「夕乃さん。恥ずかしいよ...皆の目もあるから控えめに...」

「イヤです。自重するのはもう辞めました。聞きません」

「これからは爛れた二人だけの青春と愛の性活を過ごすんです!」

「『お姉ちゃん』お願いだから、自重しよ?ね?」

「!!」

「も、もう...仕方ないですねぇ...真九郎がそう言うなら」

 風呂敷に包んだ三重の弁当箱が持ち主の感情を素直に反映する。

嬉しげに揺れる弁当箱と幸せそうに微笑む真九郎。

 羨望と嫉妬と、あと危険な視線を一身に集めながら真九郎と夕乃は

廊下を歩き、誰もいない屋上へと上がっていった。