高校から五月雨荘に戻るまで、携帯電話が鳴り止むことはなかった。

 着信履歴100件とメールが156通。

 我ながらよくもまあここまで酷いことを幼馴染みに出来た物だと

乾いた笑みを浮かべるしかなかった。

 メールの内容を見ると、まだ間に合うから裏社会の闇に染まる前に

とっとと縁を切りなさいからに始まり、最後はお願いだからちゃんと私の

話を聞いて、こんな形でアンタと別れるのはイヤという内容で終わっていた。

 乗り継ぎの電車が来るまでの間、夕乃は銀子から来るメールと電話の

着信音に悲痛な表情を浮かべていた。

 真九郎もこれ以上無いほどの後味の悪い別れ方を銀子とした為、

今も絶えず後悔の念に苛まれ続けている。

 でも、後悔はしてもやりなおそうとは思っていない。