「えっ? あ……」
ここがレストランの客席という公共の場だということを思い出し、
若葉はカーッと茹で上げたように真っ赤になった。
草太も顔を赤くして、周囲の客席に
「I am sorry to have disturbed(お騒がせして申し訳ありません)」と頭を下げる。
「あの、若葉さん。そのデセール、若葉さんのためだけのシュプリーズだから
……食べてくれる?」
本来ならデザートは専門のパティシエが作るところを
このひと皿だけは草太が盛り付けまですべてひとりで仕上げたのだという。
フランボワーズのムースは甘酸っぱくてとても美味しかったのだが、
コーヒーを淹れてもらいデザートを食べ終えるまでの間に席を立つ客が口々に
「I'm very happy for you!」だの「Sweets Are Forever」だの若葉に声をかけていくので、
恥ずかしくてしょうがない。
「もうこのお店には恥ずかしくて来れないよ……」
しかし、後に新堂がこの店を接待でよく使うようになり
そのお供で若葉も頻繁に来店することになるのだった。

-fin-


しまった、ちゅーすらしてねぇ。
シュプリーズは「特別料理」の意味合いで使いましたが仏料理用語としては間違ってるかも。
英語は翻訳サイトまかせなので雰囲気の演出ってことでご勘弁願います。
エンドロールで草太の店にリリカとビー太郎がランチに来たり、
若葉と草太がセントラルパークでピクニックデートとかしてたら俺得。
あっ、それからポール・ボキューズにNY店はないですwwwすみません。