続き・・・

そして二人に届いた報せ・・・
二人とも、『合格』であった。
「やった!合格した!ホントに絢辻さんと同じ大学に行けるんだ!」
他の大学の受験を終えて帰宅すると、例の合格関連の書類が届いて
いて、純一は嬉しさを爆発させていた。
「純一、おめでとう!良く頑張ったね!」
仕事に出掛けていた両親に電話をいれると、両親は純一の労を労い、
優しい言葉を掛けてくれた。
本来ならば、夜は両親が純一の為に食事会を開いてくれる筈なのだが、
純一はそれを丁寧に断り、後日改めてお願いする事にした。両親も
特に何も言わなかった。
純一はそのまま私服に着替えると、ある場所へ向かって行った。

・・・

詞の自宅前。純一は少し緊張しながら呼び鈴を押す。
ピンポ〜ン!
・・・
・・・
・・・
ドアが開くと、目を潤ませた詞が出て来た。
「純一・・・」
「詞・・・」
詞は純一の手を握ると、そのまま自分の部屋に連れて行った。