抵抗もむなしく、絶奈の唇がついに真九郎のそれと合される。
柔らかく弾力のある唇。その口内から漂ってくる甘い香りが、真九郎の意識を曖昧にさせた。
最初はペロペロと舐め、その後啄むように真九郎の唇を味わっていた絶奈だったが、次第に口内に侵入しようと舌で唇をこじ開けようとしてきた。
しかし、それだけは断固阻止しようと、真九郎は必死で唇を閉じる。

「ちょっと紅くん、口開けなさいよ。」
「………」

だんまりとした真九郎の態度に面白くないというふうに顔を歪ませた絶奈だったが、なにか思いついたのか、すぐニヤリと表情を変えた。

「へぇ〜、あくまでも抵抗する気なんだ。別にいいわ、こうするだけだし。」

絶奈は真九郎の頭を固定していた片手を外すと、真九郎の顎をがっしりと掴み、まるで万力のような力で締め上げてきた。

「……かっ…はっ!?」

あまりの握力に真九郎が我慢できずに、口を開けると、すかさず絶奈の舌が侵入してきた。
絶奈の舌が蛇のように口内を蹂躙する。無理やり、舌と舌を絡み合わされ、唾液を飲まされる。

(………なんだよこれ。)

口内を無理やり味わわれ、嫌なはずなのに自分のモノは、なぜか益々固くなっている。
自分の身体はどうしてしまったのだろうか。

「……ぷはっ……ふふ、どうしたの?だんだん固くなってきているみたいだけど。」
「………うるさい。」
「まぁ、いいわ。次はこっちね。」

真九郎の口から唇を離すと、絶奈は片手で乳房を持ち上げ、真九郎の口に押し付けてきた。

「吸いなさい。分かってると思うけど、もし噛んだりなんかしたら、コレ、握り潰しちゃうから♪」

いつのまにか下着を脱がされ、露わになっていた真九郎のモノををニギニギとしながら覗き込んでくる。
潰されてはたまらないと、言われるままに真九郎は乳房へと吸い付いた。

(………これは!?)

絶奈の乳首に口をつけた途端、先端から甘い香りとともに生暖かい液体が溢れてきた。

「気づいたかしら。今日は紅君のために特別仕様のおっぱいだから、好きなだけ楽しんでいいわよ。」

流れ出てきた液体を口の中に含むと、まるで今まで飲んだことがないような、まろやかで旨味のある極上のミルクを味わっている感覚に陥った。
自分には母乳を飲んでいたころの記憶は無いが、いくらなんでも甘すぎる気がする。それに飲むにつれて、どんどん頭がぼんやりとしてきた。
きっとこれにもナニカが入っているのだろう。早く吐き出してしまわなくては。
だが顔全体を包むように伝わるおっぱいの柔らかで温かい感触。口の中でコリコリと固くなってくる乳首。その先端からあふれ出てくる温かく甘い母乳。
全ての誘惑が自分の自制心を壊してくる。だめなのは分かっているが、もっと飲みたい。

「うんっ、いいわっ、紅くん、もっと強く吸って。」

絶奈の言葉を聞いているのか、聞いていないのか、最初はたどたどしく吸い付いていた真九郎だったが、いつのまにかおっぱいを吸うのに夢中になっていた。
先ほどまで真九郎の後頭部を拘束していた絶奈の手は、いつのまにか慈しむように真九郎の頭を優しく撫でていた。
撫でられていることに気づき、真九郎が顔を上げると、ちょうど絶奈と目が合った。