切な幼馴染みだから……」
そういった琴音の言葉と一緒に吐き出された吐息が俺の胸に当たって、ちょっとくすぐったかった。
「……まだってなんだ、おい、琴音。
……琴音?」
琴音は俺の胸に顔を埋めてすぅすぅと寝息を立てていた。
疲れて寝ちゃったか。
俺も寝よう。
そう思い、俺は琴音の髪を撫でて、目を閉じた。
0421 ◆ONTLfA/kg2 2012/09/24(月) 12:29:26.93ID:NMSK5HVt
……はい、長すぎましたごめんなさいorz
連投規制に引っかかりましたが、何とか投下しました。
琴姉ぇと3の倍数・24時、後半投下完了です。
乱文・乱筆失礼致しました。

あと気持ちばかりですがエピローグを用意しております。
そっちは数レスで終わるのであまりお邪魔にならないかと。
0422 ◆ONTLfA/kg2 2012/09/24(月) 16:40:08.86ID:NMSK5HVt
はい、どうも作者です。
最後に琴姉ぇと3の倍数・エピローグ投下していきます。
多分2レスで収まると思います。
一人で100レス近く消費してごめんなさいorz
では行きます。
04231/2 ◆ONTLfA/kg2 2012/09/24(月) 16:40:48.12ID:NMSK5HVt
 俺は唐突に下半身の違和感を感じてぼんやりと目が覚めた。
何やら、俺の下半身の辺りで布団がもぞもぞしている。
「琴姉ぇ?」
隣にいた琴姉ぇの姿はなく、もぞもぞしているのは100%琴姉ぇだとわかる。
がば、と布団を開ける。
ぼんやりとした寝起きの視界に、それがはっきりと見えたとき、俺は覚醒した。
「ちょ、琴姉ぇ?!」
「あむ、ちゅっ、ヒデ君、起きた?」
琴姉ぇが俺の股間に顔を埋めて口で奉仕してくれていた。
「何してんのさっ」
「だって、あむ、んちゅっ、ちゅぱっ、6時だから……」
急いで時計を見やると、確かに6時だ。
「……琴姉ぇ。
3の倍数でエロいのは昨日終わったでしょ」
そう言いつつも、俺はせっかくしてくれてる琴姉ぇにねぎらいの気持ちを込めて頭を撫でる。
「……めざましフェラ実際にしてもらうとすごく恥ずかしい」
琴姉ぇは苦かったり苦しかったりするだろうに、必死で俺の咥える。
そこで、俺はふと思い立つ。

「ねぇ、琴姉ぇ。
ちょっと中断してこっち来て」
琴姉ぇは俺の隣に横になる。
「なぁに?」
「琴姉ぇも寝起き?」
「そうだよー?
まだまだぽけぽけなのさー」
琴姉ぇは元気そうだ。
そこで俺は突然、琴姉ぇの耳たぶを甘噛みする。
「ふぁああっ?!
ふ、不意打ちはひ、卑怯なり、んあっ、やあっ」
耳を口で愛撫しながらも、右手で琴姉ぇの足の間をゆっくり擦る。
「知ってるか、琴姉ぇ。
女の子って、寝起きの状態が一番男性を受け入れるのに最適な状態らしいぞ」
「んあっ、そ、そんなの、あんっ、都市伝説、んっ!」
昨日あれだけしたのに琴姉ぇの秘部はまた湿り始める。
「6時だろ、3の倍数なんだろ。
ふふ、しちゃおうかな」
「やん、だめっ、ひ、ヒデ君、わた、私、腰、立たなくなっちゃっ、んんんっ」
もちろん今から本気で抱くつもりはなかったが、俺ばかりしてもらうより攻める側に回ることにした。
「2回目、3回目して気持ちよくなりたいんだろ?
琴姉ぇのこっちは欲しがってるみたいぞ」
「やん!
だめ、ヒデ君、だめ、や、わた、欲しくなっっちゃう」
もう既に息が荒い。
俺は今口で奉仕してもらってそそり立った股間のものを琴姉ぇの足と太股の間で挟んでもらうようにして擦り付けた。
「 あ゙ああん、ふぁ、ゔあ゙あん、い、いやぁ、んんん〜〜〜〜ッッ!」
琴姉ぇは俺に強く抱きつく。
息が止まるかと思うくらい、渾身の力でしがみつかれた。
そして、また1分ほどして、
「はぁッ、はッ、んんっ、あ、あああぁぁっ」
琴姉ぇは俺の胸に体を預けてぐったりしてしまった。
04242/2 ◆ONTLfA/kg2 2012/09/24(月) 16:41:52.10ID:NMSK5HVt
「ふふ、気持ちよかった?」
「はぁ、はぁ、の、野母崎琴音終了のお知らせ……」
琴姉ぇは目を潤ませ、顔を真っ赤にして俺に抱きつく。
「わ、私……いやらしい子になっちゃったかも……」
泣きそうになりながら言う。
「どうしたの?」
「まだ……中にヒデ君入ってる感じがして……ちょっとの愛撫ですごくぞくぞくするよぉ」
その言葉に、俺は邪悪な笑みを浮かべる。
「それはいいことを聞いた」
「え?!」
琴姉ぇがひきつる。
思わず逃げようと俺の胸から離れようとするが、俺は琴姉ぇを抱きしめる。
「逃がさないよ」
「つ、捕まったー!
絶体絶命だよ!」
琴姉ぇは俺の腕の中でじたばたした。
俺はこの一番大切な幼馴染みを今からどうしてやろうかとしばし逡巡した後、まず髪を撫でて唇にゆっくりキスをした。
カーテンの外では朝陽が昇り始め、カーテンの隙間から光が射し込んでいた。

<了>
0425 ◆ONTLfA/kg2 2012/09/24(月) 16:45:40.94ID:NMSK5HVt
はい、エピローグ投下完了です。
本当に長々とすみませんでしたorz
書き始めた時点でもちろん3時間おきのストーリーで構築してましたが
書きながらまさかここまで長くなるとは予想できず……
ドタバタラブコメにしようと思ったらこの子達が勝手にシリアスにするし……
一応次回作なんかも書けるよう伏線や設定をある程度残しておきました。
書くかどうかはまだ未定ですけどw

というかぐぐったら琴姉ぇって言う名前は結構他の作品にも出てますねorz
傑作だと思ったけど名前付ける前にぐぐるべきだったorz

あと下手絵ですが読んで下さった皆様にお礼の落描きを
http://rie36.com/egokoro/src/1348471763034.jpg

それでは読んで下さって、どうもありがとうございました!
琴姉ぇと3の倍数、終了です!
0426名無しさん@ピンキー2012/09/24(月) 22:32:10.70ID:TPlqK+go
>>425
乙!
ツンデレの黄金比じゃないけど、おちゃらけとシリアスのバランスが絶妙でした!

あと幼馴染成分に2828が止まりませんでしたw
背中の傷痕のところとか、エロシーンでお互いを想い合ってる描写が好みw

ここまで来たら是非とも続編が読みたいなー。
傷痕の伏線とか、琴姉の想いがニブチンのヒデ君に通じるところとか、気になります!
0429 ◆ONTLfA/kg2 2012/09/25(火) 17:35:58.68ID:rhZl5zFw
帰ってきたのでレスをば。

>>426 ありがとうございます、そこまで褒めて頂くと流石に恥ずかしいですw
一応続編の構想なんかはありますがその辺は後述しますね。
自分でもこんなに幼馴染成分の強いおちゃらけ作品になるのは予想外でしたw

>>427 楽しんで頂けたのなら幸いですw
また書くなら琴姉ぇのおちゃらけも可愛らしさもパワーアップさせたいですね。

>>428 ありがとうございます。
よりよいおちゃらけっ娘が書けるように精進します。


さて、今後のことなんかを。
おちゃらけっ娘スレはずっと前からROMってきたんですが、
まだジャンルとして定着していないこともあり、SS数が少なかったり
上記の方でもかなり過疎っていたりしていたので今回一種の起爆剤になれば、と思い急凌ぎで書いてみました。
思った以上に褒めて頂いて嬉しい反面、過疎っていたとはいえ一人でスレに長文を投下したことで他の人が書きにくくなるのではという心配や
そもそも3の倍数で〜になるという一発ネタで上手く行った感もあるので、毎回こういう風に上手くまとめられるか、という今後の心配はあります。

今後、一旦名無しに戻りまして日常的にはROMや琴姉ぇ作者としてではなく
一名無しの住人としてまた引き続きおちゃらけっ娘スレには参加したいと思います。
もちろん感想や私宛のレスの際には登場しますし、季節ネタの小ネタ短編なんかも投下できたらなぁとおもいます。

そして続編は書き溜めておいて投下できるようにはしようとは思います。
またスレが過疎ったら起爆剤代わりみたいな感じで駄文を書かせてもらおうかなと思います。
一人で100レス使っておいてなんですがここはおちゃらけっ娘を好きな人全員のスレであり、
本来このような独占状態にするべきものではないはずなので。

……なんて堅苦しいことを書きましたが、このスレが大好きなのでDAT落ちしないように私もまた微力ながらお手伝いさせて頂きますw
もう次のネタもどうまとめようかな〜なんて楽しい妄想に浸ってますし。
先に他のスレでSS投下する、なんて書く書く詐欺してしまっているので先にそちらを仕上げてきます。
ちなみにもちろんおちゃらけっ娘+幼馴染の路線で続きを書こうと思っていますが皆さん的にはキャラが増えるのはどうですか?
流石にヒデ君・琴姉ぇ・田上・綾香・臼井・体育教師だけで話を膨らませるには限界が(;´Д`)
他のおちゃらけっ娘出したり担任が登場したり家族が登場したりは大丈夫ですかね?
0430名無しさん@ピンキー2012/09/25(火) 19:42:28.51ID:RRvncB0M
>>429
続編はしばらく先の話ですか、残念w
他の作品も読みたいのでpixiv検索のヒントを…

登場キャラについては書き手的に一番書きやすい方法でいいと思いますよ〜
0431 ◆ONTLfA/kg2 2012/09/25(火) 19:48:39.61ID:rhZl5zFw
>>430
すぐ書き始めることはもちろんできますが、ここはおちゃらけっ娘大好きな人みんなの場所ですからねw
あ、ちなみに後述することにも関係しますがpixivにはスレに投下する前にまずアップして文字数の確認なんかしてるので
実は今回も早いものでスレに投下する前2〜3日前に既にpixivにあがってたりしますw
pixivは身も蓋もないですが小説に切り替えて小説タイトル検索でそのまま出てきますw
まんまです。
おちゃらけっ娘小説は他にまだないのでスレと同じものを分割してアップしてるだけですが。
あ、一応あっちにはあとがきがありますかね。

>登場キャラについては書き手的に一番書きやすい方法でいいと思いますよ〜
ありがたいお言葉。
琴姉ぇ以外にも魅力を感じてもらえるようなキャラを頑張って書きますかねー。
0433名無しさん@ピンキー2012/09/27(木) 16:59:55.97ID:HOnURjAp
9月ももう終わりだな
10月になったら文化祭とか体育祭のシーズンか
おちゃらけっ娘的にはいろいろ書けそうな感じ
0434名無しさん@ピンキー2012/09/29(土) 22:21:07.42ID:44E+zr6T
わんちゃん
0439 ◆CvR.rYNX7Y8l 2012/10/29(月) 22:10:22.99ID:+q26wkso
「体育祭だぞー! 若人よ、熱くなれっー!」
小柄な少女の叫びに少年がため息を付いた。
「本番なら兎に角、その準備でハッスルする馬鹿はお前くらいだろうな」
こちらの少年は背丈こそ平均程度だが、少女が比較対象のため長身に見える。
「ほら、アレだ。『祭りは準備してるときが一番楽しい』って、よく言うじゃん」
「プラス思考もそこまでいけば電波ちゃんだな」
無駄に高いテンションの少女に少年は混ぜ返す。対し、少女は嬉しそうな表情になった。
「電波ちゃん……。いや〜、なんかカッコイイね!」
少年は苦虫を噛み潰したような表情で吐き捨てるように呟く。
「こんな奴と二人きりという現状に、今更に危機感を感じるとはね」
「ん〜? 危機感?」
少女はわざとらしく思索顔になり、いかにも閃いた、といった表情になる。
「ああ、理性的な意味で。やだ、欲情してんの?」
少女の問いに少年がゴクリと喉を鳴らす。そして沈黙。気まずさに耐えられず、少女が口を開く。
「ど、どうしたの黙り込んで。保険室でも行く?」
「もし」
少年が掠れた声を発する。
「もし、そんなことを言って俺が襲いでもしたらどうする。冗談でも言うなよ……」
0440 ◆CvR.rYNX7Y8l 2012/10/29(月) 22:16:35.62ID:+q26wkso
「え? ハハハ、やだなあ。幼女体型の私が魅力的なんて……」
「魅力的だ!」
少年は大声で少女の反論を封殺。
「ふ、普段から人に滅茶苦茶言っておいて?」
「滅茶苦茶なのはそっちだろ! そして、結局その滅茶苦茶に付き合ってる理由を考えたことは無いのか!」
「ああ、ううぅ……」
表情に恐怖が表れた少女に、少年ははっとした表情になる。
「と、とにかくだな、そういうことは軽々しく口にしない! 次に言ったりしたら、本気で襲……」
「……良いよ」
「うから、覚悟……え?」
「良いよ、キミなら」
少女の言葉に、二人の時間は止まった。
0441名無しさん@ピンキー2012/10/29(月) 22:18:23.51ID:+q26wkso
続きは今のところ考えてない。我ながら悪質な寸止めだw
浮かんだら書く
0442名無しさん@ピンキー2012/10/29(月) 23:05:47.22ID:3+i2I8fp
最後まで読みたくなる出だしじゃないかw
キャラの名前も決めて続き希望!
0445 ◆CvR.rYNX7Y8l 2012/10/30(火) 22:23:27.75ID:CetUA6nX
翌日。二人はどことなくぎこちなかった。何時もの様に登校中に合流しては軽口を叩き合い、授業ではぶつくさ言い合いながらもペアになり、昼食時には食事を摘み合う二人が、何故か不自然に見えたのだ。

「センイチさあ、浜田さんと何かあった?」
クラスメイトの一人に話しかけられた千葉彰一は昨日のことを思い返した。


「良いよ、キミなら」
時が止まったかのように立ち尽くす二人。ようやく、千葉が動く。
「なら……襲うぞ。冗談、なんて言っても遅いからな?」
「私に二言があるとでも?一に告白みたいなこと言って、それはどうなの、ちーちゃん」
「良い科白だな。普段から嘘冗談に詐称二言を乱発するマハ以外が言ったなら、だが」
浜田が普段のペースに戻り、千葉も元に戻った。
「あはは、否定できないね。別にいいけど」
二人はそこで笑い合った。そして、浜田が千葉に近づき、千葉の右手首を掴む。
「でもね」
そして、自身の左胸に持っていった。
「この気持ちは、絶対にそんなんじゃない」
右手から千葉は色々なものを感じた。外見とは違い、微かだが柔らかさを秘めた胸を。生命特有の温もりを。生きてる証拠の確かな鼓動を。
0446 ◆CvR.rYNX7Y8l 2012/10/30(火) 22:43:25.92ID:CetUA6nX
左胸に当てられた手を肩に掛け、力を込めると浜田は床に腰を下ろした。
「……本当に良いんだな?」
「本当は初めてなんだし、ベッドとかが良かったけど……」
その言葉の裏にある了承に千葉はいよいよ緊張した。その首に浜田が両腕を絡め、瞳を閉じた。
「(キスしろ、ってことか)
思わずマハの唇に注視した。可愛らしい唇は普段、無駄口ばかりを乱造するそれと同じ物だとは到底思えなかった。
千葉もおずおずと唇を突き出す。そして。

音を立てて扉が開き、クラスメイトが姿を見せた。

「……何やってんだ、お前等」
「何って?」
横たわる浜田が返答。一方、千葉は宙を待っていた。
「巴投げ」
そして、千葉は背中から着地。
「ォフッ!?」
悶絶し、腰を抑えるその姿は実に惨めだった。
「遊ぶのは良いけど、11/3の文化祭を怪我で不参加、なんてならないようにな」
クラスメイトはそう言い残し、扉を閉めた。足音が遠ざかり、千葉はため息を吐いた。
「ふぅ、危なかった。……二つの意味で」
そう言って腰をさすり、立ち上がった。
「えーと、続きを……」
浜田の肩に手を置くと、彼女は驚いたかのように身震いした。
0447 ◆CvR.rYNX7Y8l 2012/10/30(火) 22:56:33.86ID:CetUA6nX
「ゴ、ゴメン、今日用事あった!後は一人でなんとかして!じゃあ、またねー!」
一方的にそれだけまくしたて、教室の外へ駆け出す浜田。
「あ、おい、待てぃ!」
「待たねぇ!」
こうして、一人残された千葉は雑用を完遂したのだった。


あの時、自分が続きを求めたのがいけなかったのだろう。千葉はそう当たりをつけた。
「センイチ?」
「なあ、マハ。一緒に帰らないか?」
教室から出る直前だった浜田に声を掛けてみた。だが、返事はつれないものだった。
「ゴメンゴメン、今日も無理かな〜。アリーヴェデルチ!」
千葉には、手を振って教室から浜田が去るのを見送ることしか出来なかった。
「おーい、聞いてるか?」
仕方無く、千葉は一人で帰路についた。
0448名無しさん@ピンキー2012/10/30(火) 23:02:41.48ID:CetUA6nX
今回投下分は以上。>>439で体育祭が〜と言ってますが、脳内で文化祭に修正してくださると幸いです。
そして三人称のはずなのに>>446の地の文で愛称のマハと呼んでしまったのも……orz
0449名無しさん@ピンキー2012/10/30(火) 23:13:33.80ID:a5WO8Mto
おおー、名前がついた!w

いい雰囲気の最中に邪魔が入るのがおちゃらけカップルっぽくて良かったわw
次でくっつくのを期待してる!
0451 ◆CvR.rYNX7Y8l 2012/10/31(水) 23:26:56.30ID:OLiJhH42
今日中に書き上がらない率ほぼ100%なんだがどうしたらいいかね?
文化祭に期待させておき、ハロウィンで決着、なネタだったんだが数日ズレた投下と来年待ちのどっちがベスト?
0452名無しさん@ピンキー2012/10/31(水) 23:55:59.92ID:b3kH6hBJ
>>451
いくら何でも来年は遠過ぎww
別に合わせる必要はないので数日遅れでお願いしますw
0454名無しさん@ピンキー2012/11/14(水) 18:10:57.80ID:5Zeo37JG
2週間経ったがまだかな…
忙しいだけならいいが病気とかじゃなければ良いけど……
0455 ◆CvR.rYNX7Y8l 2012/11/15(木) 21:20:42.55ID:VC+NB9Z5
すまん、エロとおちゃらけのバランスで悩んでるだけだ
病気はしてない(少なくとも自覚症状は無い)
0456名無しさん@ピンキー2012/12/24(月) 02:11:58.77ID:IAiMWkeq
クリスマスでちょっとした言動にいつも以上に反応しちゃうおちゃらけっ娘
0457名無しさん@ピンキー2012/12/27(木) 21:10:35.99ID:vB82MNFv
せんせい!おちゃらけっ子の範囲にやかま進藤リッタは入りますか!
……みずいろなんて誰が覚えているかはさておいて
0460名無しさん@ピンキー2013/01/01(火) 12:42:59.06ID:azFpU7KT
おちゃらけっ子たちの初詣は騒がしそうだなぁ
あっちこっち引っ張り回されてでもそんな手の掛かるおちゃらけっ子かわいい
0462名無しさん@ピンキー2013/02/24(日) 23:27:30.61ID:ViJZrWdu
仮面を被るって意味合いでのおちゃらけっ娘ってかわいいよな
ありとあらゆる物事に本気で考え思っていることがあってもそれを隠すためにフザケて冗談交じりでおちゃらける、っての

根底から意識していないな馬鹿おちゃらけと比べると別ジャンル?ってくらいの違いがあるけど
0463名無しさん@ピンキー2013/03/07(木) 23:59:21.34ID:OGjlq+Xl
言いたくても言えない気弱系とかだと不憫でもあるな
要は程度の問題なんだろうけど
0464名無しさん@ピンキー2013/03/09(土) 04:08:51.34ID:QLFe5Xf0
一見クールなんだけど言動がいちいちおかしいのはこのジャンルに当てはまるのかなあ。
「やあ、わたしのかわいい後輩。黙ってこっそり帰ろうなんてひどいじゃないか。
 いや、そんな顔をしなくとも。別に怒っているわけじゃないんだ。
 ただ私のはらわたが煮えくり返ってエビ天もカラッと揚がりそうな程度なんだから。ははは、大丈夫さ。
 まあとにかく、部室に来てゆっくりじっくりうっかりしゃっくりお話をしようじゃないか。
 ああ、茶菓子代と金利手数料は君が負担でな」
みたいな。
0465名無しさん@ピンキー2013/03/12(火) 20:48:50.81ID:IQcTnzOv
どちらかというとクールに属するんじゃないかな?よくわからんが

おちゃらけというと「ふざけ」てる感がイメージにあるから
軽さ、ふまじめさみたいな雰囲気が先行するよね
0470名無しさん@ピンキー2013/11/10(日) 23:14:00.11ID:an9Iw96X
まだあちしはおちゃらけたりないのだ〜!!

おちゃらけっ子とふたりきりの時いつもの調子でおちゃらけられたい?それとも自分だけにしか見せない恋人の反応されたい?
0471名無しさん@ピンキー2013/11/13(水) 01:34:10.89ID:psa8sa1Z
すごく難しい質問だな
でも、たまには、ちらっと・・・?
0472名無しさん@ピンキー2013/11/14(木) 23:08:52.48ID:aZlmXk+v
おちゃらけてるんだけどよく見ると顔が少し赤い
押し倒すと軽口を叩くけど胸に触れると鼓動がはやい
指輪を渡すとやっぱり冗談を言うけど目尻に涙溜めてる
そんなおちゃらけっ娘がいいれす
0473名無しさん@ピンキー2014/01/03(金) 14:27:59.28ID:yK13z94R
新年あけちゃいました〜!!ドンドンぱふぱふー!!
今年はどんな年になるのかな〜って何?彼女がほしい?
ちみは去年もおんなじこと言ってたね〜人間進歩しなくちゃあいけないヨ?
0475名無しさん@ピンキー2015/01/11(日) 20:33:36.87ID:kGxeCj3j
これは良いスレを見つけた
おちゃらけ娘にいきなりキスしたらどうなるのっと
0476名無しさん@ピンキー2015/01/11(日) 23:02:28.72ID:3e8SNHds
 連休中日のレンタルビデオ屋は、予定も出会いも縁のない、暇人共のオアシスだ。味気ない退屈を自嘲しながらも、棚を漁って迷うのもまあ悪くはない。
 ただ、間違ってもここは遊園地でもショッピングモールでも、ましてやカラオケボックスでもない。、のんびりと作品を吟味する人はいても、羽目を外してはしゃぐ奴は、普通はいない。
「あ、これこれっ! これずっと借りられててさ、やっと確保成功出来たぜっ! いやーっ、3巻だけずっとって、特別なシーンフェチが借りてたとか?」
 とすれば、隣で一枚DVD選ぶごとに、瞳を輝かせながら謎のエピソードを語り尽くそうとしてる暴走女子は、明らかに普通じゃないことになる。
「そんないっぱい借りても見ないだろ、ってか自分ちで見ろよシリーズ物なんて」
「毎回勧めてんのに見てない人がいるからねえ……。折角の連休なんだしこの際一気にノルマ消化!」
「元気よく宣言してるけど、やることすっげえインドアなのな……」
 ……割と否定出来ない。ってか答えるならyesだ。
 自称・萌え袖の小柄な体躯に合わないブカブカのダッフルコートに身を包み、落ち着きのないサイドテールがぴょこぴょこ踊るちまっこい子のくせに、よく通る声のせいで目立ってしかたない。
 黙っていればお兄ちゃんの付き添いで来た愛くるしい妹で通ったかも知れないが、何度見ても疑わしい同学年の同級生は、見た目通りのお子様染みたバイタリティを今宵も存分に発揮していた。
「ふっふっふ、寛大なあたしもたまには合わせてあげるのだよっ。映画館はまた次の日曜ね!」
「まぁた勝手に決めてこの子は……」
「いーじゃんいーじゃん、ごろごろ寝てるよりずっと有意義! あ、それとも……デートじゃないのが残念だったりぃ? んふふぅ♪」
 なんかコイツの脳内では、『腐れ縁のクラスメイトが私のこと好きすぎてやばい』的な設定になっているらしい。
 ちっぱい強調するように胸を寄せてあげるような健気な腕組みで、ふんすと満足げに鼻息混じりに目を細めて満足げなのは、端から見る分には面白い。ただ、長丁場の応酬は流石に疲れるので。
「ほら、会計済ますからドヤってないではよ来い」
「あっ、ちょいまっ! まだ旧作チェック出来てないからーっ!」
 一足先にカウンターへ。長居なんてしてられなかった。どうせ今夜も、お約束の『オールナイト』が待っている。
0477名無しさん@ピンキー2015/01/11(日) 23:03:23.60ID:3e8SNHds
 そもそも色恋沙汰のイの字も浮かばない相手だ。好きなモノに夢中になっている横顔は、普段の態度とは別人なほど、真摯で一途で純粋で。黙っていればそれはそれはかなりの美少女力を発揮していたのに。
「お、おう……これは……。な、なんていうか、その、ね?」
「ああ、すっげえリアクションに困るな」
「でしょでしょっ!? 天然のB級じゃなくてスベってる感がすごくて! でもこれツッコミいれたら『それが監督の意図です』ってなって、ツッコんだ方も大火傷しそうだし……うーん」
 口を開いた途端何故か芸人視点でB級バカ映画を語りだしては、真面目な顔のままかなりどーでも良いことを迷うこの有様。
 何度もこうして一緒に映画を見てきたけれど、そもそも恋愛映画に食指を伸ばした気配すら見せていない。
 ……ほんと、黙ってりゃ可愛らしいのにこの子は。
「ひゃうっ!?」
「な、なんだよいきなり!?」
 時々謎の発作が起こる辺り、どうにも残念の印象は拭いきれない。一人勝手にビクッと震えて、顔色伺うようにきょろきょろしたかと思えば、こちらの目線に気づいてすぐまた目を背けては距離を置く。
 ヒマを拗らせた猫は獲物の幻覚と遊ぶこともあるらしいが、この挙動不審も似たようなものか。
「や、その……あは、あははっ……。いっ、一周回ってお、おっ、面白いってことも、あ、あるよねっっ?」
「お、おう……」
 よく分からないので煮え切らない返事しか出来ず、お陰で微妙な空気が辺りに漂う羽目になる。自分がスベったと思ってるのか、挙動不審系女子は、恥ずかしそうに背中を丸め、耳たぶまで真っ赤に染めていた。
 いつも見ない態度は、なんだか妙にギャップ萌えを誘う。これはひょっとして……普通に、可愛いとか?
「えっ、映画、見なよっ……。せ、折角借りて、きたんだしさぁ……」
「見てるよ、さっきから」
「ふ、ふーんっ。て、てっきり『映画より君の方がキレイだよ……』とか言うんだと思ってたけどなぁ……っ」
「や、バカ映画見てそれはちょっと……むしろ比較するなら、君の方がずっとアホだよとか?」
「……アホさ加減ならそっちに負けてないですー。むしろそっち主役で一本撮れるって! 絶対今見てるのよりも面白くなりそうだしっ、んふふっ」
 まあ、単なる気の迷いか。ちょっとイジったらまた調子乗りの顔に戻っていた。振り向いた顔はいつものゆるいドヤり顔。不敵に笑ってるつもりが、妙に味のあるアホの子ムードに溢れている。
「お前に言われたくねーよ。むしろそっち主役だろ」
「しかたないにゃあ〜、じゃあ脇役は譲ってあげますかっ! ダブルキャストで、主役二人の……」
 と思ったら、今度は見つめ合ったまま、顔からボッと湯気を立てて。
「あ、そのっ!? べっ、別にそんなつもりじゃっ! だ、第一そっちから先に言ってきて……あ、あたしはそーいうの、柄じゃないっていうかっ、えとっ……き、キラいじゃないよ! キラいじゃない……けど、あのっ」
 ……誤解か? いやこれ、やっぱり……見間違えでも、ウソでも、ない?
 目の前にいる女友達が、まるで別人に見えた。
 いつも謎の上から目線と羽毛より軽い言葉とノリがお約束の同級生だったはず……なのに。
「……え、映画っ、見るよ。まっ、まだまだっ、いっぱい消化しなきゃ、いけないんだしっ……」
 ぷい、と首を横に振った彼女の頬も、おいしそうな桜色に色づいていて。
 悪戯心が、自然と身体を動かしていた。そのつややかな肌に、唇を寄せて、痕をつけてやった。
0478名無しさん@ピンキー2015/01/11(日) 23:04:15.93ID:3e8SNHds
「……っ!」
「うおおっ!?」
 二つの身体が衝突したのは、キスとほぼ同時だった。
 発作みたくビクっ! と跳ねた身体と、まだキスの体勢が残ったままの自分が、再び向き合う形になった。
「あ……そのっ、ご、ごめんっ……! 俺、いきなりで……」
「やっ、やーい、えろぉ……。ちゅ、ちゅーとか、いっ、いきなりすぎんでしょー。きゃっ、きゃあっ、おかされるぅ……、って、そ、そのっ……。あ、あうぅっ……」
「べ、別に犯しは、しないけど……」
「で、でも。い、いまのキスっ! そっ、そのっ……えっち、だった……っ」
「うっ……」
 ……なんだこの空気。今までにない圧力で息も絶え絶えなんですけど!?
 目を逸らそうにも逸らせない。潤んだ瞳をずっと見ていたくなる。映画はまだ下らない場面を流しているのに、二人だけ何故か、映画よりドラマじみてしまっている。
「……き、キスしたいんなら、さっ」
「あ、ああっ」
「あっ、あたしだって、女の子、だから……そっ、そのっ! くちびるに……おねが――んむぅっ」
 言い終わるより早く、今度は自分から抱きしめていた。
 触れた唇から伝わる熱を、一人占めするように貪ってゆく。
「んちゅっ、あむっ、れぅっ……。じゅるぅっっ、ぢゅっ、ちゅむっ、んふぅぅっ……!」
 息つぎも時間も忘れたキスに溺れ、苦しくなるほど求め合った後、言葉もなく互いに自然と唇を離す。
 名残惜しそうに二人の舌をつないだ透明な糸が、ぷつりと切れた。
 瞬間、我に返る。
 返ってしまった。
 勢いとは言え、まさかこいつと――
「し、しちゃったああっ! き、キスすごかったっ! すっごい頭真っ白になってっ! 気持ちよくてっ! てか、あ、あたしっ、ファーストキスっ……!」
「そっ、そんなん俺も……」
「はっ、はじめて同士……だったんだ……わあ、うわああ……!」
 両腕で胸を抱き、抱えきれない嬉しさと恥ずかしさに身悶えては一人ごろごろ床を転がる姿は、いつもの馴染みの顔で、さっきまで夢中になってキスした奴だなんて、ちょっとまだイメージ一致しないのに。
 でも、もう……今までと同じ気持ちで、見ることなんて出来ないのだけは確かだった。
「……やっちゃったんだから、責任とれよおっ。えへへっ、ふへへぇっ……♪ はじめて同士、よろしくなっ!」
 ……ヤバい。やっぱりこいつ、かわいすぎ。
0480名無しさん@ピンキー2015/04/18(土) 09:05:34.20ID:tEuGA2yN
これは破壊力あるわぁ……

責められると「すっ、ストップ! ッヤバイってほんとッ、まじでおかしくなるっ……」
ってな感じで自制しようにも余裕がない子くだしゃい
0482名無しさん@ピンキー2015/04/21(火) 06:07:09.93ID:AfZ42VLH
おちゃらけっ娘ってみのりん以外に誰ガイル?
0483名無しさん@ピンキー2015/04/21(火) 12:11:04.23ID:TelGcQHj
普段おちゃらけだがどこか一線を越えた瞬間恥ずかしがるとかかわいすぎだろ
嫁にほしい
0484名無しさん@ピンキー2015/07/17(金) 22:26:19.93ID:SKCG3Ke3
「ひゃっはー、幼なじみの○○君だ!」
「悪友までいるぜ!」
「ひっ、お助けを!」
「俺たちには何もありませんっ」
「バイト代が入ってるはずだ、うちらとデートしな!」
「で、でもそれはPCゲームを買うお金で……」
「クレープもカラオケもゲーセンも……そう、全部だ!」
「ど、どうかお慈悲を……」
「む、むごい……」
0486名無しさん@ピンキー2015/10/11(日) 03:02:40.58ID:AeJmslzZ
「体育祭!
パン競争頑張るのさー!
私、小麦アレルギーだけど……。」
「今すぐ競技を変えさせろ!
何だったら大丈夫何だ?」
「こんにゃく……」
「こんにゃく」
0487名無しさん@ピンキー2016/04/21(木) 21:48:20.25ID:+QXci1rM
「お花見なのさ〜!
○○くん、一緒行こ?」
「おま……桜もう散ってるぞ?」
「いいんだよ、チューリップ見だから」
「チューリップ」
0488名無しさん@ピンキー2016/08/21(日) 04:40:59.50ID:bdm+vX1R
「夏だ!海だね!」
「そうだな、夏の海といえば……」
「くらげ狩り!」
「んなわきゃあるかぁっ!」
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