デジモンシリーズでエロパロ
0001 忍法帖【Lv=10,xxxPT】 !2011/11/17(木) 20:10:15.00ID:4qr+1T2w
このスレはア二メデジモンシリーズのエロパロです。
無印から、02、テイマーズ、フロンティア
セイバーズ、クロスウォーズに登場する
女性キャラもしくは女性型デジモンの
エロ文章を作成するスレです。

話を投稿する場合は名前欄にて以下の旨を明記してください

カップリング、強姦、少年キャラと女性型デジモンのSEX
女性キャラもしくは女性型デジモンとアグモンなどの獣系デジモンの獣姦SEX
その他、特殊な設定で話を創作した場合




【ルール】

荒らしはスルーすること。

オリキャラ、もしくは獣系デジモン同士のSEXはお断りします。

あと女体化、ホモや801は別のスレでお願いします。

以上のルールを守ってお楽しみください。



0265名無しさん@ピンキー2013/04/23(火) 03:14:03.86ID:28HWJRzJ
啓人×留姫。
過疎ってるし、日に1〜2レス程度に細々と書いていく。
0266『Love me tender』2013/04/23(火) 10:46:50.29ID:28HWJRzJ
翌日。教室で啓人が机に突っ伏す。
「(結局、3回しちゃった……)」
カサカサと音を立てそうな位、啓人の雰囲気がささくれている。
「(どうしてあんな節操がないのさ、留姫は……!好きだからって、しょっちゅうやるものでもないでしょ?)」
エッチ済みでもプラトニック思考の啓人。確かに留姫とエッチをするのは好きだ。そこは否定しない。
だが……しょっちゅうやるのは、流石に勘弁願いたい。二人の時間がそれで減るからだ。
デートして何か美味しいものを食べて、映画を見たり二人で手を繋いで歩いたりウィンドウショッピングを楽しんだりするのが、啓人の考える『理想のデート』である。
ただ、それは留姫以外の異性はノーサンキューだが。
教室では、近くの席の女子達の会話が聞こえる。
「そういや、樹莉も彼氏出来たんでしょ?」
「うん。隣のクラスの李くん!」
啓人の肩が震えた。な、なんてこった……そう言いたいが、口を出す筋合いにないので黙る。
寧ろ、興味が出た。普段彼女らがどんなデートを楽しんでいるのか。実に興味深い話ではないか?
「……で、やった?」
「やったわよ?私の部屋で。」
…………。
「普段デートとかしてるの?」
「最近は、お互いの部屋が多いかな?デートって疲れるじゃん?」
な、なんてこった……
「たまーにムラムラって時もあるのよね。そんな時に出先だと困るじゃん?」
「あー、わかるー。」
そりゃないよ加藤さん〜……。初恋を全力で汚された啓人は、人知れず涙に暮れた……。

「啓人、留姫が載ってるぜ。」
昼休み。ジェンが教室に来る。啓人、博和、健太も一緒に話しながら樹莉のミドルティーン向けの雑誌を読む。
そこには服のモデルとして留姫の写真があった。
「性格は最悪だが、ルックスは最高だよな。」
博和の茶々に、啓人が鼻を鳴らす。
「何言ってんのさ。留姫は可愛いんだよ?博和が知らないだけさ。」
啓人だけが知る、留姫の甘えた表情。普段が凛とした表情だけにその破壊力は抜群だ。
「スラッとして、かっこいいよなぁ。」
「最近、そこはかとなく色気も出てきたような……。」
「いい恋してるのよ。……ね?啓人くん?」
樹莉が啓人を見ながら、ニヤリと笑う。博和も健太もジェンも同じ表情だ。
顔に血液が集まり、啓人が叫んだ。

「いじめないでよう!」

皆が手を叩いて笑う。皆の愛されキャラ(おもちゃともいう)・啓人の面目躍如だ。
樹莉達が去り、啓人が留姫のページを見る。
……考えてみたら、自分はこんな綺麗な子と関係を持っているのだ。
掴めそうな位細い手足。だが痩せぎすかと言われたらそんな事はなく、ついてる所にはきちんと肉がついている。
「…………」
細く、たおやかな指。白磁のような肌……。赤面した啓人は雑誌を閉じ、談笑するクラスメイトと喋りに行ったのであった。
0267『Love me tender』2013/04/23(火) 11:39:02.19ID:28HWJRzJ
放課後。今日はモデルの活動がある為、放課後に留姫とは会えない。
やっぱり寂しいなぁ、と思いつつ、デート代の為に家業を手伝う啓人。売上による変動制なので、必死に働いている。
松田ベーカリーの売上も心配だが、更に心配なのは留姫とのデート代だ。
出掛ける時に金欠だったら話にならないし、留姫にプレゼントだって買ってあげたい。守銭奴よろしくお金を貯めている啓人。
最近は前述のとおりの有り様だけに、お金を使っていないので貯まる一方。不満に思う啓人だが、留姫にしてみると……
自分が稼いでいるのだから、デートでも態々お金を出さなくてもいい。そう考えている。
啓人が考えるデートをするには、お金が掛かる。映画だってアイスクリームだって交通費だってタダではない。
それよりは、自宅でDVDでも見ながらゆっくり過ごしたほうがマシ……というのが留姫の考えだ。
会えないストレス、モデルの人間関係などで、ごっそりと溜まった憂さを晴らしてくれるのは、啓人との時間。
でなければ、誰が身体など許すか。
留姫を喜ばせたい、笑う顔が見たい啓人。
啓人を喜ばせたい、想いを身体中に伝えたい留姫。
端から見ればバカップルそのものであり、想い合うカップルなのだが、お互い必死である。

夜になり、啓人は鞄の中に樹莉の雑誌がある事に気付いた。
「…………」
留姫のページを見る。凛とし、自信に溢れた留姫の表情。以前は留美子によく「絵にならない」と苦言を受けていたらしいが。
写真の中の留姫。それはきっと、博和達が言っていた『対外的な』留姫。
それだけに……こんな表情をする留姫を見ていると、崩したくなる。
仮に。自分だけが知る表情の留姫に崩すには。
深くキスをしあい、髪を撫でて……

「…………」

慌てて啓人が首を降った。これじゃ変態だ。
妄想の中で好き勝手やられた、と留姫が知った暁には、確実に殺られる。

留姫は独占欲が非常に強い。

例え妄想の中の自分が相手だとはいえ、一瞬たりとも気をやったと知れば……!

明日になれば留姫に会える。啓人は何とか自分を鎮め、布団に入った。
「(ドキドキ、というか……なんかムラッとするよう……)」
それが何なのか。今はまだ啓人には理解出来ない事であった……。
0268『Love me tender』2013/04/23(火) 14:23:49.68ID:28HWJRzJ
学校が終わり、今日は留姫の家に集まる。
「早かったのね。」
「ウチは公立だし、私立みたいに居残りはないから。」
啓人の言葉に、留姫は少し微笑んだ。……その笑顔が柔らかくて。
「…………」
まただ。また何か高鳴る。
DVDを見ながら時間を潰す。特に何をするわけでないが、二人でいる事が留姫にとって重要なようだ。
体温を感じ、啓人が留姫の肩を抱く。ピクリと反応する留姫。その顔はある種の期待に満ちた顔だ。
「このスケベ。」
どの口が、と言いたくなる啓人だが、啓人は留姫の口唇に口唇を合わせる。
優しいキス。
啓人からのキスは、いつでも優しい。
蕩けそうな甘いキス。留姫が次第に舌を絡めようとしたその時……

啓人は真っ赤な顔をして、留姫を突き飛ばした。

突然の行動に目を白黒させる留姫。啓人は真っ赤になっており、明らかに狼狽した表情だ。
「ご、ごめん!今日は帰る!」
……残された留姫は、部屋にぼんやりと座り込んだ。

何か自分は啓人を怒らせるような事をしたのだろうか。
「(心当たりがない……)」
留姫は何度も頭を振る。
「(あたしは啓人を怒らせるような真似はなにもしていないはず。
こないだあたしが啓人が嫌がるにも関わらず、無理矢理口でイかせてその後にキスして無理矢理飲ませたのを怒ってるの?!)」
……心当たりありまくりである。
啓人が可愛すぎたのが悪い、などと言い訳しながら他を考える。
「…………」
おかしい。満足させなかったことはないはず。
思い当たる節といえば……

『もう!嫌だって言ってるでしょ!』

天啓の如く脳裏に過った言葉。それは。
がっくりと留姫が膝をつく。
気付かなかった。いや、盲点だったといっていい。
「(啓人……気付かなくてごめん……)」
自分に原因があった。
モデルの仕事をしているだけに、身体に傷を作るのはNGだ。だからこそ自分が上に乗って攻めていたが……

「(あたしが下手なばかりに嫌な思いをさせて……!だからあたしとのえっちが嫌になったのね……)」

…………………………

それから。一週間ほど間が開いた。
留姫は仕事でミスを多発。表情がうまく作れず、啓人もまた元気をなくし……

「表情が戻っちゃったわねぇ……」
留美子が溜め息をついた。『啓人に愛されている自分』と『啓人を愛している自分』が、留姫の自信だ。
啓人に甘えきり、啓人に支えをしてもらいながら、啓人を支えている。対外的に好き勝手やれるのも、啓人がいるからだ。
啓人もまた、留姫に愛されている自分を誇っている。
お互いがお互いに愛し愛されているからこそ、日々の生活に張りが出るのだ。
その支えがないと、ご覧の有り様である……。
0269『Love me tender』2013/04/23(火) 18:15:39.90ID:28HWJRzJ
啓人にしてみると……
あのまま留姫を押し倒し、そのまま蹂躙したくなる衝動に耐えた。
留姫にしてみると、それはいつでもウェルカムなのだが、啓人にしてみると……
欲望のままに抱くような真似だけは絶対にしたくない。ヘタレといえばそこまでだが、啓人なりに留姫を真剣に思っているのだ。
そこをうまく言葉に出来ないのは、彼らしい。

いちいち回りくどく、いちいち確認していかないと気が済まない。
それが良くも悪くも啓人の性格である。

一週間。時間にして僅か168時間。10080分。604800秒。
その間。啓人は困った事になっていた。
留姫に連絡したいが、会えば間違いなくまずい事になる。
絶対に押し倒し、そのまま抱く。
これではただ、留姫を欲望の捌け口にするようなものだ。
携帯とにらめっこしながら、啓人は溜め息をついた。

留姫もまた困った事になっていた。
啓人を満足させてやりたいが、さすがにやり方がわからない。
考えてみたら、最近は肉体的な関係に終始していた気がする。
たまには啓人の提唱する、世間並のカップル像のまま過ごすのも良いが……人前でいちゃつくのは、絶対に御免だ。
こうした『恥ずかしい』事をやりたがるのが啓人であり、啓人が『恥ずかしがる』事をやりたいのが自分である。
目新しい事をしようにも、情報ソースがモデル仲間、学友しかなく、こいつらに一度煮え湯を飲まされただけに、警戒せざるを得ない留姫であった。

『男はお尻で感じる。』

それを実際にやらかし……啓人を悶絶させた経験があるのだ。
連絡したいが、何を言っていいかわからない。啓人からの連絡を待つが、ついぞ音沙汰がない。

意を決した啓人が留姫に連絡をしたのが、啓人が留姫を突き飛ばした一週間後の話である。
結局、お互いに一週間を無為に使っただけであった……。

ちょうど良い冷却期間になったか、と思った留姫だが、待ち合わせに来た啓人を見て思った。
ちっとも冷却されていない。寧ろ熱を上げていないか?と。
啓人は顔を真っ赤にし、警戒レベルMAXといったところだ。
「今日は、あんたの考えるデートに付き合ってあげるわよ。」
場を和ませる為に言った留姫の言葉だが……啓人はより警戒を強めたような感がある。
「そ、そうだね!な、ならさ、久しぶりにゲーセンっ……いや、映画でも……」
泡食う啓人。こんな啓人を見るのも久々だな、と考えながら、留姫は啓人の手を握った。
「は、はわわ……」
真っ赤になり、ガチガチになる啓人。今更何を考えているのやら。留姫は呆れ半分に啓人を見た。
0270『Love me tender』2013/04/23(火) 19:07:00.35ID:28HWJRzJ
映画を見て、買い物をして、美味しいものを食べて。普遍的なカップルの時間。
「(……こういうのも、悪くはないわ。)」
多少くすぐったいが。
啓人は……真っ赤になり、下を向いている。
普段なら喜ぶはずなのだが。熱でもあるのかしら、と留姫は啓人の額に触る。
啓人は過剰に震え、とても間が悪そうに俯いた。
「(嫌われたのかしら……)」
留姫は不興げに別れを言うと、自宅に帰ろうとした。
「…………」
「…………」

啓人が真っ赤な頬のまま、留姫の服を掴んでいる。
まだ帰したくない。そう言っているような気がする。
留姫は、やれやれと溜め息をつくと、啓人の手を握り啓人の家に向かった。

「……で、あんた何のつもりなの?」
ベッドに腰をかける留姫。
「あたしの事、嫌いになったの?」
啓人は真っ赤な顔のまま、首を横に振る。
「……黙っていてもわかんないんだけど?」
詰め寄る留姫。啓人は涙目になっている。
「……聞いて怒らない?」
「場合によるわ。」
留姫の脳裏に最悪の可能性が過る。だが。啓人の言葉は留姫の予想外もいいところであった。
「……こないだから、留姫の顔を見てると……その、したくてたまらなくなるんだ。」
……はぁ?と、留姫は啓人を見る。
「ほらぁ!やっぱり怒った!」
啓人が俯く。留姫は目眩がしそうになったが、状況を整理する。
つまりは。啓人は自分を意識しまくり、抱きたくてウズウズしていたが、それをしたら自分が怒ると考えた。そういう事だろうか。
「あんた……バカ?」
「ひどいよ……」
変な気を回しすぎだ。
「……こんなのって、嫌だよね?留姫が好きなのに、こんな事ばっかり考えて……。今でもすっごいドキドキしてて、正直今すぐにでもしたい。
留姫と一緒にいられたら満足だったのに、そんなんじゃ全然足りなくて……。」
ポロポロと啓人の目から涙が溢れる。
「……こんなの僕じゃない。僕が僕じゃなくなるような気がして……。こんな僕だと、留姫に嫌われちゃうよう……」
知ってた。知ってたが、啓人は夢見がちな部分がある。
好きな人には、最大限の誠意を尽くしたい。そこに介在するのは、愛情であり性欲でない。
愛情があるからこその劣情。それを催す自分が嫌で嫌で仕方なかったのだろう。
「(……という事は、つまり……)」
啓人は自分が欲しくなる位に愛している、という事だ。これまでは愛情がなかったわけでなく、ただ何となく流れとして主体性なくやっていたのだろう。
自分が望む事を受け入れ、嫌がっても最終的には受け入れ……。
留姫は啓人を抱き締める。顔のニヤケが収まらない。
「嫌いに……ならないで……」
誰が嫌うものか。留姫は啓人を力の限り抱き締めた。
0271『Love me tender』2013/04/23(火) 19:51:47.89ID:28HWJRzJ
「嬉しいわよ。」
留姫が耳許で囁く。
「……あんたが、あたしを欲しくなる位に愛してくれて。」
啓人が真っ赤になる。
「あんたは、愛情と性欲を分けて考えていただけよ。好きだから抱きたい、って考えるのは当たり前の話よ。
……あたしはあんただから抱かれてる。あんただから嫌じゃない。」
「……留姫……」

声を消すために流していた有線ラジオから、オールディーズが流れる。

『やさしく愛して 甘く愛して 私を離さないで』

英語など分からない二人だが、それが甘い愛の唄だという事はよくわかる。

『あなたが私の人生に意味を与えた
私はあなたを愛している』

夕闇に差し掛かる中、二人の影が重なる。
「tender、ってどんな意味だっけ?」
「確か、『優しく』よ。」
「そっか……。」
何となくタイトルは、『優しく愛して』なんだろうなと思う。
優しくキスを交わす二人。啄むようなバードキスから、次第に深く口付ける。
古ぼけたオールディーズ。まるで自分達が、三文映画の主役になったような気分になる。

『やさしく愛して ほんとに愛して
夢は全て満たされた』
『恋人よ愛している
そしていつまでも愛する』

「これ、誰の曲かな?」
「プレスリー。お祖母ちゃんが聴いてた。」
「若いよね。」
「年甲斐がないのよ。ママもだけど。」

一週間ぶりともあり、啓人は瞬く間にイッた。……留姫としては精神的な充足が上回っていたので、今回はそれでいいと考えている。

啓人の心は自分が持っている。そして自分の居場所はそこ。

「……ねぇ、留姫。」
「何?」
「僕は留姫のだよ。」
「知ってる。うっさい。黙れ。」
「ひどいよ。少しは優しく愛して欲しいよう……。」
「諦めなさい。これがあたしの愛し方よ。」

END

受け啓人可愛いよ、受け啓人。
話の流れとして、エロは意図的にカットした。次は啓人が攻め、留姫が受けのエロを書くはず。
0272『ヤンヤンデレデレヒカリ様』2013/04/24(水) 12:09:22.48ID:c0yr6Fh7
兄妹というには不健全な関係を結び、数年。
太一は高校二年生に、ヒカリは中学二年生になった。
中堅校のサッカー部のエースとして活躍する太一。中堅とはいえストライカーは、やはりモテる。
「……またか。」
下駄箱にあるラブレター。多少勉強が出来て、スポーツが出来ればモテるらしい。
これはあとで屑籠にでも叩きこんでおくとして、宛名を確認するとしよう。

『武之内 空』

宛名に記された名前を見て、再度溜め息をつく。
「またか。」
ラブレターをビリビリに破き、気分爽快。ついでに唾を吐き捨て倍プッシュ。
意気揚々と登校する。
「お。おはよう。今日も早いな。」
金髪が声をかける。お前は彼女をしっかり捕まえていろ。二言、三言言葉を交わし、一路グラウンドへ。グラウンドではサッカー部が朝練をしている。
今日も彼は活躍しているのだろうか。彼に貰ったヘアピンが誇らしげに光る。

「太一ー。嫁さん来てるぜ。」

朝練のグラウンドに、チームメイトの笑い声が響き渡った。

「またか。」

太一は呆れたように溜め息を吐き、練習を眺めるヒカリを見た……。

『ヤンヤンデレデレヒカリ様』

放課後。サッカー部名物・ヒカリ様と憐れな下僕。
「お兄ちゃん、ヒカリ差し入れ持って来たよ!」
レモンの蜂蜜漬け。費用は何故か大輔持ちだ。
「太一センパイ、マッサージするっすよ!」
「大輔くん、僕の腰を……」
失恋の痛手か、最近男に走ったという不穏な噂のあるタケル。賢、大輔、タケルの三角など女子しか喜ぶまい。
「あっちはさんで三角、こっちはさんで四角……はぁ。」
自分達も大概なだけに、人の事など言えない。
練習を終え、帰る。帰り道ではヤマトと空がデートをしていた。
「よ。」
太一が軽く手を上げ、ヤマトが笑顔を向ける。
空は気まずそうに顔を背け、ヒカリが獲物を見付けた獣のような表情を浮かべた。
大輔ヴィジョンでは、天使の微笑みを浮かべるヒカリだが、タケルにしてみれば空に同情を禁じ得ない。ヒカリの笑顔の宣言。それは

『あたしはお兄ちゃんの為なら、なぁんだってするわよ?』

だ。何やら分からないが、空がまたヒカリの逆鱗に触れたらしい。
いい加減に欲深い事を止め、ヤマトだけ見ていればいいものを。ヤマトも大概哀れである。
「ヤマトさん、今度料理教えて下さいよ。」
「ああ、事前に予定言え。時間空けとくから。」
空気を読まない大輔。流石の鈍感王だ。ヒカリの毒気たっぷりの視線を浴びても平気でいられるのは、大輔しかいない。
太一、ヤマト、大輔、ヒカリは(ある意味)ニコニコ。空は針の筵。
京が途中加わり、更なるカオスに突入しながら帰路についたのであった……。
0273名無しさん@ピンキー2013/05/13(月) 01:32:11.77ID:WDBLhHzh
啓人×留姫の続編は…
0274名無しさん@ピンキー2013/05/13(月) 21:37:27.08ID:9w4sfmwr
書いていいのか?
私物化してるみたいで嫌だから、控えてた。
0275名無しさん@ピンキー2013/05/17(金) 21:02:00.36ID:/fVruzu8
書いて良いよ
0276黒木2013/06/26(水) 23:01:00.66ID:rEx0mOMp
いや〜見ないうちに進んだのね・・・
ここで終わらせない!
0277黒木2013/07/05(金) NY:AN:NY.ANID:Gzy/DET7
今気がついたんだけどさデジモンの性別って肉体ではなく精神によって決まってるらしいよ。
0278名無しさん@ピンキー2013/07/05(金) NY:AN:NY.ANID:Gzy/DET7
えっ!?そうなの!?初めて知った!!
0279名無しさん@ピンキー2013/07/12(金) NY:AN:NY.ANID:YDLr4Tfw
デジモンの性別なんて書きたい奴が好きに設定すればいいんだよ
0280名無しさん@ピンキー2013/07/16(火) NY:AN:NY.ANID:dsGbcNoy
自演にマジレスすんなし
0282名無しさん@ピンキー2013/08/07(水) NY:AN:NY.ANID:5qTCjwvc
啓人×留姫すごくいいな
職人さんまだ見てるなら是非続編ほしいわ
0283名無しさん@ピンキー2013/09/05(木) 14:43:31.16ID:df2+TI7t
ほす
0285名無しさん@ピンキー2013/09/23(月) 04:37:42.03ID:8CIaNm+y
私物化ってより、書き手が正義だからな
ヘイトかなんかでなけりゃ投下数は多い方がいいに決まってる
0286名無しさん@ピンキー2013/10/06(日) 01:54:48.33ID:FqzvwzKd
啓人x留姫のエロ早く見たい!
0287名無しさん@ピンキー2013/10/06(日) 17:04:42.23ID:ykftjOnI
啓人x留姫はよ
職人さん頼む
0288名無しさん@ピンキー2013/10/20(日) 02:07:33.63ID:rjJ9GtKH
啓人x留姫まじ頼む
0291名無しさん@ピンキー2013/11/14(木) 05:31:00.38ID:q6Q87bgN
タカルキ待っていた人、すまんな。
今日明日には投下する。
0293『I want it all』2013/11/14(木) 18:00:14.22ID:hNOTRYZl
熱い日が続いたと思えば、途端に寒くなる。厚着をしてみると、急に暑くなる。そんな不安定な10月末日。
本日は南瓜の収穫祭。ハロウィンである。
松田ベーカリーでは、啓人が季節限定パンプキンパイを焼いていた。
シナモンをたっぷり効かせた、松田ベーカリー特製パンプキンパイ。三日限定という事もあり、瞬く間に完売。日本人は本当にミーハーな生き物だ、と啓人は思う。
彼の恋人に言わせてみると、彼こそがミーハーであり、こうしたイベント事にこだわりまくるだろう、という所である。
「トリックorトリート、ってね。ふふ。喜んでくれるといいなぁ。」
超高カロリーのパイを、モデルにプレゼントする事自体どうかとも思うが…
留姫は存外甘い物が好きであり、小さな欠片を大切そうに味わって食べる。そんな姿を見ては、もっと美味しい物を食べさせたい、と思うのが啓人である。
その甲斐あってか松田ベーカリーの評判は上々。小さいながら喫茶ブースを作り、毎日盛況…とまでは行かなくとも、売上に困る事は無い程度には流行っている。
いつもニコニコしながらパンを渡す、啓人。そんな彼を目当てに来る人間もおり…最たる人間は…
「た、たかとくん……」
金髪サングラスのスーツ…どう見ても堅気だとは思えないこの男だ。
カチ、カチ、とジッポーを鳴らしながら店内の様子を伺う山木。
通報され、警察から逃げ惑う羽目になるのだが、それはまた別の話だ。

「ハロウィンねぇ…」
寄る店、寄る店ハロウィン一色だ。
こうしたイベント事に思うのは、金の無駄。
南瓜のオバケの中に蝋燭を入れているが、風で倒れたらどうするのだか。
ミーハー精神が理解出来ない。日本人なんだから、秋はお芋と紅葉狩りで良いではないか?
だが。自分の恋人は、とってもミーハーであり、イベント事大好きな日本人の鑑だ。
そこを理解していても、やはりイベント事は疲れてしまう。
「やれやれ…」
最近、啓人はコーヒーや紅茶の淹れ方にも凝りだし、女子力では惨敗に遭っている気がする。
自助努力よりはモデル稼業に精を出し、自慢の彼女でありたいと思う留姫である。
0294『I want it all』2013/11/14(木) 20:36:47.45ID:vJnfhtkI
啓人の部屋はハロウィン一色だ。
ジャックオーランタンの飾りに、可愛らしいオバケのモニュメント…
啓人の淹れたコーヒーを啜りつつ、やはり女子力では完敗していると認めざるを得ないと留姫は溜息を吐く。
恐らくは、オバケに扮装した啓人のお菓子か悪戯かの二択になるのだろう。
自分が啓人にやれば悪戯一択しかないが、果たして啓人は何をしてくるのか。イベント事に拘る啓人だけに、少し笑みが出る。

少しの時間の後、啓人が部屋に入る。手にはパンプキンパイと、生クリーム。コーヒーに入れてウィンナーコーヒーにでもするのだろうか?
「お待たせー。」
啓人の格好は、可愛らしいフードの洋服である。フードにはデフォルメされたオバケの顔があしらってあり、それが幼い彼の容姿をより引き立てた。
変装というよりは、おめかし…余りに愛らしい格好に、つい笑みが洩れる。
「留姫、ハッピーハロウィン!」
「はいはい。」
イベント事の時の啓人は、テンションが高めだ。空回る啓人を見て、フォローするのがイベント事の時の自分の役割だ。
パンプキンパイを齧りシナモンの香りを堪能しつつ、ゆっくり咀嚼する。
多分、一人で食べてもこんなに美味しくはないのだろう。目の前でニコニコ笑いながら自分を見つめる啓人が居なければ、こんな高カロリー食品など食べていない。
前まではしつこい位に味の感想を聞いて来た啓人だが、今は何も言わない。好みでなければ、最初から食べないし口もつけない。その自分の考えを知ったからだ。
因みに。啓人の作った料理、お菓子全般を留姫はしっかり食べている事を明記しておく。胃袋をガッチリと掴まれている留姫であった…。

ウィンナーコーヒーを飲み、二人でテレビを見る。テレビはハロウィンの特番、海外のハプニング映像集である。
のんびり肩を寄せ、まったりと時間を過ごす。留姫の一番好きな時間。それがこの二人で過ごすまったりとした時間だ。
啓人がフードを被っている。…どうやら、彼の考えるハロウィンが始まるらしい。
可愛らしいオバケが、留姫に迫る。
「トリックorトリート?」
何れにせよお菓子なんてない。なら、悪戯なのかな?と漠然と考えていた留姫だが…
「トリート、だよね?」
「…は?」
啓人は、にっこり笑うと…留姫の口唇を舐める。
「生クリーム。」
ふに、と留姫の口唇に人差し指を当てる。
「…………」
こうした事は、自分の専売特許だと考えていたが…。どうやら啓人はイベント事に酔ってテンションを上げたようだ。
「普段、恥ずかしがって嫌がるくせに、今日は露骨じゃない?」
軽い嫌味をぶつけてみても、嬉しくて赤い頬は隠せないだろう。

啓人は自分を考え過ぎる。

凄く愛されていて、いつも宝物を触るように大切にされているが、自分は人形ではない。
啓人の受身な恋愛の仕方が、少し不満でもある。だが。こうした時の嬉しさは一入だ。
常に受身で柔和な啓人が見せる、男の顔。それを知るのは自分だけ。
それは留姫の独占欲を堪らなく刺激する。

「嫌だったかな?」
啓人が再び留姫に顔を近づける。
「…トリックorトリート?」
耳朶を甘く噛まれ、耳下に優しく声と吐息が擽る。
「…トリート。」
留姫の藤色の瞳が、啓人を挑発するように輝く。
啓人が再び口唇に口唇を寄せる。次第に深くなるキスだが…啓人はなかなか服に手をかけない。
二人を銀糸が紡ぎ、お互いが赤い頬をしたお互いを見る。
「…トリックorトリート?」
啓人が少しサディスティックな笑みを見せる。
「…トリート!」
留姫にも啓人の狙いが読めた。
啓人は自分に「トリック(悪戯)」と言わせたいのだ。
こうした状況になっては、意地でも言いたくない。それが牧野留姫という人間である。
そんな事を百も承知である啓人は、次なる算段がある、と言わんばかりに生クリームを手に取った。
0295『I want it all』2013/11/14(木) 21:32:27.89ID:d7akDsCo
啓人は生クリームを手に取ると、留姫の耳の後ろに塗る。
何をやるか、分かり過ぎる位に分かる。
「い、嫌…っ!」
身を竦ませる留姫に、啓人はにっこり笑いかけ…
「トリート、だよね?」
と言うと、耳に舌を這わせた。
「んんっ…!」
啓人の舌が、耳を這う音…。吐息の荒さが耳を打つ。時々、耳朶を甘く噛まれ…留姫は啓人の服を握りしめた。
髪を撫でる手が優しく、首筋を撫でる手も優しい。震えながら快楽を我慢し、必死に啓人を抱き締める。
「…トリックorトリート?」
優しく、優しく啓人が耳許で囁く。荒い呼吸を必死に抑え、出た言葉は…
「トリート……」
啓人はその言葉を待っていたとばかりに、首筋に生クリームを塗ってきた。
髪を優しく撫でられ、それだけでも全身に電流が走る。
顔を下げようとして必死に俯こうとすると、啓人が肩を押し付けて顔を下げさせない。
「あ、あああ……!」
首筋を啓人の舌が這う…。堪らずに声を上げ、呻き声を洩らす。
啓人はまだ首から上しか触っていない。
「…トリックorトリート?」
啓人の手が背中を摩る…。時間をかけて確実に仕留めにかかる、ハンターのような…。または雁字搦めにした獲物に毒液を注入する前の蜘蛛のような。
そして、まるで菩薩のように優しい手つきと声…
「とりっ……」
トリック、と言いかけた留姫の口唇を、啓人が自分の口唇で塞ぐ。
「まだダメー。」
「…いじわる…しないでよ!」
涙声になった留姫が、啓人にしがみつく。
「何言ってるのさ?まだ序盤だよ?」
さらりと留姫にとって絶望的な事を言う啓人。
「怖いの…啓人、怖い…」
「大丈夫、平気平気。僕も留姫に最初にされた時、どうなっちゃうかって思って怖かったけど、慣れてみたら気持ち良いものだったし。」
留姫の目が絶望に歪む。因果応報、自業自得…この場合、どれが相応しいのか彼女は判断に迷った。
マゾが攻めに回ると、限界を知るだけにタチが悪いと言うが…まさにそれである。
全身をくまなく愛撫され、留姫は何度も達する前に止められ…
再び啓人が「トリックorトリート?」と問う時、直ぐ様にトリックと答え…

…啓人を押し倒し襲いかかり、復讐と言わんばかりに啓人を絞り上げたのであった……。

「ちょま……っ!う、うわああああん!」
「あんたが悪いんでしょーが!」
0296『I want it all』2013/11/14(木) 22:25:56.39ID:d7akDsCo
すっかりカサカサになった啓人と、満足してツヤった留姫がベッドに横になる。
「…太陽が黄色い…。赤玉出ちゃうよう…」
「あんたが妙なマネするからでしょ!」
ぎゅむ、と啓人の頬を掴み、ねじり上げる。
「いたたたた!」
散々な目に遭わされたが…まあ、自業自得の側面もある。
しかし、あれはあれで気持ちよくて良かったが…流石に何度もアレをされては困る。
「(…いや、よくよく考えたら、啓人はあれを毎回…。)」
…よく自分とのセックスが怖くならなかったものだ。
実はとんでもなくエッチが好きなのではないか、と啓人を見ると、啓人は困ったように笑い、言った。
「言っとくけど、僕がこうするのも、されるのも留姫だけだよ。他の人にこんな事なんてしようと思わないから。」
…頬に血液が駆け巡る。
「…意趣返しのつもりだったわけ?」
意地悪な設問…。我ながら面倒臭い女だ、と留姫は内心溜息を吐く。
「んー?意趣返しってよりは…留姫の全部を見たいし。」
返ってきた予想外の答えに、留姫は枕に顔を埋めた。
「もーいい、喋るな。」
「ええー…」
ニヤつく顔を見られたくないし、この不思議な浮遊感をもう少し楽しみたい。
髪を撫でる啓人の手が優しく、留姫は直ぐに寝息を立て始めた。

「本当は…Trick or Treatでなくて、I want it all(それが欲しい全て)って言えたら良いんだけどね。」

I want youでは照れ臭い。そうつぶやいた啓人の独白が宵闇に消え…
留姫はハロウィン以来、いたく機嫌良く過ごしたという…。

「I want youでは照れ臭い。」
「…え"?ま、まさか聞いてたの…?」

END

IDむっちゃ変わった(/ _ ; )
冗長にやるよりはまとめた。次はセクロスシーンを書きたい。
02992932013/11/15(金) 12:47:45.76ID:JQFSddNd
ニヤニヤしてくれてありがとう。
正直、どS啓人にしてしまおうか悩んだ。
俺の書く啓人×留姫は
啓人…基本的に夢見がちな乙女。イベント事大好きで、盛り上げ上手。少し愚図な面もあるが、松田ベーカリーの看板娘(?)として活躍中。
留姫…冷徹なリアリスト。基本的に孤高だが、啓人にメロメロ過ぎて色々おかしい。モデルとして活躍中。
という感じになる。

あと、私生活で色々あってここに来れずに昨日まで経過してしまった。
待ってた人、ありがとう。そして遅くなりすまん。
0300『妄想!デジモン超特急!』2013/11/15(金) 21:46:39.47ID:JQFSddNd
ロコモンに乗って、パラサイモンを倒しに行った所、留姫さんが大変な事になったようです。

レナモンをトルクレンチでフルボッコにした後。留姫は啓人に言った。
「…私…歌いたいの…」
瞳孔が開ききった留姫…。生理的な恐怖を感じた啓人が後ずさる。
「ねぇ…。」
そっと伸ばされる手…。啓人は恐怖に動けずにいる。
「は、はわわ…。留姫!ちょっと、どうしたのさ!」
身の危険を感じた啓人が、手を払いのけようとするが……
身体ごと覆い被さられ、彼の抵抗は紙以下であった。

「ち、ちょっ……やめて!留姫…?!こんなの留姫らしくないや!」
「歌わせて…」
「や、やめ……アッー!」

留姫の嬌声が歌のように響く。
……呆然と二人を見つめるレナモンとパラサイモン…。
「……聞いておくが、これはお前の洗脳か?」
「……」
ふるふる、と首を振るパラサイモン。
単に欲望に忠実になるようにしただけだそうだ。
「どうしてこうなるのさーッ!」
ロコモンの中に、啓人の涙声が響き渡る…。
流石にいたたまれなくなったらしい、パラサイモンが洗脳を解いた。

「……」
「……」

着衣の乱れに、啓人の涙。そして自らの下腹部の鈍痛……
何があったかを察した留姫は、のろのろと服を着ると、おもむろにロコモンから飛び降りた。
「わーッ!アイキャンフライはやめてよーッ!」
がっちりと啓人が手を掴む。
「離して!死なせて!死なせてーッ!」
半狂乱になった留姫が叫ぶ。…確かに死にたくもなるであろうが。
何とか留姫を引きずり上げた啓人が、大きく溜息をついた。
「留姫……」
びくり、と留姫の身体が揺れる。
「大丈夫。僕なんて真っ裸を早朝から映されたから!」
赤い顔をしながらサムアップする啓人。留姫は全力で冷めた表情を見せた。
「何、その慰めになってない慰め。」

その後。
「よくも留姫の歌を聞かせてくれたな!これはその……御礼だ!」///
「歌って言うな!」///
八つ当たり同然にパラサイモンを倒し、祝勝会となる。

「なぁ、留姫って歌が上手いのか?啓人が耳について離れないと言ってたぜ?」
博和の言葉に、真っ赤になった留姫が場を飛び出し…追いかけようとした啓人は、レナモンにフルボッコにされたという。

「酷いオチだね。」
「もーまんたい♪」

END

春映画万歳。
そして衆人環視のもと、真っ裸になった啓人万歳w
0302名無しさん@ピンキー2013/11/17(日) 00:24:06.81ID:FQPZl3eP
>>293
ふぅ・・・啓人の二面性の表現さすがだな
ゆっくりでいいよ。
だからセックル頼むw
0303名無しさん@ピンキー2013/11/17(日) 23:14:03.54ID:SDcf4GsV
タカルキ最高!!
セクロスシーン楽しみだ
0304名無しさん@ピンキー2013/11/24(日) 01:26:47.16ID:VAloOaBj
今日明日には啓留投下する。

次はヤンデレヒカリ様で、太ヒカを書きたい。
そろそろクリスマスだし…ねぇ?
0306名無しさん@ピンキー2013/11/24(日) 13:53:13.01ID:C4KbXDm8
>>304
タカルキセクロス楽しみだぜ
0307『LOVE SO SWEET』2013/11/25(月) 10:53:39.80ID:12LGjeHo
身を切るような木枯らしが吹き荒ぶ12月。
クリスマス商戦に、年明けの商戦。何かと要り用な事が多く、またサービス業は地獄を見る。飲食業は特に…。

「松田ベーカリーです〜」
駅前で啓人がビラを配る。冬の寒さの中、ガチガチ震えながらビラを配り、店に貢献する。アルバイト代が出るだけに必死だ。
基本給2000円、ビラの割引券使用枚数により最大二倍。
銭ゲバ(これには、留姫とのデート代の捻出という理由があるが)的にがめつい啓人は、これを了承し…千枚のビラを配っている。
因みに。ビラの割引券使用枚数。これは百枚使用以上からボーナス開始という、啓人にとって詐欺同然の条件であり、これに気付かない啓人も大概である。
「松田ベーカリーです〜」
気付かない勤労者に幸あれ。合掌。

留姫は、暖房の行き届いた部屋で撮影である。
モデル仲間の持ち物自慢や、アクセサリー同然の彼氏達の話に閉口しつつポーズを取る。
「留姫の彼氏って、どんな人?」
「勤労者。」
今頃、汗水流して働いているんじゃない?と一言だけ付け加え…少し微笑む。
「あんたらの彼氏みたいに綺麗な仕事じゃないし、お金だってそこまでは無いけど、贅沢しなきゃ十分だしね。」
しっかりと地に足をつけて、地道に足元を固めて生きる。そんな堅実な生き方は実に啓人らしい。そう思う。…そんな彼女をモデル仲間達が真っ赤な顔をして見る。
「け、結婚考えてるの?すごく所帯じみた会話だけど…」
「さぁね。先の事なんて誰も分からないわよ。」
失言を悟った留姫がふい、と外を見る。外は曇り空。鉛色の空は実に冬らしい。
「(所帯じみた、ねぇ…)」
それはそれで悪くない。と考え…
「…度し難いわね、我ながら…」
そんな事を考えてる自分に苦笑しつつ留姫は微笑んだ。

「お、終わった…」
千枚のビラを配り終え、啓人が一息つく。時間は既に夕暮れ。
もうすぐクリスマスという事もあり、目当ては既に決めている。
駅前の貴金属店で、セールであったペアリングだ。
正直、留姫や留美子にしてみると、安物であろうが…
中の宝石の照り具合が気に入り、啓人は私財を叩く決意をした。
お値段、特売価格5万円也。
啓人の貯金の半分に相当する値段だ。
こんな高価な品、贈っていいのか迷ってしまうが…
「…も、物は気持ちだよね!」
啓人は貯金を下ろし、貴金属店へと向かった。

「…やっと撮影も終わりか。」
留姫が一息つく。
駅前の貴金属店で、良さそうなペアリングを見つけた。
値段は相応(大体が高過ぎた)で、特売品を謳ってはいるが、単に適正価格に落としただけだろう。
宝石の良し悪しは、光に翳して初めて分かる。
留美子の日常使いの宝石程度には輝いており、学生には分不相応だろうが…少し背伸びしてみるのも悪くない。
「(喜んでくれるならいいけどね。)」

二人の目当ては、ホワイトゴールドのペアリング。小さいサファイアとルビーがメインストーンで、輝きの綺麗な石だ。
「(喜んでくれるといいな。)」
啓人はかじかんだ手を震わせながら。
留姫は外の寒さに閉口しながら。
それぞれに貴金属店へと向かった。

そこで二人が目にしたのは…

『SOLD OUT』

の札であった…。
0308『LOVE SO SWEET』2013/11/25(月) 13:55:07.28ID:xr/ljZyz
がっくりと首を垂れる啓人…。ふと気配を感じ、後ろを振り向くと…同じく呆然とした留姫がいた。
「なぁんだ…留姫も同じの狙ってたんだ…」
流石に夜遅いので、啓人は留姫の祖母の家に泊まる事になった。両家公認だけにそこは良いのだが…
すっかりダウナーになった留姫が、つまらなそうにコタツに伏せる。
「ほ、ほら、留姫。ね?また別のがあるかもじゃん!」
「あれが良かった。」
「確かに安かったし、残念だったけど、また別のに…」
「あんたにとっては大金でしょうが!」
啓人がお金を貯める為に、どの位頑張ってきたか。そんなのは留姫が一番知っている。
それだけに留姫は、啓人のお金遣いに対しては非常にシビアであり、大概は啓人にお金を出す。はたから見ると、啓人は留姫のヒモのようにも見えるだろうが…留姫の金銭感覚も庶民のそれと大して変わりはない。ここは祖母の教育であろう。
「むぅ〜…。僕だって貯金してるからさ、留姫にプレゼント位…」
「あたしの一ヶ月分もないでしょ。…まぁあたしのお小遣いは少ないけど…」
因みに。啓人のお小遣い。バイト賃含めで月五千円。諸経費請求不可。
留姫のお小遣い。毎月一万円。諸経費請求可能。
つまり。啓人はこうしたビラ配りなどで移動の度にお金が減り…留姫は交通費は親が口座から引き落とす。
啓人の場合、アルバイトという名の奴隷待遇に等しいが、親の教育方針としては真っ当だろう。留姫の場合、大概は親が用意したり、モデルの仕事での支給品で済ますので、リーズナブルだ。どちらが良いとも言えない教育方針である。

「ほらほら。折角おご馳走作ったんだから、顔上げなさい。」
留姫の祖母が、おうどんを運ぶ。
「全く。留美子といい、最近の子はどうしてお金を遣いたがるのかね。」
その言葉に、留姫の眉が動く。
「どういう意味よ、おばあちゃん。」
剣呑な雰囲気になろうとするが…留姫の祖母は、ビーズを取り出した。
「…なけりゃ、作ればいい。違うかい?」
ニヤリと笑う、留姫の祖母。どうやら留姫とは役者が違うようだ。
おうどんを啜り、留姫の祖母が置いていったビーズ、指環の設計図を見ながら、二人がビーズと格闘しだした。

こうしたチマチマした作業は、啓人は得意中の得意だ。
「ふふっ。何か楽しいや。」
テグスにビーズを通し、持ち前の芸術的な感性を遺憾なく発揮しながら、あっという間に組み上げた。
「これって、要するに円の集合だよね。なら、こんなのも出来るはず。」
啓人が赤と黄色のビーズで、ビーズドールを作り始める。一方の留姫は…
「……」
ぐりぐり、と不器用にテグスにビーズを通し…形というにも微妙な歪なリングを、啓人が暇潰しに始めたデジモン達のビーズドールが完成する位に出来上がった。
「これでよし、と。」
最後の仕上げを終わらせ、啓人が歪なリングを見て微笑む。
「…あんたが作りなさいよ。バラせば?」
再びダウナーになる留姫…。啓人はニコニコしながら言った。
「やだ。…これ、ずっと大事にするもん。」
「あんたが作ったほうが、上手いでしょうが!」
留姫の怒声に啓人はニコニコ微笑む。
「留姫が、僕の為に作ってくれた…他に絶対に無いプレゼントだもん。」
だから、ずっと大事にする…。啓人はニコニコしながら…ポロポロと涙を零した。
「ち、ちょ、啓人…」
「…ごめんね。…嬉しくてさ…」
……忙しさと周りに毒されて、こんな気持ちを忘れていた気がする。
何も贅沢しなくとも、例え石ころひとつだけでも、心が籠っていればそれは立派な贈り物だ。
留姫は、赤い顔をしながら左手を出す。
「…あんたがつけて。」
「右手でいいよ。…まだ、ね。」
左手薬指に、軽くキスをする啓人。イライラとコタツを指で突つく留姫に、啓人はにっこり微笑んだ。
「そう待たせるつもりもないから。」
パン屋を継ぐ為の修業はしているし、後は経営とセンスだから、大学卒業までは待たせるかも知れないけど、と啓人が微笑む。
「自信家。あたしが離れていくと思わないの?」
「先の事なんて誰も分かりはしないよ。ただね。きっとその時々でどうにかなるんだよね。」
「…楽天家。」
「ふふ。そうかも。」
そっと口唇を寄せる。…これからも啓人は沢山の発見を自分にくれるんだろうな…。何となくそう思い、留姫は身を任せた。
0310『LOVE SO SWEET』2013/11/26(火) 00:10:43.96ID:XBgwwZ0p
ゆっくりと時間をかける、啓人のスローセックス。
じっくりと味わうように啓人の舌が、留姫の口腔内を舐める。
「……」
やられっぱなしという文字は、留姫の中に無い。舌を絡め、夢中になり啓人の口腔を犯す。
「んっ…ぷぁっ…んん…」
湿った音が室内に響き…舌に触るとろろ昆布の味に啓人が苦笑する。
いつからだろう。前は潔癖を絵に書いたような留姫が、こうしたキスをする時に歯磨きやガムを噛まなくなったのは。それだけ気を許している証左なのだろう。
そう考えたら、自分は何と果報者かと啓人は思う。
「…どうしたの?」
頬を赤く染め、上目遣いで留姫が啓人を見る。
「ん?……幸せだな、って。」
そっと髪を撫でる手が優しい。
「あっそ。…もっと幸せになれるわよ。」
あんた次第でね。留姫はそう言うと啓人の首筋を舐めた。
ぴくり、と反応する啓人が可愛らしい。首筋に吸い付き、自分のマーキングをする。
「僕って割と筋肉質だからキスマークはつけにくいと思うよ?」
以前、啓人が言った言葉。だが。今は。
「んんっ……また怒られるって……」
その筋肉の鎧すら無意味に等しい。
「シャワー…浴びてないのに……」
啓人の匂いが立ち昇る。若い牡特有の匂い。その中に若竹のような香りと、少しのパンの香り。
「…良い匂いだから、気にしなくていい。」
わざと鼻をひくつかせる。啓人は真っ赤になり俯いた…。
服の上から留姫の背中を擽る。
「んう…」
ぴくり、と反応する留姫。啓人は首筋に吸い付く留姫に囁いた。
「…ね。一緒にすごくえっちになろっか?」
口説き文句というにはあまりに可愛らしい殺し文句。
「ムード、ゼロ。ぶち壊しね。」
あんた、樹莉と付き合ってたら今頃三行半よ、と留姫は笑った。

すまぬ…後は明日の夜に書く…
0311名無しさん@ピンキー2013/11/26(火) 18:08:20.77ID:QBUSYPbM
>>310
いいセクロス期待してるぜ
0312名無しさん@ピンキー2013/11/26(火) 23:06:48.31ID:wA0rxfG2
竹を割ったようなセクロスもいいが
ねっとりスローセクロスもいい
啓人は明らかに後者だよなあ
0313名無しさん@ピンキー2013/11/26(火) 23:42:50.37ID:QBUSYPbM
>>312                        両方興味ある                                  
0314『LOVE SO SWEET』2013/11/27(水) 01:59:15.24ID:5lV7lcuI
お互いの服を脱がし合い、一枚一枚と衣服が剥がれていく。
まだ未発達の留姫の胸を愛でるように、啓人がそっと撫で…口唇を寄せる。
「んっ…」
くすぐったかっただけの行為だったそれは、今では留姫の性感を高める行為になっている。
もどかしいような、くすぐったいような啓人の愛撫。留姫は熱い吐息を洩らし…時折、敏感な先端を啓人の犬歯が啄ばむ。
「…あっ…」
甘い痛みと突き抜けるような快楽に、留姫は顎を上げる。
「ふふっ。」
啓人はその口の中に自分の指を入れた。
「むっ?!むぐ…」
一瞬目を白黒させた留姫だが、やがて指をしゃぶるように舌を擦り付ける。
暫く胸と舌を愛撫され、やがて下腹部へと移る。啓人は留姫の口唇から指を抜くと…その指をひと舐めした。
顔を真っ赤にし、いやいやするように首を振る留姫に、啓人は優しく微笑み…
「留姫のだから、僕は平気…ていうか、もっとしたいかも。」
と囁くように言った。
二人の唾液に塗れた指が、留姫の秘所に伸びる。
そっと周りを探り…ゆっくりと指を動かす。既に秘所は濡れていたが、啓人は遇えて指を濡らしてから触ったのだろう。
指などで自分の秘所を傷つけたく無い…そういう優しさだろう。
こうした優しさを愚かと取るか取らないか。留姫は優しさだと捉えている。
「はぁっ…あ…啓人ぉ…」
啓人の優しさを胸一杯に感じ、意外な力強さに感嘆しながら啓人を感じる。そっと手を伸ばし、啓人の昂りに触れた。
「あっ…」
啓人の動きが止まる。その瞬間に留姫が啓人を引き倒した。攻守交代。次の攻め手は留姫である。
啓人にとってのセックスは、愛情を確かめる行為だが…留姫にとってはイニシアティブの取り合い的な側面も含んでいる。
つまり。お互いに快楽を与え合いたい。その主導権も含まれる。
「もう…負けず嫌いなんだから。」
留姫の愛液に塗れた指を啓人が舐めようとする。
「…したらどうなるか、分かってるわよね?」
「……」
黙ってフェイスタオルで拭く啓人。こうした時の留姫に逆らわないほうが良い。啓人はそれを身を以て理解している。
一般に気の強い女性は、オーラルセックス…フェラチオが嫌いだと言われているが、留姫は逆だ。
啓人の昂りを舐め、啓人の表情を観察するのが好きだ。
普段男らしさのカケラも無いこの恋人が、男であり自分の恋人であると認識する瞬間。そして。自分はこの恋人に奉仕していると感じる倒錯的な快楽。それがあるからだ。
啓人以外にオーラルセックスを求められたら、食いちぎる自信がある。そう断言する留姫である。
0315『LOVE SO SWEET』2013/11/27(水) 02:43:34.58ID:5lV7lcuI
啓人のそれは、一般男性のそれと比較すると小振りではある。比較対象を知らない留姫には知る由もない話だが。
暖かいそれを口で舐めまわすそれは、赤ん坊の指しゃぶりにも似ている。
溶けない柔らかい飴を舐めているような気分。それだ。
丹念に舐め、啓人の表情を見る。啓人は眉を寄せ快楽に耐えている。
泣き出す前のような表情…。気を良くした留姫はわざと口を窄め、音を上げて離した。
「ひんっ…!」
啓人の腰が震える。ぺたり、と啓人の昂りが留姫の頬に当たり…留姫は淫美に微笑んだ。
「…凄い…えっちな顔してる…」
啓人の言葉に留姫は再び昂りを咥えた。
「(あんたがそうさせてんのよ。)」
先端を舐め回し、口唇と舌で愛撫する。
「で、出るって…!」
ペースを上げ、啓人の弱点を重点的に責める。
「……あっ!」
口の中に啓人の味が広がる…。ビクビクと啓人の昂りが震え、その度に白濁が口内を蹂躙する…。留姫は啓人をじっくり見ながら、口内の白濁を飲み下した。
「あー!…も、もう…!恥ずかしいんだよ?留姫ってば…!」
「…変な味。」
「当たり前だよう!美味しかったり甘かったら困るよ!」
真っ赤になり俯く啓人。啓人は暫く涙目で留姫を睨み…
「仕返ししちゃうもん…」
と、留姫に宣告した。

「股を開いて。」
啓人は留姫にそう言うと留姫の秘所に口唇を寄せた。
熱く潤ったそこは、啓人が愛撫せずとも受け入れ出来るが…啓人はあえて口唇を寄せた。
まず、敏感な肉豆にキスをし…ゆっくりと舌で転がす。
「…っ!」
時折啄ばむように口を窄め…留姫の性臭を感じる。
受け手に回った留姫は、意外に攻めに弱い。そこを知る啓人はじっくりと留姫を料理にかかった。
口での愛撫もそこそこに、濡れそぼった秘所に指を入れる。
「んんんっ!」
留姫の腰が跳ね、啓人の手根部に肉豆を当てる…。
「凄く濡れてるね。」
中指を出し入れし、留姫の愛液が啓人の手を濡らす。
「…お漏らししてるみたいに濡れてる。」
「やだぁ…!」
こうした言葉で責められるのが留姫は好きだ。
大体の人間は二律相反を抱えている。留姫の場合だと、強がる自分と弱い自分の差だ。
啓人に強さも弱さもさらけ出し、全力で甘えかかる。それが留姫が受け手に回った時である。
「聞こえる?すっごいいやらしい音。」
指を一本追加し、わざと音が出るように出し入れする。白濁した愛液が啓人の指に絡みつき、留姫は腰を突き上げる。
「あっ…あっ……いっ…」
留姫が達しようとした寸前に啓人は手を止めた。
「……やだ……ねぇ……もう少しなの……」
留姫が啓人の手首を握る。啓人は留姫に見えないようにコンドームを手にして留姫に問いかけた。
「どうして欲しい?」
「やだ……」
「言ってくれないと、わからないよう。」
「いや……ああんっ!」
啓人が留姫の中にある指を曲げる。
「ね?どうして欲しい?」
「意地悪…しないで…」
「人聞きが悪いなぁ。僕は聞いてるだけだよ?」
今度は少し激しく指を出し入れする。その度に白濁した愛液が飛び散り、留姫の頭に白い闇がかかる。
「……れてよ……」
「ん?」
「……入れて……」
涙目になった留姫に優しくキスをする。深く舌を絡め、啓人はコンドームを昂りに装着していく。
「分かった。コンドームつけてないからね?」
外に出すよ、と何度も念押す啓人。留姫はうなづくと啓人の腰に足を絡めた。
0316『LOVE SO SWEET』2013/11/27(水) 03:11:29.00ID:5lV7lcuI
ゆっくりと焦らすように留姫の膣口を啓人の昂りが抉る。
先端だけが入り、留姫はもどかし気に腰を上げた。
「あああああっ!」
その瞬間を見計らい、啓人が腰を沈める。
深く入りこみ、それだけで留姫は軽く達してしまう。
しっかり根元まで入り、余韻に浸る留姫の髪を啓人が撫で、優しく、優しくキスをした。
「あ…ああ…んっ…」
じっくりと味わうように…留姫の口唇を貪るようにキスをする啓人。
「(食べられてるみたい…)」
それはそれで悪くないと留姫は思った。
ゆっくりとした動きが始まる。深く深く入るよう、啓人と無意識に動きを合わせる。
奥まで入ると無意識に留姫の中が締まり…啓人は呻きを上げた。
「いい……」
お互いの唾液に塗れた顔、そして赤い華が散る啓人の首筋。
「留姫の中…すごくいいよ…」
熱い泥濘の中に啓人が熱い吐息をつく。
コンドームをつけていても、留姫の中の具合がよく分かる。
まるで溶けたガムのように昂りに絡みつき、奥を押すと昂りを揉みしだく。啓人は腰に軽い痺れを感じた。
「…もう…出ちゃう…」
「うん…」
ペースを上げ、腰を振る啓人。留姫は嬌声を上げて啓人にしがみつく。
「あっ!あっ!あっ…!」
肉を打つ音と留姫の嬌声が暗い部屋に響く。
「もう…出るっ…!」
「イって……!一緒に……」

留姫の最深部で啓人が弾けた。

「あっ…い…くっ…!」

ぎり、と啓人の背中に爪を突き立てる留姫。留姫の上で啓人が一息吐く。
暫く余韻に浸っていた留姫だが…
「!あんた、中に…!」
慌てふためき立ち上がろうとしたが…腰に力が入らない。
「あー、大丈夫、平気平気。」
泰然自若とした啓人に
「あ、あんたね!赤ちゃんが出来たらどうするのよ!」
と留姫が叫ぶ。啓人はにっこり笑うと留姫に使用済みのゴムを向けた。
「だって、ゴムつけてたし。」

……それからの啓人の運命は、推して知るべし。合掌。
0317『LOVE SO SWEET』2013/11/27(水) 03:33:26.71ID:5lV7lcuI
機嫌を損ねた留姫が、布団に不貞寝する。
目の前には啓人の土下座と「冗談だったんだよう」という泣き声がセットである。
「うるっさい!死ね!」
「許してよう!」
サプライズもたまにはいいが、あんなサプライズはいらない。
「…あんた、もし出来てたらどうしてた?」
留姫の言葉に、啓人が即答した。
「ん?そりゃ勿論責任取るよ。」
大体が、こうした行為自体がその可能性がある事だし。と啓人は言う。
「……ふーん。じゃあ、つまりあんたは毎回出来てもそれはそれで構わないって思ってたわけ?」
「そだね。じゃないとこんな事しないって。」
ふんす、と啓人が胸を張る。
「土・下・座!」
留姫の言葉に、再び啓人が床に額を擦り付ける。
「許してよう…」
顔の笑みが抑えきれない。留姫は啓人作のビーズの指環を右薬指に通す。そして啓人の前に座り…優しくキスをした。

「…そうね。何年か後にプラチナの指環を私の左薬指にくれたら許してあげるわ。」

朝になり、二人が目を覚ます。そこには朝からハイテンションの留美子がいた。
「メァリークリスマス!」
「(まだ早過ぎだー!)」
どんだけ時間を先取りしているんだ、と二人が心の中で突っ込む。
「留姫ちゃんも、啓人くんもクリスマスにはお仕事!留美子サンタは、そんな二人にクリプレを用意したのです!」
留美子サンタが箱を取り出す。…この箱、どっかで見たような…
「じゃーん!ルビーとサファイアのペアリング!これ、一目見て二人に渡そうと思って…って、あれ?」
…あの自分達もそれ狙っていたんですよサンタさん。
留姫が不貞寝し、啓人が地面に突っ伏す。

「あ、あれ!?る、留姫ちゃん?啓人くん?何で?何で?」

知らぬは親ばかりなり。
二人の未来に幸多からん事を。

END
0319名無しさん@ピンキー2013/11/27(水) 23:48:26.51ID:5lV7lcuI
読み返してみたら、タカルキはここで止めたほうが良さげだな;^_^A
以降は完全に大人の話にしかならん。
続きがあるとしたら、啓人からのプロポーズ位じゃねぇの?
学園ものもいいが、流石に変なシチュエーションでセクロスかますキャラ達には思えんわ。

この二人だと、俺には程々幸せにのんびり暮らす、まったり未来しか想像出来ん。
0320名無しさん@ピンキー2013/11/28(木) 03:18:27.78ID:W1NNNEdO
まったりネタいいじゃないか
パパタカママルキ読みたい

太ヒカが控えてるならそっちも読みたいが
0321名無しさん@ピンキー2013/12/01(日) 01:48:25.48ID:DgFBhbP4
太ヒカ、今日明日に上げる。
設定としては太一高一、ヒカリ厨二。
サッカーネタ入るので、少し冗長になるかも。
0323名無しさん@ピンキー2013/12/03(火) 07:34:06.37ID:V0WtVNod
氷結状態だったもんなあ
職人さんがいつでも溶かしてくれて結構です
0324『ヒカリ様かく語りき』2013/12/03(火) 23:22:10.28ID:nlkuvERm
進路が決まってから、太一は何かに追いたてられるようにサッカーに打ち込んだ。
まるで、止まると死んでしまう回遊魚のように…。

「もうすぐ冬の選抜だよなぁ!」
お台場中学では、大輔が今日も煩い。
お台場中学のサッカー部の不動のアンカー…と称するが、ゲームメーカーに賢がいるので、いまいち目立たない役回りだ。
あれだけ山っ気の強い、自己顕示欲の強い男だけにストライカーが似合うが…いつか太一にアシストするのが夢だと言い、アンカーに拘っている。
「で、ヒカリちゃん…クリスマスは…」
「家で過ごすけど、それが何?」
すぱり、と話を切られ、大輔が落ち込みのブラックホールへと消えていく…
「ヒカリさん、良かったらクリスマスパーティしない?」
賢が慌ててフォローを出す。ヒカリは賢を向くと…
「気乗りしないなぁー…京さん、タケルくん、伊織くん、一乗寺くんでしょ?いつものメンツであそんでもなー…」
意図的に除外された大輔が、教室の床をのたうちまわる…。
「いいぞー八神ー」
「素敵よ、ヒカリー」
クラスメイトの茶々に大輔が怒り、立ち上がる…
「てめぇらーっ!」
「ぎゃはははは!バーカ!バカ宮大輔が!」
「おお、もう…」
「あはは。大輔くんって本当に面白いね。」
賢が止めに入り、タケルも後に続く。
「……はぁ。」
本日何度目かの溜息。ヒカリは窓の外を見た。
鉛色の空から降り出した雪が、深々と用具に積もってゆく。交通網は絶望、多分父親達の帰りも遅い。
「(お嫁に行けないなぁ。)」
三年前の出来事を思い出し、ヒカリは淡々と次の授業の用意をした。

ヤマトと空が付き合い始めたきっかけ。それはヒカリの周到な用意からであった。
太一を籠絡するには、傷心の時に限る。
ヒカリはそれをよく理解していた。
とあれば、一番操りやすくそして愚かな人間といえば誰になるか。
大輔ではダメだ。大輔は良くも悪くも予想を超える。
タケルや光子郎はダメだ。恐らく読まれるし、太一を傷付ける事にこの二人が賛同するはずがない。
丈は時間的制約から不可能。
とあらば。一人しかいないではないか。

太一の気持ちに気付かない程、愚かで。太一を傷付ける事に躊躇ない位の性格で。
見た目に拘る中学生にはうってつけの男が。

そこからのヒカリの努力は涙ぐましいものがあった。
心にもないお世辞と、ヨイショ。そして二人を乗せるだけ乗せて、後は梯子を外す。
状況に流されやすい空が落ち、次にヤマトが落ち…そしてクリスマスに太一にとって決定的な破局が訪れる。
後は適当な名目をつけ、タケルを除外。ヤマトの件で太一と気まずくなったタケルが、真実を語ったとしても太一は信じないだろう。
次にやる事は光子郎とミミの始末。二人の性格上、絶対にヤマトと空を許さないだろう事は想像に難くない。
とあれば、完全に反目してもらい潰しあってもらうのが理想。ブレインである光子郎が太一につけば、二代目選ばれし子供達は太一につく。
タケルは発言権を失い、自然と端に行くだろう。離脱は大輔がさせないだろうし、二代目選ばれし子供達は仲間だ、とヒカリは考えている。
丈は中立だろう。悪く言えば、それだけの発言権は彼にない。

そこまで考えに考え、練りに練った計画だけに、計画はあっさりと成功した。
「知能犯が。」
そうタケルはヒカリに呟き…
「あの二人は私にとって、釈迦の掌の上を飛び回る孫悟空ですらないわ。」
ヒカリはタケルに笑顔で答えた。
0325『ヒカリ様かく語りき』2013/12/04(水) 10:17:11.37ID:IGj7iEw8
太一籠絡は時間の問題、それに気付かない周囲(気付きはしたが、周到にハメられて発言権を無くした人間もいたが)。ルールやモラルなど不要。それがヒカリの愛し方だ。
何気に慰めになっていたのは、未だに大輔はヒカリを信仰レベルで崇拝しており、それはヒカリにとって精神的な支えになっていた。
思いに応える事は出来ないが、もしも大輔の思いが別を向いたら協力は惜しまない。
奇妙な連帯感。結局は罪悪感を大輔の思いに慰められている構図だ。
…タケル、賢と大輔がンギモッヂイイ!という関係になれば、流石に生物学的観点から止める。
太一に対しては偏執的であるが、他には意外と常識的なヒカリであった…。

その偏執狂につきまとわれる、哀れな男…八神ヒカリの実兄にして、とある名門校の一年生ストライカー、八神太一。
雪が降り積もり、交通網がマヒする前に下校する。
「(もうすぐ二年も経つのか。)」
感傷に浸る時期はとっくに過ぎ、太一の中で空の事は過去の出来事としてあっさりと消化されていた。
倦怠期を迎えたヤマトと空が、太一につきまとい…ヒカリからきつく仕置きされるのは別の話だ。
傍から見ると、太一をヒカリが洗脳したに近い話だが、太一は寧ろ自分がヒカリを歪めたと考えている。
だからこそ、ヒカリの思いに応えた。
ヒカリを空の代役として扱うような真似はせず、自分の思いに区切りをつけてから抱いたが…ヒカリは恐らくは自分は空の代役程度にしか考えていないだろう。
女はとことん面倒臭い。太一はひとつ溜息をつき、ゆりかもめに揺られた。

重なり合わない思いを抱くようになったのは、いつからか。
通常の兄妹ならば、今の時期はお互い嫌悪するものだと聞く。
だが、ヒカリにとっての自己投影対象は自分であり、両親にも教師にも『良い子』として過ごしている。
単にヒカリとしては、ごっそり溜まった憂さを引き受けてくれるサンドバッグの存在があり、わざわざ他に向かうだけの力が無いといったほうが正しい。
傍から見ると、それこそサンドバッグの大輔だが、大輔にしてみたら、単にヒカリがふざけているだけだと思っている。
摩周湖よりも深い深い愛情。彼が別の女性と幸せになる事を切に願うが、こうしたタイプは女性に良さが理解されず、どちらかというと同性に受けが良い。
「…とことん幸せになれないタイプよね、あいつ。」
京と話していた一言に、周囲の女子からの彼の評価が見える。
彼の良さを理解した上で付き合うような女は、毒婦または悪女。その毒婦と悪女に自分はなれないし、なろうと思わない。
嗚呼、大輔くんに幸せあれ。とヒカリは心の中で十字を切った。

…後に大輔が仲間内で一番異性と接触し、仲間内で一番良い異性と結ばれる事になる事になるのは、また別の話である。

自宅に帰ると、やはり両親は遅くなるらしく、留守電にメッセージが入っていた。
となれば、今日はゆっくりと太一と過ごせるのだろう。
熱いシャワーを浴びて、部屋を温める。
料理を作り、太一を待つ時間。それがヒカリにとって何より幸せな時間だ。
「(狂ってるわね。)」
我ながら、狂っている。ヒカリはそう思う。
所詮は空の代用品。太一のオナホ代わりの存在。
それでも太一に抱かれるのは幸せだ。
「insanity」
ミミがヒカリに言った言葉。狂っている、とミミは言い…
「ただ、気持ちだけは分かる。」
と、同病合い憐れむ表情でヒカリを見た。
「(素っ気ないからね、光子郎さん。)」
自分の気持ちは見えているのに、相手の気持ちが何も見えない。その意味で二人は仲間だ。
報われる事がない、と知りながら突き進むヒカリ。
報われると知りながら、躊躇するミミ。
二人に共通するのは、相手の気持ちを全く理解していない事だ。
「好きと言えない。」この違いである。
ヒカリは、より行動的に、ミミは、より慎重に。それだけにお互いの思いと愛し方が痛い位に理解出来るのだ。
不器用な料理が並び、部屋が温もった頃。玄関から太一が帰る。
「(始まる、のよね…)」
期待と諦念にヒカリは胸を踊らせ…同じだけ絶望と希望に胸を詰まらせた。
0326名無しさん@ピンキー2013/12/04(水) 10:25:00.48ID:IGj7iEw8
とりあえずここまで。
あとはエロシーン書いて終了。

ドス黒い、強靭、無敵、最強のヒカリ様でなく、悩みまくるヒカリ様にしてみた。
大輔の粉砕、玉砕、大喝采を書きたいが、それじゃエロ抜きやメアリー・スー登場になるので書けない。
光ミミは鈍い男と臆病女のカップル、ヤマ空はバカップルとでも脳内補完を頼む。
0327『ヒカリ様かく語りき』2013/12/05(木) 02:07:07.23ID:l2VUn4F9
「おかえり、お兄ちゃん。」
「ただいま、ヒカリ。」
太一が靴を脱ぐ。
「お兄ちゃん、ご飯にする?お風呂にする?それとも…」
「メシ。」
…ヒカリがあからさまに不服の表情を浮かべる。
「せっかくお父さんもお母さんも遅いのに。」
ヒカリはいつでもウェルカムよ、と膨らみかけの胸をまくろうとするが…
「メシは待たん。」
メシにも食い頃がある、と言いヒカリを制した。
焦げたハンバーグに豪快に刻まれた野菜。太一は豪快にかきこむ。
「…美味しい?」
「美味いに決まっている。」
太一はそう言うと付け合わせのキャロットグラッセを摘まむ。
「(どうしたもんかね…)」
目の前の妹の表情。それは。明らかに女の表情だ。
空がヤマトに向け、ミミが光子郎に向けるそれ。
正直言うと、こんなインモラルな関係を続けていくわけにもいかない。
それは分かる。だが。ヒカリが望む以上は叶えてやりたい。
「(いや、言い訳か。)」
ハッピーエンドなどない泥沼。そこに身を投げ出したのは自分。
肉欲か、それとも愛情か。それは判断がつかない。だが。屈託無く笑うヒカリを守りたい。それだけは確実に言える事だ。
ヒカリがキャロットグラッセを口に含む。ゆっくり太一に口唇を寄せ、口に含ませる。
「ふふ。…新婚さんみたい。」
次第に口付けが深くなり、やがて咀嚼物が二人を行き来する。
「(insanity.)」
狂っている。この狂った状況を受け入れている自分は、絶対狂っている。
行為は次第に深く、深く沈んでいく。
「(パンドラの箱の底には希望がある、と言うが…俺達に待つのは絶望だけだな。)」
希望も何もない。ただ絶望だけの行為。深い深淵に沈んでいく感覚に二人は身震いし…その感覚に同じだけ興奮した。足掻いた結果に待つのは、悪夢と絶望だけだろう。
「(結果が深い闇だろうが、私は後悔しない。)
仮に神様がいるとしたら、思う様に罵るだろう。何故自分と太一を兄妹に産んだ、と。
「(俺と一緒に地獄の底まで行くか?)」
そう聞けたら。そう言えるだけの力があれば。どれだけ楽になれるんだろう。
現在の自分はなにひとつとして力の無い、ただのガキだ。
「(大人になりたい。ヒカリを傷付けずに受け入れていられるだけの力を持った…)

ゆっくりとヒカリの首筋に口唇を這わせる。
「んっ…」
ヒカリが太一を抱き締める。
「(このまま、食い千切ってくれたら…)」
自分は太一の中に永遠に残れるのに。
そっと胸を這う太一の手を、愛おしそうにヒカリが握る。
「お兄ちゃん…」
甘く囁く「insanity」。許されざる「狂気」。
「(お兄ちゃんとならば、どこまでも…)」
手を繋いだまま地獄の果てまで堕ちていくのも悪くはない。真っ暗な無間地獄の中、二人でもがき苦しむ事も悪くはない。
だが。それは口に出せない。太一をより苦しめ、悩ませる。
ヒカリが太一の耳朶を噛む。
劣情に塗れた行為の全てが、ヒカリの情熱だ。
0329『ヒカリ様かく語りき』2013/12/05(木) 14:10:06.98ID:l2VUn4F9
台所でのこれ以上の行為を避け、太一はヒカリを抱えた。
「……」
入るのは、ヒカリの部屋。ヒカリは顔を真っ赤にしていやいやした。
自分の部屋で、最もプライベートな空間で太一に抱かれる。それは。
「…嫌なら辞めるぜ?」
自分の部屋にいる限り、太一の残像が蘇るという事だ。
ヒカリを椅子に座らせて、ゆっくりと上着を脱がせる。
「やだ…」
「なら辞める。」
「やだ…」
いやいやしながらヒカリが顔を抑える。
「…どっちが?」
太一は少しずつズボンを脱がしていく。ヒカリは羞恥のあまり、泣き出す寸前の表情を見せた。
やがてヒカリが全裸に剥かれ、太一は椅子に座らせたまま股を開けさせた。
「やだ…恥ずかしい…お兄ちゃん…」
ヒカリはマゾヒスト的な一面がある。太一に限定されるが、いやらしく攻められ、奉仕するのが大好きだ。
大輔あたりにされたなら、翌日の朝日を見られるか心配する必要があるレベルに危険極まりないと言っておく。
「…濡れまくってる分際が、何言ってんだ?」
あえてヒカリにきつく当たる太一。太一にしてみると…これはプレイでなくヒカリへの促しだ。
諦めろ。こんな酷い事をやらせるような男について来るな。
太一はそう行動に示している。
だが。ヒカリは。
受け止めるから。どんなお兄ちゃんでも受け止めるから。
そう行動に示している。
ヒカリを抱き締めたい衝動に駆られた太一が、寸での所で手を止める。このまま何もかも放り捨てて、ただの男と女でいられたら。それは夢見てはいけない話だ。
太一は乱雑に服を脱ぐと、既に濡れそぼるヒカリの秘裂に肉棒を当て、そのまま入れた。
「……ッ!」
何度も経験はあるが、いきなり力強くされては苦痛がある。ヒカリは小さく悲鳴を洩らすと太一にしがみつこうとした。だが、椅子のあまりの頼りなさに怯む。
太一は椅子を揺らすように動かし、ヒカリの小さな身体を蹂躙した。
「あっ…ん…!」
痛みに耐えかねてヒカリが呻きを洩らす。
意地でも苦痛の声を出さない積もりなのだろう。それが太一の気に障った。ヒカリの中から乱暴に抜き、肉棒をヒカリに突き付ける。
「…する事は、分かってるよな?」
ヒカリは頷くと、優しく微笑んだ。
「今は、私が空さんだもんね…?」
空は何の関係もない。そう叫びそうになる太一だが、ヒカリは機先を制し泣き笑いの表情を浮かべた。
「(ねぇ、お兄ちゃん。貴方は全部知ったらヒカリを軽蔑するのかしら?)」
無理矢理に捻じ曲げた太一と空の仲。正直に言うとヤマトだろうが丈だろうが、空の相手はどうでもよかった。こうして太一の思うベクトルが、『どんな形であれ』自分に向けば。
だから、これは罰。甘やかな恋人同士のセックスも、思い合う二人の抱擁を諦める事も。

ヒカリの舌が肉棒を這う。
「(お前は、まだそんな事を考えているのか…)」
確かに空に惹かれていた時期はあった。
が。空という人間の底を知っていくにつれて、待っていたのは幻滅。誰かが裏で糸を引き、ヤマトを唆し、空をその気にさせたという事は分かっていた。あまりにも不自然に二人とも離れていったから。
そいつがどこの誰だかは知らないが、今では礼を言いたい位である。
『所詮自分はそんな程度の存在』
ワンオブゼム。自分は何もないガキだと思い知らせてくれた。
ヒカリの口に肉棒が含まれる。自分の醜い要求を全て呑み込むヒカリ。
「(力が欲しい。こんな悲しい事をヒカリにさせなくていいだけの力を…)」
「(愛されたい。こんな悲しい表情をお兄ちゃんにさせなくていいだけの愛を…)」
重なり合わない想い。こんなに想い合うのに、想いは重ならない。
射精感に駆られた太一が、そっとヒカリを制し…優しく抱き上げるとベッドに軽く倒した。
0330名無しさん@ピンキー2013/12/05(木) 20:03:53.53ID:YMOE4r4w
職人さん
良かったらパパタカママルキのストーリー
書いてほしいなぁ
我侭言ってスマン
0331名無しさん@ピンキー2013/12/05(木) 20:57:56.55ID:sPxXgZzY
ID変わってるか?
残りは明日に上げる。

太ヒカを書くと、心理描写や背景を無駄に書きたくなる。
こうしたグダグダが嫌いな奴はすまんな。
0332名無しさん@ピンキー2013/12/05(木) 21:04:16.39ID:sPxXgZzY
>>330
書くのは構わんが、ヤマ無しの平坦なラブラブ話程度にしかならんよ?
0333名無しさん@ピンキー2013/12/05(木) 21:46:17.54ID:YMOE4r4w
>>332
全然いいよ!!
書いてくれるとか
ありがと!!
啓人達が幸せに暮らしてる話を読みたい
0336名無しさん@ピンキー2013/12/20(金) 12:06:04.99ID:HQBd/okY
すまんが、もう少し待機しといてくれ。仕事が忙しい…。
最悪でもクリスマス前には上げるつもりだ。
0338名無しさん@ピンキー2013/12/25(水) 02:16:38.24ID:hFVBUREF
クリスマスに無印時代の太一×空でクリスマスものとかどうすか?職人さん?
0339名無しさん@ピンキー2013/12/25(水) 07:28:23.69ID:ivTfeqQO
それもいいなぁ。
とりあえずは仕事から帰って、太ヒカを仕上げてから取り掛かろう。
無印でなく、クリスマスIFになるかも。
0341名無しさん@ピンキー2013/12/25(水) 13:54:32.21ID:ivTfeqQO
了解。
俺も好き好んでは空をドグサレに書いていないし…;^_^A
0342名無しさん@ピンキー2013/12/25(水) 14:55:40.55ID:aQkg6OXs
自分はほのぼのも近親物も甘々もドロドロもすべてストライクゾーン内だ
0343名無しさん@ピンキー2013/12/25(水) 16:17:30.39ID:hFVBUREF
>>341
確か空とヤマトがくっついたのも02のクリスマス回だったっけか…?
ほんと何の前触れもなくいきなりくっついたからな…おそらく視聴者の99.9%が(゜Д゜) ハア??ってなったと思うぞ
今までの数々のフラグそしてウォーゲームでのあのやり取りはいったい何だったのかと…
もう10年以上たつがいまだに納得できないわ…
だからせめて二次創作では太一×空のほのぼのカップリングを見たいんすよ…
おねがいシャス
0345『Love thing』2013/12/25(水) 23:33:03.46ID:ivTfeqQO
『あー、俺も空の愛情が欲しいぜ。』
こうほざいた馬鹿は、現在も馬鹿のままだ。

サッカーで忙しいのも、二代目選ばれし子ども達との付き合いが忙しいのも分かる。
自分はそこまで狭量な女ではないつもりだ。だが。
「…あんた、また?」
「悪りぃ…」
この一年で何度目かのブッキング。確かにデジモン達は大切だ。だが。
「ぐげッ!」
私は太一の足を踏み躙りながら言った。
「さて、問題です。私は太一にとって何でしょう?」
「か、彼女…です!い、いてててっ!」
グリグリと足を躙り、足を離すと同時に脛に蹴りを入れる。
「はぁ…。このケーキ渡すの、緊張してきたなぁ…」
ヤマト達の楽屋に差し向ける、ケーキという名の刺客。
学校のヤマトファン達の重い(誤用ではない)…もとい、愛情の詰まったケーキの塊。これを渡すという困難極まりないミッションである。
ヤマトファンに見つかったら、絶対にタダでは済むまい。
何がいいか理解不能だが、ヤマトはモテる。外見が第一であろうが。
「…頑張れよ。」
太一が背中を押す。その目は…憐憫に満ち満ちている。…事情知ってるなら代われ、この野郎。
「ありがとう、太一。」
後で覚えてやがれ。私は精一杯の笑顔で応えた。

「…良かったの?太一?」
「…ま、いいんじゃねぇの?」
殺される事態にはならないだろ。安請け合いした空も悪い。太一は呆れたように言うとアグモンを見た。
「へぇ、大人だねぇ♪」
「大人になるって悲しい事なの。…ってか。とりあえず逃げようぜ。」
太一の言葉にアグモンが首を捻る。

「ヤマトくーん!」

空にとっての不幸の塊が、二人の前を横切ったからだ。

…楽屋で鉢合わせした空の運命は割愛する。
この件のとばっちりで、再度ヤマトと大輔の仲が拗れ、二人がとりなして事なきを得るが…それもまた別の話だ。

「あんたねー!太一!」
「仕方ねぇだろが。とばっちりは嫌だ!」
太一がこうした情けない姿を見せる時。それは完全に自分に甘えている時だ。
それが分かるからこそ、空もそれ以上の追及はしない。こうした所…太一の甘え方を知らない人間にすると、デリカシーが無いと感じるのだろうが。
「…はぁ。ま、安請け合いした私も悪いか…」
楽屋での愚痴を語る空。
ジュンの乱入が実にウザく、バンドメンバーからの追及もしつこく、何の気なくヤマトが食べたケーキに縮れた毛が入っていて、ヤマトに怨まれたなど…
それこそ黙っていれば、一日中語りそうな勢いである。
いい加減に黙らせ、久々に抱き合いたいと思う太一だが…
「(ウザ可愛い。)」
コロコロ代わる表情を見ていると、可愛くて仕方ない。
こんな顔を見てしまうと、もっと困らせたくなるに決まっている。
0346『Love thing』2013/12/26(木) 00:00:18.81ID:0Yp2HSSR
一通り愚痴を語った後、空は気だるく横になった。
「…最悪のイブだったわ。」
「お前はな。俺は面白れぇモン見れたからいいけどよ。」
含み笑いをする太一。
「知ってっか?毛って一回食べたら腸壁にへばりついて、一生取れないんだと。」
「気持ち悪い事言わないでよ!」
空が鳥肌立った腕を擦る。
「…お前のなら、それでも悪くはねぇな…」
優しく髪を撫で、髪にキスする太一。
「…やだ。」
さっきの話からだろうか。何か食べられるような気がした。
「…今更じゃねぇのか?」
光子郎の言っていた言葉だが…人の身体というものは三ヶ月かけて全ての細胞が入れ替わるのだという。それまでに摂取したものが栄養となり、細胞を構築する。
つまりは。太一は自分達は細胞レベルでお互いがいる、と言いたいのであろう。
意味に気付いた空が真っ赤になる。
「変態…。」
「光子郎には負けるぜ。」

すまん、眠い…
0349『太刀川ミミと織元泉のエッチな話』2014/03/19(水) 23:34:25.45ID:VO8TjHI1
泉「ねえ、ミミちゃん、私と一緒にエッチしない?」
ミミ「どうやって?」
泉「お股を床に付けるように体をうつ伏せにしてお股を床に擦り付けてオナニ
ーするの。」
ミミ「わかったの。一緒にエッチしよう。」
ミミはピンク髪に赤色と青色のTシャツに白タイトミニスカにブーツ姿である。
泉はミミと同じくパンツが見えそうなミニスカ姿である。
(ビクンビクン…)
ミミ「(ああ、気持ちいい…。)」
泉「(私も…。)」
オナニーした後両方ともスカートとパンツがおしっこで汚れた。
泉「やだ…、こんなにベトベトになっちゃった…。」
ミミ「でも気持ちよかった。スカート履いてオナニーするのが大好き。」
泉「そうだね。これからエッチなことたくさん考えてオナニーしようね。」
ミミ「もちろん。」
0350『太刀川ミミと織元泉のエッチな話』2014/03/19(水) 23:40:22.93ID:VO8TjHI1
こういうようにうつ伏せオナニー、床オナニーしている02ミミ(ピンク髪)
と泉のエッチな姿の絵を下さい。お漏らし姿やパンチラ姿の絵も下さい。
0352名無しさん@ピンキー2014/06/07(土) 22:58:14.14ID:yGtyJvq4
(・ш・)僕はデジモンが大好きだよ
(・ш・)私はデジモンが大好きだよ
(・ш・)俺様はデジモンが大好きだよ
(・ш・)我はデジモンが大好きだよ
(・ш・)己はデジモンが大好きだよ
(・ш・)自分自身はデジモンが大好きだよ
(・ш・)本人はデジモンが大好きだよ
(・ш・)僕もデジモンが大好きだよ
(・ш・)私もデジモンが大好きだよ
(・ш・)俺様もデジモンが大好きだよ
(・ш・)我もデジモンが大好きだよ
(・ш・)己もデジモンが大好きだよ
(・ш・)自分自身もデジモンが大好きだよ
(・ш・)本人もデジモンが大好きだよ
0353名無しさん@ピンキー2014/08/21(木) 15:00:17.48ID:Ah4a+Ans
さて、また沸々と燃(萌)え上がってきてるわけだがw
新シリーズ製作決定記念にどうだろう、職人さんも投下おなしゃす
0354大門大2014/10/19(日) 05:19:03.71ID:WrbA/LeM
デジモンシリーズの主題は楽しいだろ
デジモンシリーズの主題は面白いだろ
デジモンシリーズの主題は嬉しいだろ
デジモンシリーズの主題は喜ぶだろ
デジモンシリーズの主題は物凄く素晴らしいだろ
デジモンシリーズの主題は素敵だろ
デジモンシリーズの主題はワクワクドキドキするだろ
デジモンシリーズの主題はハラハラドキドキするだろ
デジモンシリーズの主題は絶好調だろ
デジモンシリーズの主題は魅力的だろ
デジモンシリーズの主題は感動的だろ
デジモンシリーズの主題は理想的だろ
0355名無し2015/01/15(木) 14:01:06.97ID:ED76apkt
ムー(・3・)
0356名無しさん@ピンキー2015/01/18(日) 23:32:12.33ID:7whBigYu
タカルキ前提でルキがリョウに襲われる話が読みたいなあ
0357名無しさん@ピンキー2015/07/21(火) 17:52:48.20ID:DJrwLjHz
ベルゼブモンとベルスターモンの性的なバトルください
0358名無しさん@ピンキー2015/07/26(日) 15:52:02.97ID:XlTlSN4F
サイバースルゥースはここでいいのか
女主人公が発育良くていい
0359名無しさん@ピンキー2015/08/01(土) 19:22:14.17ID:x7lhpjVg
8月1日age
0360名無しさん@ピンキー2016/05/20(金) 01:06:34.94ID:F8XGAbiP
てす
0361『過ぎ去る時間と巡りくるもの』2016/05/20(金) 01:47:45.93ID:F8XGAbiP
街の小さなパン屋。
一階を店舗にし、申し訳程度に喫茶コーナーを作ったら予想外に流行ってしまい、いつの間にかお菓子屋のようになってしまった。
「…パティシエに嫁いだつもりはないんだけど。」
「僕だって予想外だったんだよう!」
店を改築する為に、妻の実家へと身を寄せる。両親は両親で、既に引退しており関東近辺の田舎で小さなパン屋を営んでいる。
彼としてもそちらにいたかったが、嫁はそれを許さなかったのだ。
「妻子をほっておく気か?」
と言われては反論も出来ない。ローティーンの頃から関係しているのに、今なお一緒にいたいか。と愚痴りたくなるも、ほったらかすと怖いのがこの妻だ。
「加藤さんはママになったら、旦那ほったらかしにしてるらしいけど…どうしてウチの人はこうなんだろ…」
小声で毒吐く啓人。青年実業家…というには頼りないパン屋のオーナー兼パティシエ。
そして…
「樹莉?あんたジェンの話をマトモに受け止めてんの?」
その妻。旧姓、牧野留姫。
「大体、若い頃じゃないんだから、そんなラブラブでいられるわけないじゃない。男と女以前に、もう父親と母親なんだから。」
さも分かっているかのように宣う留姫。
どの口が、と言いそうになる啓人だが、そこは言わぬが花だ。
子供達も思春期を迎えるし、そろそろ自重して貰いたいと思う啓人だが、兎に角この妻はスキンシップを求める。
留姫は、加齢と共に香り立つような色気を放つようになっているような気がする。自分はどこにでもいる男になった気もするが。
「パパー。ママー。お風呂あがったー」
ぽてぽてと走る娘。子供の頃の自分にそっくりである。外観的には留姫の瞳の色というだけで、後は自分だ。あどけない笑顔に啓人の頬が緩む。
「お父さん、お母さん、おやすみ。」
そして、息子。これは妻の遺伝子しか引いていないだろ、という位に美形だ。モテモテだが、本人に自覚はない。それも妻に似ていると思う。
「おやすみ。」
子供達を見送り、二人の時間となる。
そそ、と襖へと逃げる啓人だが、ささ、と留姫が回り込む。

「……。」
「…………。」

あ、明日も早いし、今夜はもう寝よう?ね?
やだ。
ちょ…やめ…ふぉぉぉ!
ひゃだっふぇいっふぇる
あ、アッー!

「…こういうの、おさかん、っていうんだっけ?おにいちゃん。」
「だろうな。ひとまず寝ろ。関わってもロクな事にならん。」
「はぁい。」

こうして、松田家の夜は更けていくのであったーーーー

反応によっては続く。
0362名無しさん@ピンキー2016/05/20(金) 01:52:30.61ID:F8XGAbiP
書き込み禁止が解けたみたいなので、何年か振りにタカルキのパパママネタを投下。
久々なので導入部のみをぶっ込んでみた。住人がまだいるなら続きを書く。
0364名無しさん@ピンキー2016/05/22(日) 23:04:54.22ID:qiLxyqdy
>>356
思いっきりギャグにする。

酔った留姫を遼が横に寝かせる。その際、口唇も奪うのが彼の流儀のようだ。
留姫「ん…啓人ぉ…」
子猫のように甘えかかりながら、留姫が遼の首筋に腕を回す。
遼「(た、啓人って…こいつら、一体何してきたんだ?)」
じれったさそうに留姫が遼の耳朶を舐める。
遼「っ…!」
あまりに慣れたその手付き。遼の胸に軽い痛みが走る。
間違いなく何度も啓人と関係し、そしてこうした関係を結んでいる…。痛みは時間と共に大きさを増し、遼の心を苛む。
留姫「啓人ぉ…啓人もしてぇ…」
今あるこの僥倖を楽しむべきか、それとも…。敗北を悟りながらも遼は前者を選ぶ事にした。

啓人「……。」

ぽむ、と遼の肩に置かれる手。思わずビクリと反応した遼が見たのは…
凄まじく黒い笑顔の啓人だった。

啓人「何本目に死ぬかな?」
遼「アッー!アッー!アッー!」

両手を後ろに縛りつけ、成人向けのおもちゃを遼の菊座に突き刺す啓人。その笑顔は極上の輝きを見せている。
ところてんで遼が昇天した後、啓人は留姫の布団を直してやる。
留姫「…むー…なんでこないのぉ?啓人ぉ…」
啓人「…え?あ、アッー!」

啓人に跨り、情熱的に腰を振り、啓人自身の感触を噛み締める留姫。
留姫「好きぃ…好きなのぉ…」
啓人「う、うん、わかったから、ちょっと…」
その答えが癇に障ったらしく、留姫は腰を思い切りグラインドさせる。淫らな水音と共に肉を打つ音が響く。
留姫「あんたの弱いところ…ちゃんと知ってるもん…」
啓人「もう…やめて…出ちゃう…」
ぎゅう、と下から留姫を抱きしめる啓人。そんな啓人を留姫が愛おしそうに抱きしめる。
留姫「中に出して…」
遼「(み、見えてる!見えてるって!)」
結合部からの白濁。そして啓人の痙攣の後に留姫の痙攣。端から見ると、人の情事はこんなに生々しく見えるのか。
ぐったりと啓人の上にかぶさる留姫。キスをし、再度ゆっくり律動する啓人。

好奇心、猫を殺す。
諸行無常。
決定的な敗北を味わった遼は、その後留姫にちょっかいをかける事はなくなったという…。
終われ。

NTRっぽくしようと冗長にしようとしたら、気が狂いそうになった。
やっぱり啓留がナンバーワン
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